rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ11節プレビュー

1、始めに

 皆さんこんにちは!よろしくお願いします!

 調子はいかがでしょうか? 今節はミッドウィークに10試合がありましたが、果たして9節、10節。全20試合を視聴したような方はいらっしゃるのでしょうか? 流石にいないとは思いますが…笑 私も今週は6割程度しか見れませんでした。ということもあって今日はいつも以上に広く浅くをメインで触れていきたいと思います。W杯まで1ヶ月を切った中、それはリーガの中断までも1ヶ月をきっていることを意味します。残りの期間各チームがどのようなパフォーマンスを見せるのか。怪我だけはないように祈りながら見て行きたいです! 

 今回もぜひ自分の推しチーム、その対戦相手。興味あるチームだけでも結構ですので、ぜひ目次から見て行ってください!全部見てくれたらもちろん嬉しいです笑

2、ラ・リーガ9、10節レビュー

 この2つの節においての最大のPartidazoとなったのが、エル・クラシコ。ベルナベウで迎えたこの運命の決戦。前週ミッドウィークのCLをターンオーバーを用い、良いコンディション、雰囲気で臨んだマドリー。それに対しバルサはフルメンで戦ったインテル戦で勝ち切れず、GL突破は絶望的。そんな明暗を分けるミッドウィークを過ごした両チーム。試合は、序盤からバルサが持ち、マドリーがカウンター狙いという予想通りの構図となったが、上回ったのはマドリー。前半の内にカウンターからベンゼマバルベルデがそれぞれ得点を挙げると、後半盛り返してきたバルサの攻撃を最少失点に抑えた。終盤にはロドリゴの突破からPKを獲得。自ら沈めて3vs1で勝利。ミッドウィークの10節エルチェ戦でも勝利をあげ、10試合で9勝1分と圧倒的な結果を見せている。一方のバルサもまた、ミッドウィークではビジャレアル相手に快勝。微調整を加えながら、首位奪還を目指して戦うことになる。今週のPick up Playerはマドリーからトニ・クロース

 クラシコMOMのフェデ、バロンドール受賞のベンゼマなど触れたい選手は多かったが、ここはエル・クラシコで最高のプレーを見せ、改めて存在感をアピールした。この日のクロースはいつも通りの正確無比なキックでの展開に加え、即時奪回を試みるバルサのプレスを単騎で空転。実際これが先取点にも繋がった。更に守備でもよく戦い対面のフレンキーに仕事をさせず。代表を辞め、クラブ1つに懸けているからこその、コンディションの良さを見せつけた。W杯組が多いマドリーにおいても代表引退組のクロースへの期待はますます今後、後半戦にかけ高くなってくる。さらなる活躍に期待したい。その他の結果は下記の通り。今節は見れていない試合も多いのでベストイレブンはなし。

3、ラ・リーガ11節プレビュー

1、ラージョ・バジェカーノ vs カディスCF

 ラージョの9節はヘタフェと本拠地バジェカスで対戦。結果はスコアレス。ドブレピボーテにオスカルとコメサーニャの2人を並べ、GKにはディミトリエフスキを起用する現状のベストメンバーでこの試合に臨んだイラオラ。狙いとしたのは5バックの右、ダミアン・スアレスを引き出した裏。サイドでのアルバロとジェネの1on1を打開のポイントとした。しかし、ジェネ得意のハードマークの前に中々決定機は作れず。後半に入ってもこの流れは変わらず、運良く得たPKも失敗。最後まで攻めきれず、痛い勝ち点1となった。10節は敵地でアトレティコとの一戦。トレホが負傷で欠場。代わりにポソを使い、その他のポジションにも多少のターンオーバーを用いて敵地に乗り込んだ。65分までは442でブロックを作りつつ、即時奪回も行ってくるアトレティコの前に殆どチャンスらしいチャンスは作れなかったが、その時間からアトレティコが受けに回ったことでゴール前に迫るように。その結果アディショナルタイムに得たPKをファルカオが沈めドロー。敵地で大きい勝ち点1となった。アルメリア、ヘタフェに勝てず微妙な空気が広がっていただけに、この勝ち点1の持つ意味は大きい。今節しっかりホームで勝利を挙げ、もう一度流れを作っていきたい。注目選手はアルバロ・ガルシア

 ラージョ最大の武器であるWG。チームの構造自体も彼の突破力を前提に組み立てられているほど、信頼を与えられている彼だが、ここ最近はマークの厳しさもあってか、中々存在感を見せられていない。それ故か最近の試合ではサルビ・サンチェスやペプ・チャバリアに代わるシーンも目立つ。しかし、やはり彼の突破力は唯一無二の物であり、その復調がチームの勝敗にも大きな影響をもたらすことは間違いない。この試合ではサルドゥアあるいはカルセレンとのマッチアップが予想される。ラインが低く、中々スペースがない中で、彼がどのような活躍を見せられるのか。期待したい。


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 一方、アウェイ カディスの9節は本拠地にジローナを迎えての一戦。結果は1vs1のドロー。前節からボンゴンダをベンチに置き、ソブリーノを左に。その上でアレックス・フェルナンデスをスタメンに起用したセルヒオ・ゴンザレス。彼をインテリオールの位置に置きつつ、2列目から飛び出させ、ボール保持の面、そして崩しの面、両方での役割を担わせた。この采配は的中。ネグレドが流れたところにアレックスが飛び出し、先取点を挙げた。その後も試合を上手く進めていたカディスだったが、最終盤、相手のパワープレイに堪えきれず失点。惜しくも勝ち点1に終わった。これで前節に続き、2試合連続で勝ち点3の好機を逃すこととなってしまった。また、10節はホームでベティスとの一戦。ほぼ全員のターンオーバーを実施する中、強敵ベティス相手に勝ち点を奪取。しかし、この試合でも勝利までは届かず、これで4試合連続のドロー。粘り強く勝ち点を拾っているという言い方もできるが、勝ち点2を落とし続けているのも事実。この4試合をポジティブな解釈で終えるためにも、この試合は勝利が欲しい所だ。注目選手はアレックス・フェルナンデス

 先述の通り、ジローナ戦においてスタメン起用されると守備では上手く中盤の一角としてスペースを埋めつつ、最前線と他の選手たちとの距離を埋める活躍をした。攻め込まれる時間が長いカディスにとって、このような働きができる選手は貴重。今後の残留争いの上で間違いなくキーマンになる選手と言えるだろう。この試合の相手 ラージョはハイプレスに武器を持つチーム。一つ間違えるとせっかくボールを奪っても即時奪回され、持てる時間が殆どないという試合にもなりかねない。そんな中でアレックス、そしてアルカラスがどれだけ、引き出し手、出し手として存在感を見せられるか。1つのポイントとなるだろう。


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2、レアル・バジャドリー vs レアル・ソシエダ

 ホーム バジャドリーの9節はエスパニョール相手に敗戦。フレスネダが欠場となったこの試合、パチェタはエスクデロを右サイドに起用。一進一退の攻防が続き両チーム共に2桁シュートを放つ大味の試合となったが、ホセルに得点を許してしまった。しかし10節。今季初めて532という形を使ったセルタ戦。1.44vs2.65というxGが示すようにセルタが攻勢を仕掛けチャンスを作った試合ながらマシプを中心になんとか耐え、ディフレクト等、運も味方につけたゴールで4vs1の快勝を果たした。開幕前の評価の低さとは裏腹に、所々でしっかりと勝ち点3を取り切り、余裕を持った状態で戦えているバジャドリー。故にこの試合、何が何でも勝ち点を取らなければならない試合というわけではないが、それでもホームということもあり、勝ち点1は拾いたい所。強敵ラ・レアル相手とはいえ、過去の成績でもダブルを喰らうことは少なく、粘り強く戦えば、チャンスはあるはずだ。注目選手はアルバロ・アグアド


 バジャドリーの中盤を支える働き者タイプのインテリオール。コルドバカンテラ出身で昨季、ローンバックという形でバジャドリーの選手となった。このポジションはモンチュやマルサといった強力なライバルもいるが、その中で全10試合中9試合に出場。内7試合がスタメンと出場機会には恵まれている。セルタ戦でもキッカーを務めるセットプレーから2点をアシストしており、飛び道具としての働きも一定水準は期待できる。基本的に中盤を支配されるであろうこの試合。バジャドリーがどこまでこのセクターで耐えられるか。アグアドにかかる期待も大きい。


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 アウェイ ラ・レアルは9節がセルタに2vs1、10節はマジョルカに1vs0とどちらも一点差での辛勝で勝利。これでチームは公式戦8連勝。これは50年弱以来ぶりだということでチームとして最高な状態にあると言えるだろう。継続して起用してきた4312の形は機能し始め、苦しい試合展開でもブライスのセットプレーからゴール。良いサッカーをするチームだけではなく、勝てるチームへと変貌を遂げている。セルタ戦ではイジャラメンディ、マジョルカ戦ではゲバラを起用し、替えの効かない中盤も少しずつローテーション。次週に控えるEL6節ユナイテッド戦に向け、個々のコンディションをどのように整えていくかも考えていかなければいけない時期だ。今節の相手であるバジャドリーは油断のできない相手ではあるが明確に格下。うまく主力を休ませながら確実に勝ち点3を持ち帰りたいところ。注目選手はディエゴ・リコ

    

 開幕時にはスタメンだったものの、その後負傷離脱中にアイエンにポジションを奪われてしまったリコ。しかし、セルタ戦でアイエンが負傷を負ったことで再びアピールのチャンスが回ってきた。ライバルほどのフットボールIQの高さや技術はないが、対人守備の能力、馬力、空中戦などアスリート能力の高さでは上をいく。彼が主力となっていた時期に比べラテラルの置く位置が上がっている今のラ・レアルにおいてリコが自身のタスクをどのように整理し、合わせてくるのか。期待したい。


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3、バレンシア vs RCDマジョルカ

 ホーム バレンシアの9節はエルチェをメスタージャに迎えての一戦。ギジャモンが不在の中で、ニコを初めてのピボーテ起用。インテリオールにアルメイダとムサを並べたガットゥーゾ。そんな中でこの試合、輝きを放ったのがカバーニ。今夏加入したウルグアイを代表するストライカーは2Gを記録。ここまで、中々ゴールを決められずに苦しんでいた彼であったが、PKを沈めたことで閊えが取れたか、2点目は彼らしい素晴らしい形での得点を見せた。しかし、試合自体はホームで最下位相手に2点を取られてのドロー。特にトランジションの所で回収できないところがいつもに比べ多いようにも見えた。そして10節、敵地に乗り込んでのセビージャ戦。この試合3バックの相手に対し、ガットゥーゾは541の形を使用。ムサとリーノの両脇に外切りしながら3バックに圧をかける形で、主導権を握った。この試合でもカバーニはゴールを沈め、ポジティブな形で前半を終えた。しかし後半、セビージャが4バックに移し、それに合わせてバレンシア側も4にしてから流れが悪くなるように。同点弾を許し、また最終盤のPKも決めきれず、勝てる試合をまた勝ち点1で終わらせてしまった。内容は良いだけになんとか勝ち点3が欲しいバレンシア。ホームで迎えるこの1戦勝ち以外は許されない。注目選手はユヌス・ムサ

 負傷からの復帰を果たしたこのアメリカ代表MF。現在のバレンシアはムサに加え、アルメイダ、モリバ、ニコとタイプの違うタレントをインテリオールに揃えており、競争も激化している。そんな中でもやはりムサの存在感は特別。他の選手と比べて、よりアタッカー色が強い彼は、ライン間に位置してボールを引きだすタスクを担いながら、時にハーフスペースを抜け出る所謂チャンネルランの動きを入れる。元々スピードはあるだけに、アトレティコジョレンテを彷彿とさせるような脅威をもたらしている。今節の相手 マジョルカも5バックで守備を固めてくることが予想されるだけに、彼がどのような輝きを見せるのか。期待したい。


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 アウェイ マジョルカは9節セビージャに、10節ラ・レアルにいずれも0vs1で惜敗。まず、フルメンバーで臨んだセビージャ戦。この試合ではいつものサッカーで相手を確実に上回り、ゴールにも迫ったが決めきれず。その間にグデリにこの日唯一のセビージャの枠内シュートとなったゴラッソを叩き込まれ、痛恨の勝ち点0となった。そしてミッドウィーク。ライージョ、マフェオ、ガラレタを残し、他のポジションで大幅なターンオーバーを決行。この試合ではある程度割り切り、今節がまた勝負の試合となる。とはいえ、ラレアル戦でもチャンスは作っており、勝ち点を拾っていた可能性も十分。アギーレの作ってきた形は選手各々にしっかりと浸透しており、大崩れはしないだろう。保持を前提とするバレンシア相手。どれだけ良い位置でひっかけカウンターを繰り出せるか。注目選手はイ・ガンイン


 今季のマジョルカにおける絶対的中心にして、攻撃のタクトの全てを握る最重要人物。今節の相手バレンシアカンテラから長い年月を過ごした思い入れの深い相手。古巣に成長した姿を見せられるか。今節は相棒ムリチも出場停止から帰ってくるだけに、セビージャ戦のように納めることまでも求められることはないはず。確かなターゲットの下で、どれだけカウンターを完結へと持っていけるか。本当の意味でもう一つ上の段階に行くことが出来るか。かつての本拠地で問われる試合だ。


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4、レアル・マドリー vs セビージャ

 ホーム マドリーの9節はエル・クラシコ。ベルナベウでの一戦となったこの試合。アンチェロッティは右エストレーモの位置にバルベルデを用いる、昨季CL優勝を取った安定のメンバーをピッチに送り出した。そしてプレッシングにはそこまで出て行かず、451セット。バルベルデは対面のバルデについていくため、時には541の形でしっかりと守備を固めた。試合が動いたのは12分。クロースが自陣でボールを奪うと、バルサの即時奪回プレッシングを強引に外し、高いバルサのDFラインの裏を突いたヴィニシウスへ。そのこぼれ球をエース ベンゼマが仕留め先制。更には35分。これもまたこぼれ球からのカウンター。焦ってペナルティエリアに必要以上に戻ったバルサの裏をかく、メンディのマイナス方向へのクロスをバルベルデが得意のミドルで仕留め2点目。一時は相手の選手交代もあり、流れを奪われかけたが、しっかりと自分たちの形は崩さず、アディショナルタイムロドリゴが自ら得たPKを沈め、3vs1で完勝。強さを見せつけた。続く、10節エルチェ戦でもしっかりと勝利をあげており、チームは10節を終えて、9勝1分。落とした勝ち点はわずか2のみと最高の雰囲気だ。エルチェ戦でターンオーバーをほぼ使わなかっただけに、セビージャ戦をどのようなメンバーで臨むのかは未知数だが、再生途中のセビージャと比較した時にその完成度は一目瞭然。ベルナベウということもあって、余裕を持った試合運びにしたいところだ。注目選手はオーレリアン・チュアメニ

 エルチェ戦で休養を得た数少ないメンバーということで、この試合の出場はおそらく間違いないであろうこのフランス人ピボーテ。初のエル・クラシコでも危なげないパフォーマンスを見せ、カゼミロの穴を感じさせない活躍を大一番でもいつも通り見せつけた。代表の方でも偉大な先輩 エンゴロ・カンテが負傷の影響でW杯出場は厳しいようであり、チュアメニ、そして同僚のカマヴィンガ。彼らに懸かる期待は大きくなる。マドリーでの彼らを見る限り、不安は全くないが、それでも世界一のチームに入るのはそれ相応の難易度だろう。まずは、定位置確保のためしっかりと調子を維持し、デシャンへアピールを続けたいところ。テクニックを備えた中盤のタレントが多い、セビージャ相手にもしっかりと制圧し、自分たちの時間を持ってきたいところだ。


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 アウェイ セビージャの9節はマジョルカとの1戦。結果は1vs0で勝利。引き続きサンパオリ体制ではお馴染みとなっている3バックを使ってきた試合。3の右にはモンティエルが入り、ストライカータイプの選手を1人も置かない形で臨んだ。だが、この形がうまくいったとは言いづらく、試合を通して打ったシュートはわずか4。枠内はゴールの1本のみ。マジョルカは5本もの枠内シュートを打っており、試合を決めたグデリのスーペルゴラッソ、ボノのパラドン祭りという運が味方した個の能力の高さがなければ、敗北は明確だったろう。10節はバレンシアとのホーム戦。この試合でも、3バックを使ったものの、バレンシアが対3枚用のプレッシングの形を作ってきていたことで、劣勢が続いた。しかし後半、4に変えたことで多少改善。攻め込む展開も増え、ついに85分CKから同点弾。終了間際のPKもボノが2試合続けてのパラドンを見せ、同点で決着。これでサンパオリ体制になって以来、1勝3分と無敗を誇っており、順位も上がってきた。とはいえ内容的には未だ十分には到底遠い出来。今節の相手 マドリーには粉砕される可能性も否定しきれない。サンパオリ就任以来、明確な格上との初めての1戦。勝利まではいかなくても可能性を感じさせる試合にはしたい所だ。注目選手はイスコ


 マドリーから退団後始めての古巣との一戦。彼を欲しがったロペテギが解任されたことで、その立ち位置も危ないのではといった意見もあったが、今の所サンパオリからも重宝されている。これまで彼に加え、パプ・ゴメス、オリベル、ラメラといったテクニシャンタイプを少なくとも3人は並べている新監督。彼らがポジションを入れ替えながらボールを引き出し、崩しの起点を作っていくのが、現状、メインの攻撃方法だ。とはいえここまでイスコ自体の結果は0G2A。復調とは程遠い結果に終わっている。古巣との対決でインパクトを残し、彼にとってもサンパオリにとっても本格的な始まりとなる試合にできるか。注目したい。


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5、エスパニョール vs エルチェ

 ホーム エスパニョールの9節はバジャドリー相手にホームで1vs0に勝利。しかし10節はオサスナに敵地で0vs1の敗戦という結果になった。どちらの試合でもメンバーに微調整を加えたディエゴ・マルティネス。これまで上手く行っていなかった中で、帰ってきた負傷者を上手く組み合わせていくことで改善を図った。その成果が出たのがバジャドリー戦。アレイシ・ビダル、オスカル・ヒルとワイドを取れる選手を縦方向に並べたことで、しっかりと幅を取れるようになり、良い形を作ることが出来ていた。しかし10節は負傷明けだったということなのか、オスカル・ヒルはメンバー外。カレロを再び右ラテラルに起用したが、この形はやはり難しさを露呈した。期待のルベン・サンチェスが復帰までまだかかりそうな今、オスカル・ヒル、アレイシ・ビダルカンテラーノのオマルで右サイドを構成していく必要がある。このワイドをどのようにとり、中央のホセル、そしてセカンドストライカーブライスワイト、プアドを活かしていくのか。注目選手はその中からアレイシ・ビダル

 戦力外から実力でカムバックを果たした男、アレイシ・ビダル。セビージャやバルセロナにも所属経験があり、一時期にはリーガを代表するトップラテラルとして名を馳せたアレイシ。しかし、今夏ディエゴ・マルティネスが就任とともにリストアップした戦力外リストの中に彼の名前も。同じくリストに入ったRDTやヴィリェナが新天地を求める中、アレイシは残留。これが良いオファーが届かなかったからのか、自身の意思なのかはわからないが、それでも彼はプロフェッショナルだった。チームの一員として練習に励み、先述のようにチームの右サイド事情が厳しくなったことで出番が。そしてその出番でしっかりと自身の価値を証明し、今では立派な戦力の一員に返り咲いた。この試合でも活躍に期待したい。


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 アウェイ エルチェの9節は敵地でバレンシアと対戦。2vs2のドロー決着。2試合連続で勝ち点1を拾うこととなった。アルミロン体制初陣となったこの試合。布陣は4231でスタート。コジャドをトップ下に入れ、1トップにはペレ・ミジャを置く形で臨んだ。序盤からボール保持に拘るバレンシアに対して、低い位置で451あるいは4411を作ってセット。その上でカウンターもしくはセットプレー狙い。その戦い方が上手くはまり、ペレ・ミジャの頑張りからDFラインを混乱させ、その好きに中盤で取り切り、そこからのカウンターというプレーが多く出るように。実際その形から得点も奪っており、アルミロンのプランはこの試合においてはハマっていたと断言して良いだろう。2試合連続で主審の微妙な判定により、勝ち点3を取り逃がし、未だに未勝利となっているのは不運な所だが、アルミロン新体制で改善傾向に向かう期待感は抱かせる試合だったと言えるだろう。10節のホーム マドリー戦では0vs3と完敗は喫したが、新体制2試合目でのマドリーとの対戦は気にしなくてよいところ。しっかりと切り替え、残留争いにおいて直接のライバルとなる、エスパニョール相手に勝ち点3が欲しいところだ。注目選手はペレ・ミジャ


 前アルミロン体制時にも重宝された頑張り屋のストライカー。技術に特別優れているわけではないが、見た目に似合わずハードワークを惜しまず戦えるところが大きな魅力だ。その様はこの2試合でも見えており、前線からのプレッシングでカウンターに繋げるシーンが垣間見られた。実際、バレンシア戦ではドブレーテを記録しており、アルミロン体制において中心人物となることは間違いないだろう。今夏にはゴタゴタの末に25年まで契約延長。残留に向け、チームのために全力で働いてくれるはず。この試合でもゴールという結果に期待したいところだ。


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6、レアル・ベティス vs アトレティコ・マドリー

 ホーム ベティスは9節はビジャマリンでアルメリアに3vs1で快勝。しかし10節のカディス戦では多少のターンオーバーを用いたこともあって、スコアレスで終わった。これで直近公式戦4戦で3回目のドロー。それもローマを除くと、バジャドリーカディスという残留争いをするクラブ相手のドローであり、一時期の良い流れは完全に失われている。その原因としてやはり大きいのはライン間での時間の作れなさ。フェキルの不在により、ボールが中々中に差し込めず、かといってファンミ不在の影響で、対角のフィード気味のボールでハイラインの相手の裏を取ったファンミに付けるといったシーンもおころないため、結果としてサイドの選手の足元で停滞という形が目立つ。更にこの試合では10節にカナレスが退場処分となったことで欠場。カナレス、フェキル、ファンミという2列目のレギュラー3人全員を欠いての1戦となる。非常に厳しい状況だが、悪い流れを何とかせき止めるためにも、実りのある試合にしたいところだ。注目選手はホアキン・サンチェス

 こうなった以上、頼りにするしかないのはホアキン。年齢のこともあって、フル出場は厳しく、動きの総量やキレといった部分ではやはり全盛期と比べると大きく衰えてしまっている彼だが、それでも一瞬の仕事師ぶりは健在。昨季引退を表明しながらも撤回したため、今年も何とも言えないところだが、一応は現役ラストシーズン。チームをCLに導きたい思いは強いはず。そのためにも序盤1つの山場となっている現状。相手はアトレティコと強敵ではあるが、ビジャマリンの地でベティコを喜ばせるゴールでもう一度チームに勢いをつけたい。41歳のレジェンドの活躍に期待だ。


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 敵地に乗り込むアトレティコの9節は強敵アトレティックの本拠地 サン・マメスに乗り込んでの1戦。ミッドウィークのクラブ・ブルージュ戦に勝ちきれず、悪い流れの中で迎えたこの1戦。シメオネは442を選択。中盤に明確なサイドプレーヤーを置かず、守備時にはSHに大外を管理させるまさに原点回帰といった形で試合に臨んだ。その結果、この形は保持を試みるアトレティックに見事ハマり、ショートカウンターが炸裂。2トップのモラタ、グリーズマンラインで得点を奪い、最後まで守り切っての勝利を果たした。そして10節。ホームでのラージョ戦。引き続き442の形を継続。コケ、オブラクという2人のリーダーを欠きながら、それを感じさせないプレーを見せラージョを圧倒していたが、後半途中、1点のリードを守り切ろうと守備により重点を置き541の布陣に変更して以来、流れは悪化。クロスを放り込まれるシーンも増え、ついにはアディショナルタイム。PKから失点を喫してしまった。ここ数年ずっと続いているシメオネの悪癖。これを改善しない限り、2強を上回ることは厳しい。そして迎える強敵ベティス相手のアウェイ戦。厳しい状況だが、欲するのは勝ち点3のみだ。注目選手はアントワーヌ・グリーズマン


 バルサからの復帰が正式に決定。26年までの契約で晴れて再びアトレティコの一員となった。時間的制約がなくなったことにより、スタメンに固定されると、2トップの一角として圧倒的な存在感を発揮。プレッシング、組み立て、崩し、カウンター、フィニッシュいずれの面でもキレのある動きでチームを牽引している。まさに最高なグリーズマンが帰ってきた状態の良さ。W杯に向けての調整もあるのだろうが、さすがの一言に尽きる。相方のモラタとも良いコンビネーションを築いており、2試合連続、このコンビで得点。ベティス戦でもチームを直接的に勝たせるプレーを期待したい。


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7、ジローナFC vs オサスナ

 ホーム ジローナの9節は本拠地でカディスと対戦。結果は1vs1のドロー。前節と同じスタメンで臨んだ今節。前節から起用され、前回記事にも注目選手として挙げたハビ・エルナンデスの持ち上がりから前進していき、左の連携からの打開を狙ったものの、カディスの引いた守備の前に中々チャンスを作れず。しかし、途中からストゥアニを投入したことにより、外からのクロスというところに比重を置き、ゴール前へ迫るように。そして迎えたラストワンプレー。PKを沈め、何とか勝ち点1をもぎ取った。そして、10節は敵地でのアルメリアとの一戦。今季2度目の4バックの形でスタートしたが、結果的にはこれが大失敗。守備組織が破綻してしまい、前半の内に3失点。後半2点を返したものの反撃もここまで。残留争いのライバルに勝ち点0で終わってしまった。そんなジローナの今節の相手はオサスナ。注目選手はクリスティアン・ストゥアニ

 病気による離脱から復帰し、途中出場で脅威となっている彼。このウルグアイ代表はセグンダでも得点を量産しており、プリメーラでも十分に通用するレベルの高いストライカー。年齢による衰えは気になるところだが、局面的な起用では未だにトップレベルの破壊力を備えていると言えるだろう。先述のようにカディス戦では限られた時間の中で間違いなく相手の脅威となっており、今後のジローナにとって頼もしい存在が帰ってきたのは間違いない。この試合ではダビド・ガルシア、ウナイ・ガルシアを中心とした強固なDFラインを相手にせねばならず、難しい戦いが予想される。そんな中で、このベテランFWがその実力の高さを見せつけることが出来るのか。起用方法も込みで期待したい。


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 一方のアウェイ オサスナは9節は敵地でビジャレアル、10節はホームでエスパニョールと対戦。マンデーナイトとなったビジャレアル戦。トロ、モンカ、ブラサナクを3人とも起用する451の形でブロックを作り、守備から入ったが、カウンターが打てず、殴られ続ける展開に。また、守備面でもモンカ、ブラサナクの2人が相手のドブレピボーテを捕まえるタスクを負っているのは良かったが、アルビオル、パウに対してキケ1人で見る形となっていたため、そこから持ち上がられ、トロの両脇へバエナやジャクソンが侵入し、ボールを引き出すと言った場面が目立った。一方でエスパニョール戦ではルベン・ガルシアとオロスをインテリオールっぽく並べるかなり攻撃的なシフト。保持も65%とかなりボールは握り、シュートも多く放ったが、結果は何とか1vs0での辛勝。カウンターからピンチを迎えるシーンも多く、両CBの質の高いプレーがなければより難しい試合になっていたはずだ。タレントは揃っているだけに、これをどう組み合わせるか、そしてどのようなプランで試合に臨むかが問われるところ。アラサテの采配に注目だ。注目選手はアブデ

 バルサからローン中の彼は、このチームにおいても素晴らしい存在感を魅せており、チームのオプションとして既に欠かせない選手になっている。カウンターに出るにしても、退かれた時に崩すにしてもドリブルで相手のDFを強引に剥がせるクラッシャータイプがいないオサスナにおいて、彼は唯一無二の存在。バルサ時代課題とされていた、最後の面の質もアシストという結果は残しており、成長も見られる。ミッドウィークに80分間プレーしていたため、この試合では時間的には限られるだろうが、それでも1点をどうしてもこじ開けたいとなったとき、彼に出番は来る。試合を決める活躍に期待だ。


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8、ビジャレアル vs UDアルメリア

 ホーム ビジャレアルの9節はマンデーナイト。オサスナを迎えての一戦。本拠地 セラミカが工事中ということで引き続き、レバンテのホーム シウタ・デ・バレンシアでの1戦となった。ロチェルソ、キャプーの2人がコンディション不良により、メンバー外となる中、ピボーテにはモルラネスが抜擢。フォイス、フェメニアが負傷中の右SBはマンディ、2トップにはジャクソンとダンジュマが並んだ。序盤から退いてセットしてきたオサスナに対し、攻めあぐねる展開。とはいえ、カウンターなどによる危険なシーンはなく、比較的余裕を持って戦えてはいた。そんな中、ショートカウンターからのダンジュマ、そしてアーリークロスからファウルを誘うという崩し切ったわけではないが、着実に2得点を挙げ勝利。昨季ダブルを喰らった相手に省エネで勝ち切った。しかし、ミッドウィークの10節バルサ戦は前半の内に3点を取られ、そのまま敗北。442でラインをしっかり作り、カウンターを狙う8節ソシエダ戦と同様のプランを取ったが、カウンターからの決定的な場面は中々見られなかった。上位確保に向け復調は必須。そのきっかけとなるような勝利が欲しいところだ。注目選手はルノー・ダンジュマ

 昨夏加入し、1年目から存在感を発揮したオランダ代表FW。今夏には更なるステップアップの話も上がっていたが、結局は残留。昨季の負傷の影響もあって開幕には出遅れたが、オサスナ戦で2Gをあげ、完全復調をアピール。ジェラール不在の今、得点源として彼に懸かる期待は大きい。ミッドウィークのバルサ戦にも出場したが、45分で交代。クンデの前に完全に封殺されてしまった。ただ幸か不幸かこの試合には比較的フレッシュなコンディションで入れるはず。アルメリア相手にゴールを期待したい。


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 一方 アウェイのアルメリアは9節ベティス相手に敵地で1vs3敗戦。10節はホームにジローナを迎え、3vs2で勝利する結果となった。サディク退団後のゲームプラン修正が上手く行かず、苦しんでいたアルメリアだったが、ここにきて新たな自分たちの形を確立させた感が強い。形としては4231。4バックは右からメンデス、エリー、バビッチ、アキエメ。ドブレピボーテにデラホス(エグアラス)、メレーロ(サム)。トップ下にロベルトーネをおき、右はレオ・バチストン。左はエンバルバ(ラマザニ)、前にトゥレ。この変化によってまず圧倒的に改善されたのがビルドアップ。2枚つける位置が出来たことで、しっかりとボールの持てるバビッチ、エリーの足元も活きるようになった。そして一番前にトゥレという1つの柱がしっかりできたのも大きい。フィジカル的に優れた彼は、しっかりと体を張ってボールを収めることが出来るため、2列目の飛び出しやその他の上がりのための時間を稼ぐことが出来るのだ。この形で再び走り出したルビ率いるチーム。この試合も難しい相手ではあるが勝ち点1を拾いたいところだ。注目選手はゴンサロ・メレーロ

 今夏レバンテから移籍してきたプリメーラでの経験も十分な大型MF。加入時期が遅かったのもあって、開幕から中々使われない時期も長かったが、先述した通りのフォーメーション変更によって自らの位置を掴むと、ルビの下で最重要人物の1人となっている。ビルドアップではボールをしっかりと引き出し、キープすることが出来る彼だが、その一番の武器は飛び出し。2列目、あるいは3列目の位置からストライカーを追い越し、決定的な仕事ができるのだ。実際ラージョ戦、ベティス戦でアシストも決めており、彼の武器は既にこのチームでも結果を出しつつある。ビジャレアルが改修工事の影響でレバンテの本拠地シウタ・デ・バレンシアを使っているため、メレーロにとってはかつてのホームスタジアムでの1戦。強敵相手の活躍に期待だ。


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9、バルセロナ vs アトレティック・クルブ

 ホーム バルセロナは9節エル・クラシコ、10節ビジャレアルというビッグマッチの連続。インテル戦に勝ち切れず、最悪な雰囲気で迎えた敵地でのエル・クラシコ。開幕から続けてきた即時奪回、そしてそこからのWGの独力突破が全く通用せず。選手間の遠さのみが目立ってしまった。結果は1vs3。アンスが完全復活の兆しを感じさせるプレーを見せた以外は殆ど収穫がないまま完敗となってしまった。そんな悪い流れを解消するため修正を加えたビジャレアル戦。ブスケツラフィーニャデンベレといった選手たちに代わってフレンキーがピボーテ起用。両エストレーモにもクラシコで自分たちの時間を持ってきたフェラン、アンスのコンビを起用した。このトリデンテの変化は間違いなくチームにポジティブな変化をもたらすことに。それぞれ、特にアンスとレヴァンドフスキはポジションを入れ替えるシーンも多く、また3人とも裏へのアクションをしっかりできる選手たちなので、その分よい形でのポゼッションを形作ることが出来ていた。結果も3vs0と相手があまりよくなかったのもあるとはいえ、会心の勝利となった。新たな形でもう一度仕切り直しというバルサ。しかし、今節の相手は強敵アトレティック。更に両チームの間には2日のブレイクの差があり、カンプ・ノウとはいえ間違いなく難しい試合になるはず。もう一度流れを作っていくためにも勝ち点3は必須だ。注目選手はフレンキー・デヨング

 インテル戦で評価をあげたこともあり、クラシコではスタメン出場を果たしたオランダ代表MF。クラシコでは得意のドリブルで剥がしよい形でのビルドアップを見せることもあったが、そこまでインパクトは残せず。しかし、ビジャレアル戦でも出場機会を得ており、今度はピボーテとしてブスケツに代わってスタメン。静的なブスケツと異なり、動的なフレンキーは左方向やCB間に降りることも多く、そこからの持ち上がり、あるいはペドリやガビとうまい具合にポジションを入れ替えながらボール運び。その一方守備面では中央をしっかりと締め、即時奪回の回収役に。高評価を与えられる良いパフォーマンスであった。この試合ではアトレティックはビジャレアル以上にプレスもかけてくるものと思われ、ピボーテ フレンキーの実力が試されるところ。自身の価値をしっかりとアピールできるか。注目だ。


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 一方 アウェイ アトレティックは9節ホームにアトレティコを迎えての1戦。両チームの好不調、サン・マメスでの相性の良さなどから勝利が期待された一戦だったが結果は0vs1で敗戦。いつも通りのメンバーでピボーテにベスガを起用したバルベルデ。しかし、頼みのニコ・ウィリアムスがレイニウドによって完全に封殺。その一方で左はやはりユーリ不在の影響もあって、破壊力不足が目立ち、最後まで崩し切ることはできなかった。そして翌10節のアウェイ ヘタフェ戦では、2回の先行を取りながらも、勝ち切れず2vs2のドロー。ワイドにWBを張らせ、高い位置を取らせヘタフェの戦い方に対して、中々取りどころを見つけきれなかった。これでセビージャ戦も含め、3試合未勝利。そのすべてが勝つチャンスは十分にあった試合であり、この未勝利が続くようでは、勢いも陰りが見えてくるところ。カンプ・ノウでのバルサ戦という極めて難しい1戦ではあるが、勝利を求めたいところだ。注目は監督からエルネスト・バルベルデ

 古巣との対戦となるこの試合。退任以来初めてのカンプ・ノウ凱旋となる。在籍当時はバルサらしくないと批判されることも多かったバルベルデだが、その後のバルサの状況を見てもその名将ぶりは今やだれもが認めるところだろう。バルサとの別れも非常にきれいなものだっただけに、美しい再開に期待したいところ。彼がトップに抜擢したペドリ、アンスとの対戦も必見だ。内容としては、大外に構えるWGをどのように封じるか。デ・マルコス、レクエの両ラテラルは守備に特別優れたプレーヤーではなく、デンべレやラフィーニャ、アンスを1人で止めきるのは現実的ではない。WGを下げるのか。CBの間にピボーテを降ろし、CBにラテラルのカバーをさせるのか。ここは注目ポイントだ。


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10、セルタ・ビーゴ vs ヘタフェ

 ホーム セルタの9節はラ・レアルとの一戦。いつも通りの布陣でこの試合に向かったコウデ。人を捕まえるプレッシングで彼らにいつも通りの運び出しをさせず、ボール保持を売りにする2チームの対戦ながら、お互いのプレスによってどちらもボールが落ち着けられないという稀な事態が起きていたが、最終的にはセットプレーで得点を許し、2vs1で敗北。続く10節、敵地でのバジャドリー戦では相手を完全に上回り22本のシュートを浴びせたものの、得点は入らず。不運とありまさかの1vs4での敗戦となってしまった。これで現在3連敗。内容はいずれも悪くないだけに、より雰囲気としては嫌なもの。ホームで迎えるこの試合、自分たちよりも順位が下のヘタフェに敗れるようなことがあれば、一気に沼にハマる可能性も否定しきれない。なんとしてでも勝ち点3が欲しい一線だ。注目選手はフラン・ベルトラン

 

 現在のセルタの心臓とも言えるベルトラン。この試合、基本的にはセルタがボールを支配し、ヘタフェが受ける形になることは予想できる。しかし、いざボールを奪われた時に怖いのがヘタフェのピン留め役の両ワイド。両WBがワイドで高い位置を取り、SBを引きつけるorボールの納めどころとして使う役割を担わされている。この形の前にアトレティックは得意のプレッシングが空転させられてしまっていた。セルタもまたプレスからの即時奪回を試みるチームだけに、この危険度は高め。失い方、そしてより早い段階での回収というのがキーになってくる。この両方において中心にいるのが、ベルトラン。彼がいかに神経を使いながら、試合をコントロールできるか。ここが勝敗を分けるポイントになるだろう。


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 一方、ヘタフェの9節はラージョのホームに乗り込んでの1戦。結果はスコアレスドロー。前節同様、アレニャをいつもの右IHではなく、左IHに置いたキケ・フローレス。その上でしっかりと532のブロックを敷き、守備からサイドを広く使ったクロス主体の攻撃を挑む、恒例のパターンでスタート。0.4に終わったxGが示すように、決定機は殆ど作ることが出来なかったが、それでも相手にしっかりと対応し、敵地で勝ち点1を奪った。10節はホームでアトレティックと対戦。この試合でもヘタフェは同様の布陣で挑むと、難敵相手に勝ち点1を獲得。2度先手を取られる難しい試合になりながらも、見事追い付き2vs2で終えた。スコアレス勝負でも点の取り合いでも図太く、勝ち点1を強敵相手に拾い続けているのは高く評価できるポイント。この積み重ねが後の残留争いを楽にしてくれるはずだ。今節の相手であるセルタとは、現体制においてバライードスで勝利しており、その試合もかなり相手を上回ってからの勝利。今節も敵地ながらその期待値は高い。注目選手はネマニャ・マクシモビッチ

 ヘタフェの中盤における働き者 マクシモビッチ。セルビア代表の彼は18年夏の加入以来、アランバリとともにドブレピボーテの一角として絶対的な地位を築き、チームの躍進に貢献した。ボルダラスからキケ・フローレスへと監督が交代した今でも、しっかりと信頼を勝ち得ており、今季も負傷欠場以外の全8試合に出場。ミジャやセオアネの獲得で競争が増した中盤の中でもしっかりと自らの立ち位置を築いている。この試合ではインテリオールを共に組んでいたアレニャが累積で出場停止。代わりにはセオアネが入ると思われる。ヘタフェの武器であるサイド攻撃を高精度のサイドチェンジで支えていたアレニャの不在は痛く、今節はマクシモビッチも保持時に求めたいタスクは増える。強力な中盤を抱えるセルタ相手にいぶし銀が何をできるか。期待したい。


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