rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ14節プレビュー Part1

1、前段

 皆さんこんにちは。よろしくお願いします!

 この代表ウィークでは我らがスペイン代表 ラ・ロハのW杯出場が決まりました!

 スウェーデンギリシャと同じという非常に厳しいグループとなり初戦のギリシャ戦に引き分け、続くジョージア戦も後半アディショナルタイムでようやく勝ち越し、4節にはスウェーデンに敗戦と特に前半戦は非常に厳しい結果になり、個人的にも敗退が頭をよぎりましたが、何とかW杯の舞台でラ・ロハが見れることとなり、非常に嬉しく思っています。アンス、ペドリ、ガビのバルサ3人衆を筆頭に若い世代の台頭によって世代交代も良い形で進んでいる今のラ・ロハがどのような内容、そして結果をカタールで見せてくれるか、いまから楽しみが膨らみます。

2、ラ・リーガ13節振り返り

 13節最大のビッグマッチ デルビ・セビジャーノは前半終了間際のギドの退場もあり、セビージャが勝利。上位対決となったマドリーvsラージョ、オサスナvsラ・レアルはそれぞれ両レアルが貫禄を見せ勝利。セルタvsバルセロナバレンシアvsアトレティコは3強の2つがそれぞれ3点、2点のリードを試合終了間際に追いつかれ、痛恨のドローとなりました。他の5試合も見ごたえのある好ゲームが多く、代表ウィーク前にふさわしい、面白い節となりました。

 さてそれではいつも通り、今節のベストイレブンとそのサブ組を置いて14節のプレビューに移りたいと思います。

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3、ラ・リーガ14節プレビュー

 今節は代表ウィークが短かったためなのか、終わったのが早かったからなのかは調査不足のためわかりませんでしたが。CL水曜開催組の試合も今回は延期にならず、全10試合が開催されることになります。今節1番の注目はチャビの初陣となるバルセロナダービーことバルセロナvsエスパニョール。マドリーはグラナダの本拠地に乗り込み、ラ・レアル、セビージャ、アトレティコの3チームはすべてホームでそれぞれ、バレンシアアラベスオサスナを迎えうちます。今回の記事では現地金曜及び土曜開催の5試合について書いていきます。現地日曜及び月曜の5試合の方を見たい方はPart2(11/20予定)の方を見ていただけると幸いです。

1、レバンテvsアトレティック

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 ホーム レバンテの前節はアラベス相手に試合終了間際、ホセルの勝ち越し点を許し敗戦。これで6分7敗と未だ唯一の勝利なしのチームとなってしまっている。修正を図りたいこの代表ウィーク、代表として狩り出されたのはバルディのみ。そのバルディはアルメリア相手にハットトリックを達成するなど好調っぷりを見せつけた。そのバルディ、カンパーニャの復帰もあり、インテリオールは充実。これでゲームを作り、良い形でのチャンスメイクもよりできるはずだ。前々節ケガを負ったデフルートスも練習に復帰しており欠くのは、アトレティックの屈強な守備陣相手とはいえ、ゴールを奪う力は持っているはずだ。注目はマルサ。433の底、もしくは442のドブレピボーテの一角としての出場が予想される彼だが、前節は見事なパスからデフルートスの得点をアシスト。それ以外でも終始存在感を見せ圧倒的なポテンシャルを証明するプレーを披露した。しかし、彼の課題は何より安定感。このプレーを継続して見せることができれば、チームの浮上、そして個人のステップアップは間違いなく見えてくる。彼がレバンテの救世主となることができるのか、厳しいマークにあうだろうこの試合が一つの試金石となる。


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 一方アウェイのアトレティックは前節ホームでカディス相手に痛恨の敗戦。蹴る意識が高いカディス相手には中々得意のハイプレスがハマり切らず、一瞬のスキを突かれた6分の失点を取り返せないままになってしまった。代表ウィークではスペインA代表にシモンとイニゴ、U21にはアギレサバラ、ベンセドール、ニコと計5人が召集。特にU21組火曜開催だったこともあって、コンディションには懸念が残るか。話をレバンテ戦に戻すと、アトレティックは直近7試合レバンテ相手に負けがなく、昨季のコパ準決勝でも勝利した相性のいい相手。更に直近8戦アウェイでの負けはなく、データ上では好条件がそろっている1戦となる。この試合の注目はべレンゲル。以前も触れたが、今季のベレンゲルは極めて調子が悪く、結果としてもまだ1アシストと明らかに物足りないもの。前節もHTで交代となっており、心配な状況が続いている。右ハーフスペースに侵入して結果的な仕事をする彼の特性は変えのきかないものであり、この試合で何とか再起のきっかけをつかみたいところ。欧州出場権のためにもしっかりと勝利し、少しでも順位を上げたい。


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2、セルタvsビジャレアル

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  代表へはアイドゥーがガーナ、アラウホがメキシコ、フォンタンがU21スペイン、タピアがペルー、ブライスがスペインにそれぞれ召集された、ホーム セルタは前節バライードスでバルサと対戦。前半に3点を先行される厳しい展開も、後半アスパスの96分での劇的ゴールを含む3点を取り、値千金の勝ち点1をゲットした。ただこの結果以上に大きいのは大エースアスパスの復活。ドブレーテという結果はもちろん、特に2点目は時間帯、難易度等々どれをとってもスーペルゴラッソに値するもので復調を象徴するものといって過言はないはずだ。この試合の注目ももちろんアスパス。この対戦カードは直近10試合で引き分けがなく、全体的に得点が多く入る試合となっている。そしてビジャレアルとアスパスといえば思い出されるのが2018-19の涙のドブレーテ。残留争いの直接のライバルとなっていた両チームの裏天王山的な試合だったこの試合ケガを押して出場したアスパスがドブレーテをあげチームを勝利に導き男泣きした伝説の試合だ。未だ15位に沈むチームの浮上へあの時の再来となるようなアスパスのスーパープレイに期待したい。


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 一方 アウェイ ビジャレアルは前節 ヘタフェに勝利。ピノ、ダンジュマを試合途中に失う厳しい展開もトリゲロスの1点を着実に勝利につなげた。エメリのニューカッスル移籍報道及びその否定以来、連勝と良い波に乗ったまま代表ウィークの中断となった。この代表ウィークはパウがスペイン、マンディがアルジェリア、オーリエがコートジボワールエストゥピニャンがエクアドル、ダンジュマがオランダ、チュクウェゼがナイジェリア、ディアがセネガルにそれぞれ召集。更にアルビオル、トリゲロス、ピノの契約延長に成功するなどトピックの多い中断期間となった。そんな中迎える、中断明けセルタ戦、未だ12位と低迷するチームの順位を一つ一つ挙げていくためにも、アウェイなが勝ちの欲しい1戦だ。この試合の注目はパコ・アルカセル。ダンジュマ、チュクウェゼ、ディアは代表明け、ジェラール、ピノは出場が厳しいとみられるこの試合、アタッカーの中で唯一ベストコンディションで臨めるであろうパコにかかる期待は大きい。今回のラ・ロハではRDTが初召集され、モラタがW杯出場を決める1発を沈め、ロドリゴも久々の復帰を果たした。だが、本来それらのタレントとポジション争いをしていなければならないはずのパコは未だリーガ0Gと昨季に引き続き、厳しいシーズンになってしまっている。台所事情の苦しい今、彼の力を見せつけビジャレアルの浮上及び逆転でのW杯メンバー入りのきっかけとなる試合にしたい。


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3、セビージャvsアラベス

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 ホーム セビージャは前節のデルビ・セビジャーノで見事勝利し、3位をがっちりキープ。とはいえこの日もギドの退場までの内容は褒められたものでなく、この中断期間でのロペテギによる修正が不可欠だ。この代表ウィークはボノ、ムニルがモロッコ、クンデがフランス、モンティエル、アクーニャ、パプがアルゼンチン、アウグスティンソンがスウェーデンディレイニーデンマークに召集。ナバス、エン=ネシリが未だ離脱中、更に南米勢が多いことからコンディションには不安の残るメンツも多く、台所事情としては苦しい中で迎える1戦となる。注目はジョルダン。未だ代表に召集されたことがないというのが謎でしかないほどの実力者であるジョルダンは前節も後半1人少なくなったベティス相手に圧倒的な存在感を披露。一人で相手のブロックを揺さぶり続けた。代表ウィーク明けとなるこの試合も、彼は疲労もなくベストコンディションで臨めることとなり、退いてブロックを作ってくるであろうアラベス相手に彼の展開力は鍵になるはず。この試合、しっかりと会心の内容で勝利し今後のCL逆転突破、優勝争いの本格参戦につなげたい。


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 一方、アウェイ アラベスは4231導入以来絶好調。ここ4戦で3勝1分と今までの不調が嘘のように残留争いにおいて直接のライバルになるであろうカディス、エルチェ、レバンテに見事勝利し、順位も14位まで上昇させることに成功した。スコアを見ても試合終了間際の劇的弾が多く、難しい試合でポイントを拾いきる力がついてきたのは、今後厳しい残留争いを勝ち抜くためにも非常に大きい。この代表ウィークも代表に取集されたのはセネガルのルームのみと、しっかりカジェハの下でチームの結束、連携面にも期待が持て、バルサに引き続きセビージャ相手でも勝ち点を拾う可能性は十分にある。この試合の注目はトニモヤ。アトレティコカンテラで長くカピタンを務めた彼は今季とうとう他チームでのプリメーラ初挑戦。ここまで中盤に居座るタイプのルームの横で献身的に動くハードワーカーとして自らのポジションをしっかり確保している。ジョルダン、フェルナンドらを擁するセビージャの中盤相手となるこの試合、彼がどれだけのプレーをできるのか注目したい。代表ウィーク前の良い流れをそのまま引き継ぎ、降格圏から一つでも離れられるよう勝ち点の欲しい1戦だ。


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4、アトレティコvsオサスナ

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 ホーム アトレティコは前節メスタージャに乗り込むと90分まで2点の余裕を持ちながら、アディショナルタイム ウーゴ・ドゥーロのドブレーテを許しまさかのドロー。勝ち点2を落とす結果になった。前回の代表ウィーク中断明けの6試合で1勝3分2敗と厳しい10月シーズンになってしまった。その原因として挙げられるのが守備の崩壊。その6戦で12失点とアトレティコとしてはあり得ないといって良い失点数になってしまっている。この原因の一環といえるであろうことが3トップへの変更。フェリックス、グリーズマンスアレス、コレアから3人を並べるこの3トップは攻撃面では機能しているが、一方で守備面に大きな懸念を抱えているのも事実。WGが戻り切れないWBの前のスペースからフリーでクロスを挙げられるシーンが多く目立ってしまっていた。ここのバランスをいかに捉え、改善していくのかチョロの采配に注目したい。ほとんどのメンバーが代表に召集され、ヒメネス、ロディ、デポール、コレア、スアレス、クーニャと南米勢も多く、コンディションには大きく不安は残るが、ホーム オサスナ戦といえば昨季37節劇的逆転勝利で優勝を決定づけた良い思い出の残る地。ここで気持ちの良い勝利を挙げ、浮上のきっかけにしたい。


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 一方、アウェイ オサスナは前節ラ・レアルに敗戦。しっかりと相手をリスペクトして良い戦いを繰り広げたが、結果的には連敗となってしまった。マドリー、セビージャ、ラ・レアルと続いた地獄の4連戦も今節が最後。終わりよければ・・・ではないが、ここでなんとか勝ち点を拾い、少しでも良い形でこの4連戦を終えたい。この中断期間、代表に召集されたものはなく、アリダネもこの試合にも復帰可能という見込みも立っており、フルメンバーで十分対策を練ってこの一戦に臨むことができるはずだ。注目はファン・クルス。5バックを起用しなかった場合、出番はないだろうがこれまでの流れを見てもボールを握られる格上相手には5バックで来ることが濃厚。ラテラルとしては物足りない彼も3バックの左としては守備、供給ともに素晴らしいものを見せており、期待が高まる。この試合ではグリーズマンジョレンテといった相手のストロングに当たるポイントとのマッチアップが予想され、彼の出来がチームの結果を左右するといっても過言ではない。自慢の532or541ブロックでしっかりと耐え、一瞬のスキを突くことでワンダ・メトロポリターノから勝ち点を持ち帰りたい。


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5、バルセロナvsエスパニョール

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 ホーム バルセロナはこの中断期間で大きな動き。チャビがとうとうチームに合流した他、アウヴェスが帰還を果たし、2人の偉大なレジェンドを中心に再建へ向かうこととなった。チャビの初陣ということもあり、注目と期待が高まる1戦だが、その一方でネガティブな要素が多いのも事実。まず離脱者の多さ。ペドリを筆頭にケガから帰ってきたメンツも多い一方で、デンべレ、アンス、ブライスワイト、アグエロと前線のアタッカーは相変わらず離脱者が多く、純粋なアタッカーとして起用可能なのはメンフィス、コウチーニョ、そして戦力外のルークの3人のみ。更に代表ウィークの中断があったとはいえ、代表に召集されていた選手が大半で実際チャビと直接話しながら練習を行えたものは少ない。以上2つの大きな懸念点をこの試合のバルサは抱えているがそれでも楽しみなのは事実。注目はリキ。クーマンの下では出番がほとんどなかったリキ。これはクーマンが嫌いだからという意見も多かったが、実際試合になると軽いプレーが攻守で目立ってしまっていた。ペドリ、フレンキー、ニコ、ガビ等々、次々と自分と同年代あるいはそれより下の世代のタレントが出てくるバルサのインテリオールにおいて彼が生き残るにはこのチャビ就任がラストチャンス。彼の下で存在感を示し、もう一つ上のレベルに進めるか、それともこのままバルサを離れることになってしまうのか。崖っぷちのバルサのアイドルのプレーに期待したい。


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 一方、アウェイ エスパニョールは前節グラナダに2-0で勝利。ヘタフェ相手の敗戦というミッドウィークの取りこぼしをしっかり取り返し、良い流れのまま代表ウィークに突入。この代表ウィークでもエース RDTがスペイン、ウーレイが中国、ケイディ・バレがアルバニアにそれぞれ召集された。そして迎えるこのバルセロナダービー。なんだかんだ10年以上勝ちがなく、2年前もこのデルビーで降格を決定させられたと、同じ地域のライバル以上の因縁を抱えているエスパニョールにとって、この試合をチャビ初陣の引き立て役で終わることなど許されない。バルサが調子を落としている今こそ、このデルビーで勝ち、自らの存在意義を改めて証明したいところだ。注目はセルジ・ゴメス。今季セビージャから加入し、ディエゴ・ロペスカブレラと良い関係を築きながら、堅守を支えている彼はラ・マシア育ちであり、今季デルビーの相手という形でかつての同僚、そして偉大な先輩たちと再会を果たすことになる。押し込まれることが予想されるこの試合、彼を中心としたブロックで確実にバルサ攻撃陣を抑え、チャビ就任で盛り上がるバルサを落とし穴にはめたいところ。間違いなく盛り上がる2年ぶりのバルセロナダービー。見逃せない試合となる。


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ラ・リーガ 13節プレビュー part2

1、前段

 この記事では日曜開催のリーガ13節のプレビューについて書いております。金曜、土曜開催の5試合については下のpart1で書いておりますので、ぜひ振り返り、アーカイブ視聴等々のお供にお使いください。

 

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 ではよろしくお願いします!

2、ラ・リーガ13節プレビュー

6、ビジャレアルvsヘタフェ

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 ホーム ビジャレアルは前節バレンシア自治州ダービーで敗戦。これでリーガ3戦連続勝ちなしと非常に厳しい流れが続いている。そんな中で迎えたミッドウィークのヤングボーイズ戦ではキャプーとダンジュマのゴールで勝利。暫定首位に立っており、次節ホームでユナイテッドに勝利できれば、グループ突破がほぼ決定する状況にまで持ってくることができた。更には突如上がったエメリのニューカッスル移籍の話もこの試合後本人の口から否定。結果的にこの試合の勝利、そしてこの報道がチームをもう一度再結束させるきっかけになる可能性は十分だ。代表ウィークを少しでもいい状況で迎えるため重要な一戦となるこの試合、注目したいのは右ラテラルに入る可能性が高いオーリエ。今夏を少し過ぎたタイミングで加入した彼は合流後4試合で1スタメン2途中出場とまだ信頼を勝ち取るには至っていない。ただ彼の身体能力とその幅をとれるという特性は他のラテラルと大きく異なる特徴。本来スタメンのフォイスがいない今こそ、フォイスとは違うタイプであり自信の存在価値を証明したい。


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 一方 アウェイのヘタフェは前節、エスパニョール相手に初勝利を挙げることに成功。新監督キケ・フローレス就任後の成績は相手がいずれも下位に沈むチームとは言え、1勝2分1敗と改善傾向にある。改めて442の形に戻し、ターゲットマンのウナルとその横を衛星に動くポベダの2トップは良い補完関係を持っており、採用されて以降の2試合で3点をチームの今季総得点となる6の半分の数字を挙げている。ということで注目はエネス・ウナル。昨夏ビジャレアルから加入した彼だが昨季は4Gにとどまり不発。デビュー以来その才能に高い期待を持たれているプレーヤーながら、パッとしない成績が続いている。そんな中この2試合では3得点を記録、前節はスーペルゴラッソを挙げるなど好調さを見せており、キケ政権下のエースとして君臨しつつある。古巣との対決となるこの試合。ビジャレアル相手に3戦連続弾を奪い、チームの最下位脱出につながる勝利をおたらしたい。


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7、バレンシアvsアトレティコ

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 ホーム バレンシアは前節ビジャレアルとのデルビーで見事勝利。8試合ぶりとなる貴重な勝利を挙げた。この試合、ボルダラスは今まで継続していた442の形ではなく4123の形でセット。更にゲデスを最前線に置き、しっかりとブロックを組みカウンターでゲデスの推進力を生かすという形に。これがビジャレアル戦では功を奏し、結果無失点勝利につながった。ビジャレアル以上の強敵となるこの試合でもこの形の継続は濃厚だ。その中で注目はソレール。前節こそケガ明けという理由でスタメンから外れた彼だが交代出場後はPKという形ではあったが、得点を決めチームの勝利に貢献。存在感の大きさはさすがの一言だ。先日発表されたヨーロッパ予選に向けたラロハのメンバーにも召集されており、マルコス・ジョレンテのいない今、ハーフスペースをランニングで攻略する彼の存在はギリシャスウェーデンという厳しい連戦を乗り切るために重要なピースになるだろう。強敵アトレティコをメスタージャに迎えるこの1戦、10番を中心に再浮上のきっかけとなる勝ち点3を取りたい。


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 一方、アウェイ アトレティコは前節ベティスに3発で完勝。ベティスのパフォーマンスレベルが低かったことは否めないが、前々節から行っている3421がハマり、フェリックスが待望の今季初ゴールを挙げるなど、ポジティブな結果になった。しかし、ミッドウィークに行われたアンフィールドに乗り込んでのリヴァプール戦ではいいところ無く完敗。フェリペの退場があったとは言え、現時点での完成度の差、そして3421システムの限界を感じるような1戦となってしまった。そんな中迎える大切なメスタージャでのバレンシア戦。リーガ連覇のためにもこれ以上の取りこぼしは回避したいところだ。この試合の注目はコケ。昨季の影のMVPであり、EURO、ネーションズリーグでも素晴らしいプレーを見せているが、3421へのフォーメーション変更後、らしくないパフォーマンスが続いている。それが勤続疲労によるものなのかドブレピボーテへの変更からくるものなのかは不明だが、彼の復活抜きにアトレティコの本当の意味での巻き返しは始まりようがない。アトレティのカピタンとしてチームを牽引するプレーに期待したい。


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8、マジョルカvsエルチェ

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 ホーム マジョルカは前節カディス相手にドロー。これで3戦連続ドロー、更には3戦連続退場者を出すという中々ない記録が続いている。ただ一時期に比べるとアンヘルのフィット、マフェオ、ルッソのケガからの復帰でチームとしての調子は確実に上向いており、だからこそ早く勝ち点3という結果が欲しいところだ。残留という目標において直接のライバルになるであろうエルチェとの対戦となる今節。ホームで勝ち点3を挙げ良い流れで代表ウィークに入りたい。この試合の注目はヴァリエント。開幕以来12試合すべてでスタメン出場を果たしているこのスロバキア人CBは2年前と比べ格段に成長した姿を見せており、けが人が相次ぐなど不安定だったマジョルカのDF陣を支え続けている。そんな彼がこの試合マッチアップするのはおそらくルーカス・ボジェ。圧倒的なフィジカルと技術、決定力の高さでエルチェのエースとして君臨する彼はケガからの復帰以来絶好調。相手に大きな脅威をもたらしている。そんな彼をヴァリエントが抑えきることができるのか。そこでヴァリエントがどのようなプレーができるかが、全体の結果をも左右するだろう。


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 一方 アウェイのエルチェは前節マドリー相手に惜敗。ヴィニシウス対策はかなり機能しており、内容でも互角といって良い戦いをしていたのだが、一瞬のスーパープレーで得点を奪われ、ラウール・グティの退場で勝負あり。これで4試合連続勝ちなしと内容はいいだけに非常にやり切れない結果が続いている。何としても勝ち点3が欲しいこの試合、注目はパストーレ。合流以来ベンチを温める試合が多かった彼だが、徐々にチームにもフィットし始めさすがのプレーを見せ始めている。トップ下として起用されたマドリー戦でも厳しいマークの中でも狭い空間でよいチャンスメイクを行った。彼がさらにルーカス・ボジェやルーカス・ぺレスといったストライカー陣とよりよい関係を築ければここまで通算9点と伸び悩んでいるゴール数もおのずと増えていくはず。彼のイマジネーション溢れるチャンスメイクから勝利につながる得点に期待したい。


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9、オサスナvsレアル・ソシエダ

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 ホーム オサスナは前節セビージャ相手に敗戦。今季アウェイ初黒星となった。上位対決として期待が集まったこの試合ではあったが、過密日程の影響からオサスナはターンオーバーで臨んでおり、そこまで引きずる必要のない敗戦といえるだろう。そして迎える今節の相手はマドリー、セビージャに続き強敵ラ・レアル。ちなみに代表ウィーク明けとなる次節はアトレティコと上位相手との厳しい試合が連続して続く。ただオサスナの目標はあくまで残留であり、これまでの成績は出来すぎといったも過言のないレベルのもの。そういった意味ではこの4連戦は余裕を持って挑戦を楽しむという感覚で挑めるはずだ。注目はルーカス・トロ。今季はここまでけがもなくリーグ屈指のパフォーマンスを見せているこのピボーテの存在はモンカジョラ、ブラサナクとともにオサスナの躍進を支えており、この中盤3枚vsラ・レアルの誇るトリオの対決は見物。タイプの違うこの中盤ユニットにおいてどちらが主導権を得るのか。それがこの上位対決の結果を左右するはずだ。


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 アウェイ ラ・レアルは前節バスクダービーにおいて終始優位に試合を勧めながらも、レミーロの痛恨のミスで失点し、1vs1で終了。それまでかなりのスーパーセーブでチームを救っていたレミーロを責めることはできないが、勝ち点2を落とす痛恨の結果に。更には続いて迎えたミッドウィークのELでも格下のシュトゥラムに勝ちきれずこれまた痛恨のドロー。モナコPSVと同居する厳しいグループなだけにこの試合を引き分けで終えてしまったという意味は大きくなってしまうはずだ。このようにここまで作ってきた良い流れが、オヤルサバルの離脱とともに陰り始めている。そんな中注目はやはりもう一人のエース イサク。WGで起用された前節はやりずらさを感じさせるようなプレーぶりでインパクトを残せず。セルロートが良いプレーを見せているだけにこの2大ストライカーをどのように起用・併用していくのかはアルグアシルの腕の見せ所だ。代表ウィーク前最後となるこの試合、良い流れを取り戻し気持ちよくブレイクに入りたい。


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10、ベティスvsセビージャ

 さあ今節ラストとなる試合はリーガ随一の熱さを誇るローカルダービー デルビ・セビジャーノ。しかし、両チームの調子は決して良いとは言えない現状だ。

 ホーム ベティスは前節アトレティコに0vs3で敗戦。フェキルを休ませたという弁明事項があるとはいえ、ほとんど良い形を作れず圧倒されてしまった。そしてミッドウィークのELでもレバークーゼンに0vs4の大敗。2試合で0得点7失点とかなり厳しい週になってしまった。順位自体は5位と好位置につけているベティスだが、内容としては個人能力に頼っている部分も大きく、チームとしての構成には課題を残しているベティス。しかしこの課題は一朝一夕で改善できるものではなく、何よりこのデルビ・セビジャーノはそういった次元を超えた魂のぶつかり合いである。それをホーム ベニート・ビジャ

マリンで迎えるこの試合、敗北は許されない。注目はフェキル。先程触れたようにアトレティコでは休養、ELでは試合終盤に退場とこの2試合消化不良に終わっている彼。故に、この試合にかけるモチベーションは高いはずだ。屈強なセビージャDF陣相手でも違いを作れる希少な存在である彼がこのデルビーでどんなプレーを見せるのか 注目したい。


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 一方 アウェイに乗り込むセビージャは前節オサスナに勝利。相手がターンオーバー行っていたとはいえ、上位対決を確実に勝利した。しかしミッドウィークのCLリール戦ではピスファンで痛恨の敗戦。これで4試合勝ち点3とかなり突破が難しくなってしまった。そんな中迎える3ポイント以上の勝ちを持つ大事な大事なこの試合。注目はアクーニャ。不動の左ラテラルとして君臨している彼だが、ここ最近の調子は振るわず、狙いどころにされてしまっている。この試合でもロドリを右サイドに要するベティスは必ずここを突いてくることが予想され、そんな中アクーニャがどのようなプレーを見せられるかは大きなこの試合の焦点となる。他チームの結果次第でもあるが、この試合に勝利すれば首位も見えてくるセビージャ。内容面、そしてCLでの低迷からファン、メディアの目をそらさせるためにもこの大切なデルビーに勝利し、今後につなげていきたい。


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ラ・リーガ13節プレビュー part1

 

1、前段

 皆さんこんにちは。

 今回もよろしくお願いします!

 先週part2の方が出せず申し訳ありませんでした。用事が立て込んでおり、22時キックオフの試合に間に合わなかったため、見送らせていただきました。これからも多々こういうことはあるとは思いますが、こちらも緩~くやらせていただきたいと思っていますので、ご理解いただければありがたいです。

 いつも通り、コメントも受け付けております。ベストイレブンについて、あるいは各チームの情報で間違い、訂正、意見等々、建設的なものであれば何でもWelcomeでのでよろしくお願いします!

2、ラ・リーガ12節及びリーガ勢ヨーロッパカップ戦4節の振り返り

 第12節最大の注目となったバスクダービー レアル・ソシエダvsアトレティック・クルブの試合は序盤からインテンシティの高いハイレベルな攻防の末、土壇場のムニアインの直接FKでアトレティックが追いつき1vs1の痛み分け。その他の試合ではマドリーがエルチェに辛勝、セルジ暫定監督の初陣となったバルサアラベスに勝ちきれずカンプノウでドロー。アトレティコベティスに完勝。上位対決となったセビージャvsオサスナはセビージャが勝利。バレンシア自治州ダービーとなったバレンシアvsビジャレアルバレンシアが完勝。その他4試合も含め、ミッドウィークに試合があったことからターンオーバーを行うクラブも多かったものの相変わらず見どころの多い、面白い節となりました。

 そして、今週ミッドウィークに行われたCL4節&EL4節。リーガ勢はアトレティコアンフィールドリヴァプールに完敗。マドリーは前節大勝したシャフタールにアウェイで勝利。バルサディナモ・キエフに辛勝しグループ突破の望みをつなぐと、ビジャレアルもヤングボーイズに2-0で勝利し連勝。一方セビージャは3分けの後、勝ちが欲しかった1戦でホーム ピスファンでリールに敗戦。一気に厳しい状況に追い込まれることとなりました。ELではラレアルはオーストリアのシュトゥラム相手に痛恨のドロー。ベティスは難敵レバークーゼン相手に0-4で大敗と2チームともネガティブな結果になってしまいました。

 さて、振り返りはここまでに、いつも通り12節のベストイレブンとその控えメンバーを置いて、リーガ第13節プレビューに向かいましょう!

(ゴロサベルの左起用はご容赦ください笑)

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3、ラ・リーガ第13節プレビュー

1、アトレティックvsカディス

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 ホーム アトレティックの前節はバスクダービーとなるラレアルとの1戦。敵地アノエタに乗り込むと、いつもの形を少し変更し、ライン間で受けられることをを警戒しながら、相手のサリーダをハメに行った彼らだが、時間の経過とともに上手くシルバ、そしてメリーノの立ち位置によってそのプレッシングを回避されるように。先制され、更にイニゴ・マルティネスが退場になる厳しい展開ながら試合終了間際ムニアインがFKを叩き込み、何とか勝ち点1を持ち帰ることに成功した。引き分けが多いとはいえ直近5戦、バレンシアビジャレアル、ラレアルという厳しい相手が続く中で無敗で乗り切れたのは大きなポジティブといえる。ここから上位争いに絡んでいくためにも、今後カディス、レバンテ、グラナダ、ヘタフェと続く下位に低迷するチームとの4連戦は良い形で乗り切りたいところ。この試合はその皮切りとなる1戦だ。注目はイェライ。この試合は負傷離脱中のビビアン、前節退場処分になったイニゴの欠場が確定的。その中でDFリーダーを務めるイェライのパフォーマンスは重要となる。前節もイサクやセルロート相手に素晴らしい対応を見せていた彼。この試合でも好調ロサーノをしっかりと封じカウンターの憂いを断つことでカディスを押し込むことに貢献したい。


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 一方アウェイ カディスは前節マジョルカに先行を許しながらも試合終了間際にネグレドがPKを沈めドロー。何とか敗北は免れたが、これで8戦勝ちなしという状況に。順位もいつの間にか降格圏の18位まで落ちており、そろそろ勝ち点3が欲しいところだ。この試合注目はアレックス・フェルナンデス。前々節よりスタメンの座を取り戻した彼はカウンターの供給役として、ロサーノやソブリーノといった前線のタレントに良い形でのチャンスメイクができている。その一方でやはりアラルコンとヨンソンをインテリオールに並べる時に比べると守備面で脆さが見えるのも事実。特に後方のバイタルエリアに侵入されやすくなるのがアレックス起用のデメリットでもある。この試合そういったバイタルに入り込むのが得意なムニアインやサンセが相手にいることからこの部分の懸念はあるものの、カウンターの局面ではイェライ、ヌニェスという屈強なCBを崩すためアレックスの存在は欠かせない。彼の長所と短所どちらがより色濃く出る展開となるのか注目したい。


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2、エスパニョールvsグラナダ

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 ホーム エスパニョールは前節アルフォンソ・ペレスに乗り込み、最下位ヘタフェと対戦するも敗北。マドリー戦の勝利を含め、直近4戦負けなしという結果を残して中で最下位に今季初勝利を献上してしまうという痛恨の結果となった。やはりその最大の原因と言えるのがエースRDTの不在。エースの代わりに入ったディマタ、あるいはロレンは彼の半分の貢献もすることができず結果、枠内シュートはわずか3本と厳しい展開のまま終えてしまった。ただ、その大エースRDTの出場停止は暴力行為によるものとみなされ3試合出場停止も考えられた中、前節の1試合で済むことに。次節に2季ぶりのデルビ―を控えるこの1戦。ホームで確実に勝利し、良い流れを取り戻したいところだ。RDT以外の注目としてはディエゴ・ロペス。水曜日に40歳の誕生日を迎えた彼だが、全く衰えは見られず今季もスーパーセーブを連発。40歳になって初めてとなるこの試合。無失点かつ勝利という気持ち良い形でこの記念すべき1戦を飾りたい。


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 一方 アウェイ グラナダはここにきて復調気味。前節もレバンテ相手にアウェイで3-0と完勝し、これで4戦負けなし。順位も14位まで上昇した。この要因の一つとして考えられるのは守備の安定。DFリーダーのドミンゴス・ドゥアルテをケガで欠き、かなり厳しくなると予想されていた守備陣だが、その代役として入っているビクトル・ディアスの奮闘、そしてチーム全体のブロックを451から442の形に変更したことで前監督時代の安定感を取り戻している。その上で攻撃では崩しの局面、あるいはセットプレーで新加入ロチーナが輝きを見せている。そんな中、この試合の注目はホルヘ・モリーナ。39歳とこちらも大ベテランの域に入っている彼。その影響もあり、ここ数シーズンは中々スタメンとして継続的に出場とも行かなくなってきたものの、出たときの存在感はさすがの一言。前々節のヘタフェ戦でも古巣相手に恩返し弾を浴びせるなど衰えを感じさせないプレーを見せている。ヘタフェ、レバンテに続き、残留争いにおいて直接のライバルとなり得る相手との3連戦最後となるこの試合。アウェイながら勝ち点3を持ち帰りたいところだ。


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3、セルタvsバルセロナ

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 ホーム セルタは前節ラージョ相手に敵地でスコアレスドロー。11本(内枠内5本)のシュートを浴びる厳しい内容だったがディトゥーロの活躍もあって、何とか勝ち点1を持ち帰った。ただ開幕からここまでを見ると不調といわざるを得ない結果。内容的にはよい試合も多いが、それでも勝ちきれないという厳しい状況は続き、遂に順位は15位。12試合フルで消化しながら降格圏まであと3つという順位は到底納得できるものではなく、これ以上の低迷はコウデの去就に関わりかねない問題だ。更に不幸は続き、前節の負傷でミナが離脱。長期離脱にならなそうなことは不幸中の幸いだが、この試合の欠場は確定的だ。そんな中、この試合の注目はガリャルド。今季新加入の彼だが、ここまで出場時間もそこまで多くもなく、出た試合でもインパクトは残せていない。アスパスが不調、ミナはケガという厳しいお家事情もあり、フィットまで待つといった悠長なことは言っていられないチーム状況であり、彼にかかる期待は大きい。ここ3戦リーガでは勝てていない不調バルサ相手に新たなラッキーボーイが得点を挙げ、代表ウィーク前に少しでも良い流れをつかみたい。


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 一方 アウェイのバルサはセルジ暫定監督体制初戦となった前節のアラベス戦はホーム カンプノウでドロー。ブロックを構える相手にメンフィスのスーペルゴラッソ以外ではなかなか効果的な打開ができず、一瞬の緩さを突かれ失点を許してしまった。更にようやく合流し好パフォーマンスを見せていたアグエロが持病の不整脈が再度悪化したようで長期離脱が濃厚に。(またピッチでプレーが見られる日を心待ちにしております。) 一方ミッドウィークに行われたCL第4節ではディナモ・キエフ相手にアンスのゴールで勝利。次節ベンフィカとの決戦まで何とか持ち込むことに成功した。そんなチームにおいて希望となりそうなのがデンべレの復帰。開幕から幅の取れるWGの存在欲していたチームにおいて彼の復帰が大きな意味を持つものになる可能性は大いにある。(と思ったら再度ケガで離脱) 更にアラウホはCLで復帰。ペドリ、フレンキーももう間もなく復帰の見込みと主力陣は続々と帰ってきており、戦力的には十分なものになりつつある。代表ウィーク明けにはチャビの就任がほぼ確定の状況になっている中、セルジ暫定監督の下では最後の試合となりそうなこの試合。(日本時間土曜朝正式にチャビの就任が決定。セルタ戦はセルジが指揮を取る) 彼への感謝のためにも、セルタ相手に気持ちの良い勝利を挙げ浮上のきっかけとしたい。

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DAZN側のミスでサムネがビジャレアルとなっていますが、対戦相手はアラベスです。


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4、アラベスvsレバンテ

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 ホーム アラベスは前節 カンプノウバルセロナ相手にドロー。かなり押し込まれる苦しい展開だったが、何とか1失点に抑え、ワンチャンスをものにすることで貴重な勝ち点1を持ち帰ることに成功した。この勝ち点1で3戦連続負けなしに。4231の形に変更以来の無敗記録は継続しており、ようやく今度こそ自分たちの形を見つけることができたといって良いだろう。そんな中迎える残留争いにおける直接のライバルとの1戦。ここでレバンテを叩き、さらに上昇気流に乗りたいところだ。この試合の注目はCBに入るであろうルジューヌ。負傷離脱期間にミアズガ、ラグアルディアのコンビが好パフォーマンスを見せていただけに序列の低下も考えられたが、復帰初戦となったエルチェ戦からさすがの安定感あるプレーを見せており、その存在感を示している。この試合でもレバンテの強力アタッカー陣を無失点に抑える働きに期待したい。


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DAZN側のミスでサムネがビジャレアルとなっていますが、アラベスです。

 

一方、アウェイ レバンテは前節グラナダ相手に0vs3で完敗。ヘタフェの勝利によって開幕以来未勝利の唯一のチームとなり、苦しい状況は続いている。そんな中、大きな希望はカンパーニャ、バルディの復帰。中盤、そして崩しのフェーズで違いを作ることができる彼らの離脱はレバンテにとってあまりに大きい痛手であった。それだけに彼らの復帰でチーム状況が一気に改善する可能性もあり、大きな期待がかかる。この試合注目はクレルク。ハビエル・ペレイラ就任以来パコ・ロペス時代と比べると低い位置をとっている彼だが、前節2失点目の失点に代表されるように個人パフォーマンスとしては本来の彼とは程遠い。チームとしても4バックでいくのか5バックでいくのか、そしてその中でクレルクにどのようなタスクを与え、どのように使っていくのか。この代表ウィークの中断前にヒントを見つけ出しておきたい。


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5、レアル・マドリーvsラージョ

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 ホーム マドリーは前節 エルチェに何とか勝利。完全に対策され封じられながらもすくないチャンスをものにしたヴィニシウス、らしくないミスからフラストレーションをためるような仕草も多かったものの、見事なアシストで貫禄を見せつけたモドリッチを筆頭に、自分たちのペースではなくてもしっかりと結果を残すマドリーらしさが垣間見える試合となった。ミッドウィークのシャフタール戦でも敵地で難しい試合となったが、こちらも勝利。屈強かつ堅実なDFラインにベンゼマ、ヴィニシウスに代表されるアタッカーの能力を最大限生かし、どのような試合でも勝ちきる。そんなマドリーらしさが垣間見える連戦となった。そして迎える好調ラージョとの1戦、注目はミリトン。序盤こそ不安定さを感じさせていた彼だが、ここ最近は絶好調だった昨季終盤をも上回るような好パフォーマンスを見せており、シャフタール戦では見事なフィードでベンゼマのゴールの起点となる場面もあるなどCBとしてもう一つ上の段階に向けて成長しつつある。ここまで1G/80分のペースで得点を取っている好調ファルカオとのマッチアップとなることが予想されるこの試合、披露こそ心配ではあるが、ファルカオ相手にミリトンがどのようなプレーができるのかにも注目したい。


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  一方 アウェイ ラージョは前節セルタ相手にスコアレスドロー。多少メンバーを変えながらもセルタ相手に押し込む展開は続いたが、1点が遠くホームで勝ち点2を取りこぼす結果となった。ただ順位こそ6位とここまで出来すぎといって良い結果のラージョだが、あくまで目標は残留。その意味ではベルナベウに乗り込むこの1戦も胸を借りる気持ちで勢いそのままに自分たちのスタイルを貫き通してくるはずだ。注目はトレホ。前節は休養という意味で途中出場となった彼だが、ここまで見事なプレーでラージョ攻撃陣を牽引。アシストランキングでは6をマークしベンゼマに続く2位につけるなど好調を維持している。彼の特徴としては左に流れて一度中継点となり、そこからアルバロ、フランとから絡みながら抜け出したアルバロ、中央のファルカオ、右HSのイシに良い形で供給していくもの。そういう意味ではベンゼマと似ている部分もあり、このアシストランキング1位、2位対決には注目。本調子とは言えないカゼミロ相手にトレホが空いてエリア内に近いところで脅威となれれば、ラージョに流れは傾くはず。上位対決となるこの試合、質の高い両チームの対決に期待したい。


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ラ・リーガ 12節 プレビュー Part1

1、前段

 皆さんこんにちは。

 今週はミッドウィークもリーグがあり、海外サッカーファンは大忙しの1週間だったことと思われます。個人的にもミッドウィークの試合は4試合くらいしか、しっかりとみることができませんでした。早いもので本日にはまた12節が迫っており息をつく間もないほど怒涛なペースで試合が続いていきます。皆様も無理のない程度にリーガを楽しんでいきましょう!

 大きなトピックとしてはこの日曜日からサマータイムが終わり、キックオフ時間が1時間それぞれ遅くなります。これをどう捉えるかは人それぞれですが、個人的には21時キックオフが少々早く、頭からみるのが厳しいこと、向こうのナイトゲームが5時キックオフになることで睡眠時間が単純に1時間増えることからこの通常時間は好きです(笑) 

 と雑談はここまでにして、プレビューに移りたいと思います。ベストイレブンに関しては見れていない試合が多いことからカットといたします。楽しみにしてくださっている方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。

2、ラ・リーガ12節プレビュー

 1、エルチェvsレアル・マドリー

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 ホーム エルチェは10節のエスパニョール戦は2vs2のドロー。ミッドウィークの11節はアラベスに0vs1で敗戦。この2試合の結果により、2勝4分5敗の15位と昨季の成績を考えれば妥当ではあるものの、積極補強をしたこと、そして内容面でもよいものを見せていることを考えると厳しい結果になっている。特にアラベス戦では試合を通してかなり攻め込まれ圧倒された。そして迎える今節、相手はマドリーとこの流れで当たるにはあまりにも困難な相手との対戦となる。とはいえホームの舞台で簡単にひねられるわけにもいかず、意地を見せる展開に期待したい。注目はカシ―ジャ。かつてマドリー所属経験もあるこの守護神は、前節4セーブと1失点こそ許したが好パフォーマンスを披露した。バディアが昨季途中から完全にエスクリバからの信頼をなくしたことで、カシ―ジャは新加入ながら守護神として定着している。攻め込まれることが多くなるであろうこの試合、守護神のファインプレーは勝ち点ゲットへ欠かせないもの。カシ―ジャ中心の粘り強い守備でなんとか意地を見せたい。


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 一方アウェイ マドリーは週末のクラシコでは敵地カンプノウで快勝。スコアこそ2vs1であったがアンチェロッティの策が見事にハマり、それに合わせ選手が見せる質の高いプレーはバルサを数字以上に圧倒した。一方でミッドウィークのオサスナ戦では5枚で退く相手を崩し切れずスコアレスドロークラシコ後の試合が上手くいかないのはいつものことであり、またこの試合はオサスナの奮闘もかなり光っていたことからあまり気にせず、この週末の試合をしっかりと勝ち、ポイントを積みあげていきたいところだ。注目はモドリッチ。ミッドウィークお休みとなった彼はこの試合での出場が予想される。フェデがクラシコのケガで長期離脱することが決まった今、インテリオールのポジションでランニングからハーフスペースを打開できるのは彼唯一に。年齢も年齢となり、シーズンフル稼働、週2で試合はさすがに難しくなってきた彼だが、やはり出場した時の存在感はかなりのもの。この試合でも4枚か5枚かは分からないがオサスナ戦同様ブロックを退かれることは容易に予想できる。その中で彼がどのようなプレーで崩しのタクトをふるっていくのか注目したい。


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2、セビージャvsオサスナ

f:id:rintorres9:20211030101355p:plain                                                    ホーム セビージャは週末レバンテと撃ち合いを演じ5vs3で勝利。ミッドウィークはマジョルカ相手に1vs1という結果になった。しぶとく勝ち点を拾い、ここまで6勝3分1敗の3位とまずまずの成績を残している一方、内容的には不安定な戦いが続いている。そして今後3連戦は好調を維持するオサスナ、現在3連続引き分け中のCL第4節リール、そしてデルビ・セビジャーノと非常に難しく重要な戦いが続く。その中でいかに内容を高めながら、結果も伴わせられるかは今後リーガ、CLにおいて上位進出するための1つ指標になるようなところだ。その3戦において注目したいのがムニル。開幕から中々出場機会がなかった彼だがレバンテ戦でゴールを挙げ、続くマジョルカ戦でもスタメン起用。この試合では存在感を示すことができなかったが、ロペテギの構想には十分含まれるようになったといって良いだろう。その彼がこの3連戦においてどのようなプレーを見せることができるか。エンネシリが離脱中の今、エストレーモからの彼の得点力に期待したい。


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 一方アウェイのオサスナは週末の第10節、グラナダに1vs1のドロー。チミーのゴールで先制しながらも90分の劇的ゴールによって勝ち点2を失った。ミッドウィークのマドリー戦は押し込まれる厳しい展開ながら、5バックでしぶとく構え、何とかマドリー攻撃陣をシャットアウト。スコアレスドロー決着となった。そして迎える今節はセビージャ戦。マドリー戦に続き、連続で非常に難しい相手との対戦となる。ただオサスナは今季アウェイでは無敗。更に引き分けたのも前節サンティアゴ・ベルナベウに乗り込んだマドリー戦のみとアウェイで無類の強さを誇っている。難攻不落のピスファンといえどもオサスナが恐れることは何もないはずだ。注目はモンカジョラ。オサスナ、セビージャともに中盤には戦える選手が多く、フィジカル的な局面が多く見られる1戦になることは予想でき、その中でモンカジョラがどのようなパフォーマンスを見せることができるかは大きな注目だ。モンカジョラ自身としても五輪を経験し、今後ラ・ロハの厳しい中盤3枠の争いに名乗りをあげていくため、こういったビックマッチでインパクトを残したい。


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3、バレンシアvsビジャレアル

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 バレンシア自治州ダービーとなるこの試合。

 ホーム バレンシアは週末のマジョルカ戦は2点を先行する厳しい展開となり、何とか90分からのゲデス、ガヤのゴールで追いついたものの一人少なくなった相手に勝ちきれず。ミッドウィークのベティス戦は1vs4で完敗。これで7試合勝ちなしと開幕からの好調はすっかり見る影もなくなってしまった。更に前節DFリーダーのガブリエウがケガで離脱と非常に良くない流れが続いてしまっている。その中でなんとか1勝を挙げ、この流れを払拭するため、ホームに迎えるこのダービー戦は何としても勝ち点3が欲しい。この試合注目はディアカビ。ガブリエウのケガで右CBとして出場することが予想される彼だが、依然不安定なプレーが多いのが現状。パコやダンジュマと対峙することが予想されるこの試合では大きく懸念が残るところ。ただ、ガブリエウがケガした今それは、如何ともしがたく彼の奮起に期待するしかない。ボルダラスの強みをしっかり取り戻し、堅守からのカウンターでなんとかビジャレアル相手に勝利を挙げ浮上の足掛かりにしたい。


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 一方のアウェイ ビジャレアルは週末の10節アトレティックに痛恨の敗戦で連敗に。ミッドウィークのカディス戦では2点のビハインドを何とか追いついたが、3vs3のドローとなり、これで3戦勝ちなし。更にはジェラールの再離脱、フォイスの負傷離脱と主力陣の怪我人も多くなってきており、バレンシア同様かなり厳しい流れが続いている。そんな中迎えるこの試合、アウェイとはいえ勝ち点3を持ち帰りたい1戦だ。注目はチュクウェゼ。ジェラールが離脱し、再度ピノ、ダンジュマへの負担が大きくなる中で、前回のジェラール不在時にはいなかったチュクウェゼの存在はキーになるだろう。右の大外から仕掛けドリブルからチャンスメイクする彼はピノやジェラールともまた一線を画すものであり、左のダンジュマとともにサイドでよい形を作ることで中央を空けることにもつながる。けが人がいるとはいえ、それでもタレントは十分そろっているだけにきっかけさえあれば浮上は必ず見えてくる。そのきっかけをこのダービーから作っていきたいところだ。


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4、バルセロナvsアラベス

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 ホーム バルセロナは10節のクラシコではカンプノウでマドリーに敗戦。これでクラシコ5連敗と屈辱の結果となった。更にミッドウィークでは昇格組ラージョにファルカオのゴールを許し敗戦。フレンキー、アンス、ペドリらを欠く攻撃陣はチャンスというチャンスを作れず、試合終了後ようやくクーマンの解任が発表された。後任としてはチャビが確定視されている中、少なくともこの試合まではBチームの監督を務めるセルジ・バルファンが暫定監督として勤めることに。クーマン、チャビ同様元バルサのプレーヤーでもある彼は今季からピミエンタのいなくなったBチームの監督を務めているが、結果としてはあまり出ていない現状。ただ最後の希望といってもいいチャビに少しでもいい環境でバトンタッチしてあげるためにも、アラベスをホームに迎えるこの試合、勝ち以外の結果は許されない。前節厳しいチーム状況の中1人気を吐いたニコに更なる期待を抱きつつ、新監督へのアピール合戦ともなるこの試合、各人の奮起を楽しみにしたい。


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 一方アラベスはここにきてカディス、エルチェに連勝し今季2、3勝目を連続して挙げた。勝利した相手もまた残留争いにおいてライバルになるであろう2チームでありこの連勝が持つ意味は大きい。今節も3連勝目となる勝利を挙げ勢いを更につけたいというのは事実だが、現実を見るといくら不調とはいいえカンプノウバルセロナに勝利するハードルは極めて高いのも事実。リアリストとして勝ち点1を狙いに行く必要はあるだろう。注目はマヌ・ガルシア。アトレティコ戦からの541変更以来、出番が激減していた彼だがトップ下に置く4231の再採用によって再びスタメンが見えてきた。彼のイマジネーションと狭いスペースでのターンのテクニックはアラベスにおいて唯一無二のもの。引きこもってのカウンターが基本になるであろうこの試合でも、カウンターの局面で彼の一人外す能力は間違いなく武器になるはずだ。新フォーメーションによって良い波に乗り出したアラベス。その波を終わらせずさらに大きいものにしていくため、この試合も良い形で乗り切りたい。


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5、カディスvsマジョルカ

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 ホーム カディスは週末の10節、アラベスに0vs2で敗戦。ミッドウィークの11節はビジャレアルに3vs3のドローという結果となった。これでチームは6試合勝ちなし。順位も降格圏の18位に沈む厳しい戦いが続いている。課題として着目すべきは失点の多さ。総失点数は18となっており、この数字はレバンテに次いでワースト2位。堅守を売りにしているチームとしてこの数字は到底許容できないものである。唯一のポジティブな点としては新エースのロサーノがミッドウィークにハットトリックを挙げ、勢いに乗っていること。彼に良い形で勝利を決める得点を挙げてもらうためにも守備の再構築は必須だ。注目として挙げたいのは左ラテラルのエスピノマジョルカは前節でも見せていた通り、右サイドからの攻撃にストロングを持っており、ここをどのように封じるかは一つのポイントになる。左に入ることも予想されるロサーノの守備負担を軽減し、カウンター時の武器とするためにエスピノの奮闘は欠かせない。今後残留争いにおいてライバルとなる可能性もある相手にホームで負けるわけにはいかない。堅守速攻という自らのスタイルをもう一度取り戻し、勝ち点3を取りたい。


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 一方アウェイ マジョルカはこの10節、11節バレンシア、セビージャと強敵との連戦を2分けで乗り切った。この2試合で計3人の退場者を出していることは大きな課題であるが、それでもしぶとく勝ち点を拾い続けているのは評価に値する。ただ一方で勝利という結果がなかなかついてきていないのも事実。ラレアル、バレンシア、セビージャという3連戦を2分1敗とまずまずの成績で乗り切った今、カディス相手に勝ち点3を奪い残留争いに巻き込まれない体制を今から作っておきたい。注目はマフェオ。負傷離脱を経て前回の代表ウィーク明けごろから帰ってきた彼だが、さっそくサストレとの格の違いを見せつけ右サイドを攻守において制圧している。イガンイン、ダニ・ロドリゲスとの連携ももはや十分すぎるほどのもので、右サイドはマジョルカにとって大きなストロングだ。この試合でも彼を中心とした右サイドの打開から中で待つストライカーに良いボールを供給したい。敵地から勝ち点3を持って帰るだけの体制はすでに整っているはずだ。


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ラ・リーガ 10節プレビュー part2

1,前段

皆さんこんにちは。よろしくお願いします。

今回は日曜開催の4試合+月曜開催のセルタvsヘタフェについて書いていきたいと思います。Part1では金曜開催のオサスナvsグラナダ、土曜開催の4試合について触れていますので、まだご覧になっていない方はアーカイブ視聴等の際に役立てていただけたら幸いです。

 

rintorres9.hatenablog.com

 

2、ラ・リーガ10節プレビューpart2

6、セビージャvsレバンテ

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 ホーム セビージャは前節セルタ相手にクンデ、ジエゴ・カルロスの2人を欠く中で、何とか勝利。ただ内容としてはかなりセルタに圧倒され、14本のシュートを浴びる厳しい展開に。ミッドウィークのCLでも3戦連続のドローとこの序盤戦いまいち流れに乗り切れていない。その中で、ごく一部ではあるがロペテギに対して解任という声も上がっており、そろそろ内容も伴った形で気持ち良い勝利を挙げ、そういったノイズをかき消したいところだ。この試合の注目に挙げたいのはオカンポス。コロナで出遅れたこともあるとはいえ、未だに今季無得点とチーム同様いまいち流れに乗り切れていない彼だが、エン=ネシリが離脱中の今、彼の得点力にかかる期待は大きい。またプレー面はもちろん、メンタリティ的にも、この曇りがかった状況を改善するため、チームを一番前から引っ張っていける存在は彼のみであり、そういった観点からも、この雰囲気を消し去るようなゴールを彼が挙げることで、チーム全体としても勢いがついてくると考えられる。満員のピスファンで新監督になってからまだ2戦目のレバンテを迎えるこの1戦。内容、結果ともに気持ちの良い勝利を挙げたい。


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 一方、アウェイのレバンテは前節 ヘタフェ相手にスコアレスドロー。ハビエル・ペレイラ政権初戦は若干ヘタフェに押されるような形で終了。ただ433の形でサイドを上手く使う形は何度か見られ、パコ・ロペスと違うスタイルでのフットボールの前兆は見られた。この試合の注目はメレーロ。前節インテリオールに入ると、サイドからの突破に合わせた良い飛び出しでチャンスを作った。カンパーニャ、バルディがいない今、中盤で創造的なプレーで違いを作れるのは彼のみ。セビージャ相手に押し込まれる展開が続く中で少ないチャンスを活かすならメレーロが前線のタレントと出来るだけ近い距離で、関わることが必要になってくるだろう。アウェイ セビージャ戦という非常に難しい試合とはなるが10試合目となる今節、そろそろ勝ち点3を取らなければ早々にしてその残留という目標が非常に遠いものになりかねない。タレントはいるだけに良い形で彼らを結びつけることができれば勝機はあるはずだ。


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7、バルセロナvsレアル・マドリー

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 全世界が注目するサッカー界のみならずスポーツ界最大の1戦エル・クラシコ

 ホーム バルセロナは前節アンスの先発復帰を彼自身のゴールとともに3vs1という結果で飾ると、ミッドウィークのディナモ・キエフ戦でも今季CL初勝利を挙げ、良い流れを保ってこのクラシコを迎えることになった。前節以降のトピックスの一つとして挙げられるのがデストのWG起用。高い攻撃力を誇る反面、ラテラルからだと消えるシーンが多くなってしまうといったデストの特徴にフィットしたこの起用は、今のところ見事成功しており、左でオーバーロードを作りつつ、右でアイソレーションを作り、デストの仕掛けとフレンキーの飛び出しから決定機というシーンはこの2戦でも見られた特徴だ。そんな中注目したいのがピボーテに入るブスケツ。両チームの今季のスタイル的ににバルサが比較的ボールを握り、マドリーがそれにハイプレスで迎え撃つといった展開が予想される。その中で世界最高のピボーテがどのような立ち位置を取り、どのようなタスクを担うのか。これは勝敗に直接かかわるようなポイント。バルサからすると彼を中心としたサリーダ・デ・バロンででマドリーのハイプレスをひっくり返し、メンフィス、アンスといった前線のタレントに良い形でつけたいところだ。いくら持ちなおしてきたとはいえ、今季の出来を考えると実力的にはマドリー優位といわざるを得ない一戦。ただバルサといえどホーム カンプノウでのクラシコ連敗など到底受け入れられるものではない。この試合こそ満員になると予想されるカンプノウ。それも観光客ではない現地クレの大観衆の後押しを受け、このエル・クラシコで周囲の雑音を完全に払しょくしたい。


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 一方 アウェイのマドリーの第9節はCL水曜開催の影響で延期。そしてミッドウィークのシャフタール戦では見事マニータをかまし快勝。こちらもバルサ同様良い形でこのクラシコに臨む。今のマドリーは中盤のユニットの人選によってチーム全体のスタイルをかなり変えることのできるチームであり、この試合でも、フェデ、カマヴィンガを用いハイプレスで強度高く前からはめてくるのか。はたまた、CLに引き続きトニルカコンビを起用し、ボール支配を狙いに行くのか。ここの人選は試合前の大きな注目点だ。そして注目選手を一人挙げるとすればヴィニシウス。この試合マッチアップが予想されるのはセルジ・ロベルトもしくはミンゲサのどちらかであり、彼ら相手であればヴィニシウスのところで質的優位は間違いなくとれるとみられ、ヴィニシウスが決定的な仕事を何度できるか、そしてそれを何度ゴールにつなげられるかはこの試合の命運を分けることになるだろう。カルバハル、メンディ、アザールらも復帰しほぼほぼ万全な状態でこのクラシコに臨むマドリー。昨季に続き、カンプノウでのクラシコ連勝なるか。


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8、ベティスvsラージョ

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 ホーム ベティスは前節アラベス相手にかなり苦しみながらもイグレシアスの得点でなんとか勝ち点3をゲット。ミッドウィークのレバークーゼン戦でもドイツ勢特有の強度の高いハイプレスに苦しんだが、なんとか1vs1の引き分けに。結果で見るとここまで4勝3分2敗の8位とまずまずの滑り出しを見せたベティスだが、特にここ最近の試合では内容面でかなり劣勢に立たされていることが多い。オトラの中では最高峰のマンパワーを持っているだけにそれでも結果がついてきているが、躍進中のラージョを相手とするこの試合はそうもいかない。注目はギド・ロドリゲス。ウィリアン・カルバーリョの隣としてドブレピボーテの一角に入る彼は開幕で出遅れながらも、復帰後は地味ながら不安の残るCBの前でフィルターとして機能。豪華な2列目を後ろから支えている。この試合ではトレホとのマッチアップが予想される。ファルカオ、イシ、アルバロといったタレントに比べると目立たない彼だがサイドによく顔を出し、攻撃の潤滑油として機能している。その彼を上手く消すことができれば、ラージョの攻撃力半減に繋がるはずだ。過密日程が続く中ではあるが、バレンシアアトレティコ、デルビ・セビジャーノと続く今後の対戦相手を考えてもホームで迎えるこの試合、確実に勝ち点3を取り、良い流れを作りたい。


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 一方、アウェイ ラージョは前節エルチェ相手に2vs1で勝利。先制点を奪われながらもしっかりと2点を取り、勝ちきるあたりもはやその実力は本物といっても過言ではないだろう。ここまでアウェイでの戦績は1勝1分3敗と全勝中のホームに比べると厳しいものにはなっているが、この良い流れを切らさないためにも、敵地ビジャマリンから勝ち点を持って帰りたい。注目はコメサーニャ。前節見事なパスでマリオ・エルナンデスのゴールを演出した彼は、開幕からドブレピボーテの一角に入り、左落ちからゲームを作っている。これとほぼ同様のタスクを担う選手ベティスにもいる。それがウィリアン・カルバーリョ。開幕から調子を上げ、ベティスの中盤を完全に仕切っている彼とコメサーニャのどちらがよりチームの中心としてボールに触り、リズムを作ることができるか。中盤を制し有利に試合を進め、さらに躍進を一つ上の舞台に進める勝利をつかみたい。


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9、アトレティコvsレアル・ソシエダ

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 ホーム アトレティコの第9節はCL水曜開催の影響で延期。ミッドウィークに迎えたCLではリヴァプールにサヴィッチ、ヒメネスの両CBを頭から使えない中、2点を先行されるという非常に厳しい展開になるものの、グリーズマンのドブレーテで同点。その後もアリソンの牙城に阻まれはしたが、あと一歩というシーンを何度も作った。試合としては60分前のグリーズマンの退場、ケガを抱えていたエルモソの軽率なファウルによるPK献上などによって結果的に失点を許しホームで敗戦と厳しい結果になったが内容的には一切下を向かなければならないようなものではなく、今後の自身につながるようなものであった。そして迎えるこの試合、注目はグリーズマンリヴァプール戦ではドブレーテの末、退場という劇場を作り上げた彼だが、退場の際ワンダ・メトロポリターノの観衆から大きな拍手で送りだされていたことからわかるように、この試合でファンからも再び受け入れられたようだ。そして今節は古巣ラレアル相手。前所属時から古巣相手に好パフォーマンスを披露することが多いだけに、この試合も更にコルチョネロスのハートを掴む結果が欲しいところ。暫定とはいえ現在首位に立っているラレアルをホームで確実に叩き、しっかりと優勝戦線を牽引したい。


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 一方 アウェイ ラレアルはマジョルカをホームに迎えた前節、アイヘンが前半終了間際に退場し、10人となる厳しい展開だったが、90分ロべテの劇的ゴールで何とか勝ち越し、暫定首位に躍り出た。ただこの試合に続きアトレティコ戦でも代表ウィークで怪我を抱えて帰ってきたオヤルサバルの欠場が濃厚視されており、絶対的エースを欠いて昨季チャンピオンのホームに乗り込む。この試合注目はエルストンド。今季、守備面サリーダでの貢献ともにリーグトップといっても過言ではない存在感を放っており、前節10人になって以降の圧倒的守勢の中でも、見事なパフォーマンスを見せ無失点に貢献した。この試合でも守勢に回ることは予想され、その中でスアレス、フェリックス、グリーズマンといった世界最高峰のタレント相手に彼がどのようなプレーを見せられるのか。チームの命運という意味でももちろん、彼個人の今後の代表入りやステップアップなどへの試金石にもなる1戦だ。


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10、ヘタフェvsセルタ

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 ホーム ヘタフェはキケ・フローレスを新監督として迎えての初戦となったレバンテ戦でドロー。今季初勝利とはならなかったが、マクシモビッチをSTのような位置に置き、その下にクアトロピボーテを並べるという新しい形は良い形を何度か作った。同じく今季苦しんでいるセルタをホームに迎えるこの1戦。初勝利を挙げ、浮上へ良い流れを作りたいところだ。注目はアランバリ。前節右サイドに入った彼はハーフスペースを走り抜け、ダミアン・スアレスからボールを引き出してからのチャンスメイクでよいシーンを何度か作った。この形はかなり新生のヘタフェのストロングとなっており、セルタ戦でもここで押し込むことで、セルタのストロングであるハビ・ガランの攻撃力を無効化したいところだ。これまで得点がわずか3とリーグ全体でも圧倒的に少ないヘタフェ。ストライカーの決定力が上がらない今、2列目以降の選手の得点力にも期待したい。


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 一方 アウェイのセルタは前節セビージャ相手に圧倒的に押し込みながらも0-1で敗戦。これで連敗となり、一時連勝によって掴みかけた良い流れをみすみす放してしまうこととなった。絶対的エースのアスパスも未だに本調子とは程遠く、未だ7点とセルタにしては寂しいスコアになっている。そんな中この試合期待したいのはミナ。アスパスの不調が続く中、ミナは良く体を張り、チームに貢献している一方で、セビージャ戦でもあったように決定機逸も目立っている。昨季12得点を挙げ今年こそ15点の壁を破りたいところ。相方、そして2列目以降の得点力という意味でもいまいち伸び悩んでいる中、彼がエースとしてチームを勝たせる点を決められるのか注目したい。本来であれば今季こそ欧州カップ戦出場を目指さなければいけないだけの戦力を持っているセルタ。この試合未だ未勝利のヘタフェをしっかり叩き今後の上昇気流を再度作りたい。


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ラ・リーガ第10節 プレビュー Part1

 1、前段

 皆さんこんにちは。よろしくお願いします。

 前回のプレビューからTwitterに出してみたところ見ていただける方が格段に増え、Twitterの偉大さとプレッシャーを感じております笑 こんな意見もあるのかあ程度に気楽に見ていただけりとありがたいです。また、各チームのサポーターのほうが圧倒的に各チームについての知識はお持ちだと思いますので、間違い等ありましたらコメントで教えていただけるとありがたいです!

2、ラ・リーガ9節&欧州カップ戦(リーガ勢)振り返り

 CL水曜開催の影響で延期となったのグラナダvsアトレティコ、アトレティックvsマドリーを除く8試合が行われた今節のリーガ。今節もエキサイティングなゲームが繰り広げられた。今節最大の注目、バルセロナvsバレンシアはアンス、メンフィスの躍動でバルセロナが勝利、今季躍進中のオサスナ、ラージョもそれぞれビジャレアル、エルチェを下し好調を維持。一方ジェラールが帰ってきたビジャレアルはそのオサスナに終盤のミスで勝ち越され敗戦。この敗戦をもって今季のリーガ無敗チームはなくなることに。他にも暫定首位に躍り出たラレアル、連勝達成のエスパニョール、スコアレスに終わったレバンテvsヘタフェの新監督同士の対戦などトピックスが多い節となった。

 ミッドウィークのCLではグループBのアトレティコリヴァプール相手に30分以上数的不利という厳しい状況のなか奮闘しながらも2vs3で敗戦。グループDのマドリーはシャフタール相手にマニータ達成。崖っぷちのグループEバルセロナディナモ・キエフ相手にピケのゴールで1-0勝利。グループFのビジャレアルヤング・ボーイズ相手に4発快勝。グループGセビージャはリール相手に3試合連続となるドロー。

 ELではラレアルがオーストリアのストゥルム相手に1-0で勝利。ベティスレバークーゼンとの天王山をビジャマリンで1-1のドロー。

 さて振り返りはここまでとして次の章から本題のプレビューに入りたいと思います。いつも通りリーガ9節のベストイレブン、およびそのサブチームを置きますが、試合数が少なかったこと、ポジションが偏ってたこともあり、色々とツッコミどころのあるものになってしまいましたが、温かい目でよろしくお願いします。

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3、ラ・リーガ10節プレビュー

 1、オサスナvsグラナダ

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 ホーム オサスナは前節ビジャレアル相手にアウェイで勝利。アラサテの採用した5バックの形が完璧にハマり、抜擢されたウナイ・ガルシア、ファン・クルスが完璧に近いパフォーマンスを見せるなどチーム全体の総合力はかなり充実したものがあり、暫定5位と大躍進を見せている。エル・サダールに17位グラナダを迎える今節も確実に勝ち点3を取り、この良い流れを継続したい。ただ、大きな懸念点が一つ。それはキケ・ガルシアの負傷離脱。ここまで新加入ながら2得点を挙げ、フィニッシュ以外での貢献も大きかった彼の離脱はかなりの痛手であり、その穴は大きい。そんなこの試合注目したいのはチミー・アビラ。昨季負った大けがを乗り越え、とうとう復帰後初ゴールを前節挙げたチミーはこの試合キケの代わりにCFに入ることが予想される。タイプ的には異なる両者だが、チームとしてもチミーを生かす形はすでに確立済みであるはず。アラサテがグラナダ相手に彼をどう起用するか、そしてその期待にチミーは応えることができるか。彼特有の信じられないようなスーペルゴラッソにも期待したい。


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 一方アウェイのグラナダは9節アトレティコとの試合が延期になったことから代表ウィークも含め約3週間ぶりのゲームとなる。グラナダにとっての前節となるセビージャ戦では強敵相手にロチーナの得点を守り切り、見事今季初勝利。この試合に負けていたらおそらくロベルト・モレノはこの代表ウィーク期間に解任になっていたであろうことを考えると、この試合このセビージャ戦の結果が結果通りポジティブなものであることをロベルト・モレノは証明したいところだ。この試合の注目はロチーナ。今夏レバンテから復帰した彼は、合流直後から好パフォーマンスを披露。労働家タイプ、あるいはスピード系が多いグラナダのアタッカー陣の中で所謂テクニシャンタイプである彼の存在は大きくアクセントとなり得る存在だ。この試合でも彼がトロの脇を突き、そこからスアレスマチスといった推進力を備えたアタッカーに良いボールを供給できるかはグラナダにとっては大きなポイントとなるだろう。アウェイの地で躍進中のオサスナをたたき、連勝を挙げこれからの巻き返しにつなげたい。


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2、バレンシアvsマジョルカ

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 ホーム バレンシアは前節カンプノウバルセロナ相手に1vs3で敗戦。これで代表ウィーク前と合わせ5試合勝利なしと結果的にはかなり厳しい状況が続いている。ただそれでも前節離脱から戻ってきたソレールとガヤは早速躍動。ガヤに至ってはスーペルゴラッソを沈めるなど状態に問題はないと思われる。ベストメンバーがようやく揃った中でホーム メスタージャで昇格組のマジョルカを迎えるこの試合、確実に勝ち点3を取り切り、再度上昇気流の波を作っていきたいところだ。注目はマキシ・ゴメス。ここまで全9試合中8試合に出場している彼だがゴールは未だに1。確かに得点以外でのボールキープやプレッシングなどで担っている役割は大きく、ボルダラスも擁護してはいたが、その一方でやはり純粋なストライカーとして得点という明確な結果を求めたくなるのも事実である。ソレール、ゲデス、H・ドゥーロなど1.5列目以下の得点力は高いだけに一番前を務める彼にゴールがついてくるようになれば破壊力はかなりのものになる。エースの一発でマジョルカを沈め再浮上のきっかけにしたい。


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 一方アウェイのマジョルカは前節ラレアルに敗戦。45分間数的優位な状況の中で試合を進めながらも終了間際に失点を許し痛恨の敗戦となった。更にエースといっていいであろう久保建英がおそらく年内復帰は厳しいという報道も出てきており、彼を除いた選手たちで再度、残留という目標にしっかり目を向けた形でのチーム作りを進めていく必要がある。そんな中、前節はケガから復帰しスタメン起用されたアンヘルが持ち味を生かした良いプレーを披露。アブドンはプリメーラの舞台ではまだ実力を出し切れていないがニーニョ、ホッペ、アンヘルと十分に計算できるタイプの異なるストライカーを3枚抱えているのは大きな強みだ。ただこの試合の注目として挙げるのは彼らではなくイガンイン。10歳から約10年間にわたって育ててもらったクラブから初めて今季離れ厳しい環境に身を置いているイガンイン。彼にとってもバレンシアは憧れのクラブであったはずである一方見返したい存在でもあるのかもしれない。合流から良いプレーを継続しているイガンインだが結果はマドリー戦でに1点のみ。久保の離脱を踏まえても、彼の復帰まで攻撃の中心を担っていかなければいけないイガンインにとってこの古巣との試合は大きな意味を一戦となる。古巣相手に結果を残し、アウェイで勝ち点を持って帰りたい。


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3、カディスvsアラベス

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 ホーム カディスは前節エスパニョールに敵地で敗れ、これで4戦勝ちなしとなってしまった。というより、シーズン開始より未だ勝利はセルタ相手の1勝のみとなっており、厳しい状況が続いている。この大きな原因と言えるのは本来持ち味のはずのディフェンス面。9節終了時点で13失点という数字は5チームと並んではいるものの最多タイ。バルサバレンシア相手にスコアレスドローに持ち込むなど、全試合で守備が崩壊しているわけではないが、敗れた試合では必ず複数失点を喫している。この点を踏まえて重要となるのが先取点。やはりカディスのチームスタイル上どうしても先に失点してしまうと無理に高い位置でボールを握らなければいけなくなり、そこでうまくいかない内に追加点を許すというパターンが多くなってしまう。そのため、先に得点を挙げ自分たちの土俵に持ち込むような試合にすることが何より肝要だ。注目はネグレド。ここ最近スタメンを外れることも多くなってきた彼だが、やはりその高さ、キープ力、得点力は唯一無二のものであり彼の活躍なくしてカディスの勝利というのは考えづらい。エースの先取点で自分たちのペースに持ち込み今季2勝目となる勝利を挙げたい。


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 一方 アウェイ アラベスは前節ベティスをホームに迎えたものの、終了間際のボルハ・イグレシアスのゴールに沈み、これで3連敗。この試合では唯一の勝利となっているアトレティコ戦以降3試合継続してきた541の形から、ホセルとデ・ラ・フエンテを並べた442に変更。これが功を奏し、ベティス相手にもかなり優位性を持てるシーンもあった互角の試合を繰り広げることに成功した。終了間際、一瞬スキが生まれたところを突かれたのは改善点だが、今度こそチームの形は定まったといっていいのではないだろうか。そんな中迎えるカディス戦。アウェイとはいえ残留争いにおいて直接のライバルとなる相手に勝ち点3を持ち帰り自信を付けたいところだ。注目は左ラテラルのルベン・ドゥアルテ。開幕以来行ったハイプレスにおいてはかなり不安定なパフォーマンスが続き明確な穴となっていた彼だが、従来通り低い位置でのブロックづくりに転換してからは好パフォーマンスを披露している。この試合のマッチアップはおそらくカディスの切り札サルビ・サンチェスであり、彼相手にドゥアルテがどこまでできるかはアラベスの命運を分けるはずだ。


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4、エルチェvsエスパニョール

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 ホーム エルチェは前節ラージョ相手に逆転負けを食らった。南米予選の影響からモヒカやロコといったタレントがベンチスタートを強いられたことで、どうしても質的にいつもと劣るものがあったのは事実だが、ここで勝利し連勝街道に乗りたいところではあったが…。とはいえやっている内容がいいだけにもう少し勝ち点が欲しいところではあるが、昨季の成績を考えれば、2勝3分4敗の14位という成績は決して悪いものではない。ストライカー陣もそれぞれがフィットし躍動し始めていることからも、上昇気流に乗るのはそう遠くない未来なはずだ。この試合の注目はそのストライカー陣からルーカス・ボイェ。エルチェの絶対的エースは負傷離脱後初めてのスタメン復帰となった前節、独力で相手を引きはがしスーペルゴラッソを披露。さすがのパワーと決定力を見せつけた。スペイン人離れしたフィジカルを持つ彼の存在はボールキープ、崩し、フィニッシュそのいずれもでやはり欠かせないもの。ここまで6点と伸び悩んでいるエルチェのゴール数だが、彼がベネデットやルーカス・ペレスといった新戦力とよりよい関係性を築けるようになってくれば、いわゆるケチャップが溢れるような状況になっても不思議はない。ディエゴ・ロペス中心に堅い守備を築いているエスパニョール相手にゴールを沈め勝ちきることができるか。残留への直接のライバルとなる相手をホームでたたき今後の浮上につなげたい。


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 一方 アウェイのエスパニョールは前節ホームでカディス相手に2-0と完勝し、これでマドリー戦に続き連勝。直近5試合で3勝1分1敗とチームは間違えなく上昇気流に乗ってきている。選手個々のパフォーマンスに目を向けても中々ここまで活躍できていなかったエンバルバがようやく昨季セグンダで見せたようなプレーを見せ始め、エースRDTは既に4Gと爆発中。メレンドやニコ・メラメドといったカンテラーノたちも躍動しており、ポジティブな情報に溢れている現状だ。この試合、注目はモルラネス。好パフォーマンスを披露していたバレがケガで離脱し、前節スタメン出場したダビド・ロペスのパフォーマンスが良いものでなかったことから、この試合では彼のスタメン起用も十分に考えられる。合流後、スタメンとして定着していた彼だが、守備力の問題からか近頃はベンチスタートが続いている。更にはヤンヘル・エレーラが長期離脱から復帰してきており、今後ダルデルのパートナー争いはかなり激しいものになることは容易に予想可能だ。そのような状況だからこそ、エレーラが万全でなく、バレがケガしている今のうちにどれだけアピールできるかは重要。今季の躍動、そして来期以降のビジャレアル帰還のために自分の力を証明したい。


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5、アトレティックvsビジャレアル

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 ホーム アトレティックは9節はマドリーとの対戦であったことから延期。そのため約3週間ぶりの試合となる。アトレティックにとって前節となる第8節はサンマメスにアラベスを迎え1vs0で勝利。ここまで3勝4分1敗とまずまずのスタートを切っている。前節のトピックスとして一番大きいのはサンセットの復帰。バイタルでボールを引き出し決定的な仕事をしていた彼の存在は負傷離脱中もその大きさを感じる一方であり、彼の復帰はチャンスメイクの仕事を一身に背負っていたムニアインの負担軽減にも繋がるだろう。そんな中この試合の注目はそのサンセットではなく右のベレンゲル。昨季8G4Aを記録しマルセリーノサッカーにおいて攻撃の中心となっていた彼だが、ここまで1Aといまいち結果がついてこない現状。2トップのイニャキ、サンセットはいずれも15G超えを期待できるような圧倒的なストライカーではタイプ的にも異なるため、ベレンゲルにはその分を補填するだけのゴールを求めたいところだ。パフォーマンスとしては決して悪いものではないだけに早くゴールという明確な結果が挙げられれば一気に波に乗ることも想定でき、格上ビジャレアルとの対戦となる今節、そのきっかけをつかみたいところだ。


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 一方、アウェイ ビジャレアルは前節セラミカにオサスナを迎えた。大エースジェラール・モレノの復帰でピノ、ダンジュマとの夢の3トップに期待が集まったが、中々機能せず、試合終盤のマンディのミスもあり1-2でまさかの敗戦。今季無敗の記録もストップとなった。無敗という弁明事項がなくなった今、2勝5分1敗の12位という結果は到底満足できるものではなく、早急の巻き返しが求められる。一方、ミッドウィークに行われたアウェイ ヤングボーイズ戦では見事に4発快勝。この流れをリーグにも持ち運び、連勝街道に乗っていきたいところだ。この試合、注目はコクラン。昨季、期待をもってバレンシアから加入した彼だが、中々存在感を示せずベンチに降格したままでシーズンを終えた。そして迎えた今季序盤、怪我人が多い中でまさかのライン間での仲介役として覚醒。パレホやパウといった供給者とダンジュマやピノのアタッカー陣をうまく繋げている。前節も結果こそ出なかったものの後半、彼が出場してから内容はかなり改善しており、その必要度は日に日に高まっている。強敵アトレティックとのアウェイゲームとなるこの1戦。エメリがどのような配置と人選でどんな策を授けるのか。これ以上の取りこぼしは許されない。


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ラ・リーガ9節プレビュー

1、前段

 みなさん。こんにちは。

 代表ウィークも終わり週末より各国リーグ戦が再開になります。この代表ウィークでは我らが日本代表のいろいろな意味でカロリーが高かった2戦を1勝1敗で乗り切った他、スペインはネーションズリーグ決勝であと一歩フランスに及ばず準優勝という結果になりました。優勝という最大の目標こそ叶わなかったものの、ペドリやジョレンテ、ジェラールといった主力を欠きながら、ピノ、ガビといった若手を使い、素晴らしい内容でイタリアに勝利、フランスをあと一歩まで追い詰めたルーチョ率いるこの大会のラ・ロハは十分賞賛に値する出来だったと個人的には評価しています。アンス、フェラン、オヤルサバル、オルモ、ピノ、ブライアン・ヒル、ペドリ、ガビ、ソレール、パウ、シモン等々次々と東京世代以下のタレントがこのレベルで台頭しているラ・ロハの1年後、3年後、5年後に今からワクワクが止まりません。

2、ラ・リーガ8節振り返り

 さあ話をクラブに戻し代表ウィーク前の試合となった第8節の振り返りに行きたいと思います。まず8節最大のビッグマッチであったアトレティコvsバルセロナは2vs0でアトレティコの勝利。格の違いを見せつける内容になりました。それ以外では波乱が2つ。ここまで無敗を維持していたマドリーとセビージャが其々エスパニョールとグラナダにまさかの敗戦。これで無敗はベティスを圧倒したビジャレアルただ1つとなりました。他にはラージョの連勝がストップ、ヘタフェは初勝ち点をあげ、バレンシアカディス相手にいろいろな意味で難しい試合となり、4試合勝ちなしとなりました。チームごとの雑感は各チームのプレビュー時に付け足すことにして、いつも通り8節のベストイレブンとそのサブチームを置き9節のプレビューに移りたいと思います。

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3、ラ・リーガ9節プレビュー

1、レバンテvsヘタフェ

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 まずプレビュー云々の前に触れなければならないのが、パコ・ロペスについてだろう。約4年の在任期間でレバンテのプリメーラ歴代最多勝利、昨季のコパデルレイ準決勝進出など数々の実績を残した彼は、内容面でもスペインらしい攻撃的かつ魅力的なフットボールを披露。3強にも決してひるまず熱い点の取り合いを行い勝利した。自分も含めた数々の人にリーガ、そしてオトラの魅力を再認識させてくれたパコ・ロペスに対して敬意と感謝を示すとともに、彼がまたリーガの舞台で指揮をふるうことを楽しみにしていることを添えておきたい。


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 さてプレビューに入ろう。この代表ウィークで指揮官を代えた両チーム。ホーム レバンテは中国の河南嵩山龍門からハビエル・ペレイラ氏を新監督として招聘した。アシスタントコーチとしての実績が豊富でかつてレバンテの所属経験もある彼だが監督としてのキャリアは1年ちょっとと不透明な部分が大きい人事となった。現状、開幕以来勝ちなし&3連敗中という最悪な流れの中、彼には早い段階で内容、結果を両立させるという高いハードルが求められる。ただその高いハードルを満たせるだけのタレントは特に中盤より前には十分すぎるほど抱えており、ペレイラが解任ブーストだけではなく継続的に良い形でシーズン通して盛り返すことができれば、そのハードルを越え、トップ10も目指せるはずだ。再スタートとなるこの試合、ハビエル・ペレイラ率いる申請レバンテがどのようなフットボールを見せてくれるのか注目したい。


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  一方アウェイ ヘタフェもまたこの中断期間でミチェルを解任。新たにリーガファンにとってはお馴染みのキケ・サンチェス・フローレスを招聘した。ボルダラスという偉大過ぎる前任の後を継ぎ、ポゼッション施行への移転を図ったミチェルであったが、ヘタフェの選手たちの属性と施行するフットボールのギャップがあまりにも大きく、結果8試合でわずか勝ち点1という結果に終わってしまった。そして新体制での初戦となるこの試合良い内容、そして勝ち点3が欲しいのはヘタフェも同様。残留のためにも早くまず初勝利を挙げ、嫌な流れを新監督とともに払拭したいところだ。注目選手はフロレンティーノ。フォーメーションがどうなるかは不透明だが、今夏加入したポルトガル期待のピボーテは徐々にチームにも馴染み中盤のフィルターとして、自らの良さを見せ始めている。彼が今後さらに存在感を増すようになってくれば、アランバリやアレニャといったタレントの攻撃面での良さもより引き出されるはず。新生ヘタフェpart2の中心としてのプレーを期待したい。


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2、レアル・ソシエダvsマジョルカ

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*オヤルサバルの欠場が確定。代わりはヤヌザイか。

 前節アウェイとはいえヘタフェ相手に勝ちきれず連勝が止まったラレアル。ただ開幕戦にバルサ戦以降EL含め9戦無敗と調子の良さは見せており、この代表ウィークでもオヤルサバルやイサクが各国代表で存在感を見せた。更にこの代表ウィークによって主力陣の戦線復帰も予想されており、シルバ、セルロートといったあたりはこのマジョルカ戦からの復帰も可能性としては挙げられている。この試合注目はエルストンド。現状マドリードの両チームに並ぶ勝ち点17という成績を見せているラレアルにおいてDFリーダーとして、そしてサリーダの1stステップ担当として存在感を見せているエルストンド。今回こそ見送られたが、ラロハの右CBは人材難に襲われているだけに今後の招集、さらにはW杯というルートも夢物語ではなくなってきている。今年こそ2年連続で4強の後塵に屈してきたラレアルがCL圏という目標をつかむためにも去年の多くをケガで棒に振った彼の活躍が今後も求められてくる。


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 一方、アウェイのマジョルカは前節4試合ぶりの勝利を挙げた。レバンテの出来がひどかったのも事実だが、ルッソ、マフェオとDFラインに2人の主力が帰ってきたのも大きな要因として挙げられる。近くライ―ジョの復帰も予想されていることから、マドリー戦で足を痛めた久保以外の主力はほぼ揃い、改めて仕切り直しとなる今節。8月の無敗から9月の未勝利とリーガで戦える部分と厳しい部分を早くも経験したマジョルカにとってこの10月をどのように乗り越えていくのかは大きな焦点となる。そんな中で注目したいのがホッペ。今季シャルケから加入した彼はターンオーバーやニーニョのケガの間出場し、フィジカルを生かしたポストプレーや空中戦などニーニョとはまた違う武器を見せた。久保、ダニ・ロドリゲス。イガンイン等、良い形のチャンスメイクができるタレントは2列目に多くいることもあり、ニーニョとホッペ、更にはアンヘルやアブドンといったストライカーを上手く使いこなせれば更なる得点力アップも見込める、改めて残留という目標をまずは念頭に置きつつチームの完成度を高めるためにもこの中断明けの1戦良い形で終えたいところだ、


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3、ラージョvsエルチェ

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 ホーム ラージョは前節エルサダールに乗り込みオサスナと対戦。終了間際に失点し連勝は3でストップした。ただ試合内容としては敵地ながらいつも通り一歩も引かないフットボールを見せており、彼らの状況を考えても決してネガティブになる必要のない敗戦といっていいはず。代表ウィークも終え、改めて仕切り直しとなる今節、ホームでしっかりと戦い、内容・結果ともに良いものにしたいところ。そんな中この試合の注目は右SHに入るであろうイシ。この試合でのマッチアップおそらくモヒカになると思われる。身体能力を生かしたアジリティとふぃじあるを武器にするモヒカに対し、スペイン人らしいテクニックとポジショニング、状況判断で勝負するイシという全くタイプの異なる2人のマッチアップは間違いなく興味深い戦いになり、そこで優勢をとれたチームがこの試合をも優位に進めていけるはずだ。


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 一方、アウェイのエルチェは前節プレビューで期待した通りベネデットが今季初ゴールを挙げ、見事セルタ相手に勝利。連敗ストップにも成功した。ここ2試合、相手の長所を消す形での戦術勝負を試みているエスクリバ。前節は左サイドからのドリブルでプレス回避を行うハビ・ガランをホサンに睨ませることでセルタが誇る豊富な前線のタレントへの効果的な供給を止めることに成功した。今節のラージョもまたハビ・ガランとは違う形で左サイドが一つのストロングになっているチーム。ガルシア×2のスピード感ある推進力に対しどのような人選で封じてくるのかエスクリバの采配にも注目だ。前節の勝利で14位まで上昇したものの、チーム自体の完成度、そしてタレントの質はもう一つ上のステップを目指せるだけのものがあり、まだまだ伸びしろを感じるチーム。この試合好調ラージョに勝利し、更なる躍進への足掛かりとしたいところだ。


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4、セルタvsセビージャ

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*クンデの欠場が確定。代わりはグデリか。

*パプの欠場も確定。ジョルダンラキティッチディレイニーのうち2人がインテリオールに入ると思われる。

 

 昨季8位と好成績を残し、今季こその欧州カップ戦出場を期待されていたセルタだったが、ここまでは2勝1分5敗の16位と大苦戦を強いられている。その主要因として挙げられるのが、以前も触れたがやはり絶対的エース アスパスの不調。これまで2G1Aと結果で見ればそこまで悪い数字ではないが、昨季依然と比べると簡単なロストやミスが格段に増加。本人もうまくいかないことを実感しているのか、相手と揉めるシーンも多くみられている。そんなアスパスに代わり1人気を吐いているのがブライス・メンデス。右HSあたりからバイタルに侵入。そこからのチャンスメイクで攻撃陣を牽引している。前節負った怪我の状態は心配だが、それによって代表に行かなくて済み、良いコンディションでこの試合を迎えることができるのもアドバンテージ。この2人が両者ともにいい形で試合を迎え関係性を作れれば、ジエゴ・カルロス不在のセビージャ相手であれば十分決定的チャンスは作れるはず。ホームの舞台で巻き返しのきっかけとなる1勝が欲しい試合だ。


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  一方アウェイのセビージャは前節グラナダにまさかの敗北を喫し開幕から続いていた公式戦無敗記録がストップ。グラナダ戦ではスソとラメラの同時起用を試みるも全く機能せず、ケガのエンネシリに代わって入ったラファミルもなかなかボールに絡めないなど、特に攻撃面での組み合わせに課題が残った。さすがに連敗は避けなければならないこの1戦で注目したいのはジョルダンラキティッチ、パプなど今季は相棒のインテリオールのパフォーマンスがパッとしない試合が多い中、ジョルダンはシーズン通して好パフォーマンスを維持しており、チームの心臓として機能している。ラロハに未だ未招集というのが驚きなほどオトラではトップクラスの実力を誇っている彼がタピア不在のセルタの中盤を完全に制圧できればセビージャの勝利は大きく近づく。ジョルダンを中心にセルタを圧倒し、前節の嫌な雰囲気を払拭する1戦にしたいところだ。


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5、ビジャレアルvsオサスナ

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 ホーム ビジャレアルは前節トリゲロスをゼロトップ気味に置いた形でベティスに完勝。圧倒的に引き分けが多いとはいえ、未だに無敗を維持している唯一のチームである。新加入ダンジュマの爆発はもちろんトピックスの一つであるが、それ以上にジェラールやディア、パコ、チュクウェゼ等前線のタレントの多くがケガで離脱している中でも、エストゥピニャンやコクランといった昨季厳しいパフォーマンスに終わった選手に新たなタスクを与えるなどで復活させ、トリゲロスを頂点に置いたひし形気味のストライカーを置かない形を開発するなどウナイ・エメリの手腕は見事としか言えないものを見せている。そして今節とうとう先程挙げた選手たちの復帰が予想されている。特に注目はやはりジェラール。開幕からコンディションが上がらない中で怪我を抱えてしまった絶対的エースがこの復帰初戦どのようなパフォーマンスを見せるのか。そしてその中でピノやダンジュマといったタレントとどのようなかかわりを見せるのか、楽しみは尽きない。イエローサブマリンのさらなる躍進へいい形で勝利したいところだ。


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 一方アウェイのオサスナは前節マヌの終了間際の劇的ゴールでマジョルカを下し、エルサダールでの今季初勝利を挙げた。開幕からけが人を出しながらも堅実に勝ち点を重ねマドリードの2つ、ラレアル、セビージャに次ぐ5位と出来すぎといってもいい序盤戦を迎えているオサスナ。そして今節は今季3戦全勝と圧倒的な強さを誇るアウェイでの1戦となる。今季のオサスナは出来が特別いいかといわれるとそこまでではないように感じるが難しい試合でもエレーラやダビド・ガルシア中心に耐え、接戦を何とかものにする試合が多い印象。すでに8人がスコアラーとなっていることからもわかるように土壇場で思いがないプレーヤーのゴールというのも多い。そんな中この試合注目したいのはマヌ・サンチェス。前節ストライカーかよという素晴らしいクロスへの反応でゴールを挙げたように攻撃での自由なポジショニングからの良いチャンスメイクをしている一方、やはり上がったスペースを狙われることも多く、現状ではルベン・ガルシアらが何とか対応してくれてはいるが、ビジャレアルレベルになると一瞬のスキでも決定的なものになってしまう。更にマッチアップするピノは18歳の若さでA代表デビューを果たすと、イタリアやフランスの一流選手相手にも十分脅威を与えており、実力自信共に更にも一つ上のレベルへ到達したといってもいいくらい絶好調。そんなピノ相手にマヌがどのようなパフォーマンスを見せ、両チームのストロングの一つでもあるサイドをどちらが制圧するか。これが試合全体の流れにも大きく左右してくるはず。エメリにも負けず劣らずの名将アラサテがどのようなプランを授け強敵ビジャレアルに対抗してくるか。チームの本当の意味での実力が試される1戦となる。


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6、バルセロナvsバレンシア

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※アラウホの欠場が確定。代わりはエリック・ガルシアか。

 ホーム バルセロナは前節アトレティコに全くかなわず0-2で完敗。これで公式戦でも連敗となり、クーマンも違約金の問題で解任できないなど光が全く見えない状況になっている。更にそこにある意味追い打ちをかけるような形で、この代表ウィークではブスケツネーションズリーグMVP、ガビも17歳ながら一歩も引かないプレーを見せ、デストやメンフィスといったほかのプレイヤーも大活躍。タレントが足りないと嘆いていたクーマンに対しての痛烈な皮肉のような形になってしまった。この代表ウィーク期間で切れなかったことを見ると今後も滅多なことが起きない限りクーマン政権は当分の間続いてしまいそうだが、滅多なことが起こってしまいかねないのが今のバルサ。更にこれからはバレンシア、2連敗中のCLvsディナモ・キエフ、そしてエル・クラシコと非常に大切な強敵との3連戦になる。この3連戦をどのように乗り切るか、そしてその後のラージョ戦采配をとっているのは誰なのか。崖っぷちどころか、既に崖から崩れ落ちているバルセロナがここから這い上がれるのか。勝負の1stラウンドが始まる。


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 一方 アウェイのバレンシアは4戦負けなしの後、4戦勝ちなしとマジョルカ同様ジェットコースターのような序盤戦に。ただこの中断期間を経てガヤ、ソレール、チェリシェフ、コレイアという両サイドの前後ろのスタメン計4人が復帰。出場停止のアルデレーテを除くほぼベストメンバーでカンプ・ノウに乗り込むことになりそうだ。この試合注目はギジャモン。NLで圧倒的なプレーをみせ相変わらずラロハでの存在の大きさを見せつけたブスケツ。その後釜候補として今名前が挙がっているのがシティのロドリ、ラレアルのスビメンディ、そしてギジャモンである。今季ピボーテにコンバートされた彼は開幕戦での退場劇などはありつつも、徐々に中盤で存在感を出し始め、テンポの良い供給とサイドを変える散らしでバレンシアの遅攻を支えている。更に労働者タイプのヴァスとの補完性もピカイチで、このドブレピボーテの完成度はポゼッションにおいてもカウンターにおいてもかなり高い。この2人がバルサが誇る極上の中盤3枚に風穴を開けるようなことがあればバレンシアの勝利は大きく近づく。戦力もそろいまさに再スタートとなるこの1戦。勝ち点3をカンプノウから持ち帰り、大きな勢いを手に入れたい。


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7、アラベスvsベティス

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 ホーム アラベスは前節アトレティックとのバスクダービーに惜敗し、連勝とはならず。ただ541でブロックを引きつつカウンター狙いというスタイルに間違えはなく、これを継続していきつつ、ポイントを粘り強く拾っていきたいところ。この試合の注目はシモ・ナバーロ。前節5バックの右センターとして左に流れてくるイニャキやムニアインを監視した彼だか、地上戦の対応はほぼパーフェクトな出来。イニャキのスピードにも決して負けず良い対応を見せた。ただその一方、空中戦及びクロス対応では明確な穴となっており、失点シーンも彼のマーキングのミスから起こってしまった。今節相手にするのがカナレスやテージョ、ファンミあたりというところから彼の良さが出るシーンの方が多くなるとは思うが、ジョゼが流れてきたとき等々しっかりとボールウォッチャーにならず対応しきれるかはこの5バックの強度を占う試金石にもなる。しっかりとしたブロックを築き、一瞬のスキを突いたカウンターで勝利をつかみたい・


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 一方 アウェイのベティスは前節ビジャレアルに完敗。カナレス不在という弁明はあるものの直接のライバルに全くいいところなく敗れてしまったのはダメージが大きい。ここまで3勝3分2敗と何とも言えない成績の中、しっかりとヨーロッパ争いに絡んでいくためにも格下相手にはアウェイでもしっかり勝ち点3を拾っていきたいところ。この試合の注目はベジェリン。アーセナルから今夏移籍した彼は来季以降もベティスにいたいというコメント等、チームへの忠誠は誓っているようだがパフォーマンスは可もなく不可もなくといった印象。ただ前節のビジャレアル戦はダンジュマ相手に完敗。更にはミスとサボりから2失点と散々な結果に終わってしまった。そして今節おそらくマッチアップとなるのがリオハ。ダンジュマと比べるとさすがに劣るが、それでもオトラ屈指のドリブラーであり、アラベスのチャンスメイクを一身に受け持つ彼相手にどのようなパフォーマンスができるかは注目だ。カウンターの芽を摘み、退いてくるであろうアラベスのブロックをしっかりと崩すことで、確実に勝ち点3を持ち帰りたい。


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8、エスパニョールvsカディス

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 ホーム エスパニョールは前節マドリー相手に大金星をあげ、今季2勝目を達成。中々今季良さを出せていなかったエンバルバが素晴らしいパフォーマンスを挙げ、バレやアレイシ・ビダルといったタレントも好パフォーマンスを見せた。今季通しての成績自体は2勝3分3敗の13位と決して特別良いものではないが8失点という失点の少なさはお見事。特に39歳ながらGKのディエゴ・ロペスは見事なパフォーマンスを見せておりここはチームとしても大きなストロングとなっている。あとはそこにどれだけ得点を重ねられるか。エースRDTに加えエンバルバやメレンド、またディマタやロレンらの得点に期待したいところだ。守備に特徴を持つカディスとの対戦となる今節。カディスのブロックを崩し、得点を沈めることができるか。残留のためにもマドリー戦でつかんだ良い流れをキープし、ホームでしっかり勝ち点3を勝ちとりたい。


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 一方アウェイのカディスは前節バレンシアスコアレスドロー。(試合途中からおきたあの非常に不快な案件についてはここでは触れないでおく。) 主力を多く欠いていたとはいえバレンシア相手にしっかりと勝ち点を拾うことができたのはポジティブ。ただシーズン通して未だに1勝と厳しい状況は続いている。更にもう一つの問題点としては試合ごとに選手の配置や人選が大きく変わること。もちろん、強度が求められるフットボールをしているだけに、疲労や怪我という要素が他のチームに比べて影響しやすいのは事実だが、それでもある程度はしっかりと自分たちの形を作りたい。その上で注目したいのはファリ。DFリーダーとしての役割を果たしつつ試合によってはピボーテの位置で中盤を締める彼の存在はカディスにとって非常に重要であり、彼をどのような位置でどのようなタスクを与えるかはチームの方向性を示すうえで非常に重要といえる。残留に向けた直接対決ともなるこの試合、彼をどのような位置に置き、チーム全体として何を志すのか。しっかりと明確に組み立て、アウェイで勝ち点3を持ち帰りたいところだ、


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