rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ13節プレビュー

1、はじめに

 皆さんこんにちは!よろしくお願いします!

 今週の結果を持ってヨーロッパカップ組の結果が出揃いましたね。CLではマドリーのみがグループリーグを通過。バルサ、セビージャは3位でELへ。アトレティコは4位に終わりELにすらいけない状況となってしまいました。ELではベティスが1位突破、ラ・レアルもユナイテッドを上回り、同じく1位通過。ECLではビジャレアルが1位通過となりました。CLの結果はリーガ勢にとって残念な結果になってしまいましたが、勝負は時の運であり、フットボールには必ずサイクルがあるもの。新戦力を加え、徐々に完成度を高めていく段階で死の組に入ってしまったバルサシメオネ政権のボロの沼に入り込んでしまったアトレティコ、そして両CBを中心とする戦力大幅ダウン、またロペテギのサイクル終了のセビージャが重なってしまったのが今季。もちろんそれぞれが情けなかったのは間違いない事実ですが、リーガの面白さ、レベルの高さは普段リーガを見ている方々が一番わかるはずであり、何を言われようが気にすることはありません。私にとっては何があろうと、希望を与えられ、頭を使ってサッカーを楽しむ面白さを教えてくれ、数々の歓喜も悲しみも経験してきたラ・リーガが世界一のリーグです。それは皆にそれぞれ違う世界一があって大いに結構。あなたの愛するリーグをチームを、たとえ確固たる理由がなくたとしても自信を持って好きだと堂々と言ってほしいなと思います。

 のっけから長文失礼しました。本題に入ります。いつも通り、気になるところだけでも見ていただけたら幸いです。

2、ラ・リーガ12節レビュー

 前節最大の注目試合はアトレティック×ビジャレアルの1戦。セティエン新監督の初陣となったこの試合、ビジャレアルは早速セティエンカラーを色濃く反映させた戦い方に。パレホをピボーテに置き、これまで2CB+RB+2CHで行っていたビルドアップを、2CB+パレホ(+2IH)で行う形に。その上で、プレッシングを剥がした後の攻撃に人をかけ、またモラーレス、チュクウェゼと突破力に長けたエストレーモの個の力を活かす形をとってきた。この試合ではリーガ初戦、そして相手がアトレティックであったこともあって、ハマりピンチを招く試合が多かったが、これを今後どう修正していくか必見だ。首位マドリーはジローナに1vs1のドロー。珍しく判定に泣いた感もあったマドリー。今季2回目のドロー。2位バルサバレンシアに内容は散々ながらアディショナルタイムレヴァンドフスキの理不尽ゴールで勝ち点3、アトレティコカディスにまさかの逆転負け、その他ソシエダ×ベティスの強豪対決は相性の良いベティスが勝利。セビージャはラージョにホームで敗戦。その他の結果、順位表、また今節ベストイレブンは下画像の通り。

3、ラ・リーガ13節プレビュー

1、ジローナFC vs アトレティック・クルブ

 ホーム ジローナの前節はベルナベウに乗り込んでのマドリーとの1戦。結果は~。マドリー対策シフトを敷いたミチェル。直近使用している4バックの前に、いつもの3センター。しかしワイドのポジションにはヤン・コウトとヴァレリーといった通常はWBを担当する選手たちを配置。攻撃時には大外いっぱいに張らせ、守備時にはこの2人がDFラインに吸収され6バックのような形を時に作っても、マドリーのサイド攻撃を抑える方向へ重点を置いて戦いに出た。この形は功を奏しており、70まで無失点。しかし、スクランブルの中で一瞬のスキを突かれ失点。ここまでかと思われた中でその10分後、運よく得たPKで同点に。注目選手はヤンヘル・エレーラ

 今夏同じCFGの関係でシティからローンという形で加入したMF。リーガ経験も豊富で、十分計算できるプレーヤーだ。開幕直後こそ、出番は限られていたが、直近はインテリオールもしくはシャドーの位置での起用機会が増えており、徐々に存在感を増している。中盤でBox to Boxに動きながら強度を出せるプレイヤーであり、豊富なタレントを揃えるアトレティック相手には彼のパフォーマンスは1つのカギとなるだろう。アレイクス・ガルシア、ロメウとともに中盤を制することが出来るか。期待したい。


www.youtube.com

 

 一方のアウェイ アトレティックは本拠地に新体制となったビジャレアルを招いての1戦。ムニアインが欠場となったこの試合、代わりにはラウール・ガルシアを起用。ムニアイン以上にインテリオールというよりは、かなりセカンドトップ的な役割を担った。序盤からビジャレアルに対し、人を捕まえに行くいつものプレッシングでスタートしたが、セティエンのフットボールビジャレアル側が徐々に慣れだしたことでプレッシングがハマらないように。先述の通り、ムニアインも不在ということで、中々ボールを保持することもできず、相手にペースを握られる苦しい展開が続いた。ただプレスを回避されても質の高いDF陣を中心にしっかりと対応すると、後半ごろから再びプレッシングもハマるように。そんな中でイニャキが得点を奪い、その点を守り抜く形で勝利。ここ4戦未勝利と悪い流れが続いていただけに意味のある勝利となった。連勝と行きたい今節。注目選手はラウール・ガルシア

 ムニアインが負傷離脱中の中、先述の通り彼の穴を埋めたのが、この大ベテラン。タイプ的には大きく異なるものの、特にプレッシングの面で大きな存在感。CFのイニャキの動きに合わせ、上手くパスコースを消しながら人に対して出ていくことが出来ており、相手の運び出しを苦しめた。攻撃面でも流石のキープ力で貢献。ビジャレアルのハイプレスに対して、アバウトなボールでも収めてくれる彼がいてくれたおかげでそこまで前進に苦しむことなく試合を進められた。ムニアインがW杯前残り2試合帰ってこないのではとも言われており、ベテランの力に頼りたいところ。マジョルカ戦でも活躍に期待したい。


www.youtube.com

 

2、ヘタフェCF vs カディスCF

 ホーム ヘタフェの前節は敵地に乗り込んでのエルチェとの1戦。結果は1vs0の勝利。いつも通りの532の形を選択したキケ・フローレス。アンジレリの負傷した左WBにはイグレシアスが回った。しかし、わずか10分で右WBのダミアン・スアレスが負傷。アマヴィが投入され、イグレシアスは右へと回った。試合内容としては後半にかけてかなり攻め込まれる苦しい展開。最終的にはポゼッションは59%、XGは1.34vs0.36とどちらもで上回れる厳しい展開になったが、ソリアの活躍もあり、ウナルのゴールを守り切り、勝ち点3を敵地で取り切った。ここ3戦ドローが続く、何とも言えない流れの中で、この難しい直接対決を勝ち切って得た勝ち点3の持つ意味は大きい。W杯前残りの対戦はカディスアルメリアという残留争いにおける直接のライバル。エルチェ戦を含め、3連勝でブレイクに入ることが出来れば、これ以上の結果はないだろう。注目はジュアン・イグレシアス

 先述のように、ダミアン・スアレス、アンジレリの2人が負傷離脱、アマヴィも前回の退場処分で出場停止。ヘタフェの大きなカギであるWBに本職が1人しかいない状況で迎えるこの試合。イグレシアスに懸かる期待は大きい。そもそも、5バックを継続するか、4バックに変更するか。そこにも注目していきたいところ。ただ、カディスのCBの2人がルイス・エルナンデスとチュストの2人だった場合、どちらも空中戦に多少の難を抱えるプレーヤーであり、その分幅を取るWBからのクロスは脅威となるはず。守備での貢献は前提としたうえで、攻撃時にも結果につながるプレーに期待したい。


www.youtube.com

 

 一方のアウェイ カディスの前節はアトレティコをホームに迎えての1戦。結果は3vs2の勝利。アルカラス、カルセレンの2人が前節の退場で出場停止となる中、RSBにはルイス・エルナンデスピボーテにはアレックスを下げ、ソブリーノが中、空いた左サイドはブライアン・オカンポが入った。またチュストに代わってモモ・エムバエが起用。ファリも含めていつも以上にフィジカル重視の2CBコンビとなった。キックオフ直後、用意した形で早々に値千金の先制点を挙げると、それ以降は442あるいは、4411の形でブロックをセット。81分に追加点を挙げ、試合を決めたかに思われたが、それ以降連続失点で同点。今度こそ引き分けで思われたが終了間際にソブリーノが値千金のゴールを挙げ、大金星を飾った。ここまで内容的には上回りながらも勝ち切れず、勝ち点1に終わることが多かっただけに、2点を追いつかれながらもぎ取ったこの勝ち点3の持つ意味は大きい。注目選手はテオ・ボンゴンダ

 今夏ゲンクから加入したドリブラー。15冬~17夏までセルタにも在籍していた選手だ。当時の印象としては、若さもあって粗削りであり、守備での貢献も少ない選手という印象だったが、カディス加入後はしっかりとこのチームのSHに求められるレベルの高い守備タスクをしっかりとはたしている。今季最初にはマビルやディアッラが出ており、物足りない感が否めなかったSHであるものの、アレホ、ソブリーノなど昨季からのメンバーに加え、ボンゴンダ、オカンポの加入によって一気に充実したセクションとなった。その中でボンゴンダは存在感を示しており、前節も貴重な先取点を挙げるなど、突破以外での貢献も十分。サイドでの攻防がカギを握りそうな試合だけに彼がどこまで優位性を保てるかが重要になってくる。注目したい。


www.youtube.com

 

3、レアル・バジャドリー vs エルチェCF

 ホーム バジャドリーの前節は敵地に乗り込んでのオサスナとの1戦。結果は0vs2の敗戦。直近の好調を支えた532の形でこの試合でもスタートしたバジャドリー。中盤3枚の構成は前節からモンチュに代えてロケ・メサ、イバン・サンチェスに代わってキケ・ペレスが起用された。基本的に53ブロックを維持しつつ、2トップの個を最大限に生かす現在のパチェタ率いるチームだが、この日はオサスナの誇るウナイ、ダビドの両ガルシアCBコンビの前にヴァイスマン、レオンが全く仕事をできず。結果的に殴られる一方という展開になってしまった。これまでタレントを抱えながら、それを全く生かせていないフットボールをしていたチームが、多少なりとも活かす形を見つけることが出来たことで、大きくチームは好調へ向かったと言われていたが、根本的に個に頼る尺度が大きいことは間違いなく、今後もこういった試合は少なくないだろう。ただ、今節のエルチェはDFラインに不安を抱えるチーム。残留のためにも勝てる試合で確実に勝ち点を積みあげることが肝要だ。注目選手はヤワド・エルヤミク

 モロッコ代表CBの彼は、3バックへのフォーメーションチェンジにより恩恵を受けている人物。開幕直後の負傷でCBの4番手のような立ち位置に落ちていただけに、彼の良さであるフィジカルの強さ、当たりの強度を活かせる3バックの脇側CBのポジションが出来たことは大きいだろう。現在の3バックの脇側CBには人についていきポストに入ったところを強い寄せでつぶし切る役割。これはエル・ヤミクにとっては最も得意なタスクと言える。この試合では、リーグでもトップクラスのキープ力を誇るFW ルーカス・ボジェとのマッチアップも予想され、エルヤミクからすれば腕の見せ所。このマッチアップは必見だ。


www.youtube.com

 

 一方のアウェイ エルチェの前節はヘタフェを本拠地に迎えての1戦。541の形でスタートした今節。コジャドやキナ、グティなどの攻撃的な中盤の選手は使わず、マスカレルとグンバウの前に広がせて、テテ・モレンテとペレ・ミジャを置く形をとった。しかし、このやり方は上手く行かず。停滞した前半が続き、後半54分にウナルに得点を奪われ、ビハインドとなった。これを受けて58分。ポンセを投入したことで攻撃が活性化。左落ちのグンバウを起点に上手く前進する形が作られた。その後78分にアマヴィが退場して以降は、圧倒的攻勢を仕掛け、87分にはPKもゲットしたが、これはボジェのキックがセーブされてしまい、そのままの形で試合終了。未勝利は変わらないままとなってしまった。ホームで迎えた直接のライバルとの対戦ということで勝利が絶対に欲しかったが敗戦。W杯前残り2試合、いずれもバジャドリー、ジローナと残留を争うライバルとの対峙ということもあって、この2戦少なくともどちらかで勝ち点3を挙げなければ、今後はかなり難しくなってくる。必勝の1戦だ。注目選手はカルロス・クレルク

 アルミロンの下で再び、確固たる左サイドの地位を築いてるクレルク。しかし、現在レバンテ時代も含めて、出場した33試合連続で未勝利と疫病神のような存在になってしまっている。能力としてはまちがいないものを持っているだけに、不運としか言いようがないが、この記録を止めない事にはチームの上昇もない。できることなら自分自身でこの悪い記録をストップさせるような活躍が見たいところだ。


www.youtube.com

 

4、セルタ・ビーゴ vs オサスナ

 ホーム セルタには今週大きなニュースが。それは監督 エドゥアルド・コウデの解任。2020年11月にオスカル・ガルシアから監督の座を受け継いだコウデ。選手時代に在籍したクラブに戻った彼は、南米の地で作り上げた4132のシステムを浸透。これが技術的に優れた選手を多く抱えていたチームにハマり、残留争いに巻き込まれていたチームは一気に浮上。この2年は8位、11位と降格の心配とは縁遠いチームを作り上げた。しかし、かねてからフロント陣との関係構築に難を抱えており、それが今夏の移籍市場でより露骨に。ブライスの退団は元より、デニスとミナが自己責任により換金できることなく、使えなくなってしまったことによる戦力ダウン。そしてそれに見合う補強ができないという状況の中で、より現場と上層部両者の関係に傷がついてしまったようだ。スキルフルであったセルタというチームに熱さを落とし込み、リーガでも屈指の魅力的なチームに仕上げたコウデ。ベルトラン、ベイガといった若手陣は元より、ハビ・ガランやタピア、アイドゥーも彼の下でよりパフォーマンスを挙げた選手たち。このチームに与えた影響は大きい。物事にはサイクルの終わりが必ず訪れる。外部から見ている以上、この別れは少々早いように感じてしまうが、それでもコウデの残したものの偉大さは、残り続ける。最大限のリスペクトを込めて、感謝の意を伝えたいところだ。

 後任となったのはカルロス・カルバハル氏。ポルトガル人監督でこの点に関してフロント陣、とりわけルイス・カンポスの影響を感じる人事だ。これまでの実績としては選手としてポルトガルリーグで一定の地位を築き、20年以上前から監督に移転。それ以降はブラガ、スポルティングスウォンジーシェフィールド・ウェンズデイベジクタシュなど数多くのクラブを率いている。ただいずれも長期政権を築けていないのは気になるところ。裏を見れば、次々と続職が決まる評価の高い監督という見方もできるが、やはり懸念は残る。コウデの影響で一気に地位を挙げたとはいえ、セルタはあくまで残留を争うチーム。カルバハル監督次第では、降格となり、プリメーラからガリシアのクラブがなくなる事態になりかねない。W杯までのまずは2試合、チームの意識改革、そして今後に期待を抱かせるようなサッカーを見たいところだ。


www.youtube.com

 

 一方のアウェイ オサスナの前節はバジャドリー相手にエル・サダールでの1戦。結果は2vs0の勝利。右ラテラルにルベン・ペーニャを起用し、ピボーテにトロ、インテリオール気味にオロスとモイを配置する攻撃的布陣でスタート。ここ最近532の形で勢いに乗っていたバジャドリーに、それぞれのサイドで三角形を作り、上手くローリングしていくことで、マーキングのずれを上手くついた。守備ではガルシアコンビが流石の安定感で、直近好調を維持していたバジャドリーの2トップを完封。この日、エレーラに代わってスタメンに入ったアイトール・フェルナンデスも流石のパフォーマンスで久々に心から気持ち良い勝利をあげられたのではないだろうか。勝ち点も早くも20に到達し、充実の一途を辿っているといって良いであろう、オサスナのここまで。W杯前残り2試合を良い形で乗り切り、雰囲気の良いままにブレイク期間に入りたいところだ。注目選手はモイ・ゴメス

 今夏ビジャレアルから移籍してきたモイ。開幕直後から既に絶対的中心として君臨しており、好調 オサスナを支えている。ビジャレアル時代にも見せていたライン間で引き出してのチャンスメイクはもちろん、ビルドアップのフェーズで左側に降りてボールを展開させるプレーも見せており、引き出し役としても出し手としても、その存在感は別格だ。セルタを相手に迎えるこの試合、昨季までであれば保持のセルタと非保持のオサスナということで構図を予想するのは容易だったが、今季のオサスナは保持のレベルも高く、ボールの握り合いを選択する可能性も十分。その中でモイがどのようなタスクを与えられ、その期待に応えられるか。間違いなくリーガの中でも、一見に値する特別なプレイヤーだ。


www.youtube.com

 

5、バルセロナ vs UDアルメリア

 ホーム バルセロナの前節は要塞 メスタージャに乗り込んでのバレンシアとの1戦。結果は1vs0の辛勝。チャビは右ラテラルにバルデ、インテリオールにフレンキー、ペドリ。エストレーモにデンべレとアンスを起用する4123でスタート。マンツー気味に人を捕まえ、かなり激しくプレッシングに来るバレンシア。その前に、中々決定的なチャンスは作れていなかった。しかし選手交代、また徐々にオープンな展開になってきたところでレヴァンドフスキが劇的弾。何とか勝ち点3を記録した。勝利こそ奪えているものの、内容は日に日に厳しくなっているバルサ。ただミッドウィークのプルゼニ戦では消化試合とは言え、フェランのCF起用やスタメンデビューとなったパブロ・トーレなどの活躍もあり快勝。W杯前残りの2試合をどのような形で終えるか。この2試合を持って、一時代を作ったレジェンド ピケの引退も本日発表された中、今後のEL、そしてマドリーとのタイトル争いに向けて、1つ注目したいところだ。注目選手はそのジェラール・ピケ

 本日11月4日、衝撃的なニュースが彼のTwitterから発信された。それはスペインのそしてサッカー界の一時代を間違いなく作り上げたレジェンドの引退。あまりに突然なれど、それがある意味彼らしい、発表となった。デビュー以来、リーガ8回、プレミア1回、CL4回、そしてW杯1回、EURO1回と数々の輝かしいタイトルを掴んできた英雄も、今季は積極補強をしたチームの中で序列は明らかに低下。出場機会もライバルたちの負傷が相次ぎながらもリーガでは5試合のみ。昨季のパフォーマンスを見る限り、チームのレベルあるいはリーグを変えれば、十分活躍できたはずだが、バルサでの引退を決意した。途中、ユナイテッドやサラゴサに行った経験はあったが、黄金時代を支えた選手としては珍しく、バルサで引退することに。これはメッシ、チャビ、イニエスタでもできなかった快挙であり、流石ピケと言うべきであろうか。近い将来、会長として再びこのブラウ・グラナのチームに戻ってくるはずの最高のプレイヤ―そしてエンターテイナーに最大限のリスペクトを込めて、カンプノウ ラストゲームとなるこの試合を見届けたい。


www.youtube.com

 

 一方、アウェイ アルメリアの前節はセルタをホームに迎えての1戦。結果は3vs1の快勝。この試合も最近導入した4123の形で臨んだルビ。序盤はセルタのボール出しの前に苦しめられ、先制点も許したものの、その後相手チームが退場処分に10人になったことで一気に流れをつかむように。すると、ラザロ、デラホスが立て続けに得点を記録。逆転に成功し、そのまま勝利を掴み取った。これでホーム3連勝。サディクという主砲を失い、苦しんでいたチームが本拠地の声援を背景に復調を果たしている。ただ、今回の舞台は5連敗中のアウェイ。しかも相手はバルセロナ。難しい試合になることは間違いない。まず、注目点はこの試合も4バックを継続するかという問題。直近の内容を鑑みると4バックが妥当のようにも思えるが相手はバルサ。4で耐えきることが出来るのかという問題は間違いなくある。それも含め、格上相手にどのように試合を運んでいくか。見て行きたい。注目選手はサンティアゴ・アキエメ

 昨夏、アルメリアに完全移籍という形で加入したラ・マシア産左ラテラル。アスリート能力に非常に優れたタイプのラテラルであり、そのスピードを活かした攻撃力が最大の武器。更に武器であるスピードを活かした守備での貢献も悪くなく、将来を期待したいラテラルの1人だ。この試合でのマッチアップ相手はデンべレ、もしくはラフィーニャ、フェラン。いずれにしても縦突破を得意とするリーグ有数のエストレーモであり、そんな相手に対してどこまで対人という点で戦えるかは必見だ。古巣相手に成長を見せられるか。期待したい。


www.youtube.com

 

6、アトレティコ・マドリー vs エスパニョール

 ホーム アトレティコカディス相手に敵地に乗り込んでの1戦。結果は2vs3で惜敗。CL敗退決定後、初めての試合となったロヒ・ブランコスは442の形でスタート。疲労を考えてなのか、ヒメネスグリーズマンの代わりにヴィツェル、コレアが入ってスタートした。キックオフ直後、カディスのおそらくセットされたであろう形で失点。試合の大半を追いかける状態で行うことを強いられた。それ以降は、442でブロックを敷く相手に対して圧倒的攻勢を掛けるも、中々攻めきれず。追加点を許しゲームオーバーかと思った刹那、ある男が実力を発揮。ここまで苦しんでいたジョアン・フェリックスが見事な活躍ですぐさま2点を奪い同点へ。アディショナルタイムも8分と長い中で、勝ち越しを狙えるか!という展開になっていたが、まさかまさか。終了間際に失点を許し、2vs3で敗戦。CL敗退後の重要な1戦を降格圏相手に敗戦という最悪な形で終えてしまった。更にはミッドウィークのレヴァークーゼン戦でも敗れ、ELにすらいけないというシメオネ政権最悪のシーズンとなることがほぼ決定してしまった。首位争いも既に勝ち点差9と中々に厳しい状況の中で、今後の結果以上にシメオネ、そして減る収入分をどのように選手の売却で算出するか。この問題から去就云々の話題の方が、前面にっ出てしまっている。W杯前にこの悪い流れを何としてでも切らなければいけない今節。注目選手はジョアン・フェリックス

 開幕戦こそ圧倒的存在感を見せたものの、チームの低調化とともに調子を落としていたフェリックス。それだけならともかく、ボールを奪取された際に手を挙げるなど若さの目立つ反応を見せ、その後のプレーに影響をもたらしてしまったことにより、ベンチへ。その間にグリーズマンの完全移籍も決まり、モラタ(クーニャ)、グリーズマン(コレア)で固まった2トップの前に出番が少なくなっていた。これを受けて移籍報道も出たが、少なくとも本人は練習にもかなり真面目に取り組んでいる様子が見え、チームを考え努力を重ねていた姿があったことは間違いない事実に見えた。その結果が出たのが今節の2G。チームを勝たせることはできなかったものの、最高級のタレント、ジョアン・フェリックスである証明を久々に見せた。この活躍でまた出番が増えることも予想される。エースとして背負う責任、期待は大きいが、それを軽く超えていくくらい偉大な存在へ成長することを心から願いたい。


www.youtube.com

 

 一方 アウェイ、エスパニョールの前節はフライデーナイトのマジョルカとの1戦。敵地に乗り込んで迎えたこの試合、結果は1vs1。現状のベストメンバーと言える形でスタートしたペリコであったが、マジョルカの前に押し込まれ451のブロックで耐えなえればならない時間が継続。そのブロック自体も取りどころが定まらず、苦労する展開となった。カウンター局面ではホセルのキープ力、ダルデルのフィード力など独力で持っていくことはできるモノのチームとしての狙いは感じにくかった。そんな中でもなんとか終盤に追いつきドロー。辛うじて勝ち点1をもぎ取った。しぶとく勝ち点を拾ってはいるものの、内容的には負けても可笑しくなかった試合がかなり多く不安は大きく残る。とはいえ、メトロポリターノでの今節はどんな形であれ、勝ち点1でも拾えたら大成功。なりふり構わず、勝ち点奪取のために戦いたいところだ。注目選手はセルジ・ダルデル

 このチームの絶対的中心であるダルデル。先述のマジョルカ戦で見せたカウンターも、彼に入らない事にはボールを前に運ぶことすらできない状況であり、今のエスパニョールは彼におんぶに抱っこの状態だ。ただ彼自身の能力はそれに値するだけの選手であり、スペインでさえなければ必ず代表の常連になっているはずのスペシャルな能力を持った選手。アトレティコ相手に対し、押し込んだ展開であろうが、カウンター的な展開であろうが、あれのキック精度の高さは生命線になるだろう。


www.youtube.com

 

7、レアル・ソシエダ vs バレンシア

 ホーム ラ・レアルの前節はベティスをホーム レアレ・アレーナに迎えての1戦。結果は0vs2の敗戦。久保、シルバというライン間の覇者2人を失ったチームは、そのポジションにカルロス・フェルナンデス、パブロ・マリンの2人を投入。1人は負傷離脱、1人は前節デビューと最近の試合からメンバーに入ってきた選手であり、現状のラ・レアルが抱える負傷者の多さ、そしてそれと同時にカンテラーノを含めた層の厚さを感じさせるところだ。試合内容としても苦手ベティス相手に序盤からライン間を取りに行くフェルナンデスを中心にチャンスを作っており、良い形での中央突破を見せていたが決めきれず。徐々に足は止まりだし、それでも優位に傾いていた86分。ミスと守備の乱れが相次ぎ、失点。これで前節のバジャドリー戦に続き連敗。チーム記録となった連勝から一転、W杯前のブレイクを前に、厳しい状況になっている。注目選手はカルロス・フェルナンデス

 昨夏にセビージャから加入した彼だが、度重なる長期離脱でこのチームでの爪痕はほとんど残せず。今夏イサクが移籍した際には、サディクとセルロートという2人のFWを獲得されるなど、イマノルからの信認も得られずにいた。ただこの4312の2トップは彼に非常にあったポジションであり、純粋な9番というよりは9.5的に他の選手と上手く携わりながら、ライン間を取り周辺選手と絡んでいくのは一番得意なところ。実際ベティス戦でもセルロートの周辺で上手くチャンスメイクをしており、今後も出場機会は増えそうな予感を感じられた。久保、オヤルサバルが離脱中の中、限られたチャンスを結果で生かすことが出来るか。期待したい。


www.youtube.com

 

 一方のアウェイ バレンシアは前節メスタージャに乗り込んでのバルサ戦。結果は0vs1の惜敗。ムサを出場停止、モリバを負傷、ニコを契約上の問題で欠くインテリオール不足が顕著の中、バルサに合わせた形でスタート。フルキエを守備時には右の大外に配置。守備時は5枚の形を作り、その前にアウメイダとギジャモンがドブレピボーテクライファートブスケツ番で、リーノ、カバーニが前から牽制。わざと右ラテラルのバルデの位置のみを空け、そこにボールを持っていかせる狙い。この人を意識したプレッシングはハマっており、バルサに中々決定機を作らせず。その上でクライファート、リーノの2人を主軸としたカウンターで堂々とした戦いぶりを見せた。しかし、徐々に足が止まり始め、残り10分オープンな展開になったことで耐えきれず。レヴァンドフスキの劇的弾で勝ち点0に終わってしまった。これで結果は連敗、4戦未勝利。内容は良いだけに問題は深刻だ。今後もW杯までラ・レアル、ベティスと強敵との対戦であり、何とか良い形で中断期間に行きたいところ。勝ち点3に拘っていきたい。注目選手はホセ・ガヤ

 前節のバルサ戦で素晴らしい活躍を見せたこのチームのカピターノ。ソレールがいなくなった今、チームの象徴としての立場を一身に背負っている。開幕こそ、リーガ運営のかなり不可解な裁定で出場停止処分となり出遅れることになったものの、復帰後は流石のプレーを披露。新体制を作っているガットゥーゾの下で、ピッチ内外で柱となり続けている。ボールの握り合いになるであろうこの試合、ラ・レアルの4312に対して、起点となるのがラテラルのポジション。プレッシングが出てくるまでに時間を要するこのポジションで彼がどのような仕事をできるか。期待したい。


www.youtube.com

 

8、ビジャレアル vs RCDマジョルカ

 ホーム ビジャレアルの前節は、サン・マメスでのアトレティックとの対戦。結果は0vs1の敗戦。セティエンに監督が交代して以来、初のリーガでの試合。早速、セティエン色が色濃く出た布陣、戦い方を披露。布陣は4123の形。エメリの下で、SHとしての新境地を築いたアルベルト・モレノがラテラルの位置に戻り、中盤はパレホを底に、ロチェルソ、コクランをインテリオール、3トップは両翼にチュクウェゼとモラーレスでダンジュマが最前線という形。前政権下の特徴として攻撃時に左上がりになって構成されるというものがあったが、この試合ではベーシックな4123-451の可変。即時奪回を中心としたポゼッションにかなり振り切れたフットボールを展開した。ただ初戦の相手として、アトレティックはやはり難しすぎる相手だったか、アトレティックの十八番であるプレッシングの前に、上手くハメられ、ルジが難易度の高いボールを蹴らざるを得ないような状況が続くことに。時間によっては上手く回避できる時間もあったが、結果は付いてこなかった。ある程度、時間がかかることは想定の範囲内だが、まずは早くリーガでのセティエン政権下、初勝利を挙げたいところだ。注目選手はアルベルト・モレノ

 先述の通り、再び左ラテラルに主戦場を移すこととなった元スペイン代表。元々、このポジションでもレベルの高いプレーを見せていただけにアトレティック戦でも無難にこなしており、不安は少ない。それ以上にエメリの下で戦術的に鍛えられたこともあってか、ポジショニングや内外の使い分けなどで以前よりも成長を感じるプレーが多く、今後にも期待したいところだ。今季もACL断裂を経験しており、ここ数年負傷に苦しんでいる彼だが、まだ30歳。老け込むには早い。試合勘を取り戻し、完全復活を見せて欲しい。


www.youtube.com

 

 一方、アウェイ マジョルカは前節 本拠地にエスパニョールを迎えての1戦。結果は1vs1のドロー。出場停止となったバタグリアに代わってババが入った以外はいつも通りのメンバーでスタートさせたアギーレ。イ・ガンインの位置は最近継続している左に降ろして541を作る形。序盤からボールは保持できる展開。しっかりと両WBがワイドに広がることで幅を担保し、その中でシャドーのダニ・ロドリゲス、イ・ガンインの2人がライン間を狙うように。こうした形でゲームを支配。後半開始早々に綺麗な形からエスパニョールのブロックもこじ開け、勝利はもらったかと思われたが、70分過ぎ。相手のクロスのキックミスがそのままゴールに吸い込まれ、まさかの失点。これは運がないとしか表現方法がないほど奇跡的なゴールではあったが、結果として勝ち点2を取りこぼすこととなってしまった。この取りこぼし分を取り返すためにも、今節も結果が欲しいところ。注目選手はジャウメ・コスタ

 今節の対戦相手 ビジャレアルに長く在籍していた彼は、今ではマジョルカにおいて欠かせない存在に。左で幅と高さを取る彼の役割に代えが効かないことは負傷離脱中に証明された。実際、エスパニョール戦でも好パフォーマンスを見せており、この試合でも古巣相手に活躍が期待される。彼のプレーエリアがどの範囲になるかで、この試合の流れ、そして結果も見えてくるはずだ。


www.youtube.com

 

9、レアル・ベティス vs セビージャ

 ホーム ベティスの前節は敵地でラ・レアルに勝利。ギドの負傷離脱を受け、ドブレピボーテにはポールとグアルダードのセットを並べてきたペジェグリーニ。ただ彼ら2人はあくまでサポート役であり、保持時の中心となるのは言わずと知れた2大巨頭 カナレスとフェキルといった形で試合に臨んだ。ただ、特に前半は一方的にボールを保持され、攻め込まれる展開が続き、いざボールを奪っても、ターゲットのイグレシアスがルノルマンのハードマークにかなり苦しめられていたこともあって、攻撃の機会はほとんど作れず。とはいえ、守備陣はよく集中しており、決定的なチャンスもそこまでなかった。そして後半。特に終盤ル・ノルマンがカードの影響で交代したこと、また相手の足が止まったことでカウンターのチャンスが増えるように。そこで輝きを放ったのがアレックス・モレノ。ここまで守備に追われていたこの超攻撃型ラテラルがスピードを持って左サイドを切り裂き、2アシスト。試合を決定させた。直近良くない状況が続いていただけに、この勝利は大きくデルビへ良い状態で入れるだろう。ホームで迎えるこのデルビ。相手の状態を考えても勝利は必須だ。注目選手はナビル・フェキル

 おそらくこれまでのデルビ以上にボールを握ることはできるはずのデルビ。サンパオリもポゼッションを重要視する監督であり、テクニシャンを並べているが、やはり就任間もないこともあって、チームの完成度ではペジェグリーニの下、年々成長してきたベティスの方が何枚も上だ。その中でチャンスを如何様に作り、如何様に仕留めるかというのが重要。熱い試合の中で、試合を決める活躍のできる特別な選手はだれか。これを考えたとき、1番名が思い浮かぶのがフェキルだ。負傷からも完全復活したこのエースがベティコを歓喜へ導けるか。結果につながる活躍に期待だ。


www.youtube.com

 

 一方でアウェイ セビージャの前節はラージョをピスファンに迎えての1戦。結果は0vs1の敗戦。この日もサンパオリは4231でスタートすることを選択。ヤヌザイ、ラメラ、イスコ、オリベルとテクニックに優れた選手を並べ、ゲームの主導権を握った。決定機も2本ほどあり、XGでも相手を上回るなど、内容で完全に負けていたかと言うと、そんなことはなかったが、結果的にはリーガでの連敗となってしまった。コペンハーゲン戦で快勝をあげ、波に乗ろうとしていただけにこの敗戦は痛い。そして迎える今節はデルビ・セビジャーノ。調子の有無に関係なく勝利のみが求められる1戦だ。昨季はダブルを記録しながら、コパでは事件もあって敗退に追い込まれることになった。サンパオリは前政権時にもベティス相手にダブルを記録しており、相性的にはデルビに強い監督ということもできるか。早くもサンパオリ体制に疑問の声が上がり始めている中、ネガティブな話を追いやるためにもこの試合が大きな分岐点になるだろう。注目選手はジョアン・ジョルダン

 ロペテギ政権下において絶対的な司令塔として君臨したジョルダン。しかし、今季は序盤から調子が上がらず、低調なプレーに終始。ベンチスタートも多くなっていた。そんな状況で迎えたサンパオリ就任。最初の方は序列的に低く、またもベンチが定位置となっていたが、最終ラインに怪我人が続出したことで、グデリが1列落ち、その枠にジョルダンがハマるように。保持時にはピボーテ的な役割で、ゲームをコントロールする役割を担っている。プレーレベルとしては如何せん上がっていないが、それでもこの試合、中盤の攻防は勝敗を分けるポイントであり、彼の活躍が勝利には必須。デルビでの復活に期待したい。


www.youtube.com

 

10、ラージョ・バジェカーノ vs レアル・マドリー

 ホーム ラージョの前節はセビージャと敵地に乗り込んでの1戦。結果は1vs0で勝利。トレホを出場停止で欠いたこの試合。トップ下のポジションにはウナイ・ロペスを配置。その上でいつも通りのハイプレスからのショートカウンターというよりは、長いフィードを使ったロングカウンターからチャンスを作る場面が多く見られた。とはいえセビージャ側の1.24というXGが示すように内容的には負けていても全くおかしくない試合であり、無失点はディミトリエフスキの攻守なしには実現されてなかったであろう。ただ、こういった難しい試合でもしっかりと敵地から勝ち点3を取って帰ることができた意味は大きく、これでチームも連勝、4戦負けなし。良い勢いを手にしている。この流れをW杯中断までの残り2試合継続したいところだ。とはいえ、今節の相手はマドリー。いくら本拠地バジェカスといえども、厳しい試合になることは間違いない。粘り強くなんとか勝ち点を奪いたい試合。注目選手はフラン・ガルシア


 ラ・ファブリカ産の左ラテラルである彼。今夏に完全移籍という形でラージョに移籍となったものの、久保と同様50%の買い戻しOPをつけた状態の移籍となっているだけに、アピール次第では来季以降の帰還もなくはない。一気にブレイクを果たした昨季だが、終盤にかけてチームの低調に合わせるような形で調子を崩した。その影響もあったのか、かなり現実味を持って言われていたマドリー期間の話もいつの間にかなきものに。ただ、今季は開幕から好調を維持しており、アルバロが低調だった先月はラージョの生命線である左サイドを1人で打開していた。内外をうまく使い分けつつ、自らも侵入できるレベルの高いラテラルであり、この試合でも古巣をかき乱してくれるはず。前節ミゲル・グティエレスかましていただけに、今節は彼も意地を見せたいところだ。


www.youtube.com

 

一方のアウェイ マドリーの前節はジローナ相手に1vs1のドロー。今季のリーガでは2つ目の取りこぼしとなった。主審の判定に疑問が残ったのは確かだが、実際出来としても良くはなく、特にチュアメニを使わずに、カマヴィンガ、モドリッチ、クロースを並べた中盤は機能し切らず。攻撃はともかく、守備時に3人ともが出払ってしまっており中央がぽっかり空いてしまう場面が目立っていた。マドリーとしてはらしくないプレーぶりに終始してしまったこの試合、この前のミッドウィークでもある程度省エネだったとはいえライプツィヒに敗北しており、これで連続未勝利に。リーガ、CLそれぞれの立ち位置を考えたときに影響は少なく、今週のミッドウィークではセルティック相手に完勝しているだけに、大きな問題にならない可能性は高い。ただ悪い流れにつながる芽は早々に裁って置くことに限る。敵地とはいえ格下ラージョにしっかりと勝ち点3を挙げたいところだ。注目選手はエドゥアルド・カマヴィンガ


 昨夏に加入して以来、すぐさまチームに馴染み18歳(当時)にしてCL優勝の大きな原動力となったカマヴィンガ。レ・ブルーにも選出されており、今季は更なる台頭が期待されたが、今季ここまでは多少苦労していることが見て取れる。アンチェロッティ曰く、オープンになってからの方が良さが出るという狙いがあるようだが、やはりモドリッチ、クロースの壁は大きく、ピボーテの位置でもタイプ的な問題もあってチュアメニに後塵を拝す状況。ただプレー内容が特別ダメなわけではなく、高いレベルで安定したプレーをキープしているのは事実。あとは細かいところの技術、そして長距離のキック精度。モドリッチ、クロースの2人はここが化け物級のため、彼らほどではないにしてもかなり高いレベルでここは求められるところ。W杯を経て彼がどこまで成長していくか。期待したい。


www.youtube.com