rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ7節プレビュー

1、初めに

 皆さんこんにちは。よろしくお願いします。

 この2週間皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。私は大学が始まり、中々に忙しい日々を送っております笑 今節までは全試合視聴&プレビューを作れましたが、今後は中々難しいことも増えてくるかもしれません。できる限りやっていきたいと思いますので暖かく見守っていただければ幸いです。

2、ラ・リーガ6節レビュー

 代表ウィーク前、序盤戦最後の試合となった第6節。今節最大の注目試合となったのは言わずと知れたデルビ・マドリレーニョ。アトレティコの本拠地 シビタス・メトロポリターノで行われたこの試合。まずスタメン発表の時点で驚きが1つ。バルサとの契約の関係で今季は60分以降からの出場が続いていたグリーズマンがフェリックスと並び2トップの一角として初先発。モラタを控えに置く形でスタート。序盤からテンション高く入ったのは、ホームチーム。左肩上がりのハイプレスで良い形で回収。ヴィニシウス、フェデのスピードに対してはジョレンテ、レイニウドが対応。チャンスを作った。しかし、ここで動じないのがマドリー。落ち着いてこれをシャットアウトすると、一瞬の好機を見逃さず、2点を追加。後半はしっかりとボールを握ったローテンポの試合に持ち込み、ロヒ・ブランコの反撃を1点で抑え快勝。唯一の6連勝で序盤戦を走り抜けた。昨季のエル・クラシコではベンゼマ不在により、チームが壊れ惨敗を喫したが、この試合のアンチェロッティ率いるチームは一味違った。ここで今節のPick up Playerの紹介。それはデルビにおける個人的MOM ロドリゴ

 この試合、これまでの試合に引き続きベンゼマの代わりにデランテーロの位置に入ったロドリゴはタイミングの良いスピード感ある抜け出しで、裏を狙い続け相手DFを攪乱。それによって出来たスペースをフェデやモドリッチが活かす形がチームとして確立されていた。1点目のシーンも最初に裏に抜けたのはヴィニシウスであったが、かあ地としては同様。ヴィニシウスの裏抜けでDFラインを下げ、それによって出来たスペースからチュアメニがループパス。そこに2本目の矢として裏に抜けてきたロドリゴが沈めた。今夏エンバぺの獲得に失敗し、またベンゼマの後継者問題もしきりに叫ばれているマドリー。しかし、ここ最近のロドリゴのパフォーマンスはそれらのネガティブ要素を一気に払拭するほどの大きな期待感を感じさせるもの。昨季、完全覚醒を果たしたブラジルの先輩 ヴィニシウスに続き、今季を彼のシーズンとすることで一気にトップスターダムに乗っかりたいところだ。

 その他バルサは最下位エルチェに快勝。ビジャレアルvsセビージャのヨーロッパ出場組同士の対戦は1vs1ドロー。ラ・レアルは久保の活躍もあってエスパニョールに勝利。ベティスはジローナに辛勝。それ以外の結果は下記画像の通り。また今節のベスト11(控え組込)も下記参照でお願いします。

 

3、ラ・リーガ7節プレビュー

1、アトレティック・クルブ vs アルメリア

 ホーム アトレティックは前節ラージョをサン・マメスに迎えての1戦。バルベルデvsイラオラというかつての師弟対決となったこの試合、アトレティックは3vs2で勝利。ハイプレスを前提とした強度の高いフットボールを志向する当該両チームだけあって、激しい攻防の中でチャンスシーンも多い、見ごたえのある試合となった。その中でアトレティックはミスからの序盤の失点を引きずらず、相手の裏を取ってからの打開で3点を記録。良い形で代表ウィークに入ることに成功した。試合を重ねるたびにバルベルデフットボールは浸透いてきており、その中でイニャキやニコ、ベレンゲル、サンセといったタレントもそれぞれの良さを見せるようになってきた。今節の相手であるアルメリアは直接対決で6戦5勝1分と未だかつて敗北のない相性の良い相手。再開初戦、サン・マメスで勝ち点3を挙げて、今後の厳しいヨーロッパ出場権争いへ勢いをつけたいところだ。注目選手はイニゴ・マルティネス

 今夏、契約延長問題で騒ぎを起こしたイニゴ。一時期はバルサへの移籍がまことしやかに囁かれていたこともあったが、結局はまとまらずに残留。今後大きな変化がない限りは今季を持っての退団となる。開幕以来、負傷により出遅れていたイニゴだが復帰するとさすがの安定感を披露。ラージョ戦ではカメジョに前に入られてしまい、先制点に繋がるミスを犯し、また2失点目はファルカオに一瞬マークを外されるなど、得点に繋がるミスが2本あったが、それ以外の場面では小気味よい供給とカバーリングでチームの勝利に貢献した。この代表ウィークは出遅れの影響もあってラ・ロハからは落選。ラポルト、パウと絶対的な左利きCBが2枚いる中で、右利きCBを差し置いてまでイニゴを入れたいと思わせることが出来るか。残り2か月超で自身の価値を証明したい。


www.youtube.com

 

アウェイ アルメリアの6節はマジョルカとの一戦。この試合ではトゥレやラザロといった新戦力をスタメンに起用。532の形に再び戻し、悪い流れからの脱却を狙ったが、結果は0vs1の敗北。この敗戦をもってサディクの退団以来、3連敗という成績となっており、非常に苦しい状況が続いている。今夏に獲得した多くの選手は局所的には良いプレーを見せているものの、それがチームとして継続的に活かせているかと言われるとそうではなく、ここを早くフィットさせない限りはこの厳しい状況は簡単には変わらないだろう。ルビがどういう布陣を持ってどんなフットボールを展開するのか。妥協した中途半端な形ではなく、彼の志向するフットボールを形にしていく方が、個人的には好転するようにも感じている。注目はロドリゴ・エリー

今年3月、冬にノッティンガム・フォレストを退団して以来、未所属になっていた中でアルメリアに移籍。以来CBの一角として、ルビからの信任を得ている。アラベス在籍時以来となっているプリメーラの舞台でも存在感を発揮しており、5バックの中央で引き締めつつ、時折の縦パスでビルドアップにも貢献。アルメリアのDFリーダーとして君臨している。そんな彼がこの試合どのようなパフォーマンスを見せられるか。強烈なスピードを持ったアタッカーが複数かかえるアトレティックにスピードな若干の課題を抱えるエリーがどのような対応を見せてくれるのか。注目だ。


www.youtube.com

 

2、カディス vs ビジャレアル

 ホーム カディスの6節はバジャドリーの本拠地 ホセ・ソリージャに乗り込んでの1戦。バルサ戦に続き、4411気味の布陣でトップ下にソブリーノを置いた形は、それなりに機能。もちろん相手との力関係はあるものの、しっかりとボールをつないでいくセルヒオ体制以降のカディスらしい、フットボールが展開できるようになった。その一方で課題が残ったのはクロス対応の部分。サイドのボールホルダーに対する圧が弱く、またCBのルイス・エルナンデス、チュストの2枚はクロス対応に秀でたタイプではないため、ヴァイスマンやモンチュなどに中で合わせられるシーンが目立った。レデスマの好セーブに救われたものの、1,99というバジャドリーxGが示すように、2点ほどは取られてもおかしくない展開であり、この部分は修正が間違いなく必要なところだ。それでも敵地での1vs0での今季初勝利の持つ意味は大きく、この代表ウィーク明けから良い流れを作っていきたいところ。相手はビジャレアルと超難敵だが、昨季ホームでは処理した相性の良い相手。勝ち点3を狙いたい。注目はルベン・ソブリーノ

 昨季、バレンシアから加入すると特に終盤にかけて、アレホやサルビ・サンチェス(現ラージョ)とは異なるタイプのアタッカーとして活躍したソブリーノ。今季は開幕には出遅れたものの、復帰以来先述のように、トップ下のような位置に入っている。バジャドリー戦では前に入るルーカス・ペレスの付近を衛星的に動きながら、チームの攻撃を牽引。更にビルドアップにおいてタイミングよく引き出し手となってあげるなど、ボール出しの局面でも素晴らしい存在感を魅せた。アルカラスやアレックスの復帰である程度、縦パスが入るような状況を再び作ることが出来るようになったカディス。その中で受け手としてソブリーノがどのようなプレーを見せることが出来るのか。注目だ。


www.youtube.com

 

 一方、アウェイ ビジャレアルの6節はセビージャをシウタ・デ・バレンシアに迎えての1戦。前節ヘタフェ相手に不覚を取っただけに、勝ち点3が欲しい試合だったものの、結果は1vs1のドロー。不調のセビージャ相手に勝ち点1で留まる結果となってしまった。ジェラール・モレノを負傷で欠いたこの試合、ビジャレアルはロチェルソを中に入れ、コクランを左に回す昨季のジェラール離脱時と同じ形になったが、これは30分でロチェルソが負傷を負ったことで終了。バエナが代わりに起用された。攻撃面ではロチェルソ時、バエナ時共に一定の内容を見せた一方で、課題が残ったのはそこではないポイントでの守備。そのポイントは右SHに入るチュクウェゼ。ベティス戦でも途中出場ながら、逆サイドからのクロスに対して大外を空けてしまったチュクウェゼ。そんな彼はこの試合でも、守備を怠ることが多く、対面のアクーニャに起点を作られるシーンが散見された。同ポジションのライバルであるジェレミ・ピノは最終ラインに吸収されて後ろで5を作るといったタスクを担っているほど、守備での計算が立つだけに、余計にチュクウェゼの守備は悪目立ちしている。ここをどのようにエメリが考えるか。可変の形を変えるのか、ピノをより重要視するのか。ここは見どころだ。注目選手はアルナウトダンジュマ

 ECLで昨季のリヴァプール戦以来の復帰を果たしたダンジュマ。ECLではPKや1vs1を外してしまい、まだ本調子ではないことは明らか。それはセビージャ戦でも垣間見ることが出来た。だからこそ、この代表ウィークによる休息は非常に大きい。もちろん約5カ月公式戦から離れていたことを考えても、そう簡単に元の調子に戻るかは怪しいところ。しかし、ジャクソンの台頭、モラーレスの加入があった中でもダンジュマのエリア内での存在感は別格。ジェラールがおそらく負傷の影響でまだ合流できないことから、ダンジュマには得点面にこだわって期待したいところだ。彼本人としても移籍報道が流れ、またW杯に向けてもオランダ代表当落線上の立場。ビジャレアルへの愛とW杯へのアピールのためゴールという結果でその気持ちを示したい。


www.youtube.com

 

3、ヘタフェ vs バジャドリー

 ホーム ヘタフェの5節はオサスナ相手に勝利。好調オサスナ相手にエル・サダールに乗り込んでの1戦ということで、厳しい試合になることが予想されたが、その予想を良い意味で裏切り2vs0の完勝となった。もちろんその背景には前半の内にチミー・アビラが退場したことも大きく影響しているとはいえ、それでも苦しかった序盤戦を連勝という形でブレイクにまで持って行ったことは、今後戦っていくうえで非常に大きい。更にこの試合では司令塔として期待されるルイス・ミジャがヘタフェデビュー。デビュー戦は途中出場で2枚イエローを受けての退場とほろ苦いデビューとなってしまったが、実力は確かなだけに、今後の活躍に期待したいところ。チームとしては、WBを高い位置に張らせることで幅を取り、それを中盤の展開で生かすという昨季やっていた形が復活しており、良い循環が生まれていた。選手は揃っているだけに、この形を引き続きできれば、ここからの上昇は容易だろう。注目選手はドミンゴス・ドゥアルテ

 今季グラナダから加入した元ポルトガル代表のドゥアルテ。一昨季までは中小クラブの中ではトップレベルのCBとして存在感を放っていたが、ケガの影響もあり昨季からパフォーマンスは低下。スタメンすら危ない状況まで落ち込み、グラナダ降格の一因にもなってしまった。そんな状況からの脱却を図り、W杯への滑り込みを狙うためヘタフェに加入した今季。しかし、開幕から3バックの左で使われたドゥアルテのパフォーマンスレベルは上がらず。右利きであることによってのビルドアップでの窮屈さ、また守備時でもポジショニングのミスなど不安定なパフォーマンスが続いていたのだ。この悪い流れが劇的に変わったのが、幸か不幸かDFリーダーを務めていたジェネの負傷離脱。これにより右CBに回ることなったドゥアルテは安定感あるプレーを披露。ヘタフェのDFラインをしっかりと支えている。その影響もあってチームもドゥアルテのポジション変更以来連勝。今の良い雰囲気を創り出している。この試合の相手であるバジャドリーも調子こそ上がっていないものの、タレントは揃っており危ないシーンも多くなることが予想される。その中でドゥアルテがどこまでDFラインを支えることが出来るか。完全復活に期待したい。


www.youtube.com

 

 アウェイ バジャドリーの6節はカディス相手にホームで痛恨の敗戦。サイドからのクロス攻撃を主体に、多くの決定機を作り、XGは2.21を記録するなどカディス相手に終始優位を保ちながら、得点だけがついて来ず。結果アディショナルタイムにゴールを許し、勝ち点0となってしまった。これで連敗。開幕6戦で1勝1分4敗と厳しい成績となっており、昇格組の中では、最も低い降格圏の18位に留まっている。もちろん、まだまだ序盤であり、ここから巻き返しは如何様にも効く段階だが、より問題なのは成績ではなく、内容面。タレント力はありながら、そのタレント力のみに頼ったフットボールを展開しており、それを上回るものを作れていないのだ。これはパチェタ監督以前から継続して残っている問題点であり、中々改善されない部分。その原因は不明だが、ここを変えない限り、大きくチームが上向くことはないだろう。今節はヘタフェの本拠地 アルフォンソ・ペレスに乗り込んでの1戦。なんとか勝ち点を奪うことで、残留に向け、良い勢いを作っていきたい。注目選手はモンチュ


 ラ・マジア出身の彼はグラナダを経て、昨冬ローンという形でバジャドリーに加入。今夏に買取が行使され、正真正銘バジャドリーの一員としてプレーするようになった。開幕戦ではピボーテの位置に置かれ、ゲームメイクを任されていた彼だが、彼の魅力はその部分でなく運動量の豊富さ。グラナダ時代からプレス回数の多さが話題になるなど、その能力を見せていた彼。カディス戦でもインテリオールの位置で使われると、ヴァイスマンの陰に飛び出し、クロスに合わせつつ、守備時にはダイナモとしてプレッシングをかけ続けた。足元で受けることが好きな選手が多いバジャドリーにとって、動きながらラ・マシア仕込みの適切なポジショニングができるモンチュは貴重な存在。彼の活きる形をチームとして確立させ、継続していきたいところだ。


www.youtube.com

 

4、セビージャ vs アトレティコ

ホーム セビージャの6節はビジャレアルとのアウェイゲーム。5節に続き、今季初の連勝を狙ったセビージャ。この試合ではラメラの不在もあって、久しぶりに右のSHにヘスス・ナバスを起用する驚きの布陣でスタート。ホセ・アンヘル、キケ・サラスといったカンテラーノは残した上で、微調整を行った。このロペテギの策は序盤は機能。大外に張るヘスス・ナバスは、サイドチェンジの際のターゲットとして一つボールが収まるポジションとなり、そこにイスコやオリベルが飛び込んでくる形は何度か惜しいチャンスを生み出した。実際、先制点のシーンも、この流れからビジャレアルの隙をついた形。また守備面でも左肩上がりで左ラテラルのペドラサが高い位置を取るイエローサブマリンに対して、ナバスがついて行き守備時は一時的に5枚を作ることでしっかりと所謂5レーンを管理した。しかし、それだけで勝てるほど相手は甘くなかった。昨季CLベスト4に輝いたウナイ・エメリの率いるチームは個での剥がしと、それぞれのタイミングの良いポジショニングで徐々にセビージャを圧倒していき、最終的なXGは2.2vs0.5という結果に。それでもなんとか耐えたセビージャは敵地で勝ち点1を拾うことに。そしてこの1は解任寸前であったロペテギを少なくともこの代表ウィークのブレイク期間では切らないという選択をすることになった。立て直しとなるこの試合、フロントの期待に応えるような戦いぶりを見せることができるか。まだ序盤だから〜で済ませられる時間はもう終わった。今節の注目選手はネマニャ・グデリ

   

 本来ピボーテの位置を本職とするセルビア代表は昨季からクンデ、ジエゴ・カルロスの不在時にCBとして起用され、安定したパフォーマンスを見せるように。怪我の多かった2人の穴を感じさせないプレーを常時見せた彼は、昨季のセビージャを語る上で欠かせないプレーヤーの1人となっていた。そしてその2人が完全に離れた今季、ここまでの試合ではやはり本職ではない以上物足りなさが残るプレーが続いていたが、前節は素晴らしい出来。相手の攻撃を最後の局面でしっかりと体を張り、防ぎ続け相手の決定機を何本も防いだ。その結果、この試合のベストプレーヤーにも選出。新戦力2人が時間がかかりそうな今、既存戦力で中心となれるのはやはりグデリであり、彼がどこまでこのパフォーマンスを維持できるかでセビージャの目指す順位も変わってくる。リーダーとしての活躍を期待したい。


www.youtube.com

 

 アウェイ アトレティコの前節はホームでのデルビ。これまでご存じ契約問題の関係で60分からの出場となっていたグリーズマンをスタメンとして起用するなど、この試合に臨むアトレティコ及びシメオネの覚悟が感じられる試合ではあったが1vs2で敗戦。XG、ポゼッション、シュート数いずれもで相手を上回りながらも、一瞬の隙をマドリーに突かれ前半で2失点。その後はペースを落とし、ボール保持に比重を置いたマドリーにゲームを支配され、終盤に自分たちの流れを得、1点を返すもののエルモソの退場で勝負有り。この試合、アトレティコの選手たちのモチベーションは非常に高く、それでいて高まったメンタルを良い具合にコントロールできているというベストに近い状態でありながら、マドリーに完全に上回られることになってしまった。このショックは大きく、内容、スコア以上に完敗と言える試合だ。これでレヴァークーゼン戦に続き公式戦連敗。恒例となってはいるがシメオネの退任を求める声も再び増え始めており、開幕戦の良い雰囲気は何処へやらという状況。この状況を何とか上向かせるためにもブレイク明けのこのセビージャ戦。敵地とはいえ勝点3が求められる。注目選手はアンヘル・コレア


 昨季12G5AとG+Aでチームトップの成績を残したコレア。しかし今季はモラタの復帰、グリーズマンの台頭などもあり、リーガでの先発出場はわずか1回。それもターンオーバーを用いたセルタ戦のみとなっている。しかし、デルビでも存在感を発揮したように、出ている時のプレーは素晴らしいものがあり、チームとしてこのプレイヤーを控えにおいておくのは非常に勿体無いところ。現在の苦しい状況を劇的に変えられるだけの選手であり、より序列を上げた起用に期待したいところ。サンチェス・ピスファンでは2019年1月より勝利のないアトレティコに勝ち点3をもたらすことができるか。注目だ。


www.youtube.com

 

5、マジョルカ vs バルセロナ

f:id:rintorres9:20220929180155p:image

ホーム マジョルカの6節はアルメリアをホームに迎えての1戦。バタグリアの欠場もあって、ガラレタ、グルニエ、アントニオ・サンチェスの3枚を並べた中盤はボール保持の部分で大きな存在感を見せた。その中でも特にグルニエは、今季初の左IHとして起用されると、上手くライン間に顔を出し、そこからテクニックを活かしたチャンスメイクで相手にとって脅威となっていた。その一方でやはりこの3枚だと守備面の不安が多少なりともあるのはまた事実。ピボーテの位置に入ったガラレタはフットボールIQが高く、守備も上手い選手ではあるが、バダクリアに比べるとフィジカル的に大きく劣る。そのため、アルメリア戦でも、ガラレタの前で選手が彼を背負いながら受け、ライン間を強引に狙いに行くと言うシーンが垣間見られた。現在のマジョルカの中盤はここまでにあげた4人に加えて、イドリス・ババ、ダニ・ロドリゲスといった質を保証できるプレーヤーを抱えており、相手に合わせてどう組み合わせていくか。注目だ。今節の相手はバルサ。マドリー相手に健闘しながら最終的には1vs4となった反省を活かし、ホームで勝ち点をもぎ取りたいところだ。注目選手はジャウメ・コスタ


 バレンシアビジャレアルを渡り歩いたベテランももう34歳。キャリア晩年といえる段階に入ってきた。しかし、今季のマジョルカではその老いを感じさせないプレーを披露。好調のチームを支えている。彼に与えられているタスクは守備時には5バックの左大外として対応しつつ、攻撃時には、チームで1番高い位置を取り、幅と深さを担保。このことで相手のラインを押し下げ、また広げ、結果イガンインやグルニエなどにスペースを作ってあげている。この背景にあるのはジャウメ・コスタ自身がフリーでボールを受けれた場合、しっかりと違いを作るクロス等での貢献ができると言う点。この事で相手DF陣は彼を放置しておく事はできなくなっているのだ。このバルサ戦ではいつものタスクに加え、相手WGとの守備対応という部分も求められる。ラフィーニャになるかデンベレになるか、フェランになるか。いずれにしても攻守両面での大きな貢献に期待したい。


www.youtube.com

 

アウェイ バルサの6節はカンプ・ノウでエルチェに3vs0の勝利。ディフェンスに全てを賭けるというレベルで比重をかけ入ってきたエルチェだったが、14分で早くもDFリーダーのベルドゥがDOGSOにより退場。バルサは終始1人多い状況でゲームを進めることができ、危なげない試合展開で勝利することができた。そんなこの試合ではメンフィス、フレンキーのオランダ代表コンビが活躍。普段は控えの立場に甘んじている2人が自分たちの能力の高さを改めて見せつけることに。健全な形で質の良い競争は続いており、バイエルン戦の敗北こそあったものの、そこから立ち直り、良い雰囲気を作ることができていると言えるだろう。今節の相手はマジョルカ。マドリーとの対戦を見る限り、54ブロックを敷いて低いラインで来ることが予想できる。代表に行ったメンバーも多く、この後のミッドウィークにインテル戦があることを考えても、どれだけ省エネで勝点3を挙げられるか。この部分にこだわりたいところ。早い時間帯での先制点が重要になってくる。注目選手はアンス・ファティ


 このブレイク期間、多くの選手が代表として活動したバルサ。更にはその中で負傷者が続出。代表ウィークに対して恨み節を言いたくなるような最悪の期間になってしまった。そんな代表ウィーク中、代表に選出されずチームに残ったのがアンスだ。ルイス・エンリケ代表監督からの信頼は得ているものの、続いている負傷の影響もあって、今回は見送りとなったアンス。それだけに休養は十分取れていると思われる。鮮烈デビューを飾ってから早4シーズン目。年齢も19とまだまだ若手ではあるが、そろそろもう一つ上の段階に行きたい年齢にもなってきた。2度の長期負傷離脱があっただけに無理だけは禁物だが、今季は結果を残したいところ。先述の代表に関しても、ルイス・エンリケは常に彼を気遣う発言をしているが、その一方で結果を出さなければ選出はもちろんない。バルサの10番としてその才能を見せつけることができるか。期待したい。


www.youtube.com

 

6、エスパニョール vs バレンシア

  ホーム エスパニョールの6節はラ・レアル相手に1vs2で敗戦。セビージャ戦に続いて連敗という形で代表ウィークに入ることとなった。ここまでの試合の中でカブレラ&セルジ・ゴメスの2人はビルドアップ面での難、守備時の判断ミスなどが散見されており、それを嫌ってかディエゴ・マルティネスはその2人にカレロを加えて5バックの形に。しかし、比較的余裕を持ってカブレラやカレロが持っていたとしても、そこから効果的に差し込むようなパスは殆どなく、結果としてサイドプレーヤーが1枚減ったことで、WBが孤立してしまうシーンが散見される事態に陥っていた。CBの質不足は深刻であり、ボール保持を行っていくにはかなりの無理がある現在のエスパニョール。そうなると、残された手段はリトリートからのロングカウンターしかない。幸い今節の相手であるバレンシアはボール保持にこだわりたがるチームであり、幸か不幸か自ずとそういった展開になることは容易に予想できるところ。粘り強いからタレント力を生かしたフットボールで連敗を止めたいところだ。注目選手はレアンドロカブレラ

 エルモソの退団後の冬にヘタフェから加入して以来DFリーダーとして左CBを務めるウルグアイ代表CB。南米系のCBらしく人への強さを武器とする一方で、細かいところのポジショニングやボール保持時のビルドアップ関与という点においては、大きな難を抱えており、エスパニョールのボール運びでも彼のパスミスやアバウトなロングキックでボールを失うシーンが散見される。この試合でもハイプレスを仕掛けてくるガットゥーゾのチームは、このウルグアージョを狙いにしてくるものと考えられ、ここを彼がどのように回避できるかが注目どころ。ウルグアイの先輩 カバーニ相手にいつも以上のプレーを期待したい。


www.youtube.com

 

 アウェイ バレンシアの6節はセルタに3vs0で完勝。序盤は中盤での苛烈な主導権争いが続き、中々思ったようなフットボールができない状況が続いたが、徐々にモリバの推進力、アルメイダのゲームメイク、そしてガヤの左下からの裏への流し込みのボールでペースをつかむように。リノの崩しからカスティジェホが得点を奪うと、後半はセルビの退場もあって2点を追加。難敵相手に3点を挙げ、見事勝利を果たした。またこの試合では、カバーニ、モリバ、アルメイダの新戦力3人が初スタメン。カバーニは中々存在感が示せなかったが、インテリオールの2人はそれぞれの良さを見せた。3勝3敗とイーブンの形でブレイクを迎えたバレンシア。この代表ウィークはラ・ロハに選出されたガヤ、ギジャモンの2人を筆頭に複数の主力が各代表としてプレー。この選手たちがどのような状態で帰ってこれるのかは1つの注目ポイントだ。アウェイでまだ勝ち点1すら拾えていないバレンシア。勇敢な戦いぶりで勝ち点3を狙いたいところだ。注目はアンドレ・アルメイダ

 今夏ポルトガルのヴィトリアというチームから加入した彼。22歳のリーガ初挑戦ということで、控え枠としての獲得のようにも思われたが、ソレールの退団もあり、序列が上がり、徐々に出場機会も増えてくるように。ムサの負傷もあって先発出場を果たしたセルタ戦では小気味良いパスワークと視野の広さでゲームメイクに貢献。アディショナルタイムにはゴラッソを沈めるなど、さっそくの大活躍でその能力の高さを見せつけた。その姿はかつてバレンシアで活躍した同胞のアンドレ・ゴメスを思い起こさせるもの。退団後は上手く行かなかったが、一時期のバレンシアを中心と支え続けた彼に続き、中盤を支配することが出来るか。期待したい。


www.youtube.com

 

7、セルタ vs ベティス

 ホーム セルタの6節はメスタージャに乗り込んでのバレンシアとの1戦。序盤からバレンシアのハイプレスの前に中々ボールを持つことが出来ず、最終的にはポゼッション率はわずか34%。この数字はこれまで、ほぼすべての試合で相手よりも高い保持率を誇っていたセルタにとって自分たちのやりたいフットボールができていない証拠。セルタのビルドアップの基本形としては、CB2枚とDH、OHの選手が4枚で平行四辺形のような形を作りながら運ぶ。その上で、そこが上手く行かなければハビ・ガランの個での剥がしという選択肢があるといったものだが、バレンシアはその1つ1つに選手を早い段階から捕まえさせており、結果ボールを落ち着かせるポイントが作れないまま失点。セルビの退場で終戦となってしまった。前節のアトレティコ戦に続いて連敗といった形で、代表ウィークに入ったセルタ。しかし、代表に選ばれているメンバーはラーシェン、アイドゥーなど多くはなく、ベティス戦までに修正できる時間はある程度ある。難敵相手とはいえ、3連敗だけは何としてでも避けなければならない。バライードスの力も借りて、勝ち点をもぎ取りたいところだ。注目選手はレナト・タピア

 一昨季一気にブレイクを果たしたペリーの誇る潰し屋ピボーテ。しかし昨季は台頭してきたベルトランの前に後塵を拝することに。そして今季、デニス・スアレスの実質的退団により、ベルトランが一枚ポジションを上げることで再度ピボーテの位置に収まった。もちろん選手のタイプ的にベルトランのような圧倒的な視野の広さと供給力があるわけではないが、無難にそれらをこなしつつボール奪取の部分では圧倒的な存在感を見せている。そんなタピアが今節直接のマッチアップ相手のようになるであろう選手がフェキル。負傷で離脱していた彼だが、おそらくこの試合には間に這うはず。ボールの落ち着きどころとして、ライン間のチャンスメイカーとしてやはりフェキルの担う役割は大きい。つまりはここを完全に抑えきることさえできれば、ベティスの攻撃はある程度の停滞を起こすはず。勝機を見出すためにも、ここでタピアがどれだけ門番としての仕事ができるか。注目だ。


www.youtube.com

 

 一方のアウェイ ベティスは6節ジローナをビジャマリンに迎えての一戦。ジローナ相手にかなり苦しみながらもなんとか2vs1で勝利。引き続きフェキル、ファンミを欠く中で、引き続き2列目には右からルイス・エンリケ、カナレス、ロドリを並べた布陣でスタート。この試合もある程度ボールを持つことは出来たが、やはりファンミの不在が特に痛く、良い形を作ってもフィニッシャーがイグレシアスのみという状況が散見された。また守備面でも前節のビジャレアル戦に続く問題が継続。相手のドブレピボーテにギドとカルバーリョの2人が出ていく事で、その背後のライン間を上手く使われてしまっていた。CBを押し上げるのか、プレッシングの形を変えるのか。今節の相手もまたライン間を上手く利用してくるセルタなだけに、この部分の修正は不可欠だ。注目選手はボルハ・イグレシアス

 今季、開幕から既に6Gと大暴れを見せている通称パンダ。ジローナ戦でもPKを含む2Gをあげ、チームの勝利に貢献した。そのプレーが認められ、今回の代表ウィークではラ・ロハに選出。0トップ的な役割を期待されるラ・ロハの中で、パンダの所謂9番らしいプレーは、ある意味異質な存在としてオプションの1つにはなっていた。ラ・ロハのデランテーロのポジションはモラタが絶対的な立ち位置を築いているが、その2番手枠は未だ決まっていない。ライバルとなるであろうRDTは登録の関係で冬までリーガでの出場は許されておらず、ジェラールも大きいものではないとはいえ負傷により離脱中。ロドリゴはプレミアで結果を残しているが、長く代表から離れており、アスパスもまたルイス・エンリケ監督の構想には入っていないように思える。この事からもこの調子を維持できればこの枠でカタール行きの最右翼になることは間違いない。チームの勝利のため、そして自身の代表入りのためにも古巣セルタ相手に求められるのはゴールという明確な結果だ。


www.youtube.com

 

8、ジローナ vs レアル・ソシエダ

 ホーム ジローナの前節はベティスとの1戦。好調を維持する強豪との対戦であったものの、序盤から勇敢にボールを大切にする自分たちのスタイルを貫き、ポゼッション率では上回り、xgでもほぼ同じと互角以上の内容を見せた。結果は惜しくも1vs2で敗れてしまったものの、ベティス相手にここまで戦えたことは十分自信にできるところ。アルナウ、ロロの2人が代表ウィークで抜けてしまうのは痛いところだが、無理にこのブレイク期間でフットボールを大幅に変える必要は一切なく、影響としては小さく済むはずだ。今節の相手は前節に続き、強豪レアル・ソシエダ。調子という意味ではベティスの方が勢いがあったものの、よりボール保持にこだわるチームであるのは間違いない。ある程度ボールを握られることも考慮に入れたうえで、上手く保持非保持のバランスを取ることが出来るかが試される。注目はオリオル・ロメウ

 ラ・マシア出身の彼は長いプレミアでの経験を経て今夏リーガに帰還。移籍のタイミング的な問題から開幕には出遅れたものの、4節のマジョルカ戦でスタメンデビューを果たすとそれ以来アレイクス・ガルシアとともにジローナの中盤を支えている。アルナウ、レイニエル、ミゲル、ロロとワイドに若く攻撃的なテクニシャンが多いジローナにとってプレミア仕込みのフィジカルとカバー範囲の広さで彼らをサポートできるロメウの存在は非常に大きいものがあり、アレイクスとのドブレピボーテのクオリティは昇格組レベルを裕に越した、中位~下位の中でもトップクラスのもの。彼らが今節の相手であるラ・レアルが誇るスビメンディ、メリーノ、ブライスらの中盤陣にどこまで対抗できるのか。これが主導権、そして勝敗を占うだろう。


www.youtube.com

 

 一方のレアル・ソシエダは6節 エスパニョールをホーム アノエタに迎えての1戦。ミッドウィークにターンオーバーを実行したラ・レアルはこの試合 CBを除くと現状のベストメンバーでこの試合に挑んだ。前節完敗に終わったヘタフェ戦を踏まえて、攻撃時の形を少し変えてきたイマノル。昨季から継続して低い位置に置いたラテラルでハマることが多かったことから、最初は久保を左の大外で張らせることで幅と高さを負担。その上で、相手WBが大胆に縦スライドができにくい状況を作り、その上でラテラルはビルドアップに参加。そして崩しのフェーズでは久保は内外を自由に動き、両ラテラルはインナーラップを多めに入れるように。これによりゴロサベルやアイエンの良さが出やすい状況を作ったことでより攻撃が効果的に展開できるようになった。後半はトーンダウンし、またル ノルマン不在による対人守備の不安が垣間見られるところもあったが、リードを守り切り2vs1で勝利。リーガでの連敗は防いだ。そして代表ウィーク明けのこの試合、幸い代表に選出されたのは久保、セルロート、パチェコ、トゥリエンテスの4人のみ。休養を十分とったこの試合、敵地で勝ち点3を持ち帰ることでもう一度勢いをつけたいところだ。注目選手はミケル・メリーノ

 ラ・レアルの全てを指揮する最高のオーガナイザー。リーガでは全8試合に先発。ほぼすべての試合でフル出場を果たしている。しかし、彼ほどのリーガを代表する最高のMFでもスペイン代表の厚すぎる中盤の層の前にはメンバー入りすら厳しい状況であり、W杯行きにも赤に近い黄信号が点っている。彼自身としては非常に悔しいだろうが、チームからすると彼がここでしっかりと休むことが出来たことは非常にありがたいところ。彼とブライスの担う役割は、今の4312システムの中では重要度、負担共に非常に高く、また現実的に代えとなれる存在はいない。少なくともオヤルサバルが復帰する冬すぎまでは、4123ではなく、4312の形をベースとして継続するものと考えられる。そこまでブライスとメリーノが高いパフォーマンスを維持できるか。しっかりとブレイクが取れたこの期間、よりリフレッシュした状態のメリーノにこれからも期待したい。


www.youtube.com

 

9、レアル・マドリー vs オサスナ

 アウェー マドリーの6節は敵地でのデルビ。開始から強度高く入ってきたアトレティコの前に押し込まれる展開が続いたが、そこで焦らないのかレアル・マドリークルトワを中心とした守備でしっかりと中央を固め、0に抑えていると相手の一瞬の隙をつき、この日欠場のベンゼマの代わりにデランテーロのポジションに入ったロドリゴがネットを揺らすと、さらにフェデが圧巻の推進力からのゴラッソで追加点。後半は2点の余裕を背景に、個々のプレイヤーの技術を活かしてボールキープしながら時間を進めていくフットボールを展開。最終盤は相手がより圧をかけてきたことで押し込まれたものの、1点に抑え勝利。唯一のリーガ6連勝。更にはUCLでも連勝、USCでもタイトル獲得と素晴らしい序盤戦を送ることが出来た。さらに不安要素とされていたカゼミロの退団、ベンゼマ欠場時のプランという点においても、それぞれチュアメニとロドリゴというニュースターが既に完璧にフィットしており、今のエル・ブランコに明らかな穴はないと言える。チームのクオリティ的にはこのまま走る可能性も十分。この勢いを逃がさないためにも代表ウィーク明けのこの試合、ベルナベウで気持ちの良い勝利を挙げたいところだ。注目選手はフェデ・バルベルデ

 デルビでもベストプレーヤーの1人に挙げられるレベルの活躍を見せたフェデ。実力は文句なしであったものの、モドリッチ、クロースという偉大すぎる前任者の壁を越え切れず、実力相応の出場機会を得られていなかったこのウルグアイ代表MF。しかし、昨季監督に就任したアンチェロッティは彼を右エストレーモのポジションに起用。守備時には5レーンの右大外のポジションに入り、攻撃時には圧倒的なアスリート能力を前提とした推進力でカウンターの起点になる役割を担うように。今季はその役割の質が更に上がっているようにも見え、各試合で圧倒的なパフォーマンスを披露。ワールドクラス候補生から遂にトップオブトップのワールドクラスへと成長を遂げている。今季、シーズンを通してフェデはどのようなパフォーマンスを見せ、どこにたどり着いていくのか。必見だ。


www.youtube.com

 

 アウェイ オサスナの6節は本拠地にヘタフェを迎えての1戦。ベティス戦での敗北こそあったものの、それ以来良い形で連勝を重ね開幕からの良い流れを保っており、かつエル・サダールでの一戦であったこともあって、大方では勝利が予想されていた中で意外な敗北となってしまった。この日のオサスナは全体的にラインが低く、大外の位置で高い位置を取るヘタフェの両WBにSHが降りて対応するシーンが目立った。結果、これまでのオサスナを支えていたサイドを広く使ってのポゼッションがラインの低さによりできなくなってしまい、またSHが外に広がることで、ピボーテの両脇のスペースが空きやすくなると言った欠陥が目立つようにもなっていた。もちろん1失点目のナチョ・ビダルの対応ミス、チミーの軽率な退場などイレギュラーなミスによるマイナス分も多くあったが、それを抜きとしてもこの試合では勝利に値しない内容だったと言えるだろう。連敗だけは何としても避けたいオサスナ。しかし、今節の相手は敵地の絶好調マドリー戦。厳しい試合が予想される。なんとかチーム全体で耐え、勝ち点1でも拾いたいところだ。注目選手はアンテ・ブディミル

 

 昨季8Gを挙げたオサスナのエース。しかし、今季は未だ開幕より無得点と結果が出せていない状況が続いている。実際決定機がないわけではないだけに、彼に一刻も早いエースのゴールが期待される。しかし、ここで気になるのがブディミルが前半戦を苦手としている点。昨季は全8G中、前半戦のゴールはPKによる1点、一昨季は全11G中、前半戦のゴールはわずか2点と際立って前半戦の調子が悪いのだ。この原因がどこにあるのかは分からないが、好調をキープするにはエースの得点は不可欠。なんとか前半戦の間に良い流れに彼自身が乗りたいところだ。今節の相手は王者マドリー。更にはここまで得点面でチームを牽引してきたチミーを欠いての1戦となる。ブディミルのゴール失くして勝ち点奪取はならない。W杯に向けてもこのクロアチア代表FWの活躍に期待したい。


www.youtube.com

 

10、ラージョ・バジェカーノ vs エルチェ

 ホーム ラージョの6節はアトレティックに2vs3で惜敗。イラオラは恩師バルベルデを上回ることはできなかった。序盤からハイプレスの掛け合いとなったこの試合。その上でラージョがプレス回避の起点にしたのが、左のフラン・ガルシア。いつものCB+2CHで運ぶ形に対して、人を付けて出てきたところを逆手に取ったこの戦い方。左WGのアルバロに高い位置を取らせることで、デマルコスをピン留めしておいた上で、フランとアルバロの間にトレホが降りてきて、引き出す形。このトレホに対してCBがついていく事は難しく、ピボーテが対応してきたら、他に空くところができるという考えの下、行われたビルドアップは結果としてアトレティックのプレスを空転させることに成功。トレホ、イシを起点としたライン間での崩しにつなげた。しかし、一方で自分たちのプレッシングが中々ハマらなかったのも事実。最終ラインから剥がし、正確なパスが出せる選手が殆どであるアトレティックの供給部分を抑えきれず、結果イニャキやニコといったスプリント能力に長けた選手たちに裏を取られての失点が続出。この点で、アトレティックと差が出来てしまい、惜敗となった。2勝1分3敗とまずまずの序盤となったラージョ。残留には十分な数字だが、昨季を上回るのであれば、もう少し勝ち点が欲しい、この序盤を上回る勢いで、勝ち点を積みあげられるか。最下位エルチェにしっかりとバジェカスで勝ち点3を拾いたい。注目選手はセルヒオ・カメジ

 昨季ミランデスで得点を重ね、今季は主力としてプリメーラを戦う初のシーズンとなっているアトレティコカンテラーノ。大半の試合でスタメンとして起用されるなどイラオラからの信頼は得ることが出来ているが、結果は未だ無得点。もちろん得点面以外の貢献度は高く、流れて引き出し手となる場面や、動き直しを重ね裏を狙い続けることでDFラインを下げるなど、昨季までのスタメンだったセルジ・グアルディオラファルカオとは異なる良さを見せているものの、やはり得点というわかりやすい数字が欲しいのも事実。まして冬にはRDTが加入する(起用できるようになる)事も決定しており、インパクトを残さなければ、生き残ることは非常に難しくなる。生粋のストライカーとして自身の価値をゴールで示せるか。注目だ。


www.youtube.com

 

 アウェイ エルチェの前節はカンプ・ノウに乗り込んでの1戦。なんとか勝点1でも拾いたかったエルチェは541の形でブロックを作る極端に守備によった形でスタート。左から上がって来るバルデには右SHのテテ・モレンテが付いていき、右のデンベレに対しては、左ラテラルのクレルクに加えて、左SHのフィデルダブルチームをつくり突破を許さないという、一時的に7バックのようになることも許容した上でとりあえず0に抑えるという意思がはっきりとわかる布陣でスタートした。しかし、この目論見はわずか14分で崩れることとなる。CBのところから降りてきて、楔を狙うバルサ。これに食いついて行っていたエルチェだったが、このシーンでは3CB全員が食いついてしまい、裏をレヴァンドフスキに突かれることに。これをベルドゥが後ろから倒したことでDOGSO判定の一発レッド。これで実質的に試合終了となってしまい、結果は3vs0。より多くの点が入ってもおかしくはなかったが、代表ウィーク前ラストの試合を完敗で終えた。この結果をもってフランシスコの解任は既定路線かと思われたが、代表ウィークでその動きはなく、とりあえずは現体制が継続することになりそう。早い時間に気持ちが入りきれておらず、簡単なミスで失点。それ以降も選手に馬力を感じないところを見ても限界感は否めないところだが、ここから同監督がどうチームを立て直せるか。注目選手はフィデルチャベス


 エルチェのセカンドカピターノであり、チーム全体を司る最高のチャンスメイカー。今季は開幕こそしっかりと合わせてきたものの、2戦から負傷により欠場。その間にチームの雰囲気はどん底まで落ちてしまい、復帰後もまだインパクトは残せていない。良いコンビネーションを築いていたモヒカが退団し、また攻撃よりも守備を優先しなければいけないチーム状況もあり、なかなか昨季までの活躍は見せられないであろう今季。とはいえエルチェの勝利のためには間違いなくフィデルの活躍が不可欠であり、このベテランの力が必要。セグンダ時代から残る数少ないうちの1人となった今、このチームを救う存在となれるか。期待したい。


www.youtube.com