rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ12節プレビュー

1、始めに

 皆さんこんにちは。よろしくお願いします!

 今節も懲りずにリーガ全試合プレビューをやっていきたいと思います。いつも通り、皆さんの推しチーム、またその対戦相手だけでも見て行って下されば嬉しいです!(もちろん全部見てくれたら、もっと嬉しいです笑)

2、ラ・リーガ11節レビュー

 11節の注目試合は3強vsヨーロッパ圏を狙うチームの対戦。まず首位マドリーはセビージャと対戦。マドリー側のコンディションがそれほど良くないようにも思える出来だったこともあって、競った試合となったが、結果的にはエル・ブランコが3vs1で流石の勝利。2位 バルサはアトレティックをホームに迎えての1戦。バルベルデとの再会となったこの試合、チャビはペドリを左WGに起用。この形がうまくハマり、4vs0で快勝した。3位アトレティコベティスとの1戦。フェキル、カナレス、ファンミという自慢の2列目3枚を欠く(フェキルは途中出場)中で、ロヒ・ブランコスはグリーズマンの活躍もあり勝利。順当に3強側が勝利した。チーム記録の連勝を継続中だったラ・レアルはバジャドリー相手にまさかの敗戦。例年通り、怪我人が続出する状況で個々の勤続疲労が目立っている。ビジャレアルアルメリアに勝利。退任となったウナイ・エメリについては、ビジャレアルのプレビューにて。その他の結果は以下の通り。いつも通り、今節のベストイレブン(その控え組)も下に連ねておく。

3、ラ・リーガ12節プレビュー

1、RCDマジョルカ vs エスパニョール

 ホーム マジョルカの前節はメスタージャに乗り込んでのバレンシアとの1戦。結果は2vs1で勝利。この試合においてアギーレは532ではなく、イ・ガンインを左に降ろした541の形でスタート。明らかな格上相手にのみ行っているこの形を敷いてきたことでバレンシアへのリスペクトを持って試合に入った。この陣を敷く以上、攻め込まれることは承知の上。序盤から低いラインでブロックを作り、バレンシアの攻撃を耐える展開が続いた。しかし、52分。PKを献上。これを沈められ、万事休すかと思われたが、その直後に投入されたアマトは突破からPKを獲得。これをムリチが沈め同点。更には83分。カウンターからイ・ガンインが恩返し弾を沈め、敵地で貴重な勝ち点3を挙げた。直近4戦未勝利と内容は良いながらに結果がついてこない試合が続いていただけに、この勝ち点3のもたらす意味は大きい。続くこの試合でも、残留争いにおける直接のライバルをホームで叩き、連勝と行きたいところだ。注目選手はダニ・ロドリゲス

マジョルカを支えるベテランMF。これまではチームの絶対的中心となり続けていた彼だが、今季は序列が低下。アントニオ・サンチェスの好調もあり、ベンチスタートが続いた。そんな彼だが、ベンチ降格後はスーパーサブとしてチームに貢献。前節も攻撃に偏ったバレンシアに対し、中盤を得意のドリブルで制圧。イ・ガンインの2点目を演出した。この試合においてもかなり拮抗した試合になることが予想され、途中出場からの役割はかなり大きくなるはず。ダニ・ロドリゲスの試合を決める活躍に期待したい。


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 アウェイ エスパニョールの前節はエルチェとのホームゲーム。結果は2vs2のドローとなった。これまで通り、メンバーも変えず4123の形をセレクトしたディエゴ・マルティネス。ポゼッションは握られながらも決定機は作らせず、そこからカウンターの形で、決定機を作るというシーンが序盤から垣間見られた。実際XGでも、2.21vs0.48と大きな差が出ており、逆に言えば勝ち点3を取れる機会を逃したという言い方が適切かもしれない。ただ、オスカル・ヒルが復帰した右サイドはオリバンが君臨する左サイドと共に、そこからのチャンスメイクという形で相手に脅威を与えており、苦労した右ラテラルの部分は彼の復帰をもって解決しそうなところ。あとの問題点は守備面。特にカブレラとセルジ・ゴメスは攻守両面において物足りなさが変わらずあり、この点を限られた戦力でどう作っていくかが鍵となるだろう。注目選手はハビ・プアド


 エスパニョールが誇るカンテラーノストライカー。セカンドトップ的に9番の付近で得点という仕事ができる選手だ。しかし、今季はようやく前節が初ゴール。これまでも、良いチャンスは作り、プアド自身もそれに応えていたのだが、とにかくポストあるいはクロスバーに嫌われることが多く、悉く運のない形で得点を逃す形が多く見られた。それだけにこの初ゴールが彼に与える安堵感は絶大であり、今後所謂ケチャップの蓋が空いた形で得点を量産する可能性も十分。ホセルという絶対的な9番の下で、どれだけわかりやすい結果を残せるか。五輪の経験を経て、今後A代表に喰いこんでいくためにも今季は覚醒のシーズンとしたいところだ。


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2、UDアルメリア vs セルタ・ビーゴ

 ホーム アルメリアの前節はビジャレアルの本拠地に乗り込んでの1戦。結果が1vs2の敗戦この試合、ルビはようやく上手く行くようになってきたように思われていた4213ではなく、シーズン当初の532の形の形に戻してスタート。エグアラスをピボーテに置き、その前にメレーロとロベルトーネを起用する形に戻す形となった。この形はビジャレアル相手に一定の成果を出しており、ポゼッションもほぼ均衡。シュート数では上回りXGも互角と、強敵相手に敵地で勇敢に戦ったと評価してよいだろう。10月に入りホームでは勝利、アウェイでは敗戦という結果が続いているのは、良くも悪くも気になるところだが、一時期ほどの絶望感は全く感じない内容ぶりだ。今節の相手はセルタ。ビジャレアルより選手の質などを見れば劣りはするものの、またもやボール保持を前提とするチームなだけに、ルビが4バックと5バックのどちらを選択するのかは楽しみにしたいところだ。先述の通り、直近のホームでの強さを見せつけ勝ち点3を挙げたい。注目選手はエル・ビラル・トゥレ

 ソシエダに移籍した大エース サディクに代わって9番のポジションを務めるマリ出身のストライカー。今夏、スタッド・ランスからの移籍という形でチームに加入。序盤こそ出番は殆ど与えられなかったが、徐々に出場機会を得るようになり、ここまで6試合に出場している。結果は3G1Aと出場時間を考えた場合、十分賞賛に値するもの。スピード、フィジカル、高さとアフリカ系の選手らしい特徴を兼ね備えている選手であり、21という年齢を考えても、近い将来更なるステップアップを遂げる可能性も十分だ。この試合では同じく、若くターゲットになれるFW ラーシェンとの対戦という構造にもなり、どちらのFWがチームを勝利に導けるか。注目したい。


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 一方、アウェイ セルタの前節はヘタフェをバライードスに迎えての1戦。今季の基本布陣となったベルトランとベイガを縦に並べる形で来たコウデ。この試合ではヘタフェがかなり退いてきたこともあってボールは圧倒的に持てる展開に。72%のポゼッションを記録し、17本のシュートを打ったが得点どころか決定機もほとんどなし。1点を奪いスペースを埋めるヘタフェに対して外循環あるいは、ミドルからのみでしかシュートシーンは作れなかった。それでも89分アスパスの素晴らしいクロスをアイドゥーが仕留め、何とか同点。順位的に下のチームとのホームゲームということもあって、勝ち点3の欲しい試合であったが、最悪の結果は何とか避けることが出来た。しかし、これで結果は4戦未勝利。9月以降の8試合で2勝1分6敗とかなりきつい成績となっており、何とかこの悪い流れを抜け出したいところだ。今節の相手はアルメリア。順位的にはこれまた自分たちよりも下のチーム。この試合は勝利が絶対条件だ。注目選手はガブリ・ベイガ

 セルタのカンテラーノにして今季はデニス・スアレスに代わりトップ下のタスクを担っている20歳MFだ。先日のLa Rojitaにも選出されており、今後の更なる成長と活躍が期待される逸材。ヘタフェ戦でも、退く相手に対して外からのシュートで崩す姿勢が垣間見られ、相手の脅威になっていたのは間違いない。デニスの穴は大きく、それに加えブライスまでもが退団したい以上、中盤での構成力が衰えるのは必定。そんな中でベイガがこのシーズンで成長し、チームを勝利に導けるか。期待したい。


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3、カディスCF vs アトレティコ・マドリー

 ホーム カディスの前節はラージョの本拠地 バジェカスに乗り込んでの1戦。結果は1vs5で大敗。10節ミッドウィーク1戦でターンオーバーを行ったカディス。今節は現状のベストメンバーで臨むことに。負傷離脱中のアレホの代わりとしては、ソブリーノを右に回し、左にブライアン・オカンポを入れる形に。序盤こそ、押し込まれながらもレデスマの好守にも助けられ、悪くない流れだったカディスだが、徐々にアルバロのいる左サイドから崩されるように。そして40分過ぎ、抜かれたカルセレンがディレイで足を踏みつけてしまいPK献上×一発退場。これで試合は決まってしまった。更に後半にはアルカラスも退場。この敗戦で5試合無敗の記録も終了。良い流れが来ていた中で引き分けが相次ぎ、降格圏を抜け出せなかったのは大きな痛手だ。強敵アトレティコをホームに迎える1戦。結果次第では一気に悪い流れとなるのも否定しきれない。なんとか希望に繋がる試合にしたいところだ。注目選手はルイス・エルナンデ

 昨冬に加入して以来、カディスのDFリーダーとなったラ・ファブリカ産CB。ただ、今節はおそらく右ラテラルの位置でプレーすることになりそう。本職であるサルドゥア、カルセレンの2人がそれぞれ負傷、出場停止でこの試合の出場ができないのだ。実際、ルイス・エルナンデス自身はポリバレントな選手であり、後半から右に入ったラージョ戦でも、アルバロ相手にしぶとく対応していた。アルカラス不在のこの試合では、普段以上に押し込まれることは確定的。どこまで耐えられるのか。個人としても、DFリーダーとしても難しい1戦になるだろう。


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 アウェイ アトレティコの前節はベニート・ビジャマリンに乗り込んでのベティス戦。結果は2vs1の勝利。負傷者が相次いでいるアトレティコ。主力のジョレンテ、コケ、レマルという中盤3人を欠いている中で、この日はドブレピボーテヴィツェルとコンドグビア、右にコレア、左にサウールという形でスタート。序盤からプレッシングがハマらず、中々上手く行かずそのまま前半は終了。しかし、後半得たCKを直接グリーズマンが沈め、先制。更には70分、コレア、クーニャ、グリーズマンが近い距離感で崩しを行い、そこから抜け出したグリーズマンがこの試合2点目を又抜きで沈め、勝負あり。終盤にはフェキルに直接FKをぶち込まれバタバタしたものの、結果的にはしっかりと勝ち点3を挙げることとなった。ミッドウィークではCL生き残りをかけてレヴァークーゼンをメトロポリターノに迎えての1戦。しかし、この試合で勝ち切ることはできずGLでの敗退が決定。屈辱的な結果となってしまった。この感想に関しては、こちらの記事で挙げているのでよろしければ。

 

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 仕切り直しとなるこの試合、注目選手はアルバロ・モラタ

 今夏ユヴェントスから帰還したスペイン代表ストライカー。放出候補に挙げられながらPSMで自身の存在をアピールし、ここまで全11試合に出場するなど、シメオネからも絶大な信頼を得ている。結果はここまで5Gと悪くない数字。ただ強くこられた時にすぐにファウルをもらおうと倒れてしまう悪癖は改善されておらず、得点以外の点では物足りなさもある。実際レヴァークーゼン戦でも大きなインパクトを残せず、得点が欲しい局面でベンチに下げられる屈辱を味わった。カディス相手となるこの試合はボールを保持し押し込む時間はいつも以上に増えると思われ、退いた相手をどう攻略するか試される。ストライカーとして、多くはないであろうチャンスを確実に仕留め、チームを勝利にもたらしたい。


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4、セビージャ vs ラージョ・バジェカーノ

 ホーム セビージャの前節はベルナベウに乗り込んでのマドリーとの対戦。結果は1vs3の敗戦。この試合、サンパオリはこれまで多く使っていた3バックの形ではなく、4でスタート。ジョルダンを底に置き、CFにはイスコを使う4123で試合に臨んだ。序盤からボールを握る意思をしっかり出しており、イスコが0トップ気味に落ちながら、保持を試みた。しかし、マドリーのプレッシングの前に効果的なパスはつけられず。ただ、ショートカウンターの機会を与えるだけのものになってしまっていた。試合も早々にモドリッチの先制点を許すとことに。しかし、それ以降ショートカウンターを喰らいつつも、果敢にボールを保持し続けたことが実り、ラメラが同点弾。ただ、このままでは行かないのがレアル・マドリー。途中出場のラファ・ミルのミスから生まれたカウンターで勝ち越しを許すと、その直後にはバルベルデのスーペルゴラッソを喰らい勝負あり。しかし、結果としては敗れたとはいえ、サンパオリ体制での改善の成果は十分感じることが出来た試合であり、この良い流れを結果に繋げていくことが肝要。ミッドウィークのコペンハーゲン戦でも快勝を挙げただけに、この雰囲気を続けるためにも、ピスファンで迎えるラージョ戦、勝ち点3は必須だ。注目選手はオリベル・トーレス

 19年夏に加入して以来、常にスタメンを取り切れずにここまで来た元アトレティコカンテラの最高傑作。27歳になった彼だが、現在サンパオリの下で確かな信頼を得ており、苦しいチームの中で奮闘している。イスコやパプ・ゴメス、ラメラなど自身とフィーリングが合う選手たちとともにピッチに立つ中で、良いコンビネーションを作りながら、崩すという作業が出来ているのだ。この試合の相手であるラージョはハイプレスを得意とするチームであり、現状の拙いビルドアップでは厳しい展開になることは容易に予想できる。そこでオリベルが中盤のキープ力を活かし、自分たちのペースに持ち込めるか。期待したい。


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 一方のアウェイ ラージョの11節はホームでカディスとの1戦。結果は5vs1の勝利。ミッドウィークのアトレティコ戦から数名を変更し、ベストメンバーで臨んだラージョ。ドブレピボーテにはオスカルとコメサーニャの2人が入った。ボール保持には苦労しなかったこの試合。崩しの面ではここ数試合苦しんでいたアルバロがこの日は躍動。左からフラン・ガルシアと良いコンビネーションの下、侵入していく場面が多く見られた。その突破が前半終了間際PK奪取+相手を1人退場に追い込むことに。これで試合の大勢はラージョに。その後、相手が更に1人退場したこともあって完勝。失点とエンテカの退場という汚点は付いたが、久々に気持ち良い形の勝利となった。この勢いを継続させたいこの1戦。昨季のピスファンでは0vs3で大敗しており、リベンジを果たしたいところだ。注目選手はサンティ・コメサーニャ

 ラージョの最重要選手 トレホが累積警告によるサスペンションで欠場となる今節。トレホ不在時に起こりがちな外循環の繰り返しをどのように起こさないようにするかが1つポイントとなってくる。この上で重要な役割を担うことになりそうなのがコメサーニャ。今季は負傷の影響で開幕には出遅れた彼だが、復帰後は競争の激しいピボーテで確実にスタメンの座を確保している。ドシっと構えるシスやオスカル、ゲームメイカータイプのウナイ・ロペスと異なり、ランニングを使いながらボールに絡みリズムを作る彼はライン間を彼自身が使うことも他の選手のために空けることもできる選手。ライン間の王 トレホがいない中でこの特性は極めて貴重。彼の活躍に期待したい。


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5、バレンシア vs バルセロナ

 ホーム バレンシアの11節はマジョルカをメスタージャに迎えての1戦。結果は1vs2の敗戦。膝の問題を抱えるギジャモンが大事を取ってベンチからのスタートになったことで、ピボーテの位置にニコが入った以外は定番のメンバーで入ったバレンシア。しかし、開始3分でディアカビがまさかの負傷交代。チュメルトも負傷欠場となっていたため、オズカジャルがチーム初出場。終始安定したプレーで十分計算に入れてよい選手であることを示した。試合は541でセットしたマジョルカ相手に中々崩せず、苦しい展開が続いたものの52分、逆カウンターのような形でこの試合数少ない広大なスペースを持ってのリーノの1vs1の形に。これがPKを誘発し、それをカバーニが沈め得点。これで楽になるかと思われたものの、65分。アマトにドリブル突破を許すとニコが軽率なタックルでPKを献上。更には勝ち越しのため、より圧をかけた裏を突かれ、逆転を許してしまった。これで3戦勝利なし。内容的にはいずれも良いものを見せているだけに非常に悔やまれる結果が続いている。この状況を変えるためにも、相性の良いメスタージャでのバルサ戦。結果が欲しいところだ。注目選手はサムエル・リーノ

 おそらくリーガ全チームとの対戦において最も自分たちがボールを握れない可能性の高いチームとの対戦となる今節。今季は殆ど全ての試合でボールを握ることを前提に進めてきていただけに、この試合どのように戦うのかは見物。そんな中で唯一バルサ相手にも違いを作れる可能性が高いのがリーノのポジション。彼の突破力は対面のベジェリン相手にも十分通じるものであり、ムサ、ニコ、モリバといったインテリオール陣が欠場となる以上、速攻、遅攻両局面においてここが生命線となる。世界に名を売る機会になるか。期待したい。


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 アウェイ バルセロナの前節はカンプ・ノウにアトレティックを迎えての一戦。かつての指揮官バルベルデとの再会となったこの試合。チャビは左のエストレーモにせどりを起用する驚きの布陣でスタート。ブスケツ、フレンキー、ガビに加え左のペドリがライン間を取りに行くことで常に3枚の相手中盤に対して+1を作り続け、ハイプレスを敢行してきたアトレティックのプレッシングを空転し続けた。開幕以来、デンベレラフィーニャの2人を大外に張らせ、そこからの単独突破を武器にしていたが、クラシコでその限界は痛感。それ以降のビジャレアル、アトレティックをとの強敵2連戦を新たな形で臨み、成功させていることは賞賛に値する。しかし、ミッドウィークのバイエルン戦。試合前にインテルが勝利したことで、既にグループリーグ突破の夢が潰えていたというモチベーション面での問題はあったものの、0vs3で完敗。絶望を味わうこととなった。そんな流れで向かう今節。舞台であるまたメスタージャは常々勝ち点を取りこぼしてきた難所。簡単な試合にはならないだろう。それでもこの悪い流れを変えるためには良い内容での勝利が絶対条件。再スタートとなる試合にしたいところだ。注目選手はフェラン・トーレス


 昨冬にシティから加入したスペイン代表FW。バレンシアカンテラ出身であり、今節は古巣との対戦となる。バルサ加入以来、決定機逸が多かったことから徐々に自信を無くしていき、低調なパフォーマンスが続いていたフェラン。しかし、クラシコでのゴールで何か吹っ切れるものがあったのか、それ以降の2試合では自信を感じさせるプレーを見せており、結果も残している。デンベレラフィーニャ、アンス、メンフィスと多様なエストレーモを抱えるバルサだが、その中でもフェランのオフ・ザ・ボールの質の高さはトップ。ライン間で引き出すところ、裏を狙うところ、サイドに張って仕掛けるところ、それぞれをゲームの流れを読んで適切にポジションを取れるプレーヤーだ。この試合でも先発は厳しいかもしれないが、途中から出番は与えられるはずであり、期待したいところ。カンテラからの大先輩であるガヤ相手のマッチアップも見てみたいところだ。


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6、オサスナ vs レアル・バジャドリー

 ホーム オサスナの前節はジローナ相手に敵地での1戦。結果は1vs1のドロー決着となった。この試合では出場停止の影響で、要中の要であるダビド・ガルシアが欠場。彼が欠場した試合ではこれまで、一度も勝ったことがないというデータもあった中で、今回もそのデータ通りの結果となってしまった。この試合のアラサテはエストレーモの位置にルベン・ペーニャとアブデという個人で突破ができる選手を配置。アブデは早々に負傷でキケ・バルハに交代したが、タスク的には変わらず、サイドに目一杯張り、そこからの仕掛け。それにナチョ・ビダルとマヌ・サンチェスの2人がインナーラップで絡むシーンが多く見られた。実際この形からチャンスは作っており、この布陣は一定の成果は見せたといって良いだろう。しかし、結果的には勝ち切れず格下相手にドロー。わかっていたこととは言え、やはり序盤の勢いは陰りを見せている。現実的な目標である残留そしてトップハーフでのフィニッシュというところへ、もう一度良い流れを作りたい。注目選手はナチョ・ビダル

 今夏のルベン・ペーニャの獲得により開幕当初は出番が減るのではと目されていたナチョ・ビダルだが、ここまで全11試合に出場となんだかんだで確かな出場機会を得ている。ペーニャが攻撃的な縦突貫型のラテラルなのに対して、ナチョ・ビダルは内外を使い分けたランニングでチャンスを作れる選手であり、また今季はライバルの登場もあってか、課題であった守備も改善傾向にあるように思える。ペーニャと使い分け、また併用が出来ている現在の状況は非常に充実しており、アラサテも良い意味で頭を悩ませていることだろう。今節の相手であるバジャドリーは5バックを敷いてのロングカウンターを武器としているだけに、より走力に優れたペーニャが起用されるような予感もするが、どうなるか。この人選からアラサテの狙いが見えてくるだろう。


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 一方のバジャドリーは11節 ラ・レアルをホームに迎えての1戦。結果は1vs0で見事勝利。ミッドウィークに続き、532でスタートしたこの1戦。イバン・サンチェスとオスカル・プラーノというアタッカータイプをインテリオールに並べ、2トップはヴァイスマンとセルヒオ・レオン。ラ・レアルのボール保持に対して退きすぎることはせず、前での回収を試み、ボール奪取後は2トップの個人能力を活かした早いカウンター。この形でボールこそ握られながらもペースをつかんだ。この形からセルヒオ・レオンにゴールが生まれ先制に成功すると、あとの時間はこの形を極力維持しながら守り切り、連勝記録を作っていた格上相手に見事土を付けた。そして迎える今節。相手はオサスナ。連勝中の勢いそのままに、敵地でも勝利を狙いたいところだ。注目選手はモンチュ

 ラ・レアル戦でMOM級の活躍を見せたラ・マシア産MF。前節はピボーテとして出場すると、シルバに対して激しいマークを敢行。先述の通り、インテリオールの2人が攻撃的な選手の中で、奮闘しラ・レアルの誇る黄金の中盤に仕事をさせなかった。更には先制点のセルヒオ・レオンのゴールも好フィードによってアシスト。存在感は抜群であった。ポジションを改め、新しいチームの形を築いているバジャドリー。その中でモンチュの運動量、そして強度の高さは今後も重要になってくる。同じく中盤の強度に定評のあるオサスナ相手にどのようなパフォーマンスができるか。期待したい。


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7、レアル・マドリー vs ジローナFC

 ホーム マドリーの前節は、セビージャをベルナベウに迎えての1戦。筋肉疲労の影響でベンゼマが欠場となったこの試合、代わりにロドリゴが入った以外はベストメンバーと言える形で迎えた今節。相手のミスを拾って5分に早々に先制点を挙げると、それ以降は相手にボールを持たせつつショートカウンターを狙う形にシフト。しかし、マドリーにしては珍しく、追加点を中々仕留められずにいると、ラメラの同点弾を喰らうことに。それ以降も、攻守ともにらしくないプレーが目立ったが、カウンターからルーカス・バスケスがゴールを挙げ、勝ち越しに成功すると、その直後フェデ・バルベルデのスーペルゴラッソで追加点。しっかりと勝ち点3を得ることに成功した。ミッドウィークのライプツィヒ戦ではらしくない内容で敵地で敗れたものの、すでに突破は決まっており、また次節、最下位のセルティックにしっかりと勝利すれば1位突破も決定ということでそこまで影響はないはず。敗戦後1発目となるこの試合でしっかりと勝ち点3を取り、安定感を見せたいところだ。注目選手はフェデ・バルベルデ

 かつてのウルグアイが誇る逸材は今や世界Top of Topの選手へと進化を遂げた。右エストレーモのポジションに入る彼は、守備時には高い位置を取る相手ラテラルについていき、DFラインに吸収。5枚を作る形で確実に守備を固めると、カウンター時には一番後ろからながら、必ずといって良い頻度で絡んでいく。そして、直近2戦でぶち込んでいる理不尽ミドル。これはもはや期待の若手ではなく、正真正銘のスペシャルな選手。今季のCL、W杯次第では、さらに世界的知名度を上げることになるだろう。ミッドウィークをお休みした今節。未来のバロンドール候補の成長を線で見て行きたいところだ。


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 アウェイ ジローナの前節はオサスナを本拠地に迎えての1戦。結果は1vs1のドロー。直近5試合で未勝利だったジローナは前節に引き続き、4バックの形でスタート。ターンオーバーを使い、ブエノ、エレーラ、ロメウ、アレイクス、カステジャノスの5名を残し、その他の選手は普段控え組となっている選手を起用した。特に前半はボールを持たれることの多かったジローナ。それでも、しっかりとそれぞれの選手がマンマーク気味に捕まえていき、効果的な前進はさせず。かといって良いカウンターがうてるわけではなく、停滞気味の展開となった。そんな中、上手くサイドチェンジを入れられたところから失点。ただ、これも10分でセットプレーから追い付き、以降もそこまで展開としては変わらないまま、試合を終えた。ターンオーバーの上で勝ち点を取ることのできた事実は悪くはないが、これで未勝利は6戦連続に。順位もとうとう降格圏まで落ちるなど、序盤の好調から一転。暗雲が立ち込めている。何としてでも勝利が欲しい試合だが、相手はレアル・マドリー。最低限、希望を持てる内容の試合としたいところだ。注目選手はサンティ・ブエノ

 先日、発表されたウルグアイ代表のプレリストにも登録されていたブエノ。4バックにしても5バックにしても、CBを構成するユニットがコロコロ変わる中で絶対的な中心として君臨している。ビルドアップ能力、対人能力、高さ、全ての面において平均以上のクオリティを23歳という若さにして持っており、今後にも期待の持てるプレイヤーだ。マドリー相手ということで攻め込まれる場面が多くなる中で、彼の定位置である右CBはヴィニシウスあるいは、ベンゼマと対峙する場面が多くなることは容易に予測でき、ここでどれだけ頑張れるかが、エル・ブランコ相手にどこまで戦えるかの生命線になる。インパクトある活躍に期待したい。


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8、アトレティック・クルブ vs ビジャレアル

 ホーム アトレティックの前節はカンプノウに乗り込んでのバルサ戦。この日のバルベルデは保持されることを前提とした上で、インテリオールにサラガとエレーラを並べる布陣でスタート。ムニアイン、サンセの2人をベンチに置き、中盤3枚で相手の中盤3枚をガッチリと捕まえるハイプレスからのショートカウンターを狙った。しかし、予想外に左のエストレーモの位置に入ったペドリが数的同数であった中盤に顔を出すことで、フリーマンが出来てしまい、アトレティックのハイプレスはハマらないようになってしまった。それを受けてニコを右肩上がりでエリックまで出し、デマルコス、イェライをそれぞれ一列あげて回収を試みるようになったが結果的に膨大なスペースを抱えた中でのユーリvsデンベレの1vs1に。左CBのイニゴも中のレヴァンドフスキを見ているため、カバーに行けず、ここから崩され前半で勝負を決められてしまった。これで4戦未勝利となってしまったアトレティック。この10月は強敵との対戦が続くことはあらかじめ決まっていたため、驚きとまでは言えないが、流れ的にはそろそろ切らなければいけないのは間違いない。今節も相手はビジャレアルと一筋縄ではいかない相手だが、なんとかサン・マメスで勝ち点3が欲しいところだ。注目選手はイケル・ムニアイン


 前節のバルサ戦、最後まで出番がなかったカピタンにしてチームの象徴。現状、特別な事情があったとの報道がなく、戦略的な面で起用なしとなったと見られている。彼自身、今季も流石のパフォーマンスを見せていただけにここでのスタメン落ちには思うところはあるはず。この試合に向けての気合は人一倍入っているだろう。試合の展開としてはビジャレアルが退いてくるのか、ボールを握りに来るのかによって大きく変わるところだが、どちらにしても中盤の攻防が勝敗を分けることになるのは恐らく間違いない。ニコ、イニャキ、サンセ、ベレンゲルといった前線のタレントを活かすためにも彼の舵取りは重要になってくる。試合を決める活躍に期待したい。


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 今週はビジャレアルに激震の走った1週間となった。EL優勝、CLベスト4。イエロー・サブマリンに数々の歴史的快挙をもたらし、クラブ史にその名を残した名将 ウナイ・エメリの退任が表明。アストン・ヴィラ(ENG)に契約解除金を支払われ、一方的契約解除という形での別れとなった。後任には既にベティスバルセロナなどを率いたことでも印象深いクライフの信奉者 キケ・セティエンが就任。その対応の速さは流石の一言である。まずはウナイ・エメリに対して。別れの形に関しては、より良い方法はなかったのか、そういった感情を持たざるを得ないが、それを差し引いてもエメリがビジャレアルに残したものは何よりも偉大であり、最高の監督であったと言えるだろう。就任当初は前任のハビ・カジェハが良い流れでチームを率いていただけに、監督交代に対して不満の声も大きく上がったが、そんな声はいつしか聞きもしないように。パウ、ジェラールといったタレントをリーガを代表するトップ・オブ・トップまで成長させ、ピノ、ジャクソン、バエナなどのカンテラーノも抜擢。今ではチームの中心になりつつある。そして、フォイスやキャプー、ペドラサなど燻っていた選手たちにも新しくも確かな役割を与えることで覚醒させた。その結果が、CLベスト4という最高に輝かしい成績。ユヴェントス戦、バイエルン戦、そして最強リヴァプールを追い詰めた2ndレグの前半戦はGroguet(ビジャレアルサポ)の記憶に一生残り続けるはずだ。この最高の夢物語であった2年半。その中心として先頭に立ち続けたウナイ・エメリに最大限の感謝と敬意を1リーガファンの端くれとして送りたい。

 さて1つのサイクルが終わり、新たなチャプターが始まる。その旗頭として選ばれたのが、キケ・セティエン。先述の通り、クライフの信奉者を自称しており、実際ポゼッションに対して並々ならぬ拘りを持つ男だ。難しい時期のバルセロナを率い、成績が出なかったことで評価を落としたが、ベティス時代には非常に魅力的なフットボールを展開し、一躍名を売った。W杯の中断期間までは、過密日程の中で彼自身のスタイルというのは出にくいだろうが、当時のベティスと比較しても技術に優れた選手は多いだけに、ハマりさえすれば良い形での内容と結果の両立が達成できるはずだ。特にロチェルソはベティス時代に共に戦った過去を持っており、セティエンベティスの下でこのアルゼンチン代表は絶対的中心として君臨していただけに、更なる活躍にも期待したいところ。新生ビジャレアルを楽しみに長い目で見守っていきたい。


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9、レアル・ソシエダ vs レアル・ベティス

 ホーム ラ・レアルの前節は敵地でバジャドリーと対戦。結果は0vs1で敗戦。発熱で欠場となったセルロートに代わってカルロス・フェルナンデスを起用した以外はベストと言って良いメンバーで臨んだ。しかし、序盤からバジャドリーの前に苦戦。532で人を消してくる相手に対して効果的なボール保持が出来ず。またセルロート不在の影響も大きく、中々ボールを効果的な形で前線に供給できることがないまま、試合が展開してしまった。ベティスとの上位対決となる今節。良い流れを取り戻し、またヨーロッパカップ戦争いにおける直接のライバルに勝利したいところだ。注目選手はアンドニ・ゴロサベル

 ラ・レアル育成出身のカンテラーノ。右ラテラルの位置で確かな立場を築いており、今季も負傷欠場となった試合を除く、全8試合に出場している。彼の一番の武器は中方向への侵入。相手のハーフスペースに飛び込んでいき、そこから決定的な仕事ができるプレーヤーだ。その一方で低い位置のビルドアップには課題を抱えており、良くも悪くも特徴のはっきりとした選手だということが出来る。彼を上手くチームが活かせるかで全体の状態もかなり見えてくる部分があり、そういった面でも注目すべき選手と言える。ソラ、アイエンの離脱でラテラルの層が薄くなっている中、この重要な一戦で彼がどんなプレーを見せてくれるか。期待したい。


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 アウェイ ベティスの前節はアトレティコを本拠地ビジャマリンに迎えての1戦。結果は1vs2で敗戦。フェキル、カナレス、ファンミという2列目のレギュラー3人すべてを欠いたこの試合においてペジェグリーニは右からルイス・エンリケカルバーリョ、ロドリの3枚を起用。展開としては序盤からボールを持つことはできるように。442で構えつつ2トップ+1の3枚でビルドアップを牽制してきた相手に対し、ベティスはいつも通り2CB+ドブレピボーテの4枚でしっかりと運びだし。この日はコンディションも良かったカルバーリョはライン間でしっかりと引き出しキープ。自分たちの時間を増やし、ペースをつかんだ。しかし、決定機までは作れずにいると、グリーズマンに2点を奪われ万事休す。その後投入されたフェキルが存在感を見せ、直接FKによって1点を返したものの反撃はここまで。これで直近リーグ5戦、1勝3分1敗と明らかに勢いの低下を感じざるを得ない結果となっており、チームとしても正念場。ヨーロッパカップ戦争いの直接のライバル相手にアウェーで迎えるこの試合。難しい試合になるのは間違い無いだろう。注目選手はナビル・フェキル


 前節、負傷から復帰を果たしたフランスMF。2度目の離脱が同じ箇所を再発させたというものだっただけに無理はさせられないところだが、それでもやはり彼の存在は格別。アトレティコ戦でも投入されて早々にライン間でボールを収め、一気に自分たちのペースを持ってきていた。彼の復帰はただのスター選手1人の帰還ではなく、チーム全体のプレーエリアを一段階上げることにつながるほどの多大な影響があると思われ、チーム復調にも間違いなく大きなものをもたらしてくれるはず。激しい主導権争いになるであろう中盤において、彼のキープ力が制すことができるか。期待したい。


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10、エルチェCF vs ヘタフェCF

 ホーム エルチェの前節は敵地エスパニョールに乗り込んでの1戦。結果は2vs2のドロー。この日はこれまでアルミロンの就任以来、使用していた4231の形ではなく、532の形でスタート。ボジェとペレ・ミジャを前に並べた原点回帰ともいえる形でスタートしたエルチェ。この日は、ボールを握れる展開が続き、ピボーテのマスカレルを中心としてポゼッションこそ高めたが、中々そこから決定的なチャンスに移転させることはできず。結果としてロストからのカウンターでピンチを作る場面が多くなってしまった。ペレ・ミジャのゴールで先制を上げながらも、逆転を許し、終盤に何とかセットプレーから追い付く展開。内容的には依然と比べれば決して悪くはないものだったが、またもや勝利は出来ず。未だに開幕から唯一の未勝利となっている。早く勝利という結果が欲しいエルチェ。残留争いのライバルになるであろうヘタフェを本拠地に迎える今節はその大きなチャンス。昨季のレバンテを見てもわかるように初勝利が長引けば長引くほど、残留は絶望的なものになってくる。1/3を過ぎる今節がそろそろボーダーラインということもできるだろう。注目選手はルーカス・ボジェ

 エルチェを代表するアルゼンチン人の絶対的エース。今節の相手であるヘタフェは現在のエルチェと構造としては似ており、2トップもターゲットタイプのエネス・ウナルとボジェ。その周辺を衛星的に使うボルハ・マジョラルとペレ・ミジャという構成で非常に類似性のあるチームと言える。フォーメーション的にもエルチェが前節の形を踏襲してきた場合、ガッチリハマることが予想され、お互いがプレッシングでハメに行く試合になるのではないだろうか。そんなときに重要になるのがお互いのターゲットマン。両チームともDFラインの足元能力的にハイプレスを回避できるチームではなく、ロングフィードが増える1戦になるはず。その時に、このアバウトなボールをどれだけ収められるかが重要になってくる。その上でボジェのキープ力は極めて大切なもの。幸いヘタフェにはアルデレーテが起用されない限り、フィジカルに特別優れた選手はいないため、彼であれば収めることが出来るはず。ここで起点を作り、主導権を握ることが出来るか。期待したい。


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 一方のアウェイ ヘタフェの前節は敵地でセルタとの対戦。結果は1vs1。出場停止となったアレニャのポジションは同じ攻撃的MFのセオアネではなく、ピボーテタイプのアルゴビアを起用。ダミアン・スアレスをベンチに置き、右にイグレシアス、左にアンジレリを置く形でスタートした。司令塔の不在もあって、かなり退いて構えるシーンが多くなったこの日のヘタフェ。その傾向はウナルが素晴らしい直接FKを叩き込んで以降、更に増すように。それでも集中力を高く保ち、よく守っていたものの、終了間際の89分。失点。勝ち点2を取りこぼす結果となってしまった。初勝利からの連勝の後、5戦未勝利と思うような流れは作れておらず、現在は3試合連続でドローに終わっている状況。粘り強く戦っているという言い方もできるが、この連続引き分けをどのような形で終わらせるのか。勝って4戦無敗にするか、敗れ6戦未勝利になるか。この明暗は色濃く出る。今節の相手 エルチェはアルミロンの就任以来、調子を取り戻しており、昨季もダブルを喰らっている相性的には悪い相手だが、残留争いのライバルになる相手に勝ち点3を挙げたいところだ。注目選手は、カルレス・アレニャ

 前節、イエローカードの累積で出場停止となったアレニャ。この試合はその分の活躍が期待される。エルチェの所でも語ったが、両チームの2トップは似たタイプの組み合わせ。そうなると勝敗のキーになるのが、そんな彼らをどのように生かせるか。ここでポイントとなるのが、ヘタフェでいえばアレニャ、エルチェでいえばおそらくコジャドになるだろう。ラ・マシアが生んだ左利きのテクニシャン2人。中々バルサでポジションを得ることはできていない彼らだが、現在のチームにとっては非常に重要な選手の一人。どちらのチャンスメイクがチームを勝利に導くか。この2人を比較しながら楽しみたい。


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