rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

W杯 ラ・リーガファンから見た注目選手

1、はじめに

 皆さんこんにちは!

 前回のスペイン代表紹介記事が、想定の何倍もの方に見ていただき、本当にありがたい反面、ちゃんと推敲しておけば良かったー!という後悔も若干持っているrinでございます笑 閲覧いただいた方、RT等で拡散していただいた方、本当にありがとうございました! 見ていないよ!という方は、↓からぜひ。

 

rintorres9.hatenablog.com

 

今回の記事ではW杯の波にまたもや乗っかり、ラ・リーガファンから見た今大会の注目選手について、独自の見解を含みつつ紹介していきたいと思います。グループごとに2人ずつ、同国から2人の選出は避け、できる限り、他の媒体で触れられないであろう選手に、スポットライトを当てるのが、今回の目標です。(一部ど真ん中の人選となってしまいましたが笑)  ラ・ロハと違い、どの代表も線では追えていないので、認識不足も多々あると思いますが、楽しんでいただければ幸いです。ではよろしくお願いいたします!

2、注目選手

グループA

オランダ代表:フレンキー・デ・ヨング (バルセロナ)

 2大会ぶりの本戦出場となったオランイェ。そんなチームの最重要人物がこの天才MFだ。今夏は移籍関係で随分と世界を騒がせた彼だが、結果的にはチームに残留。ペドリ、ガビの後塵を拝す形が続きながらも、ここにきて序列を上げてきており、出場機会も増えている。彼の持つ最大の武器は1人でビルドアップを完結させることができる点。絶対的なボールキープ力で、低い位置でボールを引き出し、崩しのフェーズまで、チームを前進させることができる。これは全世界を見回しても、かなり、唯一無二の能力と言えるだろう。システマティックにビルドアップを作るバルサではこの長所は中々出てこないが、フレンキーを中心に作るこの代表においては、彼の能力の高さが最も活きる展開になるはず。前回W杯は予選落ち。EUROではラウンド16で敗れるなど、ここ最近の国際舞台では不甲斐ない結果に終わってしまっているオランダ。充実した守備陣と比較して、どうしても見劣り感が否めない攻撃陣をフレンキーがどのように操っていくのか。注目したい。

 

セネガル代表:ニコラス・ジャクソン (ビジャレアル)

  

 絶対的エース サディオ・マネが負傷の影響を鑑み、手術を行うということでメンバーから外れることになったセネガル。この離脱はあまりにも痛く、躍進にはニュースターの出現が欠かせない。その候補となるのが、名門ビジャレアルが誇る怪物 ジャクソンだ。昨季セグンダBにおいて他を寄せ付けない化け物ぶりでビジャレアルBをセグンダに昇格させ、満を辞して今季からトップチームのメンバーとして活躍の舞台をプリメーラに移すことに。経験不足から苦しむ試合もあったが、徐々に適応し、リーグ戦13試合に出場。2G2Aとエース ジェラール・モレノを欠くチームで存在感を見せている。アフリカ系のFWらしい身体能力に加え、スペイン仕込みのフットボールIQも備えており、ライン感を上手く取り相手に脅威を与えることができるプレーヤー。代表キャップが0の中でのサプライズ招集となったが、きっかけさえ掴めれば、一気にチームの、そして大会のニュースターとなる可能性も十分。昨季ビジャレアルに所属したディアとも合わせ、セネガル攻撃陣の奮起に期待したい。

その他 リーガ所属選手

オランダ

FW メンフィス・デパイ(バルセロナ)

エクアドル

FW ゴンサロ・プラタ(バジャドリー)

セネガル

DF ユスフ・サバリー(ベティス)

MF パテ・シス(セネガル)

 

グループB

イングランド代表:キーラン・トリッピアー (ニューカッスル)

 残念ながら、リーガからグループBに所属するイングランドアメリカ、イラン、ウェールズに招集されたのは、ユヌス・ムサとルカ・デ・ラ・トーレのアメリカ2人組のみだったということで、ここでは昨冬まで、アトレティコで活躍していたトリッピアーを注目選手に選出した。言わずと知れた彼最大の武器はキック精度の高さ。セットプレーなどの止まったボールや、SBに最も求められるクロスなどの長距離の精度はもちろん優秀だが、それ以上に所謂チャンネルランと言われる動きをしてきた選手にカーブをかけて合わせるボールや、降りてきた選手に低い位置から楔として打ち込むパスなど、短・中距離のキック精度の高さという点で、単にキック精度という分野においても他の選手との差別化を上手くできているように思える。また、守備においての安定感も十分評価に値するもの。アトレティコ入団時こそ、守備に難を抱える選手という触れ込みで入ってきたが、シメオネの指導もあり、この部分は大きく改善。今なお世界トップレベルの身体能力やクイックネスを備えた相手には、後れを取ってしまう場面も垣間見られるが、大抵の相手にはここが守備の穴となることはない。リース・ジェームスの負傷によって恐らく右WBの一番手として起用されるであろう今大会。スリー・ライオンズの躍進を支えることが出来るのか。必見だ。

 

アメリカ代表:ユヌス・ムサ (バレンシア)

 先日、日本代表とも対戦したアメリカ。多くの若きタレントを抱えながらも、チームとしての構造部分に欠陥を抱えており、特に選手間の距離の遠さからビルドアップの面で懸念が出ていた。ただ、そんな問題点も1人である程度、解決してしまうのではないかという期待感を持つのが、この試合、負傷で欠場していたムサだ。アメリカの他に、ガーナ、イタリア、イングランドの選手としてプレーする資格を持っていたムサ。実際、年代別代表ではイングランドの選手として、活躍していた。そんな彼だったが、サウスゲイトからの引き留めを断る形で、生誕の地であったアメリカ代表を選択した。今季からバレンシアの中心選手として躍動している彼の特徴は、豊富な運動量に基づかれた中盤でのダイナミズム。プロデビュー時はWGとして出たこともあって、非常にスピードに長けているムサ。インテリオールで起用されるようになった今でも、この武器は上手く活かされており、バレンシアの中盤において保持の局面では、一度低い位置で組み立てに関与してから、所謂チャンネルランで崩しに携わり、一方非保持の面では、相手DFラインに対するプレッシングに出てから、ブロック構築に戻るなど、非常に幅広いエリアをカバーする能力を持っている。それに加え、スペイン仕込みのポジショニングセンスと、飛び道具として強烈なミドルシュートもあり、アメリカの出来次第では、一躍今大会の注目株となる可能性も高い。タイプ的にもルーツ的にも、恐らく近い将来、プレミアに移籍することは濃厚。プレミアファンは今のうちにチェックしておいて損のない選手だ。

その他 リーガ出場選手

アメリ

MF ルカ・デ・ラ・トーレ(セルタ)

 

グループC

アルゼンチン代表:ロドリゴ・デ・ポール (アトレティコ・マドリー)

 グループCの1人目は36年ぶりの優勝を狙うアルゼンチンからデポールを選出。恐らくメッシが最後の大会になるであろう今大会。史上最高の選手を問答無用でベストな存在へと押し上げるため、チームとして今大会に掛ける思いは並々ならぬものがある。メッシを敬愛してやまないメッシ信者こと、デポールはその中でも尋常ではない気合いが入っているはずであり、空回りこそ心配ではあるが、今大会注目して損のないプレーヤーだ。アトレティコでは何故か序列が低く、出場機会が限られている彼だが、出た試合の存在感は見事。長い距離をグラウンダーの速いボールで通すパスや、オープンになった中盤を単独で運び、ビルドアップを完結させるプレーなど、展開を問わず活躍してくれるだろう。良い関係を築いていたもう1人のチャンスメーカー ロチェルソの負傷欠場は極めて痛いが、その穴をも埋めるくらいの圧倒的な活躍に期待したい。

 

ポーランド代表:ロベルト・レヴァンドフスキ (バルセロナ)

 グループCから2人目はレヴァンドフスキ。まさにど真ん中の選出となってしまったが、やはりこの選手を注目としてあげないわけにはいかないだろう。今夏バルサに移籍してきた彼は、既にリーガ13G4Aを記録。ほぼ1試合1点ペースで得点を重ねている。加入時はチームスタイルの違いなどから、多少の時間もかかるかと思われたが、やはり本物は時間がかからないという言葉の通り、すぐさま適応し圧巻なパフォーマンスを見せつけている。一時代を築いた最高の9番であることを証明し続ける彼だが、ナショナルチームでの国際舞台での結果はEURO16でのベスト8が関の山。それ以外は、GLもしくは予選敗退と苦渋を飲まされることが続いている。34歳という年齢を考えても、恐らくこれが最後のW杯になるであろうレヴァンドフスキ。自身の得点でチームを決勝トーナメントに導くことができるか。GL3戦目から当たることになるメッシとの新旧バルサ エース対決にも注目だ。

その他 リーガ所属選手

アルゼンチン

GK ヘロニモ・ルジ (ビジャレアル)

DF ファン・フォイス (ビジャレアル)

DF ナウエル・モリーナ (アトレティコ)

DF ゴンサロ・モンティエル (セビージャ)

DF ヘルマン・ペッセラ (ベティス)

DF マルコス・アクーニャ (セビージャ)

MF ギド・ロドリゲス (ベティス)

MF アレハンドロ・ゴメス (セビージャ)

FW アンヘル・コレア (アトレティコ)

メキシコ

MF アンドレス・グアルダード(ベティス)

 

グループD

フランス代表:ジュール・クンデ (バルセロナ)

 タレント集団 レ・ブルーからはクンデを紹介。ベンゼマグリーズマン、チュアメニなどの候補もあったフランスだが、名前の知名度と実際のプレーに対する認識に1番差異のあるプレーヤーがクンデだと感じたため、ここで紹介したい。今夏、散々移籍市場を騒がせた上でバルサへと加入したクンデ。まさに現代フットボールを象徴するようなCBであり、対人よし、スピードよし、ビルドアップよし。それどころか自分で持ち上がり、崩しのフェーズでも貢献することができる。よく言われる高さの面における懸念も、非常に空間把握能力が高く、身体能力からくるジャンプ力も◎。ウパメカノやコナテなど競合クラブでバリバリ活躍する選手たちを差し置き、このW杯は3バックの右として起用されることになるだろう。今大会ディフェンスの選手としては1番の注目株と言っても過言ではない彼。その能力の高さを全世界に見せつける大会にしたい。

 

デンマーク代表:マルティンブライスワイト (エスパニョール)

 グループDの対抗馬。ユーロ2021でもベスト4まで進出したデンマークからはブライスワイトを選出。2019年にローンの形でレガネスに加入して以来、バルサエスパニョールと渡り歩きながらプリメーラの舞台に立ち続けている。バルサ在籍時の昨季序盤こそ、メッシやグリーズマンを移籍期間で失ったチームにおいて、攻撃のキーマンとなっていいたが、負傷を共にフェードアウト。補強により、前線の選手層を増したことで、居場所がなくなり、今夏にエスパニョールに移籍となった。移籍後は、WGとして出場。中に絞ることで、明確なターゲットマンタイプのFW ホセルの下を衛生的に動き、フィニッシュ面で貢献している。その結果、ここまで3G1A。余計な退場などで評価こそ落としているが、悪くない結果を残している。ユーロでもスピードによって右サイドを切り裂くプレーで、エリクセンを欠いたチームにおいて速攻の柱となっていたブライスワイト。ビッグトーナメント2大会連続躍進のため、彼の活躍に期待したい。

その他 リーガ所属選手

フランス

MF オーレリアン・チュアメニ (レアル・マドリー)

MF エドゥアルド・カマヴィンガ(レアル・マドリー)

FW カリム・ベンゼマ(レアル・マドリー)

FW アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ)

FW ウスマン・デンべレ(バルセロナ)

オーストラリア

FW アウェル・マビル(カディス)

デンマーク
DF アンドレス・クリステンセン(バルセロナ)

MF トーマス・ディレイニー (セビージャ)

FW キャスパー・ドルベリ(セビージャ)

 

グループE

ドイツ代表:アントニオ・リュディガー (レアル・マドリー)

 スペイン、そして我らが日本も所属するこのグループE。このグループの1人目はマドリーに今夏加入したリュディガー。チェルシーで大きな成長を果たし、世界最高峰のCBへと成長を遂げた彼。マドリー加入後はミリトン、アラバという高すぎる壁の前に中々、定位置を確保することはできないが、両SBの位置も含め、守備陣の控え1番手として存在感は見せている。今大会ではハンジ監督よりドイツのDFリーダーとして既に公に任命されており、フンメルスが落選となったDFラインにおいて、彼の担う役割は大きい。実際、先日のオマーン戦でも、彼の不在の影響は大きく出ておりvsカウンターという点で不安が垣間見られた。ドイツらしい堅守を支え、グループリーグ敗退に終わった前回大会の屈辱を晴らすことができるか。リュディガーのパフォーマンスの良し悪しがマンシャフトが躍進できるか否かに大きく影響ややもたらすことになるだろう。

 

日本代表:久保建英 (レアル・ソシエダ)

 我らが日本代表からは、現状、唯一ののプリメーラ所属選手となる久保を紹介。周知の通り、今夏移籍したラ・レアルにおいて、非常に優れたパフォーマンスを見せており、アメリカ、エクアドルとの対戦を行った代表期間で一躍、左の1番手として躍り出た久保。彼のボール保持時についてはもはや触れるまでもないということで、今回は彼のプレッシング面での貢献度の高さに触れていきたい。今季のラ・レアルは守備時に2トップが大きく開き、外へのパスコースを切る。そしてトップ下が最前線まで出ていき、相手CBへ縦の制限を行い、絞られたパスコースをインテリオールが潰すという形でのプレッシングを行なっている。この構造の中で左CFに入っている久保はこの役割を見事に果たしていると言えるだろう。プレス時の彼は原則となっている相手SBへパスコース制限はもちろん、それにプラスして奪いにいく守備ができている。適切なタイミングかつコースで、スプリントを入れることで相手CB、GKに圧をかけ、ミスを誘う。エスパニョール戦でのプレーはその象徴とも言えるプレーだ。思えば前回大会もエイバルでメンディリバルから外切りの守備を叩き込まれた乾がプレッシング面で大きな貢献を見せ、チームをベスト16に押し上げた。今大会では久保がその役割を担い、ハイプレスによって相手を撹乱することができるか。スペイン、ドイツ相手ということで簡単には行かないだけに、どのタイミングでプレスを掛けるのか、失敗した時のリスク管理をどうするのか。監督の手腕に期待したい部分だが…

その他 リーガ所属選手

スペイン

GK ウナイ・シモン(アトレティック・クルブ)
DF ダニ・カルバハル(レアル・マドリー)
DF エリック・ガルシア(バルセロナ)
DF ウーゴ・ギジャモン (バレンシア)
DF パウ・トーレス (ビジャレアル)
DF ジョルディ・アルバ (バルセロナ)
DF アレックス・バルデ (バルセロナ)
MF セルヒオ・ブスケツ (バルセロナ)
MF ガビ (バルセロナ)
MF ペドリ (バルセロナ)
MF コケ (アトレティコ)
MF マルコス・ジョレンテ (アトレティコ)
FW フェラン・トーレス (バルセロナ)
FW ニコ・ウィリアムス (アトレティック・クルブ)
FW ジェレミ・ピノ (ビジャレアル)
FW マルコ・アセンシオ (レアル・マドリー)
FW アルバロ・モラタ (アトレティコ)

ドイツ

GK マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン (バルセロナ)

 

グループF

ベルギー代表:アクセル・ヴィツェル (アトレティコ・マドリー)

 タレント軍団 ベルギーを中盤の底から支えるいぶし銀 ヴィツェル。黄金世代と言われた面々に、徐々に衰えが見え始め、前回大会ほどのインパクトは選手を見た限りないベルギー。キャリアの終盤にあるベテラン勢と、これからを担う若手勢をどのように繋いでいくかが重要になってくる。ヴィツェル自身も現在33歳と、恐らく国際舞台は今大会が最後になると目される。ただ、年齢に対してそのパフォーマンスレベルは全く落ちておらず、今夏に移籍したアトレティコでも存在感を発揮。序盤戦では3バックの中央の位置でも使われた彼は、安定した供給と気の利くカバーリングで試合を制圧。チームが主導権を自らに持ってくる上で、非常に大きな戦力となっていた。今大会のベルギーはバックラインに若干の不安を抱えており、それ故により安定感という意味でこのベテランに懸かる期待は大きい。モドリッチらを擁するクロアチアとの中盤対決はとりわけ必見だ。

 

ロッコ代表:ヤシン・ボノ (セビージャ)

 モロッコ、そしてセビージャを最後尾から支える絶対的守護神。昨季のサモラ賞受賞者でもあり、知名度こそ低いものの、実力的にはクルトワ、テア、オブラクという3強が誇る名GKたちに負けず劣らずのものを持っている。今季も開幕こそ出遅れ、不調も続いたものの、段々とコンディションを上げ、安定感あるプレーを披露。苦しんでいるセビージャの中で奮闘している。今大会のアフリカ勢はセネガルのメンディ、カメルーンのオナナなど優秀なGKを抱えるチームは多いが、その中でもシュートセーブに限れば、間違いなくボノがダントツなものを持っていると言って過言はない。グループリーグでは彼の出生国であるカナダとの対戦も控えており、彼自身もかなり気合が入っているはず。ベルギー、クロアチアという格上を倒し、旋風を起こすことが出来るか。この人の出来次第で、このグループの結果は大きく左右されるだろう。

その他 リーガ所属選手

ベルギー

GK ティボー・クルトワ(レアル・マドリー)

MF ヤニック・カラスコ(アトレティコ)

FW エデン・アザール(レアル・マドリー)

ロッコ

DF ジャワド・エル・ヤミク(バジャドリー)

FW ユスフ・エン=ネシリ(セビージャ)

FW アブデ・エザルズリ(オサスナ)

クロアチア

GK イヴォ・グルビッチ (アトレティコ)

MF ルカ・モドリッチ (レアル・マドリー)

FW アンテ・ブディミル (オサスナ)

 

グループG

ブラジル代表:エデル・ミリトン (レアル・マドリー)

今大会最大の優勝候補とも言われるブラジル。GKにはアリソン、エデルソンを抱え、中盤にらカゼミロ、ファビーニョ、アタッカー陣にネイマール、ヴィニシウスなどなどタレント軍団と呼ぶに相応しいラインナップだが、その中でも1番層の厚いポジションがCBではないだろうか。現状スタメンはチアゴ・シウバマルキーニョスのコンビであり、マドリーで圧巻のプレーを披露しているミリトンですら控えという扱いに甘んじている。若干、戦力が不足気味な右ラテラルに回すという話も出ているが、ここをどのようにチッチ監督が考えるか。今季のミリトンは絶対的なDFの要として君臨。リュディガーが加入し、競争力の増したCBにおいても、その勢いに押されるどころか、それを刺激にさらに成長しているように見える。最大の武器はやはり対人の部分。速さ、高さ、強さ全てを兼ね備えており、1vs1で劣勢になることはないと言っても過言では無い。唯一、自身がリーダーとなってDFラインを統率するタイプではないだけに、アラバ不在時などに判断の面で懸念が出ることはあるが、それにしても今回のセレソンのCB陣を見れば不安なし。20年ぶりの優勝に向け、守備陣は盤石だ。

 

セルビア代表:ネマニャ・グデリ (セビージャ)

 今季 苦戦しているセビージャにおいて孤軍奮闘しているのがグデリ。CBとピボーテを高いレベルでこなすマルチプレーヤーだ。昨季からクンデ、ジエゴ・カルロスに次ぐ第3CBとして出場機会も多く、高いパフォーマンスを発揮していた彼だが、今季もまたチームの不調に引きずられることなく好調をキープ。守備面での貢献はもちろんの事、最近の試合では強烈なミドルシュートや3列目からエリア内に飛び出す動きなどで、得点面への関わりも見えている。この代表チームにおいては、確固たるスタメンの座を築けているわけではないが、大きな戦力の1人としては計算されており、この大舞台でも期待したいところ。ヴラホビッチ、ミトロビッチ、タディッチ、コスティッチ、ミリンコビッチ=サビッチなど豊富な前線のタレントを後ろからどのように支えていくのか。98年フランス大会以来のグループリーグ突破に向け、まずは守備から固めていきたい。

その他 リーガ所属選手

ブラジル

DF アレックス・テレス (セビージャ)

FW ロドリゴ (レアル・マドリー)

FW ヴィニシウス・ジュニオール (レアル・マドリー)

FW ラフィーニャ(バルセロナ)

スイス

DF エライ・チュメルト(バレンシア)

セルビア

GK マルコ・ドミトロビッチ(セビージャ)

GK ブレドラグ・ライコビッチ(マジョルカ)

DF スルジャン・バビッチ(アルメリア)

DF ステファン・ミトロビッチ(ヘタフェ)

MF ネマニャ・マクシモビッチ(ヘタフェ)

 

グループH

ポルトガル代表:ウィリアン・カルバーリョ (ベティス)

 タレント軍団 ポルトガル代表からは、ジョアン・フェリックスに関しては各種メディアがまとめてくれていると思うので、あえてウィリアン・カルバーリョを選出。今季のベティスにおいて非常に大きな存在感を放っているカルバーリョ。彼の持つ一番の武器は、そのフィジカル、そして技術力の高さを活かした中盤での単独突破。アジリティがあるタイプでは決してないものの、そのキープ力の高さは、数々の守備ブロックを破壊してきた。ただ、身長の高さ、そしてフィジカルがある面からなぜか勘違いされやすく、アンカーの位置で守備専任といったタスクを与えられることが多い。そのことから自ずと評価軸としてもその観点が用いられるため、批判の対象となりやすくEUROでは不当な形で批判の嵐に晒されてしまった。ブルーノ・フェルナンデス、ベルナルド・シウバといった世界最高峰のテクニシャンが揃う中盤において、彼本来の魅力である推進力が加われば鬼に金棒のはずなのだが、フェルナンド・サントスはEURO後もカルバーリョに守備的な振舞いを命じている。ロナウド最後のW杯となるであろう今大会。カルバーリョにどのような役割を担わせるかによって、ポルトガルがどのラウンドまで勝ち進めるのかは変わってくるだろう。

 

ウルグアイ代表:ホセ・マリア・ヒメネス (アトレティコ・マドリー)

 黄金世代と若手勢が良い形で共存できているウルグアイ。そんな中でやはり鍵を握るのが最終ライン。この4年間で成長した、現在バルサで躍動するアラウホはメンバーにこそ選ばれたものの、負傷の影響で合流は遅れるとみられ、また間に合ったとしてもベストコンディションには程遠いことが確実。アラウホ自体は代表では右ラテラルで使われることが多かったため、元々このセットで行くことは濃厚だったが、更にゴディン&ヒメネスというウルグアイが誇るCBコンビに懸かる負担、そして期待は大きくなる。前回大会ではゴディンが素晴らしいパフォーマンスを見せ、ヒメネスもその横で安定したパフォーマンスを見せ、チームのベスト8進出に大きく貢献した。しかし、そこからの4年間、ゴディンは2019年夏にアトレティコを去り、このコンビはクラブシーンでは解消。現在36歳とキャリア晩年に差し掛かっており、ここ数シーズンは一線級の舞台からは退いている。また、その偉大なる先輩の2番を受け継ぎ、アトレティコディフェンスの新たなる闘将として君臨することが期待されたヒメネスもあまりに負傷が多く、伸び悩み。期待されたほどの成長は見せれていない。このように不安の少なくないこのユニット。本大会ではグループリーグからタレント軍団ポルトガルはもちろん、ソン・フンミンを抱える韓国、帰化したイニャキを抱えるガーナとの対戦もあり、2人に懸かる負担は大きい。このコンビが再び国際舞台において絶対的な存在感を発揮できるのか。注目だ。

その他 リーガ所属選手

ポルトガル

FW ジョアン・フェリックス(アトレティコ)

ウルグアイ

DF ロナルド・アラウホ(バルセロナ)

MF フェデ・バルベルデ(レアル・マドリー)

FW エディンソン・カバーニ(バレンシア)

ガーナ

DF ジョゼフ・アイドゥー(セルタ)

FW イニャキ・ウィリアムス(アトレティック)