1、初めに
みなさんこんにちは。
今回はラ・リーガ26節の振り返りと、27節の全10試合のプレビューについて書いていきたいと思います。コメント等いただけたらありがたいです。
よろしくお願いいたします。
2、ラ・リーガ26節振り返り
今節最大のPartidazo El Gran Derbiことデルビ・セビジャーノの1戦はセビージャが2-1で勝利。前半、今季最高のインテンシティを持ってプレッシングに入ったセビージャが終始、攻勢の状態を保ち、PKとミスからの得点という形ではあったものの、2点を先取。後半ホアキンを投入し、カナレスを中に入れたこと、そしてセビージャの疲労が目立ちだしたことで、一転ベティスが攻勢となったものの、反撃をアディショナルタイムの1点に抑えきったセビージャが見事勝利。荒れすぎることはなくダービーらしい熱さと最高の環境を作り出したラモン・サンチェス・ピスファンの下、最高のデルビとなった。
その他の試合では首位マドリーは苦しみながらも難所バジェカスで勝利。バルサはミッドウィークのコパに向け、ターンオーバーを敷いたアトレティックに4点を取り快勝。アトレティコはユナイテッド戦で見せた形を継続し、セルタに2-0で快勝。ビジャレアルはピノのポーケルを含むマニータでエスパニョールに完勝した。その他の結果、暫定順位は下の通り。
今節のPick up Player はビジャレアルからジェレミ・ピノ。
ラテラルながらドブレーテを達成したロディ、途中出場から圧巻のプレイを見せたデンべレ、レバンテの2勝目に大きな貢献を果たしたデフルートスも候補ではあったが、やはりポーケルを果たしたピノを選出しないわけにはいかないということで、ピノを取り上げることになった。
今節のビジャレアルは右ラテラルにフォイスではなくオーリエを置いたことで、ラテラルに右の大外を担当させる形に。そしてロチェルソとトリゲロスがライン間でボールを引き出す役割を担い、その分ピノとダンジュマは自由に内外を使い分けながら動くことができる形となった。その分、ピノは本来最も得意なボールに触れながら、自由に動き、ランニングでゴールに迫るという形が数多く作れるようになり、見事4得点を達成した。
プリメーラの舞台でのポーケルはスペイン人としては21世紀に入って以来、モリエンテス、ソルダード、ネグレド、ブエノ、ミナに続く6人目。20歳以下の選手としては2015年のミナ以来、その他にも過去にはロナウド、メッシ、スアレス、グリーズマン、ネイマールなどリーガを代表するプレーヤーが達成してきている。さらに今回のポーケルは右、左、頭でそれぞれゴールを決めたパーフェクトハットトリックも内在したもので素晴らしい快挙といえる。今後ピノがどんな選手になっていくのか、ビジャレアルの宝、スペインの宝、そして世界の宝として見守っていきたい。
最後にいつも通り今節の個人的ベストイレブンとその準候補を置いてプレビューに移りたい。
3、ラ・リーガ27節プレビュー
・全体雑感
今節最大のPartidazoはCL出場権争いを占うベニート・ビジャマリンでのベティスvsアトレティコ。バルセロナの現在の調子の良さを考えると、この試合は両チームにとってシーズン1の大一番といっても過言では無く、この試合に勝利したチームが来季のCL出場権に大きく近づくことになるだろう。
首位マドリーはラ・レアルをベルナベウに迎えうち、絶好調バルサはエルチェの本拠地マルティネス・バレーロに乗り込む。2位セビージャは金曜開催の試合でアラベス、6位ビジャレアルは要塞 エル・サダールでの1戦。残留争いでは最下位レバンテはアウェイの地でアトレティック、カディスはホームでラージョ、マジョルカはアウェイでセルタ、グラナダもアウェイでバレンシアとの試合となる。
1、アラベスvsセビージャ
金曜開催のこの試合、セビージャをメンディソローサに迎えるホーム アラベスは26節ヘタフェに2-2のドロー。アウェイでの勝ち点1と結果だけを見れば悪いとは言い切れないが、約60分間もの間、数的優位な状態で戦っていたのも関わらず、わずか勝ち点1に終わってしまったのは残留争いの上で大きな痛手と言えるだろう。とはいえ25節終了時点で、アラベスと残留圏17位グラナダとの勝ち点差は4。まだ十分挽回できる勝ち点差ではあり、3/21に予定されているグラナダとの決戦がアラベスにとって何よりも重要な試合となる。ここでの勝利のためにセビージャ、レアル・ソシエダと続くこの難敵との2連戦を結果・内容両面においてどういった形で乗り切れるかは1つカギになってくるだろう。注目はルベン・ドゥアルテ
ヘタフェ戦で左からのクロスで見事2アシストを挙げたドゥアルテ。彼からホセル、あるいはエドガル・メンデスという形は今季のアラベスにおいてほとんど見られなかった形であり、相手が1人少なかったとはいえ、ホセル、リオハ以外から得点の形が作れたのは大きい。セビージャとの対戦となるこの試合ではオカンポス(テカティート)&ナバス(モンティエル)というリーガでも最強クラスの右サイドとのマッチアップとなり、彼の攻撃面での良さを出せる機会は殆どないかもしれないが、カウンターに幅をつける意味でも彼のオーバーラップからのチャンスメイクには期待したいところだ。
*ジエゴ・カルロスへメンバー外に。代わりはグデリか。
一方 アウェイのセビージャは大一番デルビ・セビジャーノに見事勝利。クンデ、オカンポスをサスペンション、マルシャル、レキク、スソ、ラメラを負傷、更にパプも前半で負傷交代、ジエゴ・カルロスはケガ明けということもあり45分のみの出場と非常に厳しい状況の中で、見事特に前半はシーズンベストといっても過言では無い出来で、コパで受けた屈辱のリベンジを果たした。これでCL圏内とは9pt差となり安泰といえるところまで来ることができ、残るターゲットは6pt差で追う首位マドリーの背中とEL優勝。とはいえ、先述の通り怪我人が圧倒的に多く、チーム状態も決していいわけではないセビージャ。このデルビでの勝利をどれだけ、自分たちの勢いにし、残りの3か月をチーム全員で戦い抜けるかがカギになる。注目はテカティート。
デルビにおいて見事なスルーパスで1点目に繋がるPKを演出し、守備でも対面のアレックス・モレノに仕事をさせないなど、オカンポス不在の穴を全く感じさせない活躍を見せたテカティート。負傷もあって連携面での不安もあったナバスとの関わりも見事な出来であり、ベティスの武器である左サイド、セビージャ側からすると右サイドを完全に制圧した。この試合ではオカンポスの復帰もあり、左右どちらを務めるのかは不明だが、彼の南米人らしい技術と、献身的な守備は既にセビージャにとって大きな武器になっている。負傷等で攻撃の駒が減っている今、彼がどれだけ離脱することなく活躍できるかは、最終盤のセビージャにとって非常に重要なポイントになるだろう。
2、オサスナvsビジャレアル
ホーム オサスナの25節はアノエタに乗り込むものの1-0で敗れる結果に。ラ・レアルがターンオーバーを敷いていたことを加味するとアウェイとは言え勝ち点を拾いたい試合ではあったが悔しい結果に終わった。相手がアトレティコ、ラ・レアルと難しい相手だったとはいえ、これで連敗となりこの後もビジャレアル、バルセロナ、1つ挟んでベティスと苛烈を極めるCL出場権争い勢との連戦が続く。最悪の場合、この連戦勝ち点0に終わる可能性も十分にあり、その悪い流れを作らないためにも、ホーム エル・サダールで迎えるこの1戦、勝ち点1でも拾いたいところだ。注目選手として挙げたいのがキケ・ガルシア。
最近の試合では先発の座をブディミルに譲っており、ベンチからのスタートが続いているキケ・ガルシア。しかし、そのブディミルは前節ル・ノルマン、パチェコというそこまで対人に優れているわけでもない選手たちに完全に抑えられ、全くボールを収められず、クロスに対しても完全にシャットアウトとなってしまった。現在のオサスナにおいて前で時間を作り、クロスに対して相手に脅威を与えられる9番の存在は必要不可欠であり、その役割を果たせるのはやはりキケ・ガルシアであろう。パウ&アルビオル(マンディ)とリーガ内でも質の高いCBコンビ相手にどれだけ仕事ができるのか。キケ・ガルシアの奮闘に期待したい。
一方、アウェイ ビジャレアルの26節はエスパニョール相手に先述したピノのポーケル、更にディアのゴールで5-1で完勝。ミッドウィークの激しい試合も考慮の上でフォイス、ペドラサをベンチに置き、パウ、キャプー、ロチェルソにも一定時間休みを与えられるなど理想的な形でCL明けの難しい試合を攻略することに成功した。そして迎える今節は要塞 エル・サダールでの1戦。今季オサスナがホームで結果を出せていないとはいえ、やはりエル・サダールの雰囲気は独特なものもあり、難しい1戦になることは間違いないだろう。ダビド・ガルシア、ファン・クルス、ルーカス・トロを中心とする堅固な中央の守備を、どれだけ引き出しその背後を取りに行けるかがポイントになるだろう。ジェラールの復帰ももう間もなくとなっており、この試合にはベンチ入りする可能性も。現状最大の大一番であるアウェイに乗り込んでのユヴェントス戦に向け、勢いをつける勝利を挙げたいところだ。注目はトリゲロス。
ユヴェントス戦1stレグではポジションをアルベルト・モレノに譲ったトリゲロスだが、エスパニョール戦ではロチェルソとともにライン間で見事な引き出しを見せ決定的なチャンスメイクを見せた。確かにCLという舞台でインテンシティのポイントで穴になる可能性も大きい選手ではあるが、限定的な形であっても彼の力はユヴェントス撃破には不可欠。オトラリーガの中では高いインテンシティとフィジカル強度を擁するオサスナ相手に彼がどのようなパフォーマンスを見せ、エメリに自身の存在をアピールできるか。注目したい。
3、エスパニョールvsヘタフェ
ホーム エスパニョールの26節はビジャレアル相手に1-5で完敗。カブレラがマーキングをミスし、ピノに頭で押し込まれて以降、ビジャレアルのビルドアップ、そしてその中でライン間を取りに行くロチェルソ、トリゲロスへの対応が全くできず、ケイディ・バレの両脇を思うように使われてしまった。元旦のバレンシア戦以来、公式戦8試合未勝利で順位も13位と残留争いに巻き込まれる危険性が出てきている。この悪い流れをどうにか切るためにもホームで迎える順位の近い相手との1戦。勝利が必要不可欠となる。注目はヤンヘル・エレーラ。
今季夏にグラナダから保有元のマンチェスター・シティを経由して移籍してきた彼。グラナダでのパフォーマンスが非常に質の高かったものだったことから、高い期待を寄せられ加入ものの、ここまで怪我等の影響もあり、スタメン出場はわずか9試合。出た試合でもそこまでのインパクトは残せていない。彼の特徴でもある中盤での強度の高いボール奪取力もここまで鳴りを潜めており、実際前節もアンカー脇(彼の背後)を自由に使われてしまった。エスパニョールがこの悪い流れを改善するためには不安定な最終ラインを支える屈強な中盤での強度が必要不可欠。アランバリやマクシモビッチ等を擁するヘタフェの中盤相手のハイインテンシティ対決を制し、主導権を得ることができるのか。注目したい。
一方のアウェイ ヘタフェは25節アラベス相手に2-2のドロー。ホームで降格圏の相手に勝ち切れなかったのは非常に痛い結果とはいえ、60分間数的不利の中、勝ち点1をもぎ取ることができたのは非常に大きく、またチームとしての底力がついてきた証拠だろう。順位こそ未だ15位と残留に向け気の抜けない順位ではあるが、直近のチーム状態及び完成度の高さを見れば余裕を持っての残留は十分実現可能な目標だ。とはいえこの試合ではチームの要となっていた左CBのクエンカが不在。更にアレニャ、ダミアン・スアレスも出場停止により欠場となることが確定している。アレニャの代役はオスカルで十分務まると考えられ、ダミアン・スアレスの代わりも質こそ落ちるものの、イグレシアスが一定のプレーを見せてくれることは予想されるが、問題はクエンカの不在。左足から質の高いボールが供給できる彼の存在は押し込まれた際にチームが前進するための大きな武器となっており、このタスクを務めることのできるプレーヤーは他にいない。ここをどのようにチーム全員でカバーしていくかが大きなカギとなるだろう。注目はミトロビッチ。
シーズン序盤の不安定っぷりから比べると見違えるように3CBの中央として良いパフォーマンスを見せている彼ではあるが、その要因として横にいるクエンカの存在は大きく、ミトロビッチの苦手なフィードやスピード系アタッカーの対応をクエンカがこなしていたことで、より自信を持って得意なプレーに専任できたという部分は大きい。それ故にクエンカ不在で迎えるこの試合、彼にとっては開幕からここまででどれだけリーガにフィットし、どれだけ成長することができたのか見極める試金石となる。リーガ屈指のデランテーロであるRDT相手にミトロビッチがどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、注目したい。
4、バレンシアvsグラナダ
前節、アウェイでマジョルカ相手に1-0で勝利し、新年初のリーガでの勝利を挙げたバレンシア。長期離脱から復帰したガブリエルのスーペルゴラッソもあり、守備でもクリーンシートと理想的な結果となった。しかし、理想的だったのは結果のみ。そのガブリエルを中央に据えた532の形は全くと言っていいほど整理されておらず、中盤3の脇を一発のサイドチェンジで完全に開けてしまい、久保やダニ・ロドリゲスといったタレントにいいようにやられてしまった。その一方、ミッドウィークのコパでは内容も含め、十分満足のいく戦いぶりでマルセリーノラストシーズン以来の決勝進出を達成。あの夏、マルセリーノ、パレホ、コクラン、ロドリゴ等々を悲劇的な形で失うなど、関心がないどころか悪影響しかもたらさないくそオーナーの下でも、ソレールとガヤを中心に作り上げたものがようやく1つの形として花開いた。とはいえ代償も小さくはなく、この試合でガヤとガブリエウの2人が怪我を再発させ、この試合では欠場が濃厚。他の選手たちも疲労もあり、この試合ではある程度ターンオーバが予想される。そんな中で迎えるこの1戦、何とか良い流れをリーグ戦に持っていくためにも勝ち点3が欲しい1戦だ。注目はディアカビ。
今季はボルダラスの下、成長を果たし、好パフォーマンスが続いているディアカビ。アルデレーテが出場停止、ガブリエウが怪我で欠場が予想されるこの試合。ディアカビにかかる期待と負担は大きい。スアレスやモリーナ、アレソといった強力FW陣をいかに抑えられるか。この試合の勝利のため、ディアカビの活躍が不可欠だ。
一方、アウェイ グラナダの26節はカディス相手に0-0のスコアレスドロー。序盤こそ、コジャドを上手く生かした形でカディスのプレッシングを外し、前進することができていたものの、ヘルマンの軽率なミスでドミンゴス・ドゥアルテが退場して以降は一方的に攻められる展開に。それが押し込む展開をそもそも想定してチーム作りがされていないカディスにはアドバンテージとなり切らず、結果的に勝ち点1を何とか拾うことはできた。しかし、状況はかなり厳しく年明け8戦未勝利で順位も降格圏とわずか4pt差の17位と残留に向けて黄信号が灯りだしている。週中には関係者によってロベルト・モレノの進退についての話し合いの場も持たれたようで、そこでは続投を支持することとはなったものの、このままでは最終盤での監督交代というギャンブルに挑まなければならなくなる可能性が高くなる状況。同じく年明け以来調子を崩しているバレンシアに挑むこの1戦、アウェイとはいえ何とか勝ち点3が欲しいところだ。注目はマチス。
冬にMLSへの移籍が殆ど決まりかけていながらも、最終的に残り半年の残留が決まったマチス。しかし監督、クラブ、本人すべてが移籍を前提として進めていたため、それぞれ関係性わ著しく悪化しており、ベンチorベンチ外の日々が続いている。しかし、マチスの代役として冬に獲得したウズニはマチスに比べると遥かに見劣りするのはこれまでの試合でも明らかであり、実際ハーフタイムでウズニに代わってマチスが投入された前節の後半45分を見てもチームにおけるマチスの存在の大きさは一目瞭然。最悪なチーム状況の中で、迎える最終盤の残留争いにおいて生き残るためにはマチスの存在は必要不可欠だ。何としてでも勝利の欲しいこの試合、1つのターニングポイントとすることが出来るのか。注目したい。
5、レアル・マドリーvsレアル・ソシエダ
*フェデの風邪による欠場が濃厚。代わりはカマヴィンガか。
ホーム マドリーの26節は難所バジェカスの地でラージョに0-1の勝利。序盤から主導権こそ握れたものの、ルカ・ジダンの好セーブもありゴールを取り切れない展開が続き、それどころかラージョの強度の高いプレッシングの前に軽率なミスを連発。特にカゼミロは61分までの出場で14回のボールロストを記録した。CLパリ戦前後より思ったようにいかない試合が続いており、その中でも確実に勝ち点3を積みあげていっているのは流石の一言だが、パリ戦に向けては不安の残る試合が続いている。このラ・レアル戦明けミッドウィークに開催されるこの試合、ターンオーバー等も含めどういったマインドでアンチェロッティ及びマドリーの選手たちが向かっていくのかは注目だ。注目選手はヴィニシウス。
前節も見事な形でのアシストでベンゼマのゴールを演出するなど、結果自体は相変わらず見事なものを出しているヴィニシウスであるが、ここ数試合のパフォーマンスレベルは明らかに落ちており、疲労の色を感じざるを得ない試合が続いている。パリ戦での逆転突破に向けここの復調は間違いなく重要なものであり、パリ戦に向けて、復調のきっかけとなるプレーに期待してこの試合も出し続けるのか、それともしっかりと休みを与え、パリ戦へフレッシュな状態で挑めるようにするのか。アンチェロッティがこの試合をどのように考えるのかは気になるところだ。この試合の結果云々以上にパリ戦の逆転突破のためにこの試合をどう捉え、どのように使うのか。アンチェロッティの選択に注目したい。
*アイヘンが負傷の影響でメンバーに帯同せず。リコも同様のため、この試合でも右からエルストンド、ルノルマン、パチェコ、ゴロサベルの形か。もしくはサルドゥアを右に入れ、エルストンド、ルノルマンをCBとするか。
一方 アウェイ ラ・レアルの25節はオサスナ相手に1-0で勝利。ライプツィヒに敗れてのEL敗退、バスクダービーでの4-0での完敗など嫌な流れが続いていただけに内容がどうであれ、この勝ち点3という結果は非常に大きいものとなるだろう。更にこの試合では今まで出番を与えられていなかった者たちにも出場機会が与えられ、カピタンのイジャラメンディ、Bチーム登録のマルティン、ジュワラ、パチェコはそれぞれ自分の特徴を十分に生かしたプレーができていた。戦力のさらなる充実という意味でもこの4名の活躍は大きいがそれ以上に大きかったのが主力に休養を与えられたこと。週2試合ペースで試合を積み重ね、更に夏のユーロや五輪から蓄積した疲労が再びじわじわと効いてくるであろうオヤルサバルやスビメンディなどに少しとはいえ余裕を与えられたのは非常に大きいと言える。そしてミッドウィークの延期分マジョルカ戦ではほぼいつも通りのメンバーで2-0で勝利した。そんな中迎えるベルナベウに乗り込んでの1戦。まず気になるのはこの試合をどれくらいのテンションで臨むのかという点。この試合の後は1週間空くとはいえ、2週間連続の週2ペースであり、水曜開催のマジョルカ戦から中3日のいう厳しい日程での試合となる。そしてアウェイで相手がマドリーと全力でぶつかっても勝ち点の保障は全くない1戦。あえてこの試合をターンオーバー気味に使うことで主力に休みを与えるのか、それともヨーロッパカップ戦出場権争いを1ptでも優位に進めるため全力で勝ちに行くのか。このスタンスに注目したい。注目選手はエルストンド。
前節決勝点を挙げチームの勝利に貢献した彼だが、注目したい部分はそこではなくもちろんDFリーダーとして、そしてビルドアップの中心としての役割。実際彼をベンチに置いたバスクダービーではビルドアップのフェーズで完全にアトレティックのハイプレスにはめられ続ける結果となってしまった。その過ちを再び繰り返すわけにはいかず、マドリーがセットしてくるか、それとも前から当たってくるかは読めないところではあるが、どちらにせよエルストンドの存在はラ・レアルにとってキーポイントとなるだろう。彼を中心とした守備ブロックでマドリーの攻撃陣を抑え、ボールを保持しゴールに迫るラ・レアルらしいフットボールで敵地から勝ち点3を持ち帰りたいところだ。
6、カディスvsラージョ
ホーム カディスの26節はアウェイでグラナダ相手に0-0のスコアレスドロー。前半で一人少なくなった相手に対し、効果的な崩しをほとんどできないまま、残留争いの上での直接のライバル相手に勝ち点2を落とす結果となった。これで17位グラナダとの差は4のままであり、残りの試合数を考えても、これからは何としてでも勝ち点1はもぎ取る粘り強い戦いが求められる。戦術面でいくと、前々節より採用している3412/3421気味でのハイプレスはうまく機能しており、高い位置でのボール奪取からのカウンターが増えているのも事実。とはいえ、それはヘタフェ、グラナダとどちらも3バックでミラーゲーム的な形となった相手に対してのものであり、4231で来るであろうラージョに対してどこまで通用するのか、そもそもこの形で来るのかは疑問の残る点でもある。ここをセルヒオ・ゴンザレス監督がどのように考えるのかは1つの注目ポイントだ。注目選手はルイス・エルナンデス。
今冬にマッカビ・テル・アビブから移籍してきた32歳のベテランCBは出身がマドリーのカスティージャであり、過去スポルティング・ヒホンやマラガでのプレー経験もあるなど、リーガを良く知った選手。それだけにフィットも早く既にカディスのDFにおいて大きな役割を背負っている。3バックの右で起用されている彼がこの試合でマッチアップすることになるのはおそらくアルバロ・ガルシア。ラージョはミッドウィークにコパ準決勝を控えているだけにターンオーバー的に他の選手が出てくる可能性もあるが、どちらにせよラージョの左サイドはチーム1のストロングポイントであり、難しい対応が迫られることになるのは間違いないだろう。そんな中でルイス・エルナンデスがどのようなプレーをできるのか。ヒホン、マラガで厳しい残留争いを戦った経験を持つ彼のベテランならではのプレーに注目したい。
一方、アウェイ ラージョの26節はマドリーをバジェカスに迎えての1戦。結果は0-1で敗戦となった。前からの強度の高いプレッシングはうまく機能しており、古巣相手となったルカ・ジダンが好パフォーマンスを見せるなど、全体的にも十分ポジティブな部分が見られた試合ではあったが、公式戦5連敗、リーガでも5連敗&7戦未勝利と完全に悪い流れに飲み込まれてしまっており、前半戦の躍進で一時は4位まで上昇した順位も気づけば12位まで転落してしまった。また、ミッドウィークに行われたコパ準決勝vsベティスの2ndレグでも敵地で質の高いパフォーマンスを見せ、一時はべべのスーペルゴラッソで2戦合計スコアでタイに持ち込んだものの、アディショナルタイムでの失点で敗退と、強敵相手に良い内容を見せながらも結果がついてこない状況が続いている。とはいえ、一時に比べれば大外からのクロスと中でのライン間で引き出しての崩しという2つの使い分けができるように再びなってきており、状況としては悪くないのもまた事実。きっかけとなる勝利さえ上げることができれば、再び連勝街道に乗ることも夢ではないだろう。注目はコメサーニャ。
ベティス戦ではシスにポジションを譲った彼だが、中3日で迎えるこの試合ではスタメン出場が予想される。ラージョ全体において1つの課題となっているのが、プレス回避のフェーズ。積極的にハイプレスをかけるラージョだが、一転それを受ける側になった場合脆さが出るのがラージョの不安点だ。更にこの試合では、DFリーダーでありビルドアップの要でもあるカテナがサスペンションにより出場停止となり、3421移行後かなり前からはめる意識が強くなっているカディスのプレッシングをどのように外していくかがキーとなる。その中で注目なのがコメサーニャ。2CB+2CHでビルドアップを行うラージョだが、コメサーニャはプレス回避時の判断に少々難があり、彼の所で何度か引っかかるシーンが散見されている。この試合、ここでうまくカディスのプレッシングを裏返せるか、それともいつも通りハマってしまうのか。ここが試合全体の行く末を左右するだろう。
7、エルチェvsバルセロナ
ホーム エルチェの26節 レバンテに0-3で完敗。エース ルーカス・ボジェの復帰戦となった試合を最下位相手に3失点で敗れるという最悪の形で落としてしまった。カリージョとボジェというポストワークとクロスへの入り込みが上手いタイプの選手を並べた2トップは、チームの外循環でのポゼッションに繋がってしまい、相手がセットした状態での大外からのクロスという一番可能性の薄い形が続いてしまいクロス数は脅威の31本。ボジェの復帰がフランシスコの決断に悪い意味での影響を与えてしまい、調子のよいエルチェの形を全く作れなかった。そんな中迎えるこの試合、絶好調のバルセロナをホームに迎える1戦。現在リーガで最も調子の良いチームといっても過言では無いバルセロナ相手に勝ち点を拾うというのは極めて難しいミッションだが、少なくともレバンテ戦で作ってしまった悪い流れを切るような戦いぶりを見せたいところだ。注目はフィデル。
エルチェの副キャプテンであり、前監督のエスクリバからは絶対的な中心として絶大な信頼を受けていた彼だが、フランシスコ政権ではペレ・ミジャが左サイドに回り、フィデルはその後塵を期す場合も多く、前監督ほどの信任は得られていない。とはいえ彼のハーフスペースにおいてライン間で顔を出し、そこから決定的なチャンスメイクができる彼の存在は冬の移籍市場でルーカス・ペレスを放出してしまったことで唯一無二のであり、彼のこの能力を活かさない手はない。今後の最終盤、余裕を持った形での残留という目標達成のためにもフィデルとフランシスコがどのような関係を築けるのかがカギになる。
一方 アウェイ バルセロナの26節はアトレティック相手に4-0で完勝。前半オーバメヤンのゴールで先制したものの、後半序盤は選手を変えてきたアトレティック相手に押し込まれる展開に。しかし、デンべレ、フレンキーの投入で一気に流れを引き戻し、終いには途中出場のルーク、メンフィスのゴールもあって4発快勝。ベンチスタートとなった選手が結果を残すという理想的な展開での勝利となり、チームの雰囲気は最高なものになっている。この調子であれば、余裕を持ってのCL出場権獲得、そしてEL制覇は十二分に射程範囲であり、そのためにもアウェイで乗り込むこのエルチェ戦、できるだけ楽に&良い形で勝ち点3を拾い、ミッドウィークのEL ガラタサライ戦へ向けたコンディション調整に使いたいところだ。注目はガビ。
開幕以来圧倒的なパフォーマンスで一躍ニューヒーローとなったガビ。最近の試合でもそのパフォーマンスは落ちることなく素晴らしいプレーを見せているが、それでもポジションが安泰とは言えないのが今のバルセロナ。インテリオールではフレンキーとペドリが世界最高といっても良いだけのパフォーマンスを見せており、左エストレーモの位置にはフェランが地位を築いている、更にメンフィスやデンべレもこのポジションを今後争っていくものと考えられ、なんと贅沢な悩みか、非常にレベルの高いポジション争いが繰り広げられている。この激しい競争の中でガビがペドリのようにもう一段階覚醒を見せ、世界最高峰のインテリオールとなることができるか。既に脅威でしかない17歳のさらなる成長に期待したい。
8、セルタvsマジョルカ
ホーム セルタの26節はアトレティコ相手に0-2で敗北。ユナイテッド戦と同様の形での戦い方をしてきたアトレティコに対し、ベルトラン、デニス・スアレスを中心としたビルドアップからブライス・メンデス、アスパス、セルビらが上手くライン間を取ることによって、ユナイテッドに比べるとチャンスも多く作ったが、ロディのアイソレーションには対応しきれず2失点で敗れることとなった。チームの状態としては悪くなく、攻撃の形が上手く整えられているセルタだが、これで3戦未勝利と結果は良くない流れに入ってきつつある。アトレティコ戦はともかく、カディス、レバンテの連戦でそれぞれ勝ち点1にとどまったのが痛恨であり、今後ビジャレアル、ベティス、マドリーと難敵との連戦が続くことも考えるとこれ以上の取りこぼしは避けたいところ。そういった意味でも今節の相手であるマジョルカは確実に勝利しなければいけない相手だ。注目はハビ・ガラン。
左ラテラルを務める彼はこの試合、久保とのマッチアップが予想される。今のマジョルカにとって久保は絶対的な攻撃の要であり、リーグ屈指のチャンスメーカーでもある彼相手にガランが攻守において優位に立つことができれば、セルタの勝ち点3は大きく近づく。とはいえガランは1vs1の守備に特徴を持っているタイプではなく、そのことから考えても、やはり彼に期待したいのは持ち味の低い位置で相手を一枚剥がしてのプレス回避。昨季リーガ1のドリブル成功数を記録した彼のプレス回避はセルタが誇る大きな武器の一つであり、ここで久保を外し、マジョルカを自陣ゴール前に張り付かせることがこの試合におけるガランの大きなタスクだろう。彼の良さが多く見られる試合になるか、それとも守備に追われる時間が長くなるか。彼のパフォーマンスが勝敗を左右する指標となるだろう。
一方 アウェイ マジョルカの前節はバレンシアにホームで0-1の敗戦。相手CBガブリエウのスーペルゴラッソ以降はバレンシアの先述したとおり、不十分の53ブロック相手に押し込む展開が続き、右のライン間を取った久保からのチャンスメイクで決定的なチャンスを何度も作った。しかし、あまりに1点が遠く痛すぎる勝ち点0という結果に。更にミッドウィークでのvsラ・レアル戦にも0-2で敗れた。残留争い中のチームも中々勝ち点を積みあげることができていないため、未だ降格圏とは勝ち点5差の16位という位置を保ってはいるものの、バレンシア戦を後々の大きな後悔としないためにも、セルタの本拠地 バライードスに乗り込むこの試合、勝ち点を持ち帰りたいところだ。注目選手として挙げるのはアントニオ・サンチェス。
前節のバレンシア戦では長期離脱を強いられたガラレタの負傷を受けてドブレピボーテの1角に入ったアントニオ・サンチェス。本来1列前が本職な選手でありながら、巧く相手の1stプレッシングから外れる位置を取り、2列目と後ろをつなぐ良い潤滑油となった。ガラレタの離脱はチームにとってあまりに痛すぎるものではあるが、バレンシア戦でのアントニオ・サンチェスのパフォーマンスはその穴を見事埋めることができると確信を持って言えるだけの内容であり、それをリーガ屈指のクオリティを誇るセルタの中盤相手に証明したいところだ。彼がしっかりとボールをキープし、前に進めどれだけセルタのゴールを脅かせるようなチャンスを作れるのか。彼の活躍に期待したい。
9、ベティスvsアトレティコ
一方、ホーム ベティスの26節はデルビ・セビジャーノにおいて1-2の敗北。特に序盤はセビージャの強度の高いプレッシングに圧倒されてしまいミスから2点を献上。ホアキンを投入した後半は徐々にセビージャ側のインテンシティが落ちてきたこともあって、押し込む展開が続いたが反撃はアディショナルタイムでのカナレスの直接FKのみと悔しい結果に終わった。しかし一転、ミッドウィークのコパ準決勝vsラージョの2ndレグではラージョに1-1のドロー。2戦合計2-1で決勝への進出が決まった。アディショナルタイムでの劇的なゴール、更にそれをおぜん立てしたのがホアキンと、チームにとって最高の形での突破はデルビでの敗退で一気に落ち込みかけた雰囲気を回復させるものになったと言えるだろう。そして迎えるこの超重要3連戦の最後はCL出場権争いの大一番。この試合はカナレスがサスペンションで欠場、コパ組のコンディションにも不安が残るところで、いくら良い雰囲気のチームとは言え、厳しい1戦になることは間違いないだろう。何とか勝ち点3の欲しい1戦、注目はルイバル。
カナレス欠場、ロドリ、ライネスはコンディション不良、ホアキンも90分は厳しいということで、この試合右サイドでのスタメン出場が濃厚なアイトール・ルイバル。とはいえ、彼のプレースタイル的にカナレスと同じタスクをこなすのは不可能。現在のアトレティコのハイプレスの構造的に空きやすいライン間でボールを引き出せるカナレスの不在は極めて痛いものであり、質より数で勝負するタイプのルイバルがアトレティコ相手にどんなタスクを担い、どれだけ脅威を与えられるかはこの試合において非常に重要となるサイドの攻防を左右するはず。おそらく途中から出てくるであろう、ホアキンとともに、どれだけアトレティコの最終ライン、及び中盤のラインに脅威を与え、相手のプレッシングを回避する助けとなれるのか、注目したい。
アウェイ アトレティコの26節はセルタ相手に2-0の完勝。CLでユナイテッドを内容面では圧倒した布陣&人選を採用し、その期待に応えるように各選手が質の高いパフォーマンスを見せた。来季のCL出場権獲得のためにも相手の本拠地ビジャマリンでの1戦とは言え、この試合だけは落とすわけにはいかない試合であり、アトレティコにとってシーズン最大の大一番となる。気になるのは人選。この試合、コンドグビアとサヴィッチの欠場が確定しており、長期離脱中のヴァス、クーニャも同様。一方でカラスコ、レマル、グリーズマンといったユナイテッド戦orセルタ戦に向け急ピッチでコンディジョンを整えてきた彼らの状態は日に日に良いものになっており、カピタン コケの状態も未だ不透明、スアレスの起用法含め、チョロがどのような布陣、人選、戦術を構成してくるのかが最大の注目ポイントだろう。注目はカラスコ。
CLではグループリーグの暴力行為によって3試合の出場停止を受け、ユナイテッド戦での出場は叶わなかったカラスコ。それ故に彼自身リーガに懸ける気持ちは人一倍強いものがあるとみられ、今季のリーガを占う大一番へのモチベーションは非常に高いはず。とはいえ、気になるのがカラスコの起用法。彼の最適なポジションである左WBはユナイテッド戦以来、ロディが素晴らしいパフォーマンスを見せており、オプションでもある右WBはタスク的に低い位置に留まることも多く、彼の良さが活きるかと言ったら疑問の付くところ。しかし、彼の突破力はアトレティコにとって間違いなく大きな武器であり、この武器をどのタイミングでどういった形で使っていくかはこの試合のポイントとなる。この調子を維持し、CL圏獲得に向け一気に加速することができるのか。ここぞという時のチョロの采配に注目したい。
10、アトレティックvsレバンテ
ホーム アトレティックの26節はバルセロナ相手に4-0の大敗。コパに向けて大規模なターンオーバーを行ったとはいえ4失点という結果はやはり多少のダメージを残すことになるはずだ。そしてそのターンオーバーの目的となったコパ準決勝2ndレグ バレンシア戦 死闘の末に惜しくも敗退となり、昨季に続いて優勝が現実的に見えた地点での敗退となってしまった。このコパでは2強を撃破し、勢いに乗っていただけにこの敗退のショックも中々のものがあることは容易ではなく、チームとして非常に悪い流れが流れているのは間違いないだろう。とはいえ、今後の現在厳しい状況にあるとはいえ、狙えないこともないヨーロッパカップ戦の出場権獲得、そしてより現実的な目標であるトップハーフでのフィニッシュのためにも、ホームで最下位を迎えるこの1戦、確実に勝利が欲しいところだ。注目はニコ・セラーノ。
サンセ、ニコ・ウィリアムスに続き台頭しだしているアトレティックカンテラの逸材は冬のモルシージョの退団以来、ムニアインの休養時を中心に先発しており、18歳ながら既に初ゴールを記録するなど、その存在感を日々高めている。しかし、今回のコパでの敗退により、これで週1のペースでの試合が続き、更にはベレンゲル、ビジャリブレの復調、ニコ・ウィリアムスの復帰等で更に充実感を増したアタッカー陣の中で、彼の出番は減少すると考えられる。その中で出場時間を得、自身の成長につなげるためにも出スタメン出場が予想されるこの試合、インパクトを残したいところだ。最終盤リーグ1本に集中することとなったアトレティックの中で逸材たちがどのような成長を見せてくれるのか、期待したい。
一方、アウェイのレバンテは26節 エルチェ相手に3-0で完勝。シーズン2勝目を挙げた。ここにきて、3戦無敗とようやく良い流れを掴みつつある。とはいえ残留圏内の17位グラナダとの勝ち点差は未だに7と厳しいものがあり、残り11節という試合数を考えてもこの良い流れを切らすことなく最終盤に向かうことが残留へのわずかな希望を掴み取るための絶対条件だ。そのためにもサン・マメスに乗り込むこの試合、少なくとも勝ち点1の奪取が欠かせない1戦となる。幸いなことにアトレティックはミッドウィークにコパで敗退しており、肉体的、精神的の両面で疲労がたまっていることが予想される。後ろの3枚+2で構成するビルドアップのフェーズでしっかりと相手のハイプレスを外し、絶好調デフルートスを中心とした強力アタッカー陣にボールをつなぐことができれば、難敵アトレティック相手にも十分優位に立ち振舞えるはずだ。注目選手はドゥアルテ。
ムスタフィ、ヴェーゾが怪我した今、レバンテにおいてDFリーダーとなれる存在はこのコスタリカ代表ベテランCBを置いて他になく、実際前節もエルチェの挙げた30本オーバーのクロスに対し、ボジェやカリージョといった強力ヘッダー相手に素晴らしいパフォーマンスで仕事をさせなかった。とはいえ、今節の相手であるアトレティックのアタッカー陣は質、タイプ的にもエルチェ アタッカー陣と比べるとさらに強力であり、特にサンセの細かいところでの技術やポジショニング、そしてイニャキのスピードに対してドゥアルテを中心としたレバンテDFがどれだけ踏みとどまれるかは少々不安の残るところだ。リーグ最多失点を喫しているレバンテDFを立て直し、奇跡の残留へ後ろから頼もしい支えとなれるか。注目したい。