rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ第2節プレビュー

1、初めに。

 皆さんこんにちは。よろしくお願いいたします。

 今季も時間のある時に、ラ・リーガ全10節のプレビューを書いていきたいと思います。先週は忙しく、開幕節のプレビューを出すことが出来ず申し訳ありませんでした。その分と言ったらなんですが、開幕節は全10試合をすべて見てきたため、内容はある程度良いものが書けるかなと思っております。程よい程度に期待してみてください笑

 

2、ラ・リーガ開幕節レビュー

 まずは昨季同様、前節の簡単なレビューから。注目の3強はマドリー、アトレティコがそれぞれ敵地でアルメリア、ヘタフェに競り勝った一方、大型補強で注目されたバルサカンプ・ノウでドローに終わった。昨季王者マドリーはスーパーカップから中3日といった中でターンオーバーを実施。昇格組ながら果敢に戦ったアルメリアに先生を許すなど前半は厳しい展開が続いたものの、後半見事逆転に成功。アトレティコは今季積極補強で注目のヘタフェに快勝。モラタの2得点、フェリックス3アシスト、グリーズマンにも得点が来るなど取るべき人が結果を残す理想的な形でシーズンをスタートさせた。一方のバルサはラージョの守備を崩し切れずスコアレス。昨季ダブルを喰らうなど苦手としている難敵との対戦なだけにそこまで悲観的になることはないが、右ラテラルの問題を筆頭に課題は残る1戦に。

 その他、昨季6位のラ・レアルは久保の移籍後初ゴールでカディスに勝利。昨季から続く課題が垣間見られる部分はあったものの、久保、シルバ、ブライス、メリーノらの近い位置での連携はロマン。昨季5位のベティス、7位のビジャレアルはそれぞれエルチェ、バジャドリーに快勝。一方で昨季4位 セビージャは開幕試合となったアウェイでのオサスナ戦に1-2で敗北。クンデ、ジエゴ・カルロス不在の大きさを痛感させることになったが、攻撃面ではロペテギ政権初期のようなサイドを広く使うプレーも多く見られ、マイナス面だけではない内容に。

 その他、セルタvsエスパニョールは終了間際のPKでエスパニョールが追いつき2-2。ガットゥーゾ新体制のバレンシアvs昇格組ジローナの対戦は1-0でバレンシア勝利。バルベルデが就任したアトレティックはマジョルカ相手に押し込みながらも最後まで得点が奪えずスコアレスドローとなった。

 今節のPick up Player はオサスナからアイマール・オロス

オサスナの下部組織 タホナル出身のの彼はこの試合が19-20のマジョルカ戦で10分間出場して以来のプリメーラでの出場となった。選手たちに高い強度を求め、カンテラーノの起用にも比較的慎重と言えるアラサテの下で彼が開幕スタメンを勝ち取るのは、予想だにしていなかったことだったが、その期待に見事応える活躍を披露。1列目の位置から降りてきてボールを引き出し、細かいスペースからのチャンスメイク。そして、74分には決勝点となったPKをゴールど真ん中に蹴りこむ度胸も見せ、見事MOMに輝いた。

順位表、1節全結果は画像の通り。また個人的今節ベスト11(控え組含)も画像参照。俺はこいつも良かったと思うよ!っていうのがあったらコメントで教えてください!今節は活躍したGKが多く選出に苦労しました笑

 

3、ラ・リーガ2節プレビュー

1、エスパニョール vs ラージョ・バジェカーノ

 ホーム エスパニョールの前節はセルタ相手に2vs2のドロー。前半こそ新加入のホセルをターゲットとしたうえでダルデルが中盤を制圧しセルタを押し込んでいたものの、決定的なチャンスを作れず。徐々にペースをつかんでいったセルタがアスパスの理不尽ゴール、パシエンシアの空中戦で2点先行を許す展開に。しかし、セルタのミスもあり、新戦力エスポジトのミドルと終了間際のホセルのPKで追いつき、勝ち点1を敵地で持ち帰る開幕となった。今季から就任したディエゴ・マルティネスのやりたいサッカーが時折垣間見える部分もあったものの、特にサイドにおいてプレーヤーの質という面で物足りないところがあり、中々決定機まで作ることが出来なかった。

 今季初のホームゲームとなるこの試合。新体制初勝利をペリコの前で挙げたいところだが、ラージョはここ4試合連続敗戦中と近年、非常に苦手としている相手。ビセンテモレノ時代に屈したこの4連敗をディエゴ・マルティネスは乗り切り初勝利を挙げることが出来るのか注目が集まる。注目選手はフェルナンド・カレロ

 来月に27歳を迎える彼は昨季まではCBとしてプレー。昨季はシーズン途中、失点がかさむようになった時期にセルジ・ゴメスに代わってスタメンの座を勝ち取り、良いパフォーマンスでチームに貢献した。そんな彼が開幕節、ディエゴ・マルティネス監督の下で与えられたポジションはピボーテの位置。驚きと不安を抱えながらのスタメン起用となったものの、攻撃時にはライン間を取った味方に鋭い楔のパスを差し、守備ではサイドにカバーのため流れたCBの空けたスペースを埋めるマドリーのカゼミロのような役割を見事果たしていた。今節、彼が直接マッチアップすることになるであろう選手はラージョのキーマン オスカル・トレホ。彼に対してカレロがどこまでできるのか。この試合を左右するポイントになるだろう。


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 一方、ラージョの前節はカンプ・ノウに乗り込んでのバルサとの1戦。新戦力のFWカメジョ、CBルジューヌを早速起用したイラオラのチームはハイプレスとブロックを上手く使い分け、バルサ相手に早速勝ち点1を拾うことに成功した。3シーズン目を迎えるイラオラの下、確固たる戦い方を装備したラージョは今季も十分余裕をもって残留を達成できるだけのクオリティを持っており、イシ、トレホ、アルバロといった攻撃面でのキーマンたちの調子もしっかりと仕上げてきている。唯一、懸念があるとすれば層の薄さといったところだろうか。昨季に比べればサルビ・サンチェスの補強もあって多少充実はしたものの、未だにトレホ、アルバロの代わりは他の選手には中々務まらない。彼らがどこまで健康体でシーズンを戦い抜けるのかが重要になってくるだろう。2戦連続アウェイに乗り込んでの1戦となるvsエスパニョール。注目は新加入のストライカー。セルヒオ・カメジョ

 今夏 アトレティコからローンで貸し出されラージョに来たカメジョはミランデス所属時の昨季、セグンダの舞台で15Gを記録。21歳の若さながら、確かな実績を持って実質的には初となるプリメーラの舞台に乗り込むこととなった。早速スタメン起用となったバルサ戦ではプレッシングとカウンター時の起点になるプレーでチームに貢献。決定機を決めきれなかったシーンこそあったもののプリメーラの舞台でも十分に戦えることを示した。2戦目となる今節ストライカーである以上、求められるのはもちろん結果。彼のゴールでチームに初勝利をもたらすことが出来るのか。貪欲なプレーに期待したい。


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2、セビージャ vs バジャドリー

 ホーム セビージャの開幕節は敵地エル・サダールでオサスナに敗戦。決勝点に繋がったPKこそ疑わしい判定であったが、開始直後から果敢にゴールに向かってきたオサスナの勢いに終始押される展開になったのは事実。クンデ、ジエゴ・カルロスの2人を放出したことによる課題は守備面以上にビルドアップの面で散見された。既にガラタサライから獲得したマルコンに加え、バイエルンからニアンズという若手CBの獲得が決定。この試合では両者とも出場することはないだろうが、レキク、グデリの2人では如何せん厳しいため、CBのクオリティに合わせた形でのチーム作りは必須だろう。早く悪い流れを断ち切り、新体制としてのセビージャを印象付けるためにもピスファンの地で気持ちの良い勝利を果たしたいところだ。注目選手はイスコ

 今夏マドリーから移籍してきた彼だが、開幕節は合流から日が浅かったこともあり、出場機会はなく、この試合がセビージャのプレーヤーとしての初試合になることが予想される。11年ぶりにホームチームとしてアンダルシアに帰還することになるイスコ。マドリーでは近年徐々に出番を減らしており、フェデ、カマヴィンガ、セバージョスらの台頭に押し出されチームを去ることになったが、未だ30歳。老け込むのにはまだ早く20-21のアタランタ戦で見せたようにその実力も健在。もう一花咲かせ、滑り込みでW杯メンバーにということも不可能ではない。苦しいチームを勝利に導き、新生セビージャの旗頭となることが出来るか。注目したい。


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 一方でアウェイの地に乗り込む 昇格組 バジャドリーは前節ビジャレアルに0-3で敗北。ホーム ホセ・ソリージャの地でプリメーラの厳しさを改めて突き付けられることとなった。ビジャレアル戦も一方的に攻められた完敗というよりかは、特に後半 キケ・ペレスとイバン・サンチェスの2人を投入してからビジャレアルに2点目が入るまでの時間は流れを手にしており、2人のチャンスメイカーを起点にビジャレアルゴールに迫るプレーを何度も見せた。しかし、ルジの好守にはばまれるなど、その時間帯に決めきれないことで2、3点目を取られることとなった。これは前回プリメーラ時から続く、バジャドリーの欠点であり、豊富なタレントを生かし、自分たちの時間帯に確実にゲームを持ってくる。そのようなプレーが求められる。ビジャレアル、セビージャ、バルセロナと強豪との対戦が相次ぐこの開幕3連戦。3連敗を避けるためにも敵地とはいえ何とか勝ち点を拾いたいところだ。注目選手はイバン・サンチェス

 前節、ゴンサロ・プラタに代わり60分過ぎから投入された彼は右の大外に張ってアイソレーション気味な形を作ってもらいながら、カットインからの精度の高い左足でチャンスメイク。同じ時間に投入されたキケ・ペレスとともに左右両方からゲームを組み立て、試合の流れを変えた。セビージャ戦でもスターターかは微妙なところだが、重要な局面で必ず出番は来るはず。そのタイミングでリーグ屈指のラテラルであるアクーニャ相手にどのようなプレーができるのか。不安を抱えるセビージャのディフェンス陣をサイドから崩すことが出来れば、十分勝機は見えてくる。


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3、オサスナ vs カディス

 ホーム オサスナの第1節はリーガ全体の開幕試合。ホーム エル・サダールでのセビージャ戦。ホームの最高の雰囲気による後押しをバックに序盤からテンション高くハイプレスを実行。難敵セビージャを下すことに成功した。カンテラーノのアイマール・オロス、ビジャレアルから獲得した新戦力 モイ・ゴメス、ルベン・ペーニャの2人が活躍を見せるなど、しっかりと昨季からの積み上げを感じさせる開幕節とすることができ、ポジティブな雰囲気でこの2戦目に臨むこととなる。メンバーも前節、負傷交代したウナイ・ガルシアはじめ、開幕戦を欠場したルベン・ガルシア、アリダネなども復帰しており、アラサテ監督的には非常に豊富なスカッドから選択することが可能な状態。更に、開幕節に続きホームで迎える第2節の相手は直近8試合無敗(7勝1分)と相性が極めて良いカディス。ここはしっかりと勝ち点3を確保し、昨季同様良いスタートを切りたいところだ。注目選手はモイ・ゴメス。

 先述のように、今夏ビジャレアルから加入となった彼は公式戦でのオサスナデビューとなったセビージャ戦でも圧巻のプレーを披露。左SHに入るとライン間でボールを引き出しチャンスメイクする場面、左側に降りて行ってそこから鋭い縦の楔を打ち込む場面などオサスナの攻撃を既に中心としてつかさどっていた。ビジャレアルの2列目の選手層が凄まじかっただけで、元々 モイは3強を除いたリーガでは有数の選手であり、オサスナのレベルをもう1段挙げる貢献ができる選手。この試合で彼がどのようなプレーを見せるのか、注目したい。


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 一方、アウェイ カディスの開幕節はラ・レアルに久保のゴールもあり、0-1の敗戦。特に前半は完全にボールを握られる苦しい展開が続き、守備でも脆さが垣間見られる展開だったが、60分過ぎごろからこぼれ球を繰り返し拾うことでペースが生まれるように。ただ決定機は殆ど作れず、試合終盤にはアリチョーに2度決定機を許すなど、いつも通りではあるがレデスマがいなければ更に失点を重ねていてもおかしくない試合となってしまった。特に昨季終盤カディスが良かった時期と比べて、物足りないのは中盤での支配力。それにはやはりアルカラスの離脱が極めて大きく響いていると言えるだろう。同様にボールを散らすことのできるアレックス・フェルナンデスも離脱中であり、ボールを持てるタイプの中盤がいない現状だ。アントニオ・ブランコをマドリーからローンで借りるという話が確定的になっているのも、この状況が影響しているのは間違いない。とはいえ、アルカラス、アレックス、ブランコみなこの試合に出られるない以上、セルベラ時代のように退いてからのカウンターというのが狙いとなる。そこで注目したいのがアウェア・メイビル

/今夏に加入したオーストラリア代表の彼は2トップに加え、左右のSHでもプレーすることが出来、ラ・レアル戦でもそのスピードを活かし、一定のインパクトを残していた。イドリシのローンが終わり、サルビ・サンチェスが退団したことで現状非常に薄くなっている2列目アタッカー。そこでメイビルがどこまで攻撃の切れアズをもたらすことが出来るのか。注目したい。


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4、マジョルカ vs ベティス

 ホーム マジョルカの前節はアトレティック・クルブ相手にスコアレスドロー。敵地サン・マメスで難敵相手に見事勝ち点1を奪うことに成功した。シュート23本を浴びる苦しい展開ながらも新GK ライコビッチの活躍もあって、なんとか完封。布陣としては昨季同様5バックの前にブロックを置く形で、サイドからの打開を警戒したのかこの試合では541を選択。イ・ガンインは守備時には右サイドをケアしつつ、攻撃時には中央に入ってセカンドトップ的な役割を担った。アトレティックのユーリ同様、攻撃面で違いを作ることのできる左ラテラル アレックス・モレノを抱えるベティス相手にもこの541の形は継続するものと考えられる。今節の対戦相手であるベティスにはここ6戦で4勝2分と未勝利であり、最後の勝利は2012年と10年以上にさかのぼる。実力差、完成度、相性共に厳しい戦いになることは容易に想定がつくところだが、何とか無失点に抑え、スキを突くことで今季初勝利をホームで挙げたいところだ。注目選手はマルティンヴァリエント

 マジョルカ 3シーズン目となるこのスロバキア代表は前節ムニアイン、ユーリ、ベレンゲルがコンビネーションを使いながら侵入してくるマジョルカの右サイドをマフェオらとともに何とか死守。体を張った守備でチームの無失点に貢献した。そして今節の相手であるベティスもまた左サイドの得点を武器としているチーム。特にダイアゴナルランで裏を取り得点を量産するファンミは開幕節でも2点を決めている間違いなく危険な選手。そんなファンミ相手にヴァリエントがどのような対応を見せ、ファンミの裏抜けを防ぐのか。注目したい。


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 一方のアウェイ ベティスは前節 ベニート・ビジャマリンでエルチェに3vs0で快勝。相手の前半での退場や失点に直結するイージーミスなどラッキーな部分があったことは否めないが、それでも昨季から安定したペジェグリーニ体制の下での完成度の高さを見せつけた。スコアラーである🐼ことボルハ・イグレシアス、昨季のチームトップスコアラー ファンミと獲るべき人がしっかりと得点を決めているのも好印象。またベジェリンの買取が厳しそうな右ラテラル、サラリーキャップの問題で放出せざるを得なかったバルトラに代わったルイバル、ペッセラはコンディションの良さを感じる好プレーを連発。昨季から続くギドとカルバーリョのドブレピボーテは圧倒的な支配力を見せるなど、非常に良い状態でシーズンに入っている。あとは新加入のルイス・フェリペ、ルイス・エンリケの2人をどのようにチームに溶け込ませていくのかというところがキーポイントになる。格下マジョルカとの対戦となる今節、早い時間でゲームを決め、彼ら両ルイスに余裕を持ってデビューさせられる体制を作りたい。注目選手はロドリ

 昨季序盤多くの出場機会を得て、好パフォーマンスを見せていた彼だったが、ファンミの台頭、またカナレスを1列前に置く形の定着。そしてそれと重なって起きた負傷離脱により、シーズン終盤は出場機会を失うこととなった。復権と更なる進化を目指す今シーズン。ルイス・エンリケという新戦力の獲得やホアキンの一転しての引退宣言など、ロドリにとっては厳しい状況は拍車を増している。そんな中で生き残っていくためにはカナレスが負傷離脱中の今がチャンス。ここで結果を残し、自身の存在をアピールしたいところだ。


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5、セルタ vs レアル・マドリー

*追加) クロースのインフルエンザによる欠場が決定。カゼミロ、ロドリゴの2人も遠征メンバーに加わらないとのこと。中盤はチュアメニ、モドリッチ、カマヴィンガ、右のエストレーモにはフェデが濃厚。

 

 ホーム セルタの前節はエスパニョール相手にバライードスの地で2-2のドロー。アスパスのスーペルゴラッソに加え、新戦力パシエンシアの打点の高いヘディングで2点を先行しながらも、終盤ディフェンス陣のミスを突かれ、勝ち点2を失う結果となった。ブライス・メンデスの放出、デニス・スアレス、サンティ・ミナのピッチ外でのトラブルによる戦力外化などによって大きく人員を入れ替えることとなった今夏のセルタ。開幕節でもオスカル・ロドリゲス、ゴンサロ・パシエンシア、ウナイ・ヌニェスという3人の新戦力がスタメンとして公式戦デビューすることとなったが、まだフィットには時間がかかりそうな雰囲気。特にヌニェスは1失点目に繋がる無理なパスを付けてしまうなど、不安定な部分が垣間見られ、途中出場ながらPKを献上してしまったミンゲサと合わせ、不安が残るところ。今節の対戦相手は王者 レアル・マドリー。一瞬の予断も許さない中で、彼らがどのような守備を見せるのかにも注目したい。注目選手はゴンサロ・パシエンシア

 今夏 フランクフルトから加入したポルトガル人ストライカーは開幕戦からスタメン出場。しかし、中々苦しい状態が続いており、ロストも多く競り負けるシーンも頻繁にみられるなど不安残るプレーぶりであった。そんな状況で迎えた、63分 ハビ・ガランのあげたふんわりとしたクロスに打点の高いヘディングで合わせ、DFのカブレラを上回ってゴール。結果という最高の結果で自身の価値を証明することとなった。このゴールにより、彼への評価は一気に高まることとなったが、それ以外のプレーぶりに難があったのは事実。このままではゴールを決め続けない限り、批判にさらされることになるのは確実だろう。ミリトン、クルトワをはじめとした欧州最強DF陣を相手にする今節、パシエンシアのプレーぶりに注目したい。


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 一方、2戦連続のアウェイに乗り込む1戦となるマドリーの開幕節はアルメリア相手に2-1で勝利。スーパーカップ疲労からターンオーバーを採用した影響もあって序盤はアルメリアに圧倒される展開に。特にナチョと新戦力のリュディガーのコンビは不安定さを露呈し、ラマザニ、サディクというアルメリアの抱える強烈2トップにかなり楠島させられていた。更にカマヴィンガ、チュアメニという中盤若手衆の2人にも課題が残る結果に。それぞれモドリッチ、カゼミロに代わってスタメンに入った彼らだが、偉大なる先輩にしてライバルである彼らのようなパフォーマンスは見せられず、カマヴィンガは右インテリオールへの不慣れさ、チュアメニはマドリーという特殊すぎるチームのやり方に対する不慣れさが見て取れた。カゼミロの退団報道が現実味を帯びているだけに、のちのピボーテ候補2人がどのようなプレーを見せるのかにも注目だ。注目選手はロドリゴ

 前節負傷によって開幕に出遅れた彼だが、既に練習には復帰しており万全に近い状態でセルタ戦に臨むことが出来そう。昨季CLで同様の形を行って優勝までたどり着いたこともあってか、今季はPSMからフェデ・バルベルデを右エストレーモとして起用する形がより多くなっている。そんな中で交代の1番手カードとされているのがロドリゴの現状の立場だろう。この立場から更にのし上がり絶対的なスタメンを勝ち取るためには昨季以上の結果が求められる。昨季覚醒知って一気に絶対的な主力の1人にまで成長した同僚ヴィニシウスの後を追うことが出来るのか。結果的に獲得を逃すことになったムバッペの分の活躍がロドリゴにできるのか。勝負のシーズンとなる。


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6、アトレティック・クルブ vs バレンシア

 この夏に新監督を招聘したチーム同士の対戦となるこの試合。ホーム アトレティックの開幕節はサン・マメスの地でマジョルカ相手にスコアレスドローバルベルデ新監督はマルセリーノ体制の442ではなく、ムニアインとサンセをインテリオールとして並べ、イニャキを外に持っていきビジャリブレを9番として起用した4123の形を採用。相手がマジョルカであったということも影響はしているが、昨季までの強度の高いハイプレスを主軸とした戦い方というよりはボール保持を前提とし、サイドで3、4人が関わり合いながらポケットと呼ばれるペナルティエリアの角を取りに来るようなスタイルに見えた。しかし、現段階ではまだ課題も多く、特にムニアインとサンセのインテリオールはそれぞれの特性が最大限出ているとはいえず、また守備面での強度不足も気にかかる。マジョルカ戦で顕著となった得点力不足も合わせて、バルベルデがどのように修正をしてくるのか、気になるところだ。注目選手はアシエル・ビジャリブレ

 バスク出身 アドゥリスに続く期待のデランテーロはバルベルデ監督からの期待も厚いようで開幕スタメンを勝ち取った。顔に似合わず器用な選手である彼は、降りてきて基準点となるとともに、豊富なフィニッシュのパターンを見せ、サイドからのクロスに合わせることでマジョルカゴールを脅かす場面が垣間見られた。しかし、結果は個人としても、チームとしてもノーゴール。悔しさの残る試合になったと言えるだろう。このバレンシア戦 開幕からのホーム2連戦で勝利なしとなるとバルベルデ政権の前途は若干厳しいものに成りかねない。期待を寄せてくれる新指揮官のためにも彼のゴールでチームを勝利に導く姿に期待したい。


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 一方 アウェイのバレンシアは開幕節のジローナ戦、途中でチュメルトが退場する厳しい展開ながらもなんとか乗り切りガットゥーゾ監督の初戦を勝利で飾ることに成功した。オフシーズン、もはや毎年恒例となっているフロントのゴタゴタにより、昨季を指揮したボルダラス監督が退任。代わりに招聘されたんがラ・リーガでの経験がなかったガットゥーゾ監督であったこともあり、不安の声が叫ばれたが、それを払拭する完成度の高さ、そしてメスタージャの観衆も含めたチーム全体の雰囲気の良さを開幕戦では見て取れた。昇格組のジローナを乗り越え、強敵との初勝負となるこのアトレティック戦。ガヤが引き続きリーガの謎判定により4試合出場停止中の最中であり、前節一発退場のチュメルトも出場停止。ガブリエウも怪我の影響で出場は不透明と特にバックラインに不安を抱える中でサン・マメスでどこまでやれるかというのは、今後ヨーロッパ圏内を本気で狙えるチームなのかを占う意味でも重要な1戦となる。注目選手はサムエル・リノ

 今季、ブラジルからアトレティコへと移籍してきた彼は現在、単年ローンという形でバレンシアでプレーしている。左WGを主戦場とする彼はジローナ戦でも左からの積極的な仕掛けでゴールに迫るプレーを多く見せていた。その期待感は今夏にウルブスに去ったエース ゴンサロ・ゲデスの穴を埋めてくれるのではないかというくらいのもので、今季リノがどこまで結果を出せるかでバレンシアの成績も大きく変わってくるはずだ。移籍期間終了前までにもう一枚アタッカーを追加すると言われているだけにリノとしてもここでアピールをしておきたいはず。彼のプレーにはバレンシアニスタのみならずコルチョネロスの皆さんも注目してほしい。


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7、アトレティコ・マドリー vs ビジャレアル

 今節1番のビッグマッチといっても過言では無いであろう、最高の開幕節でスタートを切ったチーム同士の対戦。

 ホーム アトレティコの開幕節はマドリードダービーとなったヘタフェとの1戦。敵地アルフォンソ・ペレスに乗り込んだロヒブランコはモラタの2Gに加えグリーズマンにもゴールが生まれる理想的な形で勝利。今季の絶対的エース ジョアン・フェリックスは3アシストと全てのゴールを演出しており、チェルシーのローンから帰還したサウールは左WBのポジションで1点目に絡むなど好パフォーマンス。新戦力もモリーナは課題が残る1戦となったが、ヴィツェルに関してはPSMからの安定したパフォーマンスを続けており3センターの中央としてビルドアップのキーマンとなっている。そんな中、今季初本拠地メトロポリターノでの迎える1戦。スポンサー元が代わったことでワンダ・メトロポリターノからシビタス・メトロポリターノに改称しての初試合 勝利で飾りたいところだ。気になるのはこの試合の引き分け率の高さ。昨季もどちらの試合も2vs2となったこの試合は毎シーズンほぼ確実に2試合のうちのどちらかはドロー決着となっている。このデータを破り、ホームで強さを見せられるのか。注目選手はジョアン・フェリックス

 今季で4シーズン目を迎えるポルトガル人は開幕節から3アシストとチームの勝利に結果で繋がるプレーを披露。完全覚醒のシーズンの滑り出しとしては理想的な開幕節を迎えることとなった。思えば獲得初年度となった19-20での開幕戦もヘタフェとの対戦であり、圧巻のドリブル突破でPKを奪取したのを記憶している。7G4Aと昨季の結果も怪我があったことを考慮すれば十分の出来ということもできるが、今季のジョアンに期待されるのは更に上。リーガMVPに輝くレベルの活躍である。そのためにも昨季ベンゼマが挙げたゴール+アシスト計37。これに匹敵するくらいの活躍15G15Aを目指してほしいところだ。昨季CLベスト4に輝いた文句なしの強豪 ビジャレアル。この相手にどこまでジョアンが彼の才能を持ってゲームを支配できるか。覚醒を印象付ける圧巻のプレーに期待したい。


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 一方でアウェイ ビジャレアルの開幕節は敵地 ホセ・ソリージャで3vs0の快勝。カンテラーノのジャクソンが1G、バエナが2G、ピノもアシストを記録とビジャレアルらしい理想的なスコアリングで勝利した。しかし、実際の内容面では3点差という程、圧倒出来ていたわけではなく、バジャドリーの決定力がもう少しあるorルジの何本かの決定機阻止がなければ、勝敗もどうなっていたかは分からない試合であった。CLもELもない今季こそはヨーロッパカップ戦を言い訳として、リーグを落とすわけにはいかない。今週にはエストゥピニャン、パコ・アルカセルの放出が決まり、8/31までに更なる補強が実施されることは確実。戦力的にも4位以内はノルマであり、アトレティコを喰う可能性も十分にあると言える。今季ビジャレアルがどこまでやれるのか。それを図る上でもこの敵地に乗り込んでの1戦は試金石となるだろう。注目選手はニコラス・ジャクソン

 昨季、ビジャレアルBで圧倒的なプレーを披露し、チームのセグンダ昇格に大きく貢献したジャクソン。開幕節ではモラーレスらを押しのけて開幕スタメンの座を勝ち取っており、エメリが懸ける期待の大きさがわかる。しかし、開幕節では得点こそ挙げたものの、まだ周辺との連携などで物足りない点が目立ち、特に絶対的エース ジェラール・モレノとの関係性には課題を残した。ディア、パコの放出次第、カバーニなのか、サディクなのかストライカーの獲得が濃厚視されており、今のうちにその期待に応えるだけの活躍を見せたいジャクソン。アトレティコレベルの相手に現時点でどこまでできるのか。自身の才能を証明する1戦にしたいところだ。


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8、レアル・ソシエダ vs バルセロナ

 アトレティコ×ビジャレアルに匹敵する注目カードがアノエタで行われるラ・レアルvsバルセロナの一戦。ホーム ラ・レアルの開幕節は我らが久保建英のゴールでカディスに勝利。後半こそ危ない形を多く作られていたものの、4度ほどの決定機を相手守護神レデスマに抑えられていたことを加味すれば快勝といっても差支えはないだろう。昨季後半戦に続き、4♢2を選択したイマノル監督。しかし、その運用方法は昨季のそれとは大きく異なっていたように思える。昨季の4♢2に関しては、下記記事で私見を述べていますので是非ご覧ください。

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その違いは2トップの人選にも表れており、セルロートというフィジカルの強いストライカータイプを置いていた昨季と異なり、開幕スタメンに2トップとして起用されたのは久保であった。そして2トップの一角に入った久保は即時奪回で押し込むチームの中でシルバ、メリーノ、ブライスらと上手く関わりながら、彼らの空けたライン間のポジションでボールを受け、そこからチャンスメイクを行っていた。もちろん相手が格下で退いてくる傾向の強いカディスであったこともこれには影響していることは間違いないが、昨季の2トップの身体能力を活かした4♢2よりかは、より保持と足元での崩しに重点を置いた4♢2に切り替わっているとみることはできる。とはいえバルサ相手にはある程度ボールを握られることが予想される。そんな中でどのような策をイマノルが授けるのかは注目ポイント。開幕節では昨季から続く課題である、ラテラルが持った際のプレッシングの形の不明確さが整理されておらず、ブライス、メリーノの頑張り次第となっていたので、ここをどのように修正してくるのか。4123を起用してくる可能性もあるかもしれない。注目選手は久保建英にするほかないだろう笑

 先述の通り、前節2トップで出場した久保はライン間でボールを受け手のチャンスメイクでチームの崩しの中心として振舞うと、何より大きい値千金の先制点にして決勝点をGet。あのトランジションからのオフ・ザ・ボールはこれまでの久保には見られなかった形であり、イマノルの指導の下、彼自身も積極的にラレアルでの役割を果たすためにバリエーションをより広げていることが読み取れる。実際、私は久保を贔屓目なしで見ているつもりだが、カディス戦での久保はシルバやブライス以上に崩しのフェーズでの貢献度は高く、カディスにとって最も脅威な選手になっていたように見えた。そして迎える古巣バルセロナとの1戦。マジョルカほどではないとはいえある程度押し込まれることが想定される試合の中で久保がどのようなプレーを見せてくれるのか注目したい。また久保、そして久保ファンの方々にも満員になると聞いているレアレ・アリーナ(旧アノエタ)の雰囲気の良さもぜひ味わってほしい。


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 一方、アウェイ バルセロナの初戦はカンプ・ノウでのvsラージョ。レヴァンドフスキラフィーニャ、クリステンセンという3人の新戦力を起用したバルサだったが、序盤から昨季同様ラージョのハイプレスに苦しむ展開に。2枚で2CBを監視し、ブスケツにはピボーテが出てくる、そしてライン間を取ろうとしたインテリオールにはCBがプッシュアップして潰すといった形のラージョの形はバルサにとって非常に厄介な戦い方であった。しかし、それに対して頂点のレヴァンドフスキが上手く逃げ道を作りに降りてきて、左右のエストレーモに仕掛けさせる形ができるようになってからは、チャンスを作れるように。ディミトリエフスキの好守にはばまれたものの、十分得点のチャンスはあったと言えるだろう。今節の相手であるラ・レアルは即時奪回をメソッドとして持っているものの、組織的なハイプレスを仕掛けてくるチームではないためラージョに比べれば与しやすい相手であることは間違いない。2010年代初期の鬼門アノエタも過去の話となっており、ホームアウェイ合わせて直近15試合で13勝2分と相性の良さを示している。間違いなく勝ち点3を持ち帰らなければならない1戦だ。注目選手はロナルド・アラウホ

 前節右ラテラルに置かれたアラウホ。個人的にはチャビがラージョの左WG アルバロ・ガルシアを警戒したが故の配置だとは思ったが、実際問題、特にビルドアップで彼の所で機能不全を起こすことが多かったのは事実。とはいえセルジ・ロベルトはあくまで出し手ではなく受け手の選手であり、デストは身体能力を活かしたアップダウンを武器にする選手と、チャビの求めるラテラル像に合っていないのもまたその通りであり、アスピリクエタを獲得できなかったことが響いている。この試合ではコンディション不良によりアルバが欠場し、左のラテラルにはバルデが使われることが濃厚視されている。ら・れがもし4♢2で来るのであれば、比較的プレッシングの弱いラテラルのポジションから如何にゲームが作れるのかは重要な部分。チャビがアラウホをどこで使う事を選択するのか、そしてラテラルに誰を配置し、どのようなタスクを与えるのか。1つの勝負の分かれ目となるだろう。


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9、エルチェ vs アルメリア

 ホーム エルチェの開幕節は敵地 ベニート・ビジャマリンに乗り込むものの、ベティス相手に3-0で完敗。16分の時点でジョンがDOGSOにより退場。10人になると、エンソ・ロコのミスをフェキルに突かれ、失点。その後も勢いを増すベティスの攻撃を10人で抑えることはできず、一方的な展開で敗戦となった。大きく出鼻をくじかれる形となったエルチェだが、その後の一週間も積極的に補強を行っており、アレックス・コジャドとドミンゴス・キナの2人を獲得。いずれもグラナダでのローン期間で素晴らしいパフォーマンスを見せた攻撃的MFである彼らの獲得はフィデルに任せきりであった、チャンスメイクを補完してくれる存在であり、活躍が期待される。その一方で、前節も顕著となったCBの質不足という点には未だテコ入れができていない。ベルドゥ、ビガスが加齢により衰え始め、ロコは前節のようにポカが多い。ジョンはまだ若く、ある程度、信頼できるCBはディエゴ・ゴンザレスのみと、ここは今季のエルチェにとってアキレス健となるだろう。ということで注目はディエゴ・ゴンザレス

 今季のエルチェ守備陣において核となることが期待されるディエゴ・ゴンザレス。アンダルシア出身であり、カディスグラナダ、マラガ、セビージャとアンダルシアのクラブの下部組織を渡り歩いた彼にとって同州のクラブであるアルメリアとの対戦には思うところがあることが予想される。そのアルメリアは前節マドリーとの対戦で見せたように強烈なアタッカー陣を抱えており、放出濃厚のサディクがこの試合に出場するかは不透明だが、それでもラマザニを中心とした攻撃には苦しまされることが容易に想像できる。その中でディエゴ・ゴンザレスがどこまでエルチェのバックラインを統率し、アルメリア攻撃陣をシャットアウトできるか。昇格組にホームで土を付けられ、連敗スタートだけは避けたいところだ。


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 一方のアウェイ アルメリアの開幕節は王者マドリーをホームに迎えての1戦。相手がターンオーバーを行ってきたこともあってアルメリアは健闘。サディク、ラマザニの強烈2トップをエグアラスやロベルトーネといった中盤の選手たちが上手く活かし、守備でも5バックによりそのまま5レーンを埋めた戦い方によってヴィニシウスやベンゼマといった役者に仕事をさせなかった。最終的には逆転を許してしまったものの、プリメーラでも十分戦えることを証明した1戦となった。それだけに今節のエルチェ戦では勝ち点、できれば勝利という結果が欲しいところ。残留争いのライバルとなる可能性も高いエルチェ相手に敵地で勝ち点を取ることが出来れば、それはプリメーラを生き抜くうえでの大きな自信に繋がる。マドリー戦での奮闘を無駄にしないためにも、結果を残したい。注目はサム・コスタ

 ブラガからちょうど2年前にアルメリアに加わったポルトガルピボーテは21歳でのプリメーラデビューシーズンとなる。昨年セグンダで大きなインパクトを残した彼は2019年U19欧州選手権で決勝でスペインと戦ったポルトガル代表のメンバーでもある。このメンバーにはスペインからはエリック・ガルシア、ギジャモン、フェラン、ブライアン・ヒルなどの層々たる顔ぶれが選出されていた。そんな彼がプリメーラの舞台に挑戦する今季、大きな期待が寄せられている。開幕節のマドリー戦ではコンビを組んだエラグアスが見事な働きを見せる一方で、そこまでのインパクトを残すことはできず。それでもサム・コスタはこのチームの中心であり、彼がプリメーラの舞台でどれだけやれるかがアルメリアの成績にも大きく関わってくるだろう。まずはエルチェ戦。曲者ぞろいのエルチェ中盤陣相手にどのようなプレーを見せるか。注目だ。


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10、ジローナ vs ヘタフェ

 昇格組ジローナのホーム開幕試合となる今節。カタルーニャvsマドリードの構造になるこの試合はある意味裏の裏のクラシコなんて言い方もできるだろうか。ジローナの開幕節はバレンシア相手に0-1で敗戦。相手が後半途中から10人になったにもかかわらず、試合を通じて5本のシュート(内 枠内はわずか1)とプリメーラの厳しさを味わうことになってしまった。とはいえシティグループの恩恵も含めて新たに獲得したカステジャノス、ヤン・コウト、ヤンヘル・エレーラやロドリゴリケルメ、ミゲル・グティエレスといった選手たちもそれぞれの良さを少しづつではあるが出しており、希望が見えないといった類の試合ではなかったこともまた事実。その希望を1つの形とするためにもホームで迎えるこの1戦。勝利で飾りたいところだ。注目はアルナウ・マルティネス

 前節はヤン・コウトが出場した右WBのポジション。このポジションで昨季圧倒的なパフォーマンスを見せたのがアルナウ・マルティネスだ。ラ・マシア出身の彼は未だ19歳とまだまだ若手の立場ながら、昨季のセグンダの話題を席巻。16歳ごろからトップチームでの出場機会を得ており、かなり注目されていた存在であったため、ブレイクという言葉は適切ではないかもしれないが、人材難に苦しんでいるアスピ、カルバハル後のラ・ロハの右ラテラル候補として大きな期待が今季 寄せられている。ポジションを争うヤン・コウトも素晴らしい選手であり、特に攻撃面においてはヤン・コウトのダニ・アウヴェスを彷彿とさせるようなブラジル人らしい、柔軟性をもったプレーは魅力的だが、バレンシア戦でも露呈していたように対人の守備対応には難があり、その点に関してはCBもできるアルナウの方が何枚も上手と言える。昇格組であるジローナにとってこの2人を同ポジションに抱えておくのはあまりにも勿体なくアルナウはCBとして使われる可能性も考えられるが、そこはミチェルがどのように考えるか。アルナウ・マルティネスのポジションも含め注目したい。


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 一方のアウェイ ヘタフェは積極補強を行って臨む今シーズン。しかし、開幕戦となったアトレティコ戦では同州のライバルでもあるアトレティコに3点を奪われての完敗と幸先の悪いスタートに終わってしまった。しかし、ヘタフェとしてもビルドアップの中心人物として見込んでいたルイス・ミジャの出遅れ、左CBの確保に時間がかかっているなどの誤算が相次いだ結果でもあり、この夏の成果を判断するにはまだ早い。実際左CBに関してはアルデレーテになるのかクエンカになるのかは未だ不透明ながらどちらかの補強はほぼほぼ確定と言える状態になっており、完全帯電スタートは左CBの確保後と言えるだろう。とはいえ、開幕節の大敗でダメージがないわけではなく、開幕からの連敗様々な意味で雰囲気が悪くなってしまうのは必定。相手が昇格組ということもあり、確実に勝ち点確保、そしてできる限り勝利を狙っていきたい試合となる。注目は右WBに入るであろうファ・イグレシアス

 ダミアン・スアレスが出遅れる中、開幕節に先発したのはイグレシアス。20-21シーズンより怪我やサスペンションによる欠場の多いダミアン・スアレスに代わる人材として起用され、毎年10試合前後の出場機会を得ている。そんな彼は開幕節アトレティコ相手に奮闘。右の大外からマッチアップのサウールを外し、精度の高いクロスを中に合わせチャンスを演出していた。ウナル、マジョラルともに2本ずつイグレシアスからの絶好のボールが入っており、1本でも決めていれば3-0と言う一方的なスコアにはならなかったと言える。この試合でも彼のクロスはヘタフェにとって大きな武器になるはず。開幕節で守備対応になんの見えたジローナの左サイドを彼が攻略することが出来れば、ヘタフェの勝利は一気に近づくだろう。


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