rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ30節プレビュー

1、初めに

 皆さんこんにちは。よろしくお願いいたします。

 今回は2節ぶりの更新となってしまい、申し訳ありません。この間にもマドリー、アトレティコビジャレアルのCLベスト8進出を筆頭にリーガにとっては嬉しいニュースもありましたね。当方大学生のため、今後新学期の開始とともに更新が滞ることもあると思いますが、温かくお待ちいただければありがたいです。

 今回のブログではいつも通りの前節振り返り、そして次節のプレビューについて書いていきたいと思います。

 徐々にではありますが、閲覧回数も増えてきており、感謝しております。部分部分のみでも構いませんので、ぜひ読んでいただき、コメント等いただけたらありがたいです。

 

2、リーガ29節振り返り

 今節最大のPartidazoは言わずと知れたサッカー界最高の1戦。世界中の注目が集まるEl Clasico。約2年ぶりのベルナベウ開催。また、伝統に反し、両チームともに黒と黄色という1stユニフォームではないもので行われることとなったこの1戦はまさかの0-4という大差でバルセロナが勝利。ベンゼマ、メンディを欠いたマドリーはモドリッチの偽9番という今季どころかモドリッチ入団以来一度も試したことのない形でスタート。序盤こそ、この奇策は流石に想定外であったはずのバルサを混乱に陥れることには成功したが、徐々にバルサが本来のペースを取り戻しだした15分ごろには主導権を奪われる形に。ハイプレスもブスケツ、ペドリ、両CBを中心に剝がされだし、左ラテラルのナチョはデンべレに圧倒されるなど完全に劣勢モード。オーバメヤン、アラウホのゴールを許し2-0で後半へ。後半アンチェロッティは3バックに変更。ナチョ、ミリトン、アラバを並べ勝負をかけたが、付け焼き刃の戦術が機能するほど今のバルサは甘い相手ではなかった。後半早々にフェラン、そしてオーバメヤンのゴールで4点差となり勝負あり。バルサがペースを緩めたことでこのまま終了したものの、マニータあるいはそれ以上になっていてもおかしくない内容の1戦となった。詳しくは両チームのプレビューにて。

 首位マドリーが勝ち点0に終わったことで優勝の可能性を高めるチャンスだった2位セビージャだが6位ラ・レアルにドロー。けが人の影響もあって不調が続くセビージャはこれで3戦連続の引き分け。3位バルサはすぐそこだ。

 4位アトレティコは難所バジェカスの地でラージョに辛勝、5位ベティスはセルタ相手にスコアレス、7位ビジャレアルはCLの影響からターンオーバーを実施するものの残留争い中のカディスに敗戦。これら結果からCL権争いは3位バルセロナ、4位アトレティコが一歩抜け出した形になった。

 一方の残留争いにおいての大一番となった試合前19位アラベスと17位グラナダの1戦。双方負けが許されない白熱した1戦となったが、結果は2-3でグラナダが競り勝つことに。これでグラナダは2022年初勝利を挙げるとともに、順位も1つ上げ16位に。一方、敗れたアラベスはこれで残留圏との差は5に。かなり厳しい結果となった。他チームは20位レバンテがオサスナに1-3で敗戦、18位カディスは先述の通り、強敵ビジャレアル相手に値千金の勝ち点3ゲットで17位浮上。一方、久保が先発から外された16位マジョルカエスパニョールに惜敗し、降格圏の18位に転落。チームも6連敗とここにきてかなり悪い流れに陥っている。

 今週のPick Up Player はこの人しかいないでしょうということでバルセロナからオーバメヤン

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 2得点1アシストを挙げクラシコでの大勝に大きく貢献したオーバ。冬の加入以来既に7Gと圧倒的な活躍を見せている。(オーバだけはなぜ取ったのかわからないと言っていたのが恥ずかしい。) プレミアで得点王に輝くなど素晴らしい実績に裏付けされている得点面での貢献はある程度想定できたものの、それ以上に想定外だったのが動きのバリエーションの多さとタイミングの良さ。降りてきてポストに入るタイミング、DFラインと駆け引きしてライン間にスペースを作る動きなど、判断のミスが殆どなくペドリやフレンキーが前を向きうけることができているのはオーバあってこそだ。アーセナルでキャプテンも剥奪され、終わったとみられていた選手の復活は1サッカーファンとして非常に嬉しいところ、今季残りリーガ、ELともにどこまで得点を伸ばし、チームに貢献できるか、そして気は早いが来季CLの舞台でどこまでできるのか、今から楽しみは尽きない。10節全試合の結果、暫定順位は下記の通り。

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と振り返りはここまでにしていつも通りベストイレブンと準候補を置いたうえで、この後はリーガ30節プレビューへ移っていきたい。

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3、ラ・リーガ30節プレビュー

 今節最大のPartidazoの紹介の前に今回書かなければいけないこととしてサマータイムへの移転がある。筆者自身EUサマータイム廃止というニュースを見た気がしていたため、今年からはてっきりないものだと思っていだが、どうやら昨今のコロナなどによって社会への影響を鑑み、廃止は延期になった模様。個人的には21時キックオフはその時間にサッカーを見られるだけの余裕を作ることが難しく、また早朝キックオフも4:00と今までと比べ仮眠の時間が前倒しになるため辛く、サマータイムは好きではないのだが、皆さんはどうであろうか。

 さて今節最大のPartidazoはクラシコに完勝し、もはやその勢いは止めることができないものになっている絶好調暫定3位バルセロナとその一方で怪我人を多く出し、調子を落としている2位セビージャの1戦。両チームの勝ち点差は3、前半戦での直接対決では1-1のドローに終わっているためこの試合にバルサが勝つと勝ち点で両チームが並び、リーガのレギュレーションでは直接対決の結果が優先されるため、1試合少ないながらバルサが2位に躍り出ることとなる。クラシコ、そして代表ウィークを終え、ラストスパートとなる残り8節、この最初の試合をどのように両チームが迎えるのか、注目だ。

 

 1、ヘタフェvsマジョルカ

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 ホーム ヘタフェの29節は金曜開催 サンマメスに乗り込んでの対アトレティック戦で1-1のドロー。アランバリ、マクシモビッチという中盤の要2人を負傷で欠き、DOGSOでクエンカが退場して以降の約25分間10人で戦いながらもなんとか勝ち点1を持ち帰れたのは、非常に大きな収穫だ。下位のグラナダカディスが勝利したことによって降格圏との差は3に縮まってしまったものの、十分自力で余裕を持っての残留は果たせるだけのチーム状態といえるだろう。とはいえ、その目標のためにはホームで迎える降格圏18位マジョルカとの直接対決となるこの試合、勝ち点3の獲得が必須だ。完成度、個の質ともに十分勝利するだけの力を持っているヘタフェではあるが、大きな懸念点も。それは欠場者の多さ。前節退場処分となったクエンカ、ヤンクトに加えミトロビッチも累積警告で出場停止。キケ就任以来ほぼ固定化してきたスターティングCBを2枚欠くというのはムリチ、アンヘル、久保などの優れたアタッカー陣を擁するマジョルカとの対戦んにおいては大きな不安だ。その中で注目はマティアス・オリベラ

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 左ラテラルに入るであろうこのウルグアイ代表は以前にはアトレティコが興味を示しており、現在ナポリユヴェントスの両チームが獲得レースを繰り広げていることが証明するようにオトラリーガ屈指の好選手。ウルグアイ人らしく戦える選手であり、対人守備において非常に高い能力を持っている。それでいて攻撃性能も高く、ポジショニングのミスをせず、90分間アップダウンを続けられる穴のない選手だ。あえて弱点を言えば、ドリブルで1人を外してクロスということを得意とはしていないことか。とはいえ、それもある程度できるレベルにはあり、全体的には穴のないプレーヤーと言えるだろう。そんなオリベラが今回マッチアップするのが久保建英(のはず・・・)。オトラリーガ屈指のドリブラーとラテラルの1vs1勝負。ここを制したものが大きく試合の主導権を握るはずだ。クエンカのバックアップがないこの試合いつも以上のオリベラの奮闘に期待したい。


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 一方、アウェイ マジョルカの29節はエスパニョール相手に1-0で敗戦。この試合、久保を先発から外し、イガンインを起用してきたルイス・ガルシア。イガンイン自体のプレーは悪くはなかったものの、この変更の効果は感じられず、結果久保の打開力を失っただけに見えた。この敗戦で6連敗となり順位もとうとう降格圏の18位に沈んだこのタイミングでルイス・ガルシアを解任。代わりには元日本代表監督のハビエル・アギーレが就任することとなった。アギーレ氏は19-20シーズンのレガネス以来 2年ぶりにリーガで指揮を執ることとなる。その際にも降格圏に沈んでいたレガネスの巻き返しに貢献し、あと一歩で残留の所まで浮上させるなど、その実績とリーガでの経験、そして残留争いの経験も豊富な彼の就任はポジティブなものをもたらすだろう。ネックなのはタイミングの遅さ。残留を争っているレバンテ、アラベスカディスグラナダ、ヘタフェは皆マジョルカより早く監督交代をしており、それぞれ結果が出つつある。その一方アギーレに残された時間はたったの8節であり、劇的なフットボール面での変更は期待しずらい。残留に向けどれだけチームの士気を上げ、所謂新監督ブーストを起こすことができるか。そのためにもこの初戦、残留に向けての直接対決。是が非でも勝ち点3が欲しい試合だ。注目はヴァリエント

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 この試合ではライージョが累積警告で出場停止。おそらく代わりにはルッソが入ることになるだろうが、やはりライ―ジョとルッソではやはり大きな格の違いがあり、いつも以上にヴァリエントにかかる負担は大きくなることが予想される。更にヘタフェのストライカー陣は得点ランク2位を走るエネス・ウナルを筆頭に駒ぞろい。ここを抑えない事にはマジョルカの勝利はないといって良いだろう。逆転残留に向けて無失点で乗り切り、何とか1点を奪うことでヘタフェを残留争いに巻き込むとともに、降格圏脱出を図りたいところだ。


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 2、レバンテvsビジャレアル

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 レバンテの前節はオサスナ相手にエル・サダールで1-3の敗北。この敗戦によって18位マジョルカとの差は7に広がり、残り8節での9pt差逆転という通常には厳しいと言わざるを得ない状況に追い込まれた。更に今後の日程を見ても、ビジャレアルバルサ、マドリー、セビージャ、ラ・レアルといった強豪との対戦を控えており、最終節を待たずしての降格決定も十分に考えられる状態だ。更にそこに追い打ちをかけるようなデフルートスの離脱。負傷を負った彼は今季絶望と言われており、今季のレバンテで一人息を吐いていた彼の負傷離脱はあまりにも痛い。ただかれこれ17-18シーズン以来4年間プリメーラの地で戦い、攻撃的フットボールで魅了したチームのプライドを見せ、来季以降につなげるためにも最後まで勝ち点3を目指す戦いに期待したい。注目はカンパーニャ

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 昨季から負傷離脱を繰り返し、その不在が今季チームの低調を招くことになってしまったカンパーニャ。そんな彼もエスパニョール戦で途中出場を果たし復帰。前節こそ出番がなかったものの、彼の復帰は絶望的な状況にいるチームにとって唯一のポジティブなニュースだ。降格した場合は1部クラブへのローンが条項として含まれていると言われている通り、レバンテでのラストシーズンになる可能性の高いカンパーニャ。6年間在籍したクラブへの恩返しのため、そして来夏でのステップアップのためにも自身の価値を証明したいところだ。


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 一方のアウェイ ビジャレアルは前節カディスに0-1で敗北。ミッドウィークにCLがあったこともあり、大胆なターンオーバーをして臨んだ1戦だったがカディスの前に自分たちのサッカーができず、時折見られたライン間を取ったロチェルソからのチャンスシーンも活かし切れず、これで4位アトレティコとの差は9に。現実的に考えてCL圏確保は厳しくなった今、CLベスト8はもちろんだが、リーガで狙いたいのは5位ベティスのポジション、ただここも勝ち点5の差があり、ここから先の試合で全勝するくらいの勢いが必要だ。試合後のミッドウィークにバイエルンとのCLベスト8がある中で迎えるこのレバンテ戦。ある程度ターンオーバーを使うことが予想される。この代表ウィークではパウ、ピノがラ・ロハに選出されたのを始めに、ルジ、フォイス、チュクウェゼ、ダンジュマ、マンディ、ディア等々主力陣がしっかりと召集されている。その一方で大きいのはケガ明けのエース ジェラールの回復の時間が取れること。ということでこの試合の注目はジェラール・モレノ

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 ユヴェントス戦では復帰早々さすがのクオリティを見せつけた彼だが、リーガではまだらしくないミスが目立つなど本調子には程遠いプレーを見せていた。今後のバイエルン戦、そして最終盤のリーガを戦い抜くうえでエースの絶好調は欠かせない条件となる。この2週間どこまで回復できるのか、そしてミッドウィークに控えるバイエルン戦に向けての前哨戦となるこの試合。どのようなインパクトを残してくれるのか。注目したいところだ。


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3、セルタvsレアル・マドリー

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 ホーム セルタの前節はベティス相手にスコアレスドロー。順位の近いライバルたちが総じて勝利したため、トップハーフからは落ちてしまったが、それでも強敵相手に勝ち点1を拾う結果は悪いものではないだろう。特にハビ・ガランをサスペンションで欠いた中、懸念されたビルドアップの部分ではベルトランがいつも以上に存在感を発揮。ベティスのプレッシングをものともせず、上手いポジショニングを保ちながら見事な運びを見せた。今節の相手はさらに中盤の支配力に優れるマドリー相手。戻ってくるガランとともに、マドリーのプレッシングをいかに回避し、できるだけ自分たちの時間を増やしたいところだ。注目選手はケビン・バスケス

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 前節ウーゴ・マージョが右ひざの負傷を負い、診断結果は今季絶望。チームのカピタンであり、右の大外で攻守ともに違いを作れる彼の離脱はチームにとっては大きな痛手だ。彼の代役を務めると思われるのがケビン。無難に攻守ともで貢献できるプレーヤーではあるがマージョと比べるとクオリティの差は否めず、不安が残るところ。そしてこの試合においてはマッチアップがヴィニシウス。彼自身クラシコでのプレーにかなりの批判を食らっており、この試合、そしてチェルシー戦で見返さなければいけないような状況。そんな相手にケビンがどこまで良い勝負を繰り広げられるのか。大きく勝敗を左右するだろう。


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 アウェイ マドリーの29節は先述の通りベルナベウの地で行われたエル・クラシコに0-4で敗戦。順位差、CLなどを考慮し、ベンゼマを無理させずに臨んだ1戦ではあったものの、この大敗は今後のチームに大きな影響を及ぼしかねない敗北となった。特にやり玉に挙がっているのはアンチェロッティモドリッチの偽9番という初めての戦い方でスタートし、2点ビハインドの後半、修正として行った3バックへの変更も中途半端のまま穴だらけ、その上交代1枚目がアザール、ヨビッチ、セバージョスらを差し置いてのマリアーノとこの試合の采配はもちろん、メンバーを固定化し、ベンゼマ不在のオプションをこの長いシーズンで試してこなかったことに対しても批判の声が集まっている。この批判を払拭し、自身の価値を再証明するためにはリーガ・CLの双方で今後圧倒的なパフォーマンスを求めたいところだ。注目はカルバハル

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 かつて世界最高のラテラルだった彼も怪我の影響かパフォーマンスの低下が顕著となっており、パリ戦、クラシコクラスの試合になると明確な穴になってしまう状態が続いている。もちろん前のアセンシオの立ち位置やサポートの問題があることも間違いはないが、その点を含め右サイドには修正が必要だ。とはいえオフシーズンではなく、重要な試合が毎週のように襲ってくるこのタイミングで新たな選手、戦術を試すのは現実的ではない。となると期待するのは各選手の奮起だ。 チェルシー戦前最後となるこの試合、カルバハルがどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか。期待したい。


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4、アトレティコvsアラベス

 ホーム アトレティコの29節はラージョ相手にバジェカスで勝利。ユナイテッド戦での激闘から日も浅く、交代によってリズムを失い、コレアが暴言によって退場となり残り約10分間を10人で戦うなど、難しい試合にはなったが、何とか勝ち点3を獲得し4位の座を死守した。そして迎えるこの試合、同じ週のミッドウィークにCLシティ戦を迎える中、ホームの地で余裕を持って勝利したいところだ。この試合に向けては先述の通り、コレアがサスペンションで欠場、またコケも累積5枚ということでお休みとなる。この試合の注目はカラスコ

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 前半戦のアトレティコをコレアとともに引っ張ってきたカラスコだが、ここ最近はCLでの3試合出場停止の影響、そしてその間のロディの台頭によりポジションは安泰とはいえなくなってきている。ミッドウィークのシティ戦1stレグも出場停止が続くこともあって、この試合チームを楽にするような活躍を期待したいところだ。アラベス相手にシーズンダブルを食らうわけにはいかないこの試合、前半戦の屈辱を晴らす勝利が欲しいところだ。


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  一方、アウェイ アラベスの前節は残留をかけての大一番 ホームで迎えたグラナダ戦に2-3で敗れるという結果に。これで残留圏内の17位カディスとの差は5に広がり、16-17シーズン以来5シーズンにわたって成功してきた残留という目標はかなり厳しいと言わざるを得ない状況だ。今季のアラベスに一貫している課題は得点力不足。得点数はリーガ最低の23。更にそのうち半分以上の12点は絶対的エース ホセルが決めているもので、そのホセルに次ぐゴールゲッターは2点のCBラグアルディアと、守備的CHであるエスカランテ、ルームと、この記録がなにより得点力不足、そしてホセル頼りの現状を象徴している。奇跡の残留に向けて、欠かせないのはホセルに次ぐスコアラーの台頭。このブログでもこれまでミゲル・デラフエンテ、ファクンド・ペリストリ、ルイス・リオハ、エドガル・メンデス、ジェイソン、マヌ・バジェホ、マヌ・ガルシアとほぼすべてのアタッカーの名前を挙げてきたが、そのすべてが期待を裏切っているのが現状だ。この絶望的な状況で持ち前の堅守を復活させつつあるアトレティコから得点を期待するのは難しく、できる限り0に抑え、ホセルの一発に駆けるという戦い方が可能性は低いが、唯一残された道と言えるだろう。注目選手はテナグリア

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 シモ・ナバーロの負傷離脱を受け、冬にタジェレスからローンで獲得したアルゼンチン人右ラテラルである彼は、加入以来非常に高いレベルのパフォーマンスを見せており、アラベスにとって唯一の希望といえる存在になっている。フィジカル的には特別優れているわけではない彼だが、その魅力はラテラルとしての平均値の高さ。元々はCBを務めており右ラテラルを本職としてやりだしたのは2019年と、ラテラルとしての歴は浅い彼だが、そのポジショニングは非常に的確で、決断の質も高く、その決断を支えるだけの基本技術をしっかりと兼ね備えている。特にペナルティエリア付近からハーフスペースに抜け出したエスカランテやホセルに浮き球で出すスルーパスは彼の加入後アラベスの1つ武器となっており、この形はアトレティコ相手にも見せたいところ。残留のために勝利が欲しいこの試合。前半戦に続くジャイアントキリングを再び起こし、前年度覇者にダブルという最高の結果を求めたい。


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5、アトレティックvsエルチェ

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 ホーム アトレティックの29節はヘタフェ相手に1-1。約30分間を10人で戦いながら相手GKソリアのパラドン連発もあり、ホーム サンマメスで勝ち点1に終わってしまった。現在の勝ち点は41。ヨーロッパ圏内の6位ラ・レアルとの差は7と少々難しくなってきたが、トップハーフフィニッシュのためにもホームで迎えるこの1戦。勝利が欲しいところだ。代表ウィークではシモンがラ・ロハ、サンセ、ニコ・ウィリアムスがU21、ニコ・セラーノがU19に召集。彼らの疲労蓄積は気になるところではあるが、ケガの影響で召集を見送られたイニゴ・マルティネスをしっかり休ませられたのは大きい。イェライが出場停止となるこの試合、ビビアン、イニゴのコンビに期待したいところだ。注目選手はレンゲル

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 昨季、加入1年目で8G4Aをあげ、チームMVPといっても過言では無いほどの活躍を見せた彼だが、今季は序盤から不調が続いた。結果がついてこないのはもちろん、ボールを受けてもミスやロストの回数が圧倒的に多く、とうとうそのポジションはニコ・ウィリアムスやサラガに奪われることも。しかし、スーペルコパ明けくらいから徐々に復調し始め、最近ではアシストを量産。得点は未だ1にとどまっているがアシストは既に6とその数字を伸ばしている。前節もオリベラ相手に互角以上の戦いぶりを見せ、チャンスメイクを連発。完全に復調したといって過言はないだろう。サンセ、ニコ×2の成長で更にアタッカー陣の層が厚くなったアトレティック。それでもベレンゲルがチームにもたらすものは替えのきかないものだ。


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 アウェイ エルチェの29節はバレンシア相手に0-1で敗戦。降格圏とは未だに勝ち点6の開きがあるものの、余裕を持っての残留を達成するためにもこの試合、連敗だけは避けなければならない。バレンシア戦ではまたもいつも通りの形を崩し、ペレ・ミジャを右、ポンセをボジェと組ませる形でスタート。しかし、この形では右の大外を取る人がいなくなってしまい、攻撃が左に寄った結果停滞するというシーンが多く見られた。途中ラテラルにホサンを入れてから多少良くはなったものの、やはりその後、テテ・モレンテが投入されて以降のプレー内容を見ると右からテテ・モレンテ、ペレ・ミジャ、ルーカス・ボジェ、フィデルの並びが最適解であることに疑いはないはずだ。この試合注目はルーカス・オラサ

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 前節モヒカが審判に暴言を吐いたことで、2試合の出場停止となり(その後出場停止のの取消が決定。オラサの出番はないかも)、代役としての活躍が期待される今冬バジャドリーから加入したウルグアイ人だ。その実力はセルタ時代に証明済みであり、リーガでの実績も抜群。控えに置いておくのがあまりに勿体ないクラスの選手であり、モヒカが不在であっても彼であれば十分その穴は埋められるはず。彼の一番の持ち味はキック精度の高さ。彼のクロスは一線級のものがあり、モヒカほどの爆発力はないが、左からのチャンスメイク力に関してはモヒカ以上おいっても過言のない人物だ。あとはフランシスコがしっかりと前線のユニットを整え、左右にしっかりと揺さぶることができればアトレティックの堅いDFを打ち破ることも十分可能だ。


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6、ベティスvsオサスナ

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 ホーム ベティスの前節はセルタ相手にバライードスでスコアレス。フェキル不在の穴はやはり大きく、ライン間の危険な位置で時間を作ることができず、カナレスからファンミのダイアゴナルランという形以外にチャンスらしいチャンスを救ることができなかった。アトレティック戦のラフプレーの影響で2試合の出場停止となり、この試合まで欠場となるフェキル。そして負傷による離脱が決まったカナレス。この2人の穴をどのように埋めるのかは注目だ。CL圏内の4位アトレティコまでの勝ち点差は既に4まで広がっており、これ以上の取りこぼしは致命傷となる。CL圏内への望みをつなぐためにも勝ち点3が絶対条件だ。注目選手はロドリ

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 今季序盤こそ大きなインパクトを残した彼だが、カナレスが右に固定化され、ファンミが台頭したタイミングとロドリ自身の負傷やコロナによる離脱期間が被ったことによって大幅に序列を落としてしまい、最近は出番が非常に限られている。とはいえ10番を背負ったU21でのパフォーマンスを見てもその実力は確かなものがあり、フェキル、カナレスの両雄が不在の今、ライン間での仕事を担わすべき存在ではないだろうか。ベティスの将来を背負うカンテラーノの奮起に期待したい。


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 一方、アウェイ オサスナの前節はレバンテ相手に3-1の勝利。チミー、ブディミルと得点が欲しかった2人に結果がついたのはポジティブ。バルサ戦での4-0での大敗によってできた悪い雰囲気をしっかり払拭した状態で代表ウィークを迎えることに成功した。奇しくも現在の順位は19-20の昇格以来、10位、11位となっているこの2シーズンと変わらず10位。残留の心配もなく、ただヨーロッパカップ戦圏内は現実的ではないという位置だ。そんな宙ぶらりんともいえる状態の残り8節。どこにモチベーションを見出して戦っていくのかは1つの注目点となる。その1つの選択肢となるのが、来季に向けた構想のスタート。マヌのアトレティコへのローンバックがほぼ確定的であり、ダビド・ガルシア、モンカジョラらにも引き抜きの噂がありオイエルやイニゴ・ペレスといった一時代を支えたベテランの退団が濃厚である一方、ウエスカのセオアネらの名前が既に補強プランとして挙がっているなかで、注目したいのがキケ・バルハ

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 先日25歳の誕生日を迎えたこのカンテラーノはシーズン序盤こそ右ワイドの一番手として出場機会を得ていたが、自身の負傷離脱、そしてその間のチミーの右サイド固定により出場機会を激減させている。最近では19歳イケル・ベニートの後塵を拝するようになってきており、インテンシティの高いフットボールを推し進めるアラサテの下で序列の低下は明らかだ。とはいえそのポテンシャルは間違いないものがあり、彼をどのように扱っていくのかは残りの8節で答えを出したいところ。同じくカンテラーノのハビ・マルティネスとともにアラサテがどのように使っていくのか注目だ。


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7、グラナダvsラージョ

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 ホーム グラナダの29節はアラベス相手に3-2で見事勝利。19位vs17位の直接対決を個での優位性を活かし見事制し、ようやく2022年初勝利を挙げた。この勝利で順位は1つ上がり16位へ。降格圏の18位マジョルカとはまだ勝ち点差2ということで、依然危ない状況であることに変わりはないが、新監督の下悪すぎた今までの流れに終止符を打てたのは非常に大きい1戦と言えるだろう。代表ウィークを挟んだとはいえ、この勢いを持続したいグラナダ。逆にこの代表ウィークによる休養は新監督の戦い方をチームに浸透させるうえで大きく、最終盤に向けた準備をどこまでできたのかが試される試合だ。注目選手はホルヘ・モリー

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 冬の補強以来、ロベルト・モレノ前政権下では序列が低下し、出番も減っていた彼だが、やはりその存在感は別格。ロングボールの基準点としてはもちろん、得点能力、見方を活かす動き、守備での貢献等々いずれも素晴らしいパフォーマンスレベルで今月で40歳になるプレーヤーとは到底思えないような出来だ。当然ながらこの活躍を見せている衰え知らずの選手をグラナダが手放すわけはなく、前節終了後には23年までの契約延長を発表した。ラージョがハイプレスをかけてくると予想されるこの試合、モリーナのアバウトなボールを処理する能力の高さがチームの前進を大きく助けるような状況は容易に想像でき、彼のスタメン起用、そし活躍に期待したい。残留確定ラインと呼ばれる40まで残り12pt。多少下がるとしても後2.5~3勝分くらいのポイントは不可欠であり、今後セビージャ、アトレティコベティスといった強豪との対戦が待っていることを踏まえても、ホームに低調ラージョを迎えるこの試合、前半戦のリベンジおなるような勝利が欲しい。


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 一方、アウェイ ラージョの29節はアトレティコ相手に0-1で敗戦。得意のハイプレスによるショートカウンターアトレティコを押し込む時間も見られたが、ギリギリのところでオブラクらに阻まれウノゼロでの勝利を許す結果となった。これでリーガでは10戦勝ちなし。前半戦にはヨーロッパ圏内だった順位も今や降格圏と勝ち点差6の13位とプリメーラの難しさを痛感する後半戦になっている。実際残留も安泰とは全く言えない位置におり、代表ウィーク明け1戦目となるこの試合、直接のライバルであるグラナダにはアウェイとはいえ勝ち点3の確保が絶対条件だ。ポイントとなるのはやはり左サイド。困ったときほどチーム最大のストロングポイントに立ち返るべきであり、ラージョにとってのそれはフラン×アルバロのガルシアコンビを置いて他にはない。その中でも注目はフラン・ガルシア

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 カスティージャ出身の彼は現在もマドリーが保有権の半分を所持しており、来夏の買戻しを狙っていると言われるほど優秀なラテラル。身長は170(167とも)しかなく、明確な欠点という程ではないとはいえ、爆発的なスプリント力やフィジカルを持っているわけではないのでマドリーで通用するのかは未知数だが、ポジショニングにセンスを感じる選手であり、クロスの精度も抜群。インナーラップ、オーバーラップの使い分けも上手で対人守備やビルドアップにおいても、ラテラルらしい優秀なパフォーマンスを発揮できるいぶし銀よりのプレーヤーだ。そんなフランと縦突破型のWGであるアルバロとの相性は非常によく、内外を入れ替えながら侵入するラージョの左サイドはかなりの破壊力。この1戦でもグラナダの右サイドを破り、決定的な仕事で勝利に導くことができるのか。フラン・ガルシアに注目しながらこの1戦を見ていきたい。


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8、バレンシアvsカディス

 ホーム バレンシアの29節はエルチェ相手に1-0で勝利。ソレールのフィードからゲデスが沈めた1発をしっかりと守り切り、難敵相手に敵地で勝ち点3を持ち帰ることに成功した。この勝利で2022年初勝利となったマジョルカ戦以来リーガでは4戦で3勝1分と負けなし。順位も9位まで浮上しており、2年ぶりのトップハーフフィニッシュに向け視界は良好だ。ホーム メスタージャで迎えるこの試合、ガヤ、シレッセン、ガブリエウといった離脱組の復帰が濃厚となっており、ベストメンバーで戦うことのできる1戦になりそう。コパのベスト8で下したカディス相手にリーグでもしっかりと勝ち点3をあげ、この無敗街道を進めていきたいところだ。注目はソレール

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 代表帰りということもあってコンディションに一抹な不安が残る彼ではあるが、その支配力はバレンシアの中では群を抜いており、組み立て、崩し、セットプレーどれをとてもバレンシアにとって必要不可欠な要中の要だ。後半戦バジャドリーのドブレピボーテをセットで獲得し、中盤での支配力を高めているカディスに対抗するためには、ソレールの活躍が欠かせないだろう。中盤を制し、より多くの決定機を作ることができるか。ソレールにかかる期待は大きい。


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 一方、アウェイのカディスは前節ビジャレアル相手に値千金の勝ち点3ゲット。この勝利を持って降格圏からの脱出に成功。もちろんまだ18位マジョルカとの勝ち点差はわずか1ということで油断ができる位置ではないが、良い風が吹いているのは間違いない。冬の補強によって戦力を大幅にアップさせたカディスはセルベラ時代の堅い442からの速攻という形だけではなく、能動的にボールを保持し、仕掛けることで相手DFを崩すというフットボールに取り組んでおり、CBのルイス・エルナンデスとチュスト、ピボーテのアルカラスとサン=エメテリオの活躍もあって、この形はビジャレアル相手にも通用するようなレベルまで仕上がっている。アウェイで迎える1戦とは言え、今後セビージャ、バルセロナ、マドリー、ベティス、ラ・レアル、アトレティックと強敵が勢ぞろいしていることを考えると、この1戦はどうしても勝ち点3が欲しい1戦。中盤を支配し、自分たちがペースを握り押し込んでいけるのか。注目だ。注目選手はアカポ

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 赤道ギニア代表の彼は生まれはバレンシア州エルチェであり、バレンシアカンテラーノでもある。トップチームで活躍することはなかったものの、通算4年間ほどバレンシアの下部組織でプレーしており、この試合にかける気持ちは人一倍強いものがあるはずだ。セルヒオ・ゴンザレス監督就任後、カルセレンからポジションを奪った彼はアフリカ系のプレーヤーらしい身体能力を生かした対人守備はもちろん、ビルドアップにおいても一定の働きを期待でき、スペインとアフリカ系の両方にルーツにある選手らしい器用なプレーヤーだ。そんな彼が、この試合でマッチアップすることになるのがおそらくブライアン・ヒルバレンシアの中心にして現在のリーガでも屈指のドリブラーだ。彼相手にアカポがどこまでできるのか、これはこの試合においてのカディスとして重要になるのはもちろん、アカポの今後のキャリアを考えたときにも1つの指標になるマッチアップ。アカポの検討に期待したい。


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9、バルセロナvsセビージャ

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  今節最大のPartidazoであるこの試合、ホームにセビージャを迎えるバルセロナは前節クラシコでマドリーに4-0でも完勝。後方からの配給で圧倒的な存在感を見せた両CB、圧巻の中盤3枚、そして結果をだしたトリデンテとチーム全体が機能しての大勝だっただけにこの勝利がもたらす意味は大きい。またクラシコでの勝利でポジティブな話題がカタルーニャ側のMundo Deportivo、Sportを中心にこの代表ウィーク中も飛び回っており、チャビに対する絶賛、ラ・ロハでのバルサ勢の活躍、ケシエ、クリステンセンの獲得確定報道、終いには99.9%ないだろうが恒例のレヴァンドフスキ個人合意の報道もでるなど、良い意味で騒がしい2週間となった。そして迎えるこの1戦、気づけば2位セビージャとの勝ち点差はバルサ側が消化試合が1少ない現状でも3にまで縮まっており、今節勝利することができれば、2位の座に立つこととなる。注目はエリック・ガルシア

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 クラシコでは圧倒的な配給力で素晴らしいパフォーマンスを見せたエリック。シティからの移籍時のゴタゴタ、プレミアでの低パフォーマンスからネガティブな捉え方をされることが非常に多いプレーヤーではあるが、そういった声を黙らせる素晴らしいプレー内容だったと言えるだろう。アラウホがおそらくCBに戻るであろうこの試合、エリックはベンチからの出場になる可能性も高いが出場した場合、サイド攻撃が多いセビージャに対し、エリックはしっかりと跳ね返すことができるのか。彼のパフォーマンスはこの試合でもカギを握ることになる。クラブ、ラ・ロハともにピケの後継者として期待されるエリック・ガルシア。その期待に応える素晴らしいパフォーマンスを期待したい。


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 一方、アウェイ セビージャの前節はラ・レアル相手にスコアレスドロー。これで公式戦3試合勝ちなしと難しい状況が続いている。その間に1試合少ない3位バルサ、同試合数の4位アトレティコとの勝ち点差は3に縮まっており、この代表ウィークを巻き返しのきっかけとしたいところだ。ポジティブなニュースとしては少しずつではあるが怪我人が復帰しているというもの。特に離脱期間が長かったラメラの復帰はチームに新たな活気を生み出すことになる。、加入直後、セビージャのメッシと言われたほどの活躍を見せた彼にかかる期待は大きく、テカティート、マルシャル、オカンポスらを合わせアタッカー陣はタイプの異なる一線級の選手を使い分けることのできる強力な陣容だ。そんな中で迎えるこの試合、注目はボノ

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 前節、負傷によりゴールマウスをドミトロビッチに譲った彼は復帰後向かったモロッコ代表でも負傷。ただ幸か不幸かその症状は脳震盪だったようで、順調にいけばこの試合には間に合うはずだ。圧倒的なパフォーマンスを見せるクルトワの陰に隠れてしまっているが、今季のボノは世界トップの一人といっても良いくらいの素晴らしいパフォーマンスを見せており、現在、世界中のキーパーで一番実力と知名度に差があるプレーヤ―だ。そのシュートストップ技術はさながら、キックやハイボール処理等幅広いタスクにも対応できる現代型のGKであり、ユナイテッドが関心を示しているという報道があったように、更にもう一段階上のクラブにステップアップしてもおかしくないくらいのタレントだ。バルサ相手に押し込まれることが予想されるこの試合、クンデ、ジエゴ・カルロスの最強CBコンビでも抑えきれないシーンは間違いなくあるはず。その状況でボノがどこまで無失点を保っていけるかがポイントとなる。リーガ最少失点のDFを支える最高の守護神に注目だ。


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10、レアル・ソシエダvsエスパニョール

 ホーム レアル・ソシエダの29節はセビージャ相手にスコアレスドロー。オヤルサバルの長期離脱が発表されて以降初めての1戦となったこの試合。ラ・レアルはセビージャ相手に優位に試合を進め、いくつかのチャンスを作るなどポジティブな内容ではあった。特にこれまでラ・レアルの悪い時に起きていたラテラルが低い位置でハメられるという最悪の形がスビメンディがCBの脇に入ることで、ラテラルを押し上げ、ビルドアップを上手く成立させていたのも好印象だった。このドローで順位は6位のまま、CL圏内の4位アトレティコまでは勝ち点6、EL確定圏内の5位ベティスまでは勝ち点差2。アトレティコの位置は現実的ではないが、調子を落としつつあるベティスの位置は十分射程範囲内であり、残り8節の現実的な目標は2年連続の5位確保になるだろう。とはいえ残りの日程を見ると、ベティスとの直接対決に加え、バルサアトレティコビジャレアルといった強敵との対戦を残しており、そこに余裕を持って挑むためにもホームで迎えるこの1戦は勝利がmust。前半戦敗れた屈辱を晴らし、5位確保へ勝ち点3以外は許されない。注目はポルト

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 先述の通りオヤルサバルが長期離脱中。更にこの試合ではヤヌザイがサスペンションにより欠場。バレネチェアも負傷離脱中とトップチームのアタッカーはポルトゥを除いて全滅状態。ロベーテやジュワラ、マルティン、ソラといったサンセ組もいることは確かだが、彼らに期待を持ちすぎるのもかわいそうな話。ということで奮起が期待されるのがポルトゥというわけだ。今季のポルトゥは28試合に出場しているものの、ヤヌザイの台頭もあり、先発出場はわずか15。更に結果は0G2Aと何とも寂しいものになっている。とはいえまだ29と老け込むには早すぎる年齢であり、本来であれば代表に名前が挙がってもおかしくないほどの選手。奮起に期待したい。


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 一方、アウェイ エスパニョールの前節はマジョルカに1-0で勝利、ダルデルからRDTというお得意の必殺パターンでワンチャンスを生かし、見事勝利した。この勝利で3戦無敗となったエスパニョールは現在12位。降格圏の18位マジョルカとの勝ち点差は10であり、決まりとまでは言えないが残留はほぼほぼ安泰とみて間違いないだろう。ということで目指したいのは下ではなく上、トップハーフでのフィニッシュ。現在10位オサスナとの差はわずか2であり十分に射程圏内だ。ホセル、オリバンでのフリー獲得が濃厚など、復活に向けさらに充実したシーズンに来季をするためにもこの昇格1年目で10位以内でのフィニッシュという実績が欲しいところ。そんなエスパニョールの今節はアノエタでのラ・レアル戦。難所での強敵の対戦ということで厳しい一戦になることは間違いないが、ホームでの前半戦同カードでは1-0で勝利しており、十分勝ち点1を持ち帰るという目標は狙える範囲。代表で怪我を負ったRDTの状態は不安が残るところだが、離脱せずにいることから見てもこの試合にはベストに近いコンディションで臨めるはずだ。注目選手はケイディ・バレ

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 モルラネスが出場停止ということでピボーテでの出場がほぼ確定といっていい彼はこの代表ウィーク、アルバニア代表としてプレー。RCDEスタジアムで迎えたスペイン戦では本拠地のサポーターから拍手で迎えられた。そんな彼はガタイこそ大きくないものの、動きながらボールを受けることに長けている選手であり、守備でも激しく戦える好プレーヤー。アトレティコカンテラ出身であり、マラガを経由して20年に加入しただけあってリーガでの経験も豊富。スペインらしい引き出し方やパウサなどの技術も高い。スビメンディ(ゲバラ)、メリーノ、シルバ(ラフィーニャ)というラ・リーガ屈指の中盤トライアングルを相手にするこの試合、ケイディ・バレが後方からどれだけダルデル、ヤンヘルの2枚を支えられるかが、結果を左右することになるだろう。


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