rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ24節プレビュー

1、はじめに

 皆さんこんにちは!よろしくお願いします!

 たった1勝で順位が大きく変動する現在のラ・リーガ。23節終了時点にして未だに、連勝すれば、残留争いから一気にトップハーフ争いへと代わる可能性がある非常に熾烈なシーズンとなっています。どの試合も目が離せない1戦目白押し。ミッドウィークでコパの1stレグを戦った4チーム、その影響がどれだけリーグに影響してくるのかにも注目していきたいところです。ではいつも通り、簡単な23節レビューの後に、24節全試合プレビューをやっていきたいと思います。好きなチーム、見たい試合だけでも目次から覗いていってください!

 

2、ラ・リーガ23節レビュー

 23節のラ・リーガも6枚のレッドカードが出る、いつも通りの展開に。ラ・リーガの審判の質は… 言及しないことにしよう笑 23節最大のPartidazoはベルナベウで行われたデルビ・マドレリーニョ。結果は1vs1のドロー。ホーム マドリーはリヴァプール戦とエル・クラシコの間であったこともあり、あまりインテンシティが上がり切らず。その中でアトレティコはここ数試合作っている後ろから保持していく形を実行。コレアの退場後はマドリーが一方的に押し込むことにはなったが、アトレティコ側からすれば1人少ないながらも勝ち点1を敵地で奪い、積み上げの成果がマドリー相手に出たということで比較的ポジティブな1戦となった。一方で首位 バルサアルメリアのまさかの敗戦。ターンオーバーをしたこともあり、カウンターから失点すると、その後はアルメリアDF陣を崩せなかった。CL権争い3位のラ・レアルは降格圏 バレンシアに敗戦。恒例の後半戦失速が気になるところ。5位ベティスもエルチェに勝利はしたがかなり苦労。CL権争いはまだ一悶着ありそうだ。結果、順位は以下の通り。

 今節のPick Up Playerはセルタからガブリ・ベイガ

 今季既に8G3Aと圧巻の出来を見せているベイガ。夏にデニス・スアレスブライス・メンデスという2人の最高のチャンスメイカーを失ったチームで、その穴を全く感じさせないプレーを見せている。元よりカンテラ時代から評判になった選手だったが、プリメーラ1年目とは到底思えない期待以上のプレーを見せている。カルバリャル体制になってからはベルトランとドブレピボーテの位置に入ることが多いが、保持時には右のハーフスペースでボールを引き出し、アスパス、カルラス・ペレスらと上手く関わりながら、非常に危険な存在となっている。この好パフォーマンスの結果ラ・ロハへの待望説もビジャレアルのバエナやアトレティコバリオス同様出てきており、ペドリ、ガビに続く中盤のプレーヤーとして、今後のスペインを支えていく選手となるだろう。

その他、今節のベスト11は以下の通り。(右側はそのサブ組)

 

3、ラ・リーガ24節プレビュー

1、レアル・ソシエダ vs カディス

 ホーム ラ・レアルの前節はバレンシア相手にメスタージャで敗戦。これで直近5戦で1勝2分2敗と良くない結果が続いており、4位アトレティコとの勝ち点差は1、5位ベティスとは3と、CL圏内確保に向け黄信号が灯り始めている。来週からは、ELのトーナメントも始まり、相手はローマ。ターンオーバーができる相手ではないことから再び週2ペースでの過密日程を主力は強いられることになる。負傷者が徐々に戻りだしているのは不幸中の幸いだが、後半戦は難しい試合が続くことになるだろう。ここ数年、前半戦は躍進を見せるものの、後半にかけて失速するのはラ・レアルのお決まりパターンとなっており、今年は違うということを証明するためにも金曜開催のこの試合、勝利が欲しいところだ。注目選手はアレクサンダー・セルロート

 昨季に続き、ライプツィヒからローンという形でチームに加わっているセルロート。前半戦は素晴らしいパフォーマンスを見せ、久保ともホットラインを築いていたが、ここ最近は精彩を欠いたプレーが続いている。サディク、アリチョーの負傷離脱により、疲労が溜まっていることは間違いなく、負傷も気になるところだが、このチームのエース ストライカーはこのノルウェー人ストライカー。彼が得点に絡んでいかなければ始まらない。このところ好調のカディスをこじ開け、チームを勝利に導く得点に期待だ。


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 一方でアウェイ カディスの前節はラージョ相手にホームで値千金の勝利。これで本拠地では9戦無敗となり、残留の条件ともいえるホームでの強さは結果が証明している。順位も再び残留圏を抜け出し、冬の補強勢も好パフォーマンス。3シーズン連続での残留に向け、後半戦戦い抜く準備は十分だ。しかし、この試合に限っては相手はラ・レアル。昇格以来、悉く相性が悪く、これまでの全6試合全てで敗戦している。敵地ということを踏まえても、勝ち点3までは求めず、1取れれば万々歳。粘り強い守備と、戦力の充実により日に日に完成度の高まっているボール保持。この両刀を活かし、何とか勝ち点を持ち帰りたい。注目選手はセルジ・グアルディオラ

 今冬バジャドリーから加入した実力派FW。良い体格を持ちながら、最大の特徴は器用な足元を活かした懐の深いボールキープ。相方であるロジェールもまたポストプレーが得意な選手であり、現在のカディスが誇る2トップは残留争いをしているチームの中では屈指の攻撃陣と言える。グアルディオラは現在2戦連発中。この試合でも彼の得点に期待したいところだ。


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2、ヘタフェ vs ジローナ

 ホーム ヘタフェは前節ビジャレアル相手に敵地で敗戦。この日はビジャレアル対策か、マクシモビッチをトップ下のような位置に置き、パレホを見させ、両サイドにポルトゥとマジョラルを並べる4231の形でスタート。この並びでのプレッシングはうまくハマり、前半早々にウナルの得点でリードを奪った。しかし、ビジャレアルが上手く持ち上がりからライン間に位置するテラッツ、ピノらに差し込めるようになってきたことで一気に劣勢に。また対人に任せる部分が多かった最終ラインの対応において、ガストン・アルバレスがサム・チュクウェゼに完敗。右から上手く崩され逆転負けを喫してしまった。これで混戦の残留争いにおいて再び、降格圏に転落。勝ち点1が大きく順位を左右する熾烈な争いの中で連敗は避けたいところ。ホーム アルフォンソ・ペレスで勝利が欲しい1戦だ。注目選手はボルハ・マジョラル

 今夏ローンという形から、完全移籍に切り替わりヘタフェに加入したマジョラル。10m€とヘタフェ的にはかなりの出費で獲得したものの、ここまで5得点と期待していたほどの結果は出ていない。1年の中で様々な布陣に変わる今季のヘタフェにおいて、マジョラルは攻撃面の便利屋となっている側面は否定しきれず、ストライカーの位置以外にも、サイドやトップ下など、ゴールから遠い位置で起用されていることも多くなっている。その中では良くやっているということも出来はするが、苦しい現状を考えるとやはりより結果に拘ってもらいたいところ。この試合もゴールに期待したい。


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 一方で、アウェイ ジローナは2試合続けてのアウェイ戦。前節はサン・マメスで3発快勝。アトレティックを相手に、セットプレーからやミスを見逃さず得点を重ね、前半で3vs1に。その後も落ち着いたゲーム運びで見事、勝利を果たした。これでチームは連勝。ボルハ・ガルシアをトップ下に右にツィガンコフ、左にロロを置き、アレイクス・ガルシアをこれまでのようなビルドアップの手助け役ではなく、前線に飛び出させ崩しに絡ませる形は、攻撃面での迫力を格段に高めており、このチームを0に抑えることはどのチームであれ、容易なことではないだろう。昇格後最初のシーズンでのトップハーフフィニッシュへ、この勢いを保ちたいところだ。注目選手はオリオル・ロメウ

 今季サウサンプトンから加入したロメウ。加入直後からプレミア仕込みのハードプレスと、ラ・マシア仕込みのビルドアップでの貢献により、非常に好パフォーマンスを見せており、ジローナ躍進の大きな要因となっている。先述の通り、チームはマイナーチェンジを行っており、アレイクス・ガルシアがより前に陣取るように。この変化は自ずと、攻守両面においてロメウのタスク量を増やすものであり、逆に言えば彼を信頼しているからこその選択ともいえる。押し込めるであろうこの試合。カウンターへのリスクマネジメントとしてロメウがどれだけ回収できるか。期待したい。


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3、アルメリア vs ビジャレアル

 ホーム アルメリアは前節、本拠地にてバルサ相手に大金星。ジローナ戦での完敗を受けて442の形へと変更を加えたアルメリア。その上で右SHのレオ・バチストンはジョルディ・アルバに付き、状況に応じて5バック化する形を作った。しっかりと人を捕まえ、大外からのクロスにはエリー、バビッチの2人が集中力高く対処。そしてボールを奪うと、ルイス・スアレス、エル・ビラル・トゥレのアスリート能力に優れた2人でカウンター。この攻撃で1点を奪うと、最後までこれを守り切り、バルサ相手の勝利で3連敗を止めることとなった。人こそサディクーラマザニからエル・ビラルースアレスの2人に変わったものの、しっかりと人数をかけての守備からの少人数でのロングカウンターはシーズン当初の形。アルメリアの良さが戻ってきたと言えるだろう。注目選手はエル・ビラル・トゥレ

 ラ・レアルに去ったサディクに代わってスタメンを張るエル・ビラル・トゥレ。マリ代表の21歳とまだ年齢的には若いものの、加入以来、偉大な前任者の穴をよく埋めている。アフリカ系の選手らしくフィジカル、そしてスピードを兼ね備えた彼は、今冬加入のルイス・スアレスとの相性も良く、前節はバルサ相手に決勝点。この試合もビジャレアルには基本ボールを握られつつ、という展開が予想されるこの試合。個の破壊力抜群の2トップが再びカウンターから結果を出し、後ろを助けることが出来るか。期待したい。


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 一方のアウェイ ビジャレアルの前節は本拠地ラ・セラミカにてヘタフェに逆転勝利。この試合に敗れればセティエンは解任、という報道も出ていた中、幸か不幸かこれで4連敗をなんとか止め、勝利でこの苦悩の2月を乗り越えることが出来た。ラージョ、アトレティックが23節コケたことによって、順位は7位、ヨーロッパカップ戦圏内の6位ラージョとの勝ち点差は0と、幸いなことに熾烈なリーガの順位争いに救われる形で、まだまだトップ6以内でのフィニッシュの可能性は十二分にある。今週からミッドウィークにECLも入ってくる中、どのように2つのコンペティションを位置づけ、闘っていくのか。セティエンの手腕が再び求められることになるだろう。今節の注目選手はラモン・テラッツ

 今冬、ジローナからビジャレアルBへと移籍してきた22歳 中盤のプレーヤーである。初のトップチームでのスタメン出場となったこの試合、テラッツは右インテリオールの位置に入ると絶妙なポジショニングで上手くライン間にて、ボールを引き出し、チャンスメイク。ボールに多く触り、ピボーテのパレホとともに攻撃のリズムを作った。ロチェルソが負傷、トリゲロスが出場停止、バエナが負傷明けという状況で巡ってきたチャンスを上手く活かしたと言えるだろう。今後トップチームでの出場に期待が集まるテラッツ。この試合では見られなかったが本来、彼の武器の1つでもある長距離の正確なパスも攻撃に変化をつける一手として期待したいところ。出番があるかわからないが、そのプレーを楽しみにしたい。


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4、マジョルカ vs エルチェ

 ホーム マジョルカは前節エスパニョール相手に敵地で敗戦。またも敵地で勝ち点を拾うことが出来ず、絶好調のホームが5連勝中なのに対して、アウェイでは5連敗。わかりやすく差が出ている。とはいえ今節に限っては、またソン・モッシュに帰っての1戦。最下位エルチェ相手に確実に勝利を掴みたいところだ。ビジャレアル戦以来、継続しているピボーテを1枚にして、カデワレを使う布陣を続けて採用してくるのか、はたまた純粋な541に戻すか。この点にも注目だ。この試合のPick Up Playerは、イ・ガンイン

 前半戦での絶好調ぶりから一転、後半戦は中々インパクトを残せていないイ・ガンイン。チームでは数少ないW杯経験者という点、そして532の形であった前半当初と比べると、541へのマイナーチェンジによってゴールから若干位置が遠くなった点などが原因として考えられるところ。とはいえ、そろそろ結果が欲しいの事実で、ムリチ、ダニを筆頭に好調な選手が揃っている今、良い波に彼も乗りたい。終盤残り1/3を絶好調の形で走り抜けるためにも、チームとともに勢いをつける試合にしたいところだ。


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 一方のアウェイ エルチェは前節 ベティス相手に2vs3で敗戦。本拠地マルティネス・バレーロで勝利を狙った1戦。エルチェは開始早々10分で2得点を記録。カルモナが不在の右WBにテテ・モレンテを起用し、5レーンを上手く使った攻撃でベティスの4バックの穴を見つけ、上手く得点へ結びつけた。前半をこのままで終え、今節こそ2勝目かと思われた57分、CBマガジャンがDOGSOの判定で一発退場。かなり厳しいこの判定により流れは一変。ベティスの逆襲を許し、遂にアディショナルタイムのPKをウィリアン・ジョゼに沈められ逆転負け。今季のエルチェはかなり判定に泣かされる試合が多く、この日はそれが顕著に出てしまうことなった。これでビジャレアル戦の勝利後、3連敗。残り15試合で未だ勝ち点は9とここからの逆転残留は現実的でないところまで来てしまった。奇跡を狙いつつも、現実的には1年でのプリメーラ復帰へ、来季に向けての準備をできる範囲でやる形に切り替えても良いのではないだろうか。注目選手はオマル・マスカレル

 今季のエルチェにおいて数少ない気を吐いている選手の一人がマスカレル。中盤の底の位置で裁き役、そして狩り役として素晴らしいパフォーマンスを見せている。カスティージャ出身の彼はスペイン人のピボーテらしく立ち位置の良さや技術の高さはもちろん、ドイツでの経験によって早い展開でも中盤でファイトできるプレーヤー。この試合でもマジョルカ相手に中盤を制圧することが出来るか。残り試合マスカレルのプレーに注目しておきたい。


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5、アトレティコ・マドリー vs セビージャ

 ホーム アトレティコの前節はデルビ・マドレリーニョ。敵地ベルナベウで行われたこの1戦。デポールを負傷で欠く中、グリーズマンをトップに置いた451の形でスタート。そこからジョレンテを残した442、カラスコを残した442を状況に応じて、使いながら守備ブロックはしっかりと作りつつ、カウンター一辺倒ではない最前線のグリーズマンを上手く利用したボール保持で良いパフォーマンスを見せた。その後、レイニウドの負傷、勝利のために投入したコレアの一発退場など、アクシデントは多く起こりながらも、今節のチョロは判断の速さ、正確さ共に良く、状況に合わせた的確な変化を行っていた。マドリーが過密日程の中であったとはいえ、状態の非常に悪かったチームが、ここまでデルビで出来るようになったのは収穫。今節は勝利で勢いをつけたいところだ。しかし今節はレイニウド、デポールが負傷、コレア、モリーナが出場停止。ジョレンテも出場は不透明。厳しいやりくりを迫られる。チーム全員の奮闘に期待だ。注目選手はパブロ・バリオス

 今節は欠場者が多く、厳しいやりくりを強いられる中で期待が集まるのがパブロ・バリオス。今冬カンテラより現れブレイクを果たすと、すぐさまトップチームへ昇格。中盤の確かな戦力として充実したセクションの中でポジション争いを繰り広げている。デポールが不在、またジョレンテのサイド起用が予想されているこの試合、バリオスはスタメン出場が濃厚。ここのところ2戦連続スタメン出場ながら、どちらも前半45分で交代と消化不良が続いている。この試合でセビージャ相手に痛烈なインパクトを残し、アトレティコを助けたいところだ。


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 一方、アウェイ セビージャの前節はオサスナとの熱戦に敗戦。サンチェス・ピスファンでグデリ、エンネシリのゴラッソから、2度追い付きながらも、ミスから失点を許したことで、突き放されリーガでは3試合ぶりの勝ち点0となってしまった。相手はミッドウィークのコパ・デル・レイへターンオーバーを敷いていただけに勝利が欲しい試合だったが、悔しさの残る一戦に。そして今節はメトロポリターノでのアトレティコ戦。ミッドウィークにフェネルバフチェとのELが迫る中で、連敗だけは何とか避けたいところだ。しかし、以前負傷者は多く、特にCBは深刻。バデ、レキク、マルコンは離脱中。唯一の本職であるニアンズは前節、不安の残るプレーを見せており、マルチのフェルナンドも出場停止。後ろを3で行くか、4で行くかにもよるが、厳しいやりくりを強いられるだろう。注目はネマニャ・グデリ

 今季のセビージャにおいて、唯一シーズンを通して素晴らしいパフォーマンスを見せているセルビア代表MF。ピボーテの位置、CBの位置問わず安定したプレーを見せているのはもちろん、アウト方向に曲がるロングシュートで、理不尽な形での得点も奪っており、チームを救っている。先述のようにCBが不足している今、恐らくCBでの出場となることが濃厚。難敵アトレティコ相手に守備面でどれだけ抑えきれるか。そして相手がブロックを作ったときに再び、それを外からこじ開ける一発を撃つことが出来るか。期待したい。


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6、レアル・バジャドリー vs エスパニョール

 ホーム バジャドリーの前節はセルタに敵地で完敗。マチスを負傷で欠いたこの試合、パチェタはイバン・サンチェスを左に起用。彼にはハーフスペースでボールを受けさせ、大外はオラサに取らせる形をとった。しかし、攻撃以前に守備面での酷さが目立ってしまう試合に。前線は中途半端なプレッシングを前からかけにいく一方で、DFラインのプッシュアップはなく、中盤に広大なスペースが生まれることに。スタメンのドブレピボーテは無理を強いられたことで、早々にカードをもらってしまいライン間を最高に好むセルタの選手たちにみすみすスぺースをあげてしまう格好となった。これでベティス、セルタに連敗。バイタルエリアで違いを作れるチームとの相性は極端に悪い。今節の相手はダルデル、デニス・スアレスという最高のクラックを2枚抱えるエスパニョール。修正しなければ3連敗が見えてくる。注目はロケ・メサ

 現在バジャドリーのドブレピボーテは1stチョイスがキケ・ペレスとモンチュのセット。しかし、先述のように遥かに大きすぎる負担の前にこの2枚で持ちこたえることは厳しく、ここでベテランの力を借りたいところではないだろうか。かねてはラス・パルマスなどで中心としてボール保持に強みを持っていた選手だったが、年齢の経過とともに中盤の狩り役としての能力が目立ち始めている。スタミナは衰えることなく、1人で広い範囲をカバーできる。バジャドリーの現状を見れば、ハマる能力を持ったプレーヤ―であり、起用を考えたいところ。エスパニョール相手に中盤を制し、勝ち点3を守れるか。注目だ。


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 一方 、アウェイ エスパニョールの前節はマジョルカ相手に2vs1で勝利。本拠地の優位を活かし、好調マジョルカに勝利。これで前節のエルチェ戦に続いての勝利となり、今季初の連勝を達成。W杯での中断期間でディエゴ・マルティネスのフットボールをしっかりとチームに植え付けられたこと、そして冬の積極的な補強が功を奏し、これまで不安の残ったセクションが充実したこと。これらが直近の好調ぶりの要因と言えるだろう。このバジャドリー戦は敵地での1戦。前半戦はホームにて1vs0で勝利しており、ダブル達成と行きたいところだ。注目選手はホセル・マト

 前節、途中出場により負傷からの復帰を果たしたエスパニョールの大エース。既にここまでで11Gを上げており、前半戦の苦しいチームを結果で支え続けた。ただ、彼が負傷離脱して以降、代わりにデランテーロのポジションに入ったブライスワイトが躍動しており、チームも好調。ホセルはかなり特徴がはっきりした選手ということもあって、彼の復帰がどちらに転ぶかは微妙なところだ。彼を上手く馴染ませ、有効活用できれば、ここから逆転でのトップハーフフィニッシュも夢ではない。


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7、バルセロナ vs バレンシア

ホーム バルサの前節はアルメリア相手にまさかの敗戦。ユナイテッドに敗れ、ELから姿を消したバルサアルメリア戦はその疲労、そしてペドリ不在の影響がはっきりと出てしまう試合となった。そして、公式戦連敗で迎えたミッドウィーク。コパ・デル・レイ準決勝 ベルナベウでのエル・クラシコ。この試合チャビは思い切った決断を下す。レヴァンドフスキデンベレ、ペドリという代えの効かない3人の欠場、アウェイ、そして直近の低調具合を受け、ボール保持を放棄。しっかりと3ラインを作り、最大の脅威 ヴィニシウスはアラウホが完封。裏のスペースをできるだけ少なくし、マドリーに枠内シュートを1本も打たせなかった。バルサアイデンティティであり、チャビ自身がその象徴ともいえたバルサらしさを捨ててまで、勝利に拘った結果が敵地での先勝であった。これが、今後のシーズンどちらに転がるかはわからない。3人の欠場は今節も続く。格下バレンシアにホームでどのような戦いぶりを見せるのか。優勝に向け、勝負の1戦だ。注目はフェラン・トーレス


 先述の通り、レヴァンドフスキの欠場が確定的な今節。代わりのデランテーロの位置を務める候補はアンス・ファティかフェラン・トーレスのどちらだ。ミッドウィーク スタメンとして起用されたフェラン。チームの戦い方が戦い方であったこともあって、中々これといったシーンは作れなかった。とはいえ、直近の彼は調子を上げており、アルメリア戦でも1人気を吐いていた。古巣相手となるこの試合、攻撃の中心としてチームを勝利に導けるのか。活躍に期待したい。


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 一方、アウェイ バレンシアの前節はラ・レアル相手に勝利。メスタージャでの3位相手の勝利によって6連敗を止めることに成功。ルベン・バラハ新監督の下、2戦目となるこの試合で値千金の勝ち点3をあげた。久々にギジャモンがピボーテに入り、アルメイダはインテリオールを務める中、チームはこれまでのポゼッションの形と従来、クラブが得意としてきたカウンターを上手く使い分けることに成功。この勝利を機に勢いに!と言いたいところだが、今後はバルサオサスナアトレティコ、ラージョとかなり厳しい連戦が続く。残留のためには、この勝利に満足することなく、バラハ新監督の下で、もう一段ギアをあげていきたい。注目はユヌス・ムサ

 今季、序盤大きなインパクトを残したムサ。ソレールがPSGに去った中で、絶対的な中心としての活躍に期待されたものの、特にW杯後は疲労の影響か、期待値よりは物足りないパフォーマンスに終始している。役割もガットゥーゾ所属時のより中央に近く、ハーフスペースを走り抜け、チャンネルへ侵入していくものから。エストレーモの外をオーバーラップするなど、サイドで優位性を作るものに変更。ゴールから多少遠い位置になってしまったことで脅威度は落ちている。とはいえ、今節の相手 バルセロナの即時奪回プレス相手に中央を利用することは難しく、この試合に限れば外を回るムサは相手を揺さぶることが出来るかもしれない。連勝へ。値千金のジャイアントキリングを起こしたい。


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8、ラージョ・バジェカーノ vs アトレティック・クルブ

 ホーム ラージョの前節はカディス相手に0vs1で敗戦。ラージョの悪い時の典型である大外循環で中に入らない状態が続いてしまった。これで3戦未勝利となり、夢のヨーロッパカップ戦出場へ、何とかこの流れを切りたい1戦となる。相手は直接のライバル アトレティック。文字通り6ポインターとなる大一番だ。イラオラ監督にとっては古巣対決のこの試合。これまで対戦成績は1勝2敗。今季はサン・マメスで敗れており、イーブンに戻すには良い機会。バジェカスの利を活かし、勝利をあげたい。注目選手はオスカル・トレホ

 34歳ながらこのチームにおいて、未だ欠かすことのできない、最も欠かすことのできない重要人物である。その存在感の大きさは、彼が途中出場となった前節に現れており、左のハーフスペースで上手くボールを引き出し、コンドゥクシオンで前進させていく彼の能力は唯一無二。特にピボーテのコメサーニャとの関係性はよく、片方がスペースを空け、もう一方がそのスペースでボールを引き出し、前進させるという流れが理想的に行われている。アトレティックのプレッシングに追われることが予想されるこの試合、どれだけ蹴らずに足元でつなぎながら運んでいけるかが肝要。トレホの活躍に期待したい。


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 一方、アウェイ アトレティックの前節はジローナ相手に敗戦。ミッドウィークにコパを控えながらフルメンバーで迎えた1戦だったが、ジローナの幅を使う攻撃を捕まえきれず、3失点での敗戦となってしまった。ミッドウィークのコパ準決勝でもエル・サダールで敗戦。オサスナの堅固なディフェンスの前に中々チャンスらしいチャンスが作れず、一瞬のカウンターで仕留められ1stレグで後れを取ることとなった。これで公式戦3連敗。順位も9位に後退と、リーグ戦でのヨーロッパカップ戦圏内確保、そしてコパ・デル・レイ優勝という目標へ黄信号が灯っている。なんとか、この流れを変えたい今節の相手は6位ラージョとの直接対決。過密日程とはいえ、ここで敗れるようなことがあるとヨーロッパカップ戦出場は極めて難しいものとなってしまう。重要な6ポインター。勝利を掴みたい。注目選手はイニゴ・マルティネス

 昨夏、バルサ移籍の件で契約延長が成立せず、その上、序盤から負傷が続いており、今季未だ9試合のみの出場にとどまっていたイニゴ。ただイェライが前節、軽傷を負ったことで重要なコパ・デル・レイ準決勝1stレグのタイミングで久々のスタメン出場。試合勘等の面で不安もあったものの、流石はスペイン代表CB。一切の衰えを感じないプレーでチームを安定化。結果として敗れはしたものの、アトレティックのDFラインの中では最も、良くやっていたプレーヤーと言えるのではないだろうか。今節もイェライが出場停止で欠場。イニゴの出番は続くと思われる。ハイプレスで来るラージョ相手の左足でのプレス回避を筆頭にチームの勝利へ、イニゴの活躍に期待したい。


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9、レアル・ベティス vs レアル・マドリー

 ホーム ベティスの前節はエルチェに3vs2で勝利。敵地で開始10分以内に2得点を献上する苦しい展開に。その後判定に助けられ、3点を奪い逆転を果たしたものの、最下位エルチェ相手に11vs11では圧倒されてしまった。ギド、カナレスというキーパーソン2人が不在だった今節。中々ボールを前進させることが出来ず、無理に蹴る展開が続き、自陣から出ることすら危うかった。そしてミッドウィーク。フェキルの左ひざ前十字靭帯損傷による今季絶望が発表。獲得の際にも、過去に逆膝の靱帯損傷を負っており、こうなる可能性は承知なうえではあったが、やはりフェキル離脱の影響は大きい。この試合はカナレスもおそらく欠場。ウィリアン・カルバーリョも最近の試合では低調なプレーに終始しており、大きな不安が残る。注目選手はルイス・エンリケ

 エース2人の欠場が予想されるこの試合、ベティスはいかにボールの収めどころを作るかが1つのカギとなる。ボルハ・イグレシアスのポストプレーはもちろん期待したいが、相手はミリトン、リュディガー。苦戦を強いられることは目に見ている。ということで右サイドに張る、ルイス・エンリケの足元。ここがベティスにとっての重要なターゲットとなるだろう。ここでこのブラジル人ドリブラーがどれだけボールを収め、チャンスを作れるか。彼のカットインからダイアゴナルで入ってきたファンミといったホットラインができるようになれば、今後のベティスにとっては大きい。マドリー、ユナイテッド、ビジャレアル、ユナイテッドと続く、この過酷な4連戦。何とか粘り強く、良い形で乗り切りたい。


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一方のアウェイ マドリーの前節は、本拠地でのデルビ・マドレリーニョ。ミッドウィークにリヴァプール戦があったこともあり、フルパワーとは行かなかった1戦。怪我人の多い、DFラインはそのままだったが、それより前ではアセンシオ、チュアメニ、クロースがリヴァプール戦から代わり、スタメンを務めた。しかし、中々442を前提としつつ、そこから人を捕まえてくるアトレティコディフェンスを攻略しきれず。相手が10人になってからセットプレーにて先行を許したが、新星 アルバロ・ロドリゲスがゴールをあげ、なんとか引き分けに持ち込んだ。この退かれた相手を攻略できないのはミッドウィークでのクラシコでも出ており、ヴィニシウスによる個人での打開ができない相手だと、その問題は顕著に現れる。コパ・デル・レイのベルナベウでの先敗。勝点7差のリーガ。CL一本に集中するべきか悩ましいタイミング。過密日程の中、主力の疲労も気になるところ。このベニート・ビジャマリンでの1戦をどう運ぶか。アンチェロッティは考えどころだ。注目選手はアルバロ・ロドリゲス


 突如現れた新星アルバロ。非常に優秀なカスティージャの新たなる期待の星だ。デルビでも見せたようにウルグアージョの彼は恵まれた体格を活かした、フィジカル的な優位性はもちろんのこと、それでいて器用な足元の技術を持っており、ベンゼマ、ヴィニシウスの引き立て役という役割もこなせるプレーヤーであるように見える。これまでカスティージャからはヘセ、RDT、マジョラル。あらゆる9番が将来を期待されながら、チームに定着し切ることはできなかった。果たして、彼はマドリーの厳しい生存競争の中で、自らの地位を確立していけるか。まずはこの活躍を続け、今季終盤戦のヒーローとなりたいところだ。


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10、オサスナ vs セルタ・ビーゴ

 ホーム オサスナの前節はセビージャ相手に3vs2で勝利。ミッドウィークのコパ・デル・レイに向けて大胆なターンオーバーを用い、敵地に乗り込んだオサスナ。そんな状況下で、復調気味であったセビージャに勝利したのは非常に大きく、チームとして力がついてきた証明ともいえるだろう。続く、ミッドウィーク vsアトレティック戦でも満員御礼となったエル・サダールでアトレティック相手に先勝。堅い守備ブロックから、ボールを簡単に捨てることはせず、上手くオロス、そしてアブデの若者たちを使い、得点を奪うことに成功した。現在、非常に良い状態にあるオサスナ。リーグでの順位もヨーロッパカップ戦圏内6位ラージョと勝ち点1差の8位。十分に狙える位置につけている。ミッドウィークで疲れを抱えた選手を上手く休ませながら強敵相手に勝ち点3を奪えるか。注目の1戦となる。注目選手はパブロ・イバニェス

 長い苦労の時期を乗り越え、今季トップチームの一員となった遅咲きの25歳。今季はここまで10試合に出場。質の高い今季の中盤において、一定の地位を築き、好パフォーマンスを見せている。前節セビージャ戦でも、ピボーテの位置に入りつつ、そこから積極的に動き、守備時にはボール回収、攻撃時にはボールを引き出すプレーを披露。チームの勝利に貢献した。非常にIQが高く、目立ちはしないものの判断を間違えない彼の存在は安定感をもたらしてくれるものであり、夏に退団したオイエルの正当後継者と言えるのではないだろうか。中盤での質の高い攻防が繰り広げられるであろう今節、イバニェスのプレーに注目したい。


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 一方、アウェイ セルタの前節はバジャドリー相手にバライードスにて3発快勝。終盤にはアイドゥーやベイガを休ませる余裕も生まれるなど、最高の試合となった。その原因はバジャドリーの所で軽く書いたため、そちらを読んでいただければ。これでアトレティコ、ラ・レアルとの強敵連戦での未勝利から3試合ぶりの勝利。ただ、この2試合も内容ではかなり相手を上回っており、十分勝利を掴む可能性もあった。W杯中断を経てカルバリャル体制の浸透度は完璧な状態。選手個々に対して、今何をどこに立ち、何をすべきなのかが良く整理されており、その上でセルタの誇るタレントたちのイマジネーションが活きる見事な状態となっている。このセルタを上回るのはどのチームにとっても一筋縄でいくものではなく、後半戦ここからのダークホースとなってくるだろう。トップハーフフィニッシュを狙う両チームの6ポインター。注目はウーゴ・マージョ

 ミンゲサの負傷で出番が回ってきたマージョ。セルタのカピタンにしてここ数年のラ・リーガを代表する右ラテラルの1人であった彼だが、カルバリャル体制への移行以降出番は減少。左上がりの陣形を取る中で低い位置に残るタスクを負う、現在の右ラテラルのタスクはマージョよりもミンゲサの方が適性があるため仕方ないところだが、このままで終われないのも事実。実際、久々のスタメンとなったバジャドリー戦では質の高い好パフォーマンスを披露。実力の高さを見せた。この試合でも活躍に期待したい。


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