rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ4節プレビュー

1、初めに

 こんにちは。よろしくお願いいたします。前回の記事の方にTwitterから反応いただき、誠にありがたい限りです。当方学生のため、現在夏休みということで毎節更新で来ていますが、学校が始まるとそうもいかなくなります。ご承知の上で緩~く見ていただければ幸いです。今週は日本時間金曜朝がデッドラインデーということで、できる限り最終決定の情報にアップデートしたうえで語っていく所存ですが、どうしても執筆時間の関係で一つ昔の情報をベースに語ってしまっている部分もあると思います。ご承知の上でよろしくお願いいたします。

 

2、ラ・リーガ第3節レビュー

 第3節最大の注目試合は連勝同士の対戦となったベニート・ビジャマリンでのベティスvsオサスナの1戦。これまで好調を維持した形に変化を加え、ベティスのストロングであるアレックス・モレノにルベン・ペーニャをぶつけたオサスナ。スタメンで変化を付けたアラサテ率いるオサスナが序盤は守備から自分のペースをつかんだ。しかし、一瞬生まれた隙をボルハ・イグレシアスの超絶ゴラッソで突いたベティスが先制点を挙げると、それ以降はベティスがゲームを支配。途中ペッセラの退場というアクシデントもあったが、危なげなくゲームのクローズにも成功した。その他、3強はマドリーが難所RCDEスタジアムでエスパニョール相手に辛勝。バルサバジャドリーに勝利し、今季カンプ・ノウ公式戦初勝利。アトレティコはメスタージャでバレンシアに辛勝と3つともしっかりと勝ち点3。セビージャは昇格組アルメリアにまさかの敗戦、ラ・レアルはくるしみながらもエルチェに勝利。ビジャレアルはヘタフェ相手に勝ち切れずスコアレスドローとなりました。その中で今節のPick up Playerはウィリアン・カルバーリョ

 現在のベティスにおける最重要人物といっても過言では無いカルバーリョオサスナオサスナの532ブロックに苦しめられ、中々ライン間に位置するフェキルやロドリなどに当てられない展開が続いていた中で流れを変えたのはカルバーリョであった。彼は得意のフィジカルを活かした推進力のある前身でオサスナのブロックに切れ目をいれ、そこから的確な縦パスでチャンスメイク。ゲームを一気に我が物とする好プレーを見せた。このカルバーリョの動きによってオサスナはミドルゾーンでの制限が効かなくなってしまい、結果ベティスは相手ゴールに近い位置でのボール保持ができるようになったのだ。このように流石の存在感を見せたカルバーリョ。2026年までの契約延長も発表された彼が今季、ギドとともにどのようなパフォーマンスで中盤を制圧するのか。必見だ。

 結果に限らず、競った好ゲームが多かった第3節。他の試合結果と、現時点での順位は下記の降り。また、その更に下に個人的選出ベスト11を置いておきます。

3、ラ・リーガ第4節プレビュー

1、セルタvsカディス

 ホーム セルタの第2節はジローナに1vs0で勝利。敵地に乗り込んでの1戦。互いにボール保持を前提とする両チームの対戦となったこの試合。セルタはポゼッション率では下回っていたものの、最後の崩しのフェーズでの完成度。そしてエースの決定力の違いを見せつけ、見事勝利。これでアスパスは開幕から3試合連続得点と、序盤で遅れた昨季とは異なり、初っ端から素晴らしいパフォーマンスを見せている。また、前回注目に挙げたパシエンシア不在時間帯の戦い方という面に関しては、この試合でコウデはパシエンシアをベンチにおいて代わりにカルラス・ぺレスを2トップの一角として起用。パシエンシアとは異なり、サイドに流れてボールを晒しながらキープし前進していく彼のスタイルはアスパスをよりゴールに近い位置でプレーさせることにも繋がり、一定の好パフォーマンスを見せていた。おそらく相手に引き込まれることが予想されるこの試合。ベンチワークを含めたキャラクターの違いでこじ開けたいところだ。注目は、オスカル・ロドリゲス

 今季セビージャからローンという形で加入した彼は開幕節トップ下の位置で先発。しかし、極めて特殊な役割を負っていたデニス・スアレスの代役としては苦労している姿が散見された。しかし、その後タピアをピボーテに入れ、ベルトランがトップ下、オスカルが左になって以降、中盤は機能し始め、開幕節後半からは継続して、この形が使われている。その中でオスカルも左側ライン間を狙いながら、状況によって降りて引き出し、ゲームを作るという彼が最も得意とする役割の中で存在感を発揮するようになってきた。チームに馴染め始めただけにここで欲しいのは結果。彼の代名詞でもあるFKという飛び道具も合わせ、チームを勝たせるプレーに期待したい。


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 一方、アウェイ カディスはアトレティック相手に0vs4で完敗。最終的に気持ちが切れて追加されてしまった分があるとはいえ、ここまで唯一の0ptとかなり出遅れてしまっているのも事実。アルカラスやソブリーノ等キーマンがいなかったことは事実だが、その言い訳をもってしてもこれ以上の連敗は許されない。まず、最大の問題点となっているのが満足にボールを握ることが出来ない事。昨季のセルヒオ・ゴンザレス監督就任以降のカディスはブロックからのカウンターにこだわらず、ボールを握ることも重要視していたが、ここまでの3戦では完全にボールを握られてしまい、奪っても蹴るだけで終わってしまうことが非常に多かった。この試合の相手であるセルタもまたボール保持に長けたチームであり、ここまでの試合と同じようにプレーすれば、またもや一方的な展開になるだろう。そんな中注目はアレックス・フェルナンデス

 昨季の良かったカディスにおいて中心であり欠かせない存在だったのがルベン・アルカラスとアレックス・フェルナンデスの2人。この2人が共存することはほぼなかったが、この2人のどちらかが、ビルドアップを担う全権大使として自由に動きボールを引き出すことでカディスのボール保持にとって大きな役割を果たしていた。その2人が今季頭から出遅れるという不幸がカディス未勝利の大きな原因の1つ。それだけに前節後半からの途中出場で復帰を果たしたアレックス・フェルナンデスに懸かる期待は大きい。セルタの充実した中盤相手にどこまでボールを握り自分たちの時間を作ることが出来るのか。4連敗は許されない。


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2、マジョルカvsジローナ

 ホーム マジョルカの前節はラージョに2vs0で勝利。昨季特に前半戦では圧倒的強さを誇っていた本拠地バジェカスでのラージョに結果、内容ともに完勝ともいえる形での勝ち点3を奪い取ることに成功した。今季は久保らの退団、また守備的な戦術を採用するアギーレへの不信感から不安の声が開幕から叫ばれたマジョルカだったが、ここまで1勝1分1敗。そしてその1敗もベティス相手にかなり奮闘しての惜敗と、下馬評を覆し十分に戦えるところを示している。その要因となっているのが整理されている守備。昨季のアギーレ体制では、ギリギリでの着任ということもあってとりあえずブロックを引いて耐えるという程度であった5バックの運用方法がオフシーズンを経てかなり理論化されるようになっており、結果としてサイド攻撃にストロングを持つベティス、ラージョの攻撃をある程度防げているのだ。特に右サイドのグルニエ、マフェオ、ヴァリエントの三角形でのマーカーの受け渡し、また1人が出た際に他のプレーヤーがカバーするタイミングと位置などは見ごたえがあるもので、簡単に攻略することはできないだろう。この試合での注目はライージョ

 先述した右サイドでの三角形守備。これは左のコぺテ、ジャウメ・コスタ、ダニ。ロドリゲスでも行われているのだが、その両サイドの三角形を中央で指揮しつつ、タイミングの良いカバーリングで支えているのが、ライージョだ。クロス対応も的確で3バックの真ん中に求められるタスクをそろえているライージョの存在はこの形での532に欠かせないもの。ケガで出遅れた昨季とは異なり、開幕から主力としてライージョが奮闘している以上、簡単には壊れないであろうマジョルカ守備陣。カステジャノスとストゥアニという強烈な2トップを抱えるジローナの攻撃をしっかりシャットアウトできるのか、注目だ。


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 一方、前節セルタにホームで敗れたジローナ。前々節の勝利という良い記憶と流れを継続させたいところだったが、セルタ相手に惜敗という形での敗北となった。ポゼッション率では上回りながらも中々決定的なシーンが作れなかった今節。この原因の大部分を占めるのがロドリゴ・リメルメ不在問題だ。前々節に肩を痛めた彼はこの試合に欠場。チャンスメイクの大部分を担っていた彼の不在はジローナの攻撃を単純化させてしまい、結果としてヤン・コウト、ミゲル・グティエレスという両翼による厳しい形での崩しの形が中心となってしまっていた。この部分をどのように考えるべきなのか、今節の相手であるマジョルカにはボールを握る展開が続くことが容易に予想でき、無理やりこじ開けられるヤンヘル・エレーラも欠場が濃厚な今節、その中でどれだけ、相手に脅威を与えるのか他の選手たちの奮起にも期待したいところだ。注目はサム・サイス。

昨季、現ビジャレアルのアレックス・バエナとともにジローナの攻撃を支えた彼だが、今季は今のところスタメン出場はなし。毎試合60分前後からの起用にとどまっている。昨季から年齢のこともあってか、90分での起用が中々見られなくなったサイス。それでも彼のキック精度とドリブルを活かしたチャンスメイクはロロを各チームにとっては不可欠なもの。レイニエルやウレニャ、テラッツといった若い人材を支えるためにもベテラン サイスの活躍に期待したい。


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3、レアル・マドリー vs ベティス

 今節3試合連続で続く3強チームvs2番手グループの大一番。その口火を切るのが、唯一の3連勝同士、レアルの名を持つ2チーム同士の対戦だ。ホーム マドリーの前節はエスパニョール相手に3vs1で勝利。昨季不覚を取ったRCDEスタジアムでの試合はこの日も厳しい展開が続き、ヴィニシウスのゴールで先制しながらも、ホセルのゴールで同点。その後、マドリーはボールを保持し勝ち越しを狙いに行くもエスパニョールはよく耐え、またセットプレーやカウンターからチャンスを作るなど気の抜けない展開が続く。同点決着かと思われた88分。この重い雰囲気を一気に開放したのは絶対的エース、カリム・ベンゼマロドリゴの見事なクロスに対し、見事な動き出しでDFを振り切り合わせ、エスパニョールを一気に絶望へ追い込んだ。内容を見ると課題が残るのも事実だが、この理不尽気味な力もまた、マドリーの持つ最大の強さであり、今季もそのフィロソフィーは多数見ることになりそうだ。ミッドウィークにCL開幕節 セルティック戦を迎えるマドリー。この試合をどのように考え、どのような布陣で、戦い方で来るのか。注目したい、選手として注目はダニ・カルバハル

 今節はベンチスタートとなり、85分からの限られた時間での出場となったカルバハル。近年の怪我がちも加味してか、昨季終盤から継続してターンオーバーを入れながら非常に慎重かつ大切に使われている印象が強い彼だが、その分出場した時のパフォーマンスレベルは非常に高いものがある。先述の通り、セルティック戦も控えているだけに、どちらを優先させるのかは微妙なところだが、やはりファンミとアレックス・モレノという非常に強烈なベティス 左サイドを抑えるためにはカルバハルの力が必要になるだろう。前に入るフェデとカルバハルの右サイドにどのようなタスクを負わせるのか。高い位置に出てくるアレックス・モレノまでフェデを下げて対応させるのか。それとも、4と5のブロックラインは保ったままにするのか。CLでのvs強豪のシミュレーションという観点で見ても、今のベティスは相手として全く不足はない。


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 一方のベティスオサスナとの3連勝対決に勝利。マドリー同様 4連勝のまま、この大一番 ベルナベウに乗り込むこととなった。エース ボルハ・イグレシアスは3試合連続ゴールで既に4得点と好調ぶりを見せており、オサスナ戦で見せたシュートも見事なもの。今季のサーラ賞候補筆頭の1人として、この試合でミリトン、アラバら強力守備陣相手にどこまでできるのかは1つ試金石となる。この壁を超えることが出来れば、ファンミと合わせ、滑り込みでのラ・ロハ召集というところが見えてくる可能性も。また、オサスナ戦では後半頭からカナレスが復帰。フェキルに次ぐもう一つライン間で起点となれる選手の復帰は崩しのフェーズにおいて多くのものをもたらしてくれるはずだ。この試合の注目選手はアイトール・ルイバル

 昨季ローンでプレーしていたベジェリンに代わり右ラテラルの1番手として出場しているルイバル。開幕戦では見事なドリブル突破によってジョンを退場に追い込む活躍を見せた彼だが、それ以降の2節ではやはりベジェリンほどの破壊力は見せられず、左に攻撃が寄っている原因となってもしまっている。とはいえ、これまでの2節の前にいたのはロドリ。カナレスが本格復帰するであろうこの試合、彼とカナレスの右サイドからも左と同じくらい相手にとっての脅威を生むことができるのか。そして、何より重要なvsヴィニシウスとの対人において、他選手の力を借りながらでもどこまで抑えきることが出来るか、彼を信じた首脳陣の期待に応えるパフォーマンスを見たいところだ。


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4、レアル・ソシエダ vs アトレティコ

 マドリー×ベティスに続き、またもや3強vs2番手グループの対決となる大一番。2勝1敗同士の対決。ホーム ラ・レアルの前節はエルチェ相手に1vs0で勝利。イサク退団後初めてとなったこの試合。イマノルは代わりにアリチョーを用い、彼を左のFW、久保を右のFWに回した。サイドに流れる傾向の強い両FWはそこからのチャンスメイクで良いシーンを作ったものの、一方でその結果中に誰もいないという構造になっていたことが多かったのも確か。イサク自身も純粋なストライカータイプではなかったが、やはり中央で基準点となれる選手がほしいと感じる試合であった。また60分以降のトーンダウンも開幕から続けての課題。ハイインテンシティによる即時奪回を前提としている今季のラ・レアルだが、60分過ぎから選手たちの足が止まり、思うような形での回収ができず自陣深くまで運ばれるシーンが目立つ。この点をどのように考えるのか。あえて撤退し、ロングカウンターを行うのか。それとも初めから即時奪回のインテンシティを落とし、90分持つようにするのか。考えどころだ。今節の注目はイサクの代役としてライプツィヒからローンで加入したストライカ―  アレクサンダー・セルロート

 このノルウェー代表FWは昨季もローンという形でラ・レアルでプレー。結果こそ4Gと物足りないものに終わったものの、多くのタスクをCFにも求めるラ・レアルの中でスコア以外の部分では良い貢献を見せていた。デッドラインデーにはサディクの補強も決まり、彼と2人でイサクの穴を務めることになると思われる今、より結果が求められるのは確かだが、最低限の働きは保障できるGood Playerだ。今節の相手であるアトレティコとの相性もよくアトレティコを敗退に追い込んだコパ・デル・レイもゴールを記録。加入後初試合となるこの1戦から活躍を期待したい。


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 一方 アウェイのアトレティコの前節はメスタージャでバレンシア相手に1vs0で辛勝。前節の退場により出場停止となったモリーナの代役としてジョレンテをWBの位置に置いたアトレティコ。その他にもレマルに代わってコンドグビア、ジョレンテの位置にデポールを入れ、2枚交代という形で試合に臨んだ。ただ、この形が上手く行っていたとは言いずらく、特に中央でどっしりと構えるコンドグビアがピボーテに入ったことで、これまで上手く行っていたヴィツェルの1列上がる役割や、ピボーテが降りてきてボールを引き出す場面が見られず、結果ビルドアップで停滞している場面が多く見られた。また、大外のレーンはWB1人に任せる現在の布陣的に、大外に張ってっからかとインで仕掛けていくバレンシアの両WG相手にWBがついていったことで大外のレーンががら空きになると言ったシーンも散見。課題の残る試合になった。しかし、そんな状況でも運にも味方されたとはいえ、勝ち点3を敵地で取りきれたことは大きい。この試合も鬼門 アノエタということもあって、苦しい展開になることは容易に予測できるが、そこを何とか乗り越え、是が非でも勝ち点3を掴み取りたいところだ。注目はアントワーヌ・グリーズマン

 昨季からローンという形でアトレティコでプレーしているグリーズマン。未だにバルサへの移籍の経緯などからファンからの風当たりも強い彼だが、ここまで素晴らしいプレーでチームを助けている。3421へと細やかなモデルチェンジをした今季のアトレティコ。その右シャドーという彼が最も得意としているであろう位置に入り、そこから積極果敢なプレーで結果を残しえいるのだ。バルサとの買取オプション的な問題で、30分以上の出場を今のところセーブされている状況だが、彼の現在のプレーぶりはスタメンから90分間使いたくなるレベルの高さであり、早くこの問題の決着をつけたいところ。今節の相手は古巣 ラ・レアル。得意とするアノエタの舞台で復活を印象付けるプレーを見せられるのか。注目したい。


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5、セビージャ vs バルセロナ

 先述の大一番3連戦。最後を飾るのがサンチェス・ピスファンでのセビージャvsバルセロナの対戦。しかし、ホーム セビージャは前節 昇格組のアルメリアのまさかの敗戦。これでオサスナバジャドリーアルメリアと昇格組2チームを含んだ比較的楽なスケジュールだったはずの開幕3戦を未勝利で終えるという想定以上に苦しいシーズンを迎えている。更にピッチ外でも悪くない判断とは言え、オカンポスアヤックス移籍。また早くもロペテギに代わる監督人事の話も上がり始めており、チームは極めて苦しい立ち位置にある。この試合の結果如何ではロペテギの解任が現実味を帯びてくるこの1戦。何とか本拠地で維持を見せたいところだ。注目選手はフェルナンド

 クンデ、ジエゴ・カルロスの退団に伴う守備の崩壊。これは開幕前から予定されていたことだが、その中でも何より大きいのが指揮官タイプのCB退団。ニアンズ、レキクの2人は能力的には前任者2人ほどではないにしても、格下相手であれば十分通用するCBだが、どちらもパートナーCBの様子を見ながら行くところと行かないところを使い分けるといったことが出来る選手ではなく、結果行かなくていいところで前に当たりに行ってしまい、裏を取られると言ったシーンが目立ってしまっている。またチーム構造的にロペテギはポゼッションを志向しており、高いラインを取るためその傾向は顕著。今節でも同じことをしていれば、タレント豊富なバルサ攻撃陣の前に玉砕することになる。この現状を変えられる可能性があるのは唯一フェルナンドのみ。彼がピボーテの位置からCBを上手く使い、全体のバランスを保たせることが出来るのか。かなり無理難題に近いが、それほどまでに今のセビージャはチームとして歪な状況だ。

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 バルサの前節はバジャドリー相手に4vs0で快勝。これで開幕から無敗をキープしてサンチェス・ピスファンに乗り込むこととなった。巷で囁かれているようにチャビがタレントの能力に頼っている部分が大きいことは間違いないが、そのタレントがしっかりとその実力を発揮し、相手を凌駕している時点ではそのことは問題にはならない。前節もバジャドリーの出来が良くなかったとはいえ、ラフィーニャ、デンべレの両翼は相変わらずの打開力を見せ、その中継点となるペドリは1人でサイドへの展開から、飛び出してのフィニッシュまで攻撃の全部分をカバー。課題とされた両ラテラルも右は初出場となったクンデが彼本人の能力面としてはやはりCB起用時と比べると無難な出来にとどまっていたが、及第点のパフォーマンスを見せ、左も2試合連続出場となったバルデが躍動。フォイスやマルコス・アロンソらの獲得の噂を立ち消えにさせた。それだけのタレントが揃っている中でバルサの注目はジュール・クンデ

 公式戦初出場からわずか2試合目で古巣との再会を果たすことになるクンデ。先述の通り初出場となったバジャドリー戦では右ラテラルの位置で先発。途中でCBに変更し、早くも2ポジションを任されていた。右ラテラルでのパフォーマンスは及第点の出来。彼はあくまでCBの選手であり、CBとして使ってこそ移籍金の価値がある選手だというのが、個人的な印象なのだが、現状チャビの右ラテラルに求めるタスクを一番上手く務められるのがクンデであるということもわからないことはない。そう思わせるようなパフォーマンスであった。一方CBとしての時間は流石の一言。守備対応、ビルドアップは元より既にラインコントロールまで務めており、バルサCB陣の中でもトップと言えるだろうクそのオリティの高さを十分に見せつけた。とはいえCBは現状エリック・ガルシアの調子が良く、アラウホ、クリステンセンがいるのも事実。その一方で、右ラテラルのセルジ・ロベルトは信頼を得切れてない。デッドラインデーに獲ったベジェリンがどこまでやれるのかにもよるが、当面クンデのポジションは右ラテラルになりそうな予感。CBとしてなら世界トップの選手になれると考えている私からすると残念な限りだが、チーム事情を考えればそれがベターな選択であることも確かだろう。まずはこの試合、セビージャ相手にチャビがどのような布陣をチョイスしてくるのか。注目したい。


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6、オサスナ vs ラージョ

 ホーム オサスナは連勝で迎えた前節のベティス戦。1vs0で惜敗。ルベン・ペーニャをアレックス・モレノにつける442と532の変則のような形でスタートしたオサスナは序盤から532で高すぎず、低すぎもしない絶妙な位置を保ったブロックでベティスを牽制。結果として強烈な攻撃陣を持つベティス相手に危険なシーンを作らせなかった。更にはカウンターからチャンスを迎えモイ・ゴメスが決定機を迎えるなど、互角以上の戦いを繰り広げるも、その決定機の直後、ルベン・ペーニャがGKまで深追いしたことで空いたアレックス・モレノが前進。そこからボルハ・イグレシアスの理不尽ゴールを許し、惜しくも敗北となった。とはいえ、内容自体は悲観するものではなく、しっかりと気持ちを切り替えて、この試合で勝ち点3を取ることが何よりの回復薬となる。ベティスと同じく左サイドの攻撃が強烈なラージョ相手にベティス戦に引き続き、ルベン・ペーニャを相手ラテラルにつける可変を継続するのかは1つ注目ポイント。注目選手はジョン・モンカジョラ

 オサスナ、ラージョ共にサイド攻撃を魅力とするチーム。その中でライン間を取るのが上手いオロスやモイ、トレホやイシといった選手たちが中継役となるという点で大枠では似たところの多いチーム同士ということが言えるように思える。その中でキーとなるのが、供給側の仕事。その点では今年のモンカは昨季までのBox to Boxの役割ではなくCBの間に降りてロングボールを使いながらゲームを組み立てるプレーメーカーとての役割を担っており、オサスナのゲームメイクの中心となっている。特にサイドに振るボールは質も高く、幅を担保するうえでモンカの展開力は欠かせない。同じく、ラージョのサイド供給を支えるウナイ・ロペスとどちらが主導権を握れるのか。注目したい。


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 一方でアウェイのラージョは前節 バジェカスの地でマジョルカに2vs0で敗戦。昨季、強さを誇った要塞バジェカスでの今季開幕戦となったこの試合。ラージョはマジョルカの532でセットされた守備を崩すことが出来ず、カウンターからの2失点でまさかの敗戦となった。開幕節 カンプ・ノウで引き分け、2節ではエスパニョール相手に16分で10人になる難しい展開ながら勝利する、とここまで良い形でシーズンに入れていただけに、この敗北はその流れに少なくない影響を与えることになるだろう。仕切り直しのためにも良い試合にしたい今節の相手はオサスナ。昨季はダブルを喰らった相性の悪い相手だ。昨季からよりパワーアップしているオサスナをエル・サダールの地で倒すのは簡単なミッションではない。勝利のための1つの条件となるなるのはイシのポジションをどうするか。前節は怪我で欠場した彼の代わりにサルビ・サンチェスが入ったが、トレホへの負担が過度になりすぎてしまい、結果外循環になるという悪循環が起きていた。ここをどのようにするかは非常に大切になるだろう。注目選手はイバン・バリウ

 ビジャレアルへの移籍も噂された彼だが、結局は残留。今季もラージョ不動の右ラテラルとしてプレーすることとなる。先述した通り、イシの出場が不安視されている中で、ラージョの強みでもある右サイドからの攻めをどのように成立されるのか。バリウに対する期待は大きくなる。いつも通り、ハーフスペースは誰かに任せ、自身は大外のレーンを担当するのか、はたまた大外のレーンをWGに任せ、自身は中でゲームを作るのか。器用な彼だからこそできるパターンは多い。ここをどのように考え、その中でどのようなプレーを見せるのか。自身の現役時代と同じ右ラテラルを務める彼にイラオラがどのような役割を与えるのかにも注目しながら見て行きたい。


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7、アトレティック・クルブ vs エスパニョール

 ホーム アトレティックの前節は4-0でカディスに勝利。これで開幕から2勝1分の無敗スタートとバルベルデ新体制は良い滑り出しを見せている。開幕節で懸念視された得点力不足もここにきて4得点を挙げたことでケチャップの蓋が空くきっかけにはなったはず。あとはこの良い流れをこの試合でも継続できるかが、今後を占う上で重要となる。エスパニョールとは2018年以来負けがない比較的相性の良い相手。ここから続く9月のエスパニョール、アルメリア、ラージョ、エルチェという昨季ボトムハーフのチームとの闘いをいい形で乗り切って、セビージャ、アトレティコバルサビジャレアルとの対戦が待つ10月を迎えたいところだ。注目選手はゴルカ・グルセタ

 25歳188㎝というプロフィールを持つストライカーである彼は、ここ2年間はローン生活。サバデル、アモレビエタと渡り歩き、昨季セグンダの舞台で13Gを決めたことが評価され、得点力不足に悩むアトレティックのトップチームに帯同することに。開幕節から途中出場である程度の時間が与えられるなど、その期待値の高さは読み取れた。そして、3節のカディス戦。彼は36分間の出場で2Gを記録。特に2点目の味方を囮にしながら腰をひねって流し込んだシュートは今までのアトレティックでなかなか見られなかった類のゴールであり、今後も得点源として期待できると思わせるレベルのパフォーマンスを見せた。前節のこれが偶然ではない事を証明するためにも、この試合もまた彼のゴールでチームを勝利に導きたい。


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 一方 エスパニョールは前節マドリー相手に惜敗。6割以上のポゼッション率を許し、特に前半の中盤あたりは左下に降りていくクロースからの縦に着けるパスに対応しきれずに苦戦。しかし、なんとか耐えているとマドリーの勢いが止まり始め、その時間帯はホセルの高さを活かした前進からチャンスを作った。しかし、マドリーの交代、特にカマヴィンガの投入が再度リズムを変えることに。それでも何とか得点だけは許さずに来たが、88分ベンゼマのゴールを許し万事休す。アディショナルタイムにはミスから失点を許し、ルコントが退場するおまけ付きでの敗北となった。これで3戦未勝利とバルベルデアトレティックとは真逆の結果になっているディエゴ・マルティネスのエスパニョール。サン・マメスと厳しい地であるが、何とか今節こそ初勝利が欲しいところだ。注目選手はエドゥ・エスポジト

 現状、エスパニョールの課題となっているのがビルドアップの部分。セルジ・ゴメス、カブレラのコンビは足元に不安を持っており、この部分をどのように考えるのかが1つ勝負のポイントとなる。あえてアトレティックにボールを持たせてしまって、カウンターを狙うのか。はたまた、自分たちからボールを握り堅いアトレティック守備陣を揺さぶるのか。後者を選択した場合、非常に重要となるのがエスポジトの存在だ。プレッシングに強みを持つアトレティック。この事から間違いなくエスパニョール最大のキーマン ダルデルは厳しいマークにあうことが予想される。しかし、今季のエスパニョールにはもう一つポイントがあるのは間違いない。それがエスポジトだ。彼が中心となり、どれだけプアドやホセルといった質の高いスコアラーにボールを預けることが出来るのか。注目したい。


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8、ビジャレアル vs エルチェ

 ホーム ビジャレアルの前節はヘタフェ相手にスコアレスドロー。ヘタフェの442で構成されたブロックを崩し切れず、試合終了間際にはPKがVARの進言により取り消しになるなどの不幸もあり、勝ち点1に留まる結果となってしまった。前節アトレティコに勝利し、開幕戦と合わせ一気に波に乗るかと考えられていたタイミングであっただけに、ここでもしっかりと勝ち切りたいところだったが、格下相手に取りこぼしが多いという昨季の悪い傾向をそのまま受け継ぐ形となってしまった。もう一度仕切り直しのためにも勝利が絶対条件のこの試合。相手はここまで未勝利と苦しむエルチェ。昨季も敵地での対戦ではあったが不覚を取っているだけに油断は禁物。点差をつけた余裕を持っての勝利が欲しいところだ。注目選手はジェレミ・ピノ

 今夏にはアーセナルを中心に移籍報道も出たピノであったが、ビジャレアル側は絶対防衛体制。19歳のヤングスターは今季もビジャレアルでプレーすることとなった。昨季は6G4Aと悪くない結果残した彼だが、今季期待したいのは更にその結果を上回る数字。現在の絶対的エース ジェラール・モレノに代わり、自身がスコアでチームを引っ張っていくような存在になってほしい今季。ここまで1G1Aと悪くない滑り出しを見せているだけに、この好調さを維持できるか、どこかでさらなる爆発、覚醒を見せてくれるのか。W杯逆転出場のためにもピノのさらなる成長に期待したい。


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 一方でアウェイ エルチェの前節はラ・レアル相手に1vs0での敗戦。リロラがメリーノ、グンバウにブライス、マスカレルがシルバと中盤3枚にマンマーク気味でつき、ラ・レアルのボール支配を封じようとしたが、肝心のスビメンディは2トップが後ろにおいて隠しながら消すといったマークの形ではなく配置で消すようなプラン。しかし、スビメンディはその状況状況に合わせ、立ち位置を変え、ボールを引き出すことが出来る選手あったため、結果として彼をフリーにすることになりそこから失点。更にそれを前半終了まで修正することが出来ないと、課題を多く残す結果になった。後半こそラ・レアルの足が止まったことで攻勢を仕掛けられたが、頭からの戦い方、そしてクーリングブレイクでの修正に失敗しているようでは今日の相手であるビジャレアル相手にも同様厳しいのは間違いない。ここをどうフランシスコが捉え、どのような戦い方で試合に入ってくるのか。モヒカを失った今、チーム構成から再考をせざるを得ない状況だ。注目選手はジェラール・グンバウ

 前節の失点シーンでは一瞬ボールウォッチャーになっていた瞬間を狙われることで失点につながってしまったグンバウ。この試合ではおそらく彼の裏のスペースをジェラール・モレノが狙いに来るシーンが多くなると思われ、難しいタスクを負うことが予想される。その中で前節のミスをどれだけ取り返す活躍ができるのか。ボール保持時の左降りからの対角へのロングフィードというグンバウ特有の武器とともに、注目したい。


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9、バレンシア vs ヘタフェ

 ホーム バレンシアの前節はアトレティコ相手に0vs1で敗戦。終始ゲームを支配し、VARで取消になったものの、ムサのスーペルゴラッソが炸裂するなどアトレティコ相手に優勢にゲームを進めた。しかしながら前節同様相手の堅い守備陣を崩し切ることが出来ず、それどころか決定機は殆ど作れないまま、逆にほぼほぼボールを握られていないアトレティコに少ないチャンスで複数の決定機を作られるなど、最後の部分で攻守両面に課題が残った。しかしこの課題もカバーニが加入したことで改善するか!と思われた刹那ソレールがまさかのPSG移籍。このチームにおいてファイナルサードの崩しの中心となっていた彼の退団は非常に痛手であり、またカンテラーノとしてカピタンまで勤めた最高の選手が退団したことで良い雰囲気に戻っていたメスタージャがどのような雰囲気になってしまうのかという点で不安要素も大きい。そんな中迎えるホームでもこの試合、どのような結果で終えられるのか。この結果が今後にもたらす結果は極めて大きいだろう。注目選手はエディンソン・カバーニ

 言わずと知れたウルグアイのレジェンドが35歳にして初のリーガ挑戦。ナポリ、パリ、ユナイテッドと渡り歩いた世界最高峰の9番がメスタージャの地に降り立つことになる。ラ・レアル、ビジャレアルなどの噂もあった彼だったが、チームとしては一番フィットするチームに行ったのではというのが個人的な印象だ。先述の通りファイナルサードの部分で課題を抱えるバレンシア。特にクロスからの攻撃が多い、今のバレンシアにとって点で合わせることのできるカバーニの存在はバレンシアのレベルを1段上に上げてくれるはずだ。ソレール退団の影響はそう簡単に埋められるものではないが、そこが未知数の今、どうなっていくのかは全く分からないが、カバーニの得点がどこまで伸びるのかがチームの結果に大きくつながることは間違いない。


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 一方でヘタフェの前節はビジャレアル相手にスコアレスドロー。今季初の勝ち点を獲得した。相手に65%のポゼッションを握られる苦しい展開になりながらも、今季初の起用となった442の形でプレッシングにより前進を許さない戦い方がうまくハマり、決定機もある程度の数に抑えた。ハイプレスというよりかはハーフェーラインを過ぎた辺りからに442の3ラインをコンパクトにセットする事でライン間を塞ぎ、相手を外循環に追い込んだ。アンヒレリが帰ってくるだけに5バックに戻す可能性も十分考えられるが、このいい流れを継続するためには、442の継続が濃厚か。今季のバレンシアビジャレアル同様 ボール保持にこだわりを持つチームなだけに、上手くビジャレアル戦の要領でシャットアウトし、ウナル、マジョラル、ポルトゥらがカウンターから得点を取ることが出来れば、勝利も十分見えてくる。注目選手はハイメ・セオアネ。

 マドリーの育成機関 ラ・ファブリカ出身の彼は、昨季までウエスカでプレー。2シーズン前にはプリメーラの舞台でも良い働きを見せ、セグンダでの昨季は14Gと得点能力を開花させた。今夏、オサスナ、セルタなどとの競合に勝利し引き抜いたヘタフェ。開幕2節は途中出場になったが、442に変更した前節はスタメンでの出場。相手に主導権を握られる展開であっただけに、中々2列目からの飛び出しでゴールを狙うシーンは見られなかったが、その一歩ボール保持のフェーズでは左サイドから降りてきて、ビルドアップに参加。ルイス・ミジャ不在によって、アランバリに次ぐポイントをどこに置くかが争点となっている今のヘタフェ。そんな中でこのセオアネの使い方は、彼の良さを最大限引き出せるものではないが、チームの現状と照らし合わせたときに最適な起用法であるということはできるかもしれない。バレンシア相手にセオアネがどのようなタスクを負い、その中でどのようなパフォーマンスを見せるのか。注目したい。


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10、バジャドリー vs アルメリア

 前節カンプ・ノウで大敗を喫する結果となったバジャドリービジャレアル、セビージャ、バルセロナと難敵との3連戦であったことは確かだが、それを考慮しても内容的に圧倒されすぎている側面は否定できない。昨季、セグンダの舞台において最終節で首位の座を明け渡すこととなった因縁の相手ともいえるアルメリア相手にどれだけの内容、そしてもちろん結果を残すことが出来るのかで、今季のバジャドリーの立ち位置が明確に見えることだろう。ケネディ、フェダルなどのリーガでの経験も豊富なベテラン陣を補強し、またヴァイスマンの復帰も濃厚になってきている。そんな好条件の中で迎えるこの試合を悪い内容で落とすようなことがあれば、一気に悪い流れにハマってしまうことも考えられる。その一方ここを取り、豊富なタレントの良さを最大限生かす形さえ作れれば、この後の相手はジローナ、カディス、ヘタフェと与しやすい相手が続く。前半戦をどのような形で過ごすことになるのかを占う試合というには、少し早すぎるかもしれないが、それくらい重要な1戦だ。注目選手はキケ・ペレス

 昨季ローンという形でエルチェに出ていた彼だが、開幕節のビジャレアル戦に途中出場し、流れを一気に自分たちのものに一時期持っていくほどの活躍を見せたことで、2節からはスタメン固定。ボール保持で明確な規律が定められていない、厳しい状態のバジャドリーにおいて強豪相手でもボールの収めどころとして、機能し続けた。今節のアルメリア戦はここまでの3試合と比べれば、圧倒的にボールを保持することも出来るはずで、彼の良さが活きる展開にしたいところ。ヴァイスマン、セルジ・グアルディオラを筆頭にタレントは揃っているだけに、そこの良さをキケ・ペレスが引き出せるのかが勝負の分かれ目だ。


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 一方、アルメリアの前節はセビージャ相手に2vs1での勝利。強豪相手に勝利を挙げる快挙を遂げ、昇格後の開幕3連戦を1勝1分1敗と悪くない形で終えた。しかし、デッドラインデーに絶対的エース サディクがレアル・ソシエダに移籍。今夏ずっと言われ続けていただけに、折込済みではあるだろうが、それにしてもプリメーラの舞台でも猛威を振るっていたこのストライカーの穴は言うまでもなく大きい。この2節でも出場していたディエゴ・ソウザ、リーガ経験豊富なレオ・バチストン、そしてある程度の額をはたいた若手陣のラザロ、ミロバノビッチ、トゥーレ といった選手たちがどこまでサディクが担っていた分の役割を担保するのか。得点だけでなく、ビルドアップの基準点や馬力を活かしたロングカウンターなどアルメリアの攻撃パターンにおいて絶対的中心となっていただけに再構築は避けられないだろう。そんな中、注目したいのはルーカス・ロベルトーネ

 今季のチームにおいて532の一角を務めているこのアルゼンチン人MFは昨季、セグンダの舞台で4G4Aを達成。物足りない数字であることは確かだが、負傷により離脱していた期間があったことを考慮すれば悪くない数字ではあるか。この3節の彼はインテリオールの位置から飛び出し、所謂チャンネルというスポットを取りに行く動きを披露。そこからのチャンスメイク、もしくはシュートを見せている。ここまで1Aこそ達成しているものの、この動き、そしてそれに合わせる周りの使い方もしっかりと作られているために、ゴールにより繋がるようになってくる可能性も大きい。サディクのいなくなった今、よりチーム全体での得点が求められる。その中でこのロベルトーネのランニングは1つの武器になるはずだ。


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