rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ26節プレビュー

1、初めに

 皆さんこんにちは。よろしくお願いします!

 今回はラ・リーガ25節の振り返りとスペイン勢のヨーロッパでの戦い、そして26節のプレビューについて書いていきたいと思います。コメント等いただけるとありがたいです!よろしくお願いします。

 

2、ラ・リーガ25節振り返り

 25節最大のPartidazoとなったのはアトレティック・クルブvsレアル・ソシエダバスクダービー。前半アトレティックが押し込みながらもスコアレスで終えたこの試合だったが、後半サンセの投入、そしてセットプレーによってアトレティックが先制点を挙げたことで大きな動きを見せ、結果的には4-0という意外な大差をつけての決着となった。

 その他の試合では、首位マドリーはアラベスに3発快勝。2位セビージャはクンデの退場もあり、エスパニョール相手にドローと優勝争いは勝ち点差が再び広がる結果となった。一方でCL出場権争い勢は3位ベティスマジョルカ、4位バルサバレンシア、5位アトレティコオサスナに、6位ビジャレアルグラナダにそれぞれ快勝し、ここから終盤へ向けた更なる競争の激化に期待を抱かせる結果となった。残留争い含めたその他の結果と暫定の順位表は以下の通り。

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 今節のPick up Player はバルセロナからペドリ。

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 ミッドウィークのELによって週2日体制が続くことからこの日はベンチスタートとなったペドリだが、60分にフレンキーに代わって投入されると圧巻のパフォーマンスを披露。最近のバルサの傾向となっている60分、65分以降の息切れによる強度低下の影響もあり、バレンシア相手にかなり押し込まれる展開の中で投入されたペドリは間延びしきった中盤において、上手く相手のギャップやライン間を取りながらボールを受け前身。そしてエリア付近での決定的なチャンスメイクと素晴らしいプレーを見せた。アスリート化が進む現代のフットボールにおいて、スピードにもフィジカルにも特別優れているわけではないこのペドリのパフォーマンスは衝撃的なものであり、チャビも監督という立場を忘れたように大絶賛。この若き天才が偉大な先輩の高すぎる壁をも乗り越え、世界最高のインテリオールとして君臨する日は遠くないだろう。

 25節振り返りは最後に今節のrinセレクトベストイレブンと準候補を置いて、終了とし、次の章に移りたい。

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3、リーガ勢のヨーロッパカップ

 CL決勝トーナメントにマドリー、ビジャレアルアトレティコの3チーム。ELプレーオフバルセロナ、セビージャ、ベティス、ラ・レアルの4チームが参加中のリーガ勢。その中で開催されたCL組の試合が、ビジャレアルvsユヴェントスアトレティコvsユナイテッドの2試合。ビジャレアルはホーム セラミカの地で開始30秒強でヴラホビッチに決められながらも、後半パレホのゴールで追いつき、1-1のドロー。アトレティコもまたホーム ワンダ・メトロポリターノで1-1のドロー。フェリックスのゴールで幸先の良いスタートを切るものの、後半一瞬のスキをエランガに突かれ、ホームで勝ち点3を逃す結果となった。どちらも内容的には十分勝利に値する試合だっただけに、今回のドローという結果は満足のいくものには程遠いが、その一方で十分2ndレグでの勝利&突破も狙えるだけの内容を見せたのもまた事実。それぞれ難しい舞台での決戦とはなるが、挑戦者としての積極的な姿勢に期待したい。

 次にELプレーオフの4チーム。1stレグカンプノウで1-1のドローに終わったバルサナポリ相手に2-4で快勝。順当にラウンド16まで駒を進めた。1stレグ ピスファンで3-1で勝利したディナモ・ザグレブを相手とするセビージャは敵地で0-1の敗戦。しかし2戦合計のスコアで上回りこちらも順当にプレーオフ突破。フェキル、カナレス不在の中ロシアで勝ち切って帰ってきたベティスはゼニト相手にビジャマリンでスコアレスドロー。いろいろな意味で難しい状況となったものの、こちらも駒を進めることに成功した。唯一プレーオフで敗退となってしまったのが、強敵ライプツィヒとの対戦となったラ・レアル。敵地での1stレグこそ何とか2-2の同点という形でアノエタに戻ってきたものの、1-3で敗れヨーロッパの舞台から姿を消すこととなった。

 

4、ラ・リーガ26節プレビュー

 今節最大のPartidazoはセビージャvsベティスのデルビ・セビジャーノ。他にも因縁となりつつあるバルセロナvsアトレティック。マドリーは要塞バジェカスに乗り込み、アトレティコはセルタとの対戦となる。

1、レバンテvsエルチェ

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  ホーム レバンテの25節は月曜開催となったバライードスでのセルタ戦。結果は1-1のドローと力関係、また敵地であったことを考慮すれば悪くない結果とはなったが、決定機も何度かあっただけに逆転残留のため勝利が必須であったことを考えても、勝ち点2を逃した試合という表現が正しいだろう。残り13試合で残留圏まで勝ち点9と非常に厳しい戦いは続き、本拠地で迎えるこの試合は何としてでも勝ち点3が欲しいところだ。5枚でブロックをセットしつつぺぺル、バルディのキープ力を使って強力な2人のアタッカーでのカウンターという形はセルタ相手にもかなり効いており、53の守備ブロックさえしっかりと組むことができれば十分勝機は見えてくる。注目はクレルク

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 負傷による離脱から前節復帰し、この試合では3試合ぶりのスタメン起用が予想される。その3試合代役を務めていたソンが逆足のWBとして及第点のパフォーマンスを残し、更に未所属となっていた元ウルグアイ代表のサラッチを獲得したことで一気に競争の激しいポジションとなった左WBの位置。とはいえクレルクの持つ最終ラインからの組み立てに貢献できるだけの技術、そして左足のキック精度は唯一無二のものであり、現在の2トップによるカウンター戦術においても大きな武器になる可能性を秘めたもの。対峙することになるであろうテテ・モレンテとのデュエルでの健闘にも期待しつつクレルクの持ち味を生かしたプレーに注目したい。


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 一方のアウェイ エルチェの25節はラージョ相手に逆転勝利。序盤から押し込まれる苦しい展開ではあったものの、相手の決定力不足にも助けられながら、何とか最少失点で抑え、少ないチャンスをものにし切って勝利した。この勝利でエルチェは年明け以降のリーガ7試合で4勝2分1敗と完全に良い流れに乗っておりギリギリの残留争いを強いられていたはずのチームは今やトップハーフまでわずか2ptと新たな目標を掲げられるような位置にまで上昇させることに成功。絶対的エース ボジェが離脱している間も、同様のプレーモデルを共有した中で、各選手の特徴が最も活きるような形を作れている。その中でも注目はペレ・ミジャ

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 フランシスコ監督の就任までは主力とは言い切れないくらいの扱いだった彼だが、新体制になって以降は絶対的中心選手として君臨。夏に獲得して以来、好パフォーマンスを見せていたルーカス・ペレスを放出するほどの信頼を得ている。そしてペレ・ミジャ自身もその信頼にこたえるように躍動。監督交代以来6G2Aと数字の残るインパクトを残すことでチームの好調を支えており、ボジェ不在のチームにおいて相手に脅威を与え続けている。プレー内容としては簡単なロストやミスは少ないとはいえず、危険なエリアでのロストでピンチを招くシーンも1試合に1度くらいのペースであるものの、どこのエリアでも変わらないプレーをすることができ、ハードワークを欠かさず、最終的に危険なゾーンで決定的な仕事をするところは職人技。エルチェでの100試合出場も果たしたエースにこの試合も期待したい。


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2、マジョルカvsバレンシア

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 ホーム マジョルカの25節はベティス相手に2-1で敗北。先制を許しながらもムリチのゴールで追いつくなど、好調ベティス相手に奮戦したが、不運な形でのPKで勝ち点0に終わることとなった。この敗戦で連勝は2でストップすることとなったものの、それ以上に痛いのが、ガラレタの負傷離脱。ビクトル・ルイスの危険なタックルによって左膝前十字靭帯断裂の大けがを負い、全治8~10か月で今季絶望となってしまった。今季のマジョルカにおいて、ボールを所持・非所持に関わらず、効果的な配給と位置取り、そしてハードワークでチームの中心となっていた彼の離脱はマジョルカにとってあまりにも痛い。更にアフリカ選手権以来、ババも同じく負傷によって離脱中とピボーテはレギュラー2人を欠く非常事態であり、少なくともババが戻ってくるまでの期間、残留のためにもその他の選手の奮起は求められる。そこで注目はやはりサルバ・セビージャ

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 日本の久保ファン、リーガファンにはもはやお馴染みといって良いセビ爺ことサルバ・セビージャ。現在37歳と現役生活の晩年に入ってきている彼だが、この緊急状況においては彼の奮起に頼るほかないだろう。今季の出場は15、スタメンは9でアベレージの出場時間も52分に留まるなど、流石に90分のフル出場や連戦には耐えきれなくなっている彼だが、持ち前の展開力は残されたピボーテバタグリアやマルチのアントニオ・サンチェスにはないものであり、彼をどのように使い生かしてあげられるかが、今後最終盤の残留争いを生き残る上でカギになるのは間違いない。6ptの余裕を生かし、リーガ残留を果たすため、ホームで迎えるこの1戦。負けは許されない。


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 一方のアウェイ バレンシアの25節はメスタージャでバルセロナに1-4完敗。相性の良い対戦だっただけに悔しさが残る試合にはなったが、圧倒された前半から持ち直し、後半は決定機を何度も作ったなどポジティブな要素も多くあり、ネガティブに考えすぎる必要はないくらいの出来ではあったように見えた。とはいえ、これでリーガでは6試合連続未勝利。コパでは健闘しているだけに中々指摘されない点ではあるが、そろそろリーガでの勝利が欲しいところだ。注目はモリバ

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 冬にライプツィヒからローンという形で加入した彼だが、ここまではイマイチチームにフィットできておらず、同時期にローンで加入したリーガ出身者と共通点の多いブライアン・ヒルと比較すると、明らかに上手くいっていないのが現状だ。バルサ戦までは底気味に位置し、ボールを配給するという慣れないことをやらされていたこともあって、簡単なパスミスなどが散見されたが、バルサ戦からはギジャモンとコンビを組むようになり、そのタスクをギジャモンに任せ、モリバの持ち味である中盤でのフィジカルと前線への飛び出しが活きるようなタスクになった。バルサ戦では押し込まれたこともあって、良さは中々見られなかったが、対等もしくは格下相手になった時、そのタスクの中で、彼がどのようなプレーを見せてくれるかは楽しみなところだ。代理人の関係もあり、幼少期から育ててもらったバルサと後味の悪い別れ方をし、ライプツィヒでもうまくいっていない状況だっただけに、このバレンシアでの半年間はモリバにとってキャリアを左右するほど重要なもの。彼の意地を見せるようなプレーでチームを再び上昇気流に押し上げたいところだ。


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3、ヘタフェvsアラベス

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 ホーム ヘタフェは前節カディス相手にアウェイの地で1-1のドロー。マジョラルのPKで先制しながらも、前半終了間際にネグレドの同点弾を許すと、それ以降は中々自分たちの流れに持ち込めず勝ち点1を持ち帰る結果となった。18位カディスとの対決だったこともあり、残留へ向け絶対安泰の位置まで行くためには勝利が欲しい1戦ではあったが、敵地での勝ち点1は十分満足できる結果といっても良いだろう。前節同様降格圏に沈む、19位アラベスをホームに迎えるこの試合、しっかりと勝ち点3を掴み、残留に向け着実にポイントを稼いでいきたいところだ。注目はアランバリ

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 オフの度にビッグクラブからのオファーがありながらも、そのたびに残留をしてきたヘタフェの絶対的中心は532を基調としている現在のキケ・フローレスのもとでも絶大な存在感を発揮。ピボーテ、インテリオール問わず、求められた要求の高いタスクをしっかりこなせる彼は、3でピッチ全体をカバーしなければならないこのシステムにおいてのキーマン。更に守備面のみならず、中盤でプレスをハメられそうになった時も、上手くターンを使い相手を外すなど、プレス回避の質も高く、ウナル、マジョラルの強力2トップを活かすうえでの中継役としての存在も絶大だ。この試合ある程度積極的にハイプレスを仕掛けてくるであろうメンディリバル率いるアラベス相手にアランバリが中心となって、そのプレスを裏返すことができるのか、期待したい。

 


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 一方、アウェイのアラベスの25節はマドリー相手に0-3の完敗。とはいえ、マドリーとの力関係、またベルナベウでの1戦であったことを考えても、この結果はそこまで悲観的にとらえる必要のあるものではなく、むしろ前半は0に抑えきり、高い位置でのボールカットからチャンスにつながるシーンもあったという収穫点をどのように今後、結果という形で生かしていくかに頭を切り替える必要がある。残留圏の17位グラナダまで4ptであり、そのグラナダが5連敗中と1つのきっかけで上昇気流に乗れさえすれば、一気に降格圏脱出も可能な現状において、同じく残留争い中のヘタフェをアウェイで下すことによって、その上昇気流を作りたいところだ。この試合の注目はルーム

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 ハイプレスによってボールを奪ったはいいけど、ターゲットがホセルのみであり、リオハの突破からのホセルが唯一の攻めの形という一時期の状況はアフリカ選手権から帰ってきたルームを左インテリオールの位置に入れたことで解決しつつあり、ルームのペナルティエリアへの侵入、あるいは高い位置でのキープは可能性を感じるプレーを生み出している。あとはそれを結果に繋げられるか。この試合ルームを生かした形でのゴールで勝利し、最終盤の残留争いに向けた、新たな形での崩しを確立したいところだ。


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4、ラージョvsレアル・マドリー

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 ホーム ラージョは25節 エルチェ相手に1-2の逆転負け。これでリーグ戦は4連敗となり、順位も11位とボトムハーフに沈むなど開幕以来の好調さに陰りが見えている。とはいえ、エルチェ戦はそれまでの連敗中のようなトレホやイシの不調or不在によって外循環からのクロス一辺倒に終始し、流れが全く持てないような試合とは異なり、久しぶりにミッドウィークの試合がなかったことからか、上手くライン間を取りながらラテラルの上がりを活かし、決定機を数多く作ることには成功していた。特にイシやアルバロの両エストレーモにはそれぞれ2本ほど、決めなければならないような決定機があり、それを決めることができてさえいれば、結果は大きく変わったはずだ。とはいえ結果として勝ち点0に終わり4連敗。そして今節の相手は首位マドリーと極めて難しい状況であることに変わりはない。更にその後もコパ準決勝のベティスカディスを挟んでセビージャ、アトレティコと難敵との連戦が続き、このまま一気に下位へ沈む可能性も否定しきれない。その悪い流れをここで一回断ち切るためにもホーム 要塞バジェカスの地で前半戦バルサから勝利を挙げたようにマドリー相手に何とか勝ち点をもぎ取りたいところだ。注目はバリウ

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 ラ・マシア出身の右ラテラルである彼はタイミングの良いオーバーラップと緩急をつけたドリブル突破が武器の攻撃的なラテラル。イシが内側に位置取ることで空く右大外のスペースを一人で担当している。ガルシアコンビが強烈なインパクトを残す左サイドの陰に隠れながらも、彼の右からの攻め上がりとチャンスメイクは立派なラージョの武器の一つだ。その一方で守備には少々難を抱えており、軽い対応で振り切られたり軽率に足を出してしまいPK献上というシーンも散見される。ヴィニシウスとのマッチアップが予想されるこの試合、彼がどこまでヴィニシウスに対抗できるかはラージョの勝ち点奪取の上で非常に重要なポイントとなる。バリウ個人としてもヴィニシウスを上手く抑え、チームで彼の良さが出るような戦い方ができれば、首位マドリーから勝ち点を奪うことも不可能ではないだろう。


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 一方のアウェイ マドリーの25節はアラベス相手に3-0の完勝。前半こそ崩し切れず無得点に終わったものの、アセンシオのスーペルゴラッソを皮切りに3発を叩き込み無事勝ち点3は獲得した。とはいえ、今のマドリーにとって重要なのはリーガでの勝ち点3以上にパリとの2ndレグをどのように戦っていくのか。特にプレス回避の点で何もできなかった1stレグからどのように立て直すのか、そしてカゼミロ、メンディのサスペンションに対してどのような人選を用いるのか。この2点が最優先課題となる。その点から見ると、この試合でもアラベスのプレッシングに対し、簡単なミスで相手に決定機を与えるなど、相手がアラベスだったから何とかなったような形でのロストはいくつか見られ、ゴラッソを沈めたアセンシオも試合の大半で消えてしまっていたなど、課題解決には程遠い出来だったといっても良いだろう。注目はフェデ・バルベルデ

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 パリ1ndレグでは試合終盤からアセンシオに代えて右エストレーモで出場という形になったものの、そこまでインパクトを残せなかったフェデだが、彼のスプリント力やフィジカル、強度を出せる守備は2ndレグで逆転突破するには必要不可欠。特にアラベス戦でも見せたフェデ得意の右のハーフスペースへのランニングは停滞する傾向のあるマドリーの右サイドからの攻撃に変化を加え、促進させるきっかけに十分なり得るもので、パリ戦までの2試合はアンチェロッティがフェデをどのように大一番のキーマンとして使っていくのか。そのプランが垣間見える試合になるだろう。この試合の勝敗はもちろんパリ戦に向けてマドリーがどのようなアップデートをしてくるのか注目したい。


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5、アトレティコvsセルタ

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 ホーム アトレティコの25節はオサスナに3-0の快勝。相性の良い相手とはいえ、公式戦7試合ぶりの無失点勝利ということで、少しではあるが直近の悪い流れを払拭することはできた。そしてミッドウィークに行われたユナイテッド戦。カピタンであるコケが負傷欠場、カラスコが出場停止、レマル、グリーズマンの2人は何とか戻っては来てもののコンディションは未知数という厳しい台所状況で迎えたこの試合、シメオネ率いるチームはミドルゾーンでの強度の高いプレッシングでユナイテッドに対して満足にボールを運ばせず、相手のミスを誘い決定的なチャンスを何度も作るなど特に前半45分は圧倒。後半こそ若干押し返されたものの、理想的に近い内容の試合を作ることができた。しかし結果はホーム ワンダ・メトロポリターノの地で1-1。内容、そして2ndレグがオールド・トラフォードであることを考えてると、このスコアは非常に悔しさの残る結果となった。しかし、これまでのリーグでの低調ぶりを考えれば、いくら不調とはいえ世界トップクラスの選手が揃うユナイテッド相手にここまでの内容を作ることができたのは非常にポジティブ。同勝ち点で並ぶバルサ、勝ち点1差のベティスらとのCL権争いへ向け最終盤勢いをつけるきっかけにしたいところだ。注目はエレーラ

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 ここまでリーガでは先発はわずか3試合のみとチョロからの信頼を得ることができていないエレーラではあるが、コケの離脱等もあり出場したこのオサスナ、ユナイテッドの2連戦では素晴らしいプレーを披露。細かいダイレクトとキープからの大きい展開をうまく使い分ける展開により、今まで約束事が定まっておらず、停滞する一方であったアトレティコのビルドアップを上手く促進させた。彼のこの力は今のアトレティコにとって不可欠なものであり、最終盤に向けエレーラの力を必ず必要になってくる。彼個人のため、そしてチームのためにも好パフォーマンスも見せ、その存在をアピールしたいところだ。


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 一方、アウェイ セルタの25節はレバンテ相手に1-1のドロー。決定的なチャンスもいくつかあったものの、最下位レバンテ相手に攻めきれずホームで勝ち点1にとどまった。とはいえ内容的にはベルトラン、デニスでうまく組み立てながらセルビ、アスパス、ブライスらが上手くポジションを入れ替えながら侵入し、良いシーンも多く作った。結果的にもこのドローで直近5試合無敗と着実に勝ち点を稼いでおり、順位も9位と序盤の低迷からは完全に抜け出したと言えるだろう。アトレティコを相手にワンダ・メトロポリターノに乗り込むこの1戦。この良い流れを何とか継続し、勝ち点を拾いたいところだ。注目はアイドゥー

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 今季圧倒的な存在感を放っているこのガーナ代表はレバンテ戦でもマッチアップのダニ・ゴメスを完全に封じ込み、決定的なピンチもギリギリで対応。圧巻なプレーを見せた。コレアやフェリックス、スアレスなどのタレントを相手に回すこの試合、セルタの勝ち点獲得にはアイドゥーの活躍が必要不可欠だ。相方に入るCBをうまくコントロールしつつ、ビルドアップも含めた貢献に期待したい。


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6、ビジャレアルvsエスパニョール

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 ホーム ビジャレアルの25節はグラナダ相手に4-1で完勝。これで4戦負けなしでCL権争いに食いついている。とはいえ内容的にはコンパクトさを保てないまま、DFラインの裏を簡単に突かれるシーンも多く20本のシュートを浴びるなど苦しいものがあり、満足とは程遠いものであったと言えるだろう。そして迎えたミッドウィークのユヴェントス戦、開始30秒超でヴラホビッチに先制点を許し、それ以降ユヴェントスがかなり低い位置にラインを置いた5バックでブロックをセットしたこともあって苦戦。試合が進むにつれ、段々と相手を引き出し、ライン間を良い形で突くシーンも増え、パレホのゴールで同点には追い付いたものの、勝ち越し点は挙げられず。1-1のイーブンな状況でトリノでの2ndレグに臨むこととなった。そして中4日で迎えるこの試合。CLはもちろん重要であるが、来季のヨーロッパカップ戦出場のためにも、取りこぼしは許されない。注目はディア

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 ここまでリーガでは4G4Aとまずまずの成績を残しているディアだが、エメリからの信頼は獲得しきれておらず、ユヴェントス戦でも出場は90分からの数分間にとどまった。とはいえ、パスワークにスムーズな形で絡みながらもフィジカルを活かしたボールキープや高さ、ストライカーならではの得点感覚のようなものは今のチームに欠けているもので、最終盤のCL権争い、そしてユヴェントス戦2ndレグを勝ち抜くうえで彼の存在は必ず重要になるだろう。アフリカ王者のストライカーがどのようなプレーを見せ、エメリに自身の価値を証明できるか。注目していきたい。


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 一方 アウェイのエスパニョールの25節はセビージャ相手に勝ち点1をゲット。クンデの件を筆頭にジャッジが目立ってしまう試合とはなってしまったが、実際出足の良い守備から相手のミスを誘い、決定機もいくつか作っており、十分ドローという結果にふさわしい内容のパフォーマンスは見せたと言える。ただ、この引き分けによりチームは6試合連続未勝利と苦しい状況が続いており、順位も13位とまだ残留に向け安泰といえる位置にまではいれていない。とはいえ、RDTとダルデルの2枚看板を中心にスタメン組のパフォーマンスは十分満足のいく内容であり、そこまで悲観的な状態とは言えないだろう。この試合でも相手は強敵ビジャレアルと厳しい試合が予想はされるが、しっかりといつも通りのプレーができれば、ミッドウィークに試合があり疲れをためているであろうビジャレアル相手に勝ち点を持ち帰ることもできるはずだ。注目はエンバルバ

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 先述の通り、スタメン組+2(エレーラ、モルラネス)のパフォーマンスは新加入のヴィレヘナ含め、高評価に値するものを見せている。その一方、それ以外の選手たちのパフォーマンスにはかなりの物足りなさがある現状。その筆頭格がエンバルバだ。昨季14アシストでセグンダのアシスト王を獲得し、RDTとともにチームの看板となっていた彼だが、プリメーラに舞台が移った今季は大苦戦。ここまで0G2Aと結果は全く出ておらず、実際プレー内容も簡単なロスト、キックのミスがあまりにも多く、遂にスタメンの座をはく奪されることになってしまった。プリメーラ初挑戦ならともかく、既に1部でもかなりの実績を積んでいるだけに、今季のここまでの不調は予想外だった。ヴィレイナの加入により、プアドが右に回る形でその穴は上手く埋めているが、如何せん攻撃のカードを切る際の物足りなさが強く、ロレン、ディマタらと合わせ、RDTに頼り切りとなっている現状を招いている。これからの最終盤、余裕を持った残留、そしてトップハーフ入りに向け、途中交代による攻撃の活性化は不可欠であり、その中心とならなければいけないのがエンバルバ。チームの看板としてのプライドを残りの試合で見せてほしいところだ。


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7、セビージャvsベティス

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 ホーム セビージャの25節はエスパニョール相手に1-1のドロー。クンデのレッド等ヒルマンサーノに試合を壊されてしまった感は否めないが、そもそもそれ以前よりリズムが悪かったことも事実であり、エスパニョールの決定力がもう少しあれば、早々に結果が決まってしまっていただろう。続くミッドウィークのELディナモ・ザグレブ戦でも2戦合計で突破できたとはいえ、良くない流れができているのも事実。この試合でジエゴ・カルロスが負傷を負ったように如何せん怪我人は多く、中々フルでメンバーが揃わないセビージャ。更にこの試合に向けてはサスペンションの関係でオカンポスとクンデの欠場が確定しており、チームを支えてきたエースと両CBを欠く可能性が高い。とはいえ、ホーム ピスファンの地で迎えるデルビ―、更にコパで起こった投げ込み事件の因縁を晴らすためにも、この試合簡単に負けることは許されず、デルビーである以上、勝利は絶対条件となる。注目はラファ・ミル

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 今夏ウルブス(昨季はウエスカにローン)から獲得したラファ・ミル。アトレティコとの獲得レースに勝利したこともあって、大きな期待を寄せられた彼であったが、ここまでは期待外れの出来。結果自体は8Gと決して極めて悪いというような数字ではないが、中々チームのパスワークに絡めずポストワークでもミスが目立ち、決定機逸も多いなど、セビジスタからは批判の声に晒されていた。しかし、エン=ネシリが負傷、そしてアフリカ選手権から帰還したくらいのタイミングからラファ・ミルのパフォーマンスにも改善が見られ、今ではベストとは言えないまでも一定の評価が得られるようなパフォーマンスを見せられるように。ライバル エン=ネシリの不調もあってここの序列も逆転しようとしており、1年で最も重要といっても過言ではないこの試合、ロペテギがどちらをスターターとして起用してくるのか、そしてそのデランテーロがどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。期待したい。


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 一方でアウェイ ベティスの25節はマジョルカ相手に2-1で勝利。これで再びリーガ連勝となった。前半相手のスキを突いたアレックス・モレノのゴールで先制するものの、その後は中々マジョルカ相手に崩し切れず、ムリチのゴールで一時追い付かれるなど厳しい流れにもなったが、幸運な形のPKで見事勝ち越しに成功。こういった難しい試合でもしっかりと勝ち切ることができるのが、今季のベティスが3位という高位置につけられている何よりの理由であり、その勝負強さをこのデルビ―にも活かしたいところだ。この試合に向けては前節のカードでファンミが出場停止。今季左からのオフザボール、そしてアレックス・モレノとのコンビネーションで攻撃を支えていたファンミの欠場はかなりの痛手にはなる。代わりを務めるのがテージョになるかホアキンになるか、あるいはカナレスを左に回してライネスやロドリ、ルイバルを使うかはスタメン発表の瞬間までわからないところではあるが、その代役となる選手のパフォーマンスがこの試合の行方を左右するだろう。その他に注目選手を挙げるならば、アレックス・モレノ

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 先述のようにファンミと良い関係を築き左の大外でベティスの大きな武器となっている左ラテラル。彼の立ち位置、そしてパフォーマンスによって試合の形勢は見えてくる。相手の右サイドに入ることが予想されるテカティートやナバスを押し込み、堅固なセビージャDF陣を崩す槍となるか、はたまた押し込まれることであまり得意ではない守備対応に追われ、相手の右サイドにポイントを作られるか。このベティスの左サイドvsセビージャの右サイドに注目して、このエル・グラン・デルビことデルビ・セビジャーノを見ていきたい。


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8、レアル・ソシエダvsオサスナ

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 ホーム ラ・レアルの25節はサン・マメスでのバスクダービー。まさかの4-0で敗戦を喫し、ライバルとの勝ち点差はわずか1となった。前半は0で抑え、失点も1、2失点目はセットプレーであったのも事実ではあるが、序盤から完全にハイプレスでハメられ、全く自分たちのフットボールができなかったのも事実。特にラテラルが深い位置でハメられ、そこからのバックパスやボールロストで流れを悪くしてしまうシーンが目立った。今季のラ・レアルにおいてその問題は継続した課題となっており、今後アルグアシルがどのようにこの部分を考えていくのかは注目だ。プレーオフライプツィヒにも敗れ、この2試合で最悪の雰囲気になってしまった状況で迎える相手を変えての2試合連続のバスクダービー。来季のヨーロッパカップ戦出場のためにもここで悪い流れを切ることはマストであり、勝利の欲しい試合となる。注目はゴロサベル

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 先述のように低い位置でラテラルがハメられてしまうことの多い今季のラ・レアル。この原因となっているのはチーム構造の部分が大きいものの、その一方でラテラルの質といった点で懸念が残るのも事実。ゴロサベル自身も低い位置でプレスをかけられたときに個人でなんとかできるようなタレントではなく、やはりあらかじめの準備の部分での工夫が求められるだろう。高い位置でのヤヌザイ、シルバとローテーションしながら侵入する形は大きな武器になっているだけに、プレス回避のフェーズでしっかりと相手を外し、得意な局面をどれだけの数作ることができるのか。これがゴロサベル自身の好パフォーマンス、そしてチームの勝利への鍵となるだろう。


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 一方のアウェイ オサスナは前節アトレティコに0-3で完敗。ここ直近の両者の完成度を比較すると試合前にはオサスナにもチャンスがあるように見えた試合であったものの、開始早々のセットプレーからのフェリックスのゴールで流れが崩れ、エレーラのミスとスアレススペシャリティが同時に起こってしまった2失点目で勝負を決されてしまった。とはいえ、ここまで作ってきた形は十分アトレティコ相手にも通用しており、この敗戦から早く切り替え、ここからの最終盤トップハーフ維持のために戦い抜きたいところだ。今節の相手ラ・レアルは同じバスク自治州を本拠地とするバスクダービーであり、相手の絶対的中心メリーノも、元はと言えばオサスナカンテラ出身の若き司令塔。このようにラ・レアルとの関係は深く、両者ともにリスペクトの中で熱い戦いが見れるはずだ。注目はチミー・アビラ

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 2度の大きな離脱から復帰し、今季は24試合に出場とコンスタントに出番を得ているチミー。得点こそ未だ3点のみと物足りない数字ではあるが、ファイトする姿勢は流石の物。4123にフォーメーションが固定されて以来、チミーは右のエストレーモのポジションで起用されている。外に開きながらテクニックをもって相手をはがすキケ・バルハやロベルト・トーレスと異なり、デランテーロの近くでフィニッシュに関わるチミーが相手DFに与えている脅威は十分にあり、自陣ゴールラインまで戻ってスライディングをするような献身的な守備貢献も含め、今のオサスナにおいて非常に重要なポイントの一つになっている。その上で更にチミーに求めたい部分がやはりゴールという結果。ここまでチーム合計で25得点とオサスナは得点力に課題を抱えており、さらに上の順位へ挙げていくためにはこの部分の改善が絶対条件となる。エース チミーの勢いをもたらすスーペルゴラッソに期待したい。


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9、バルセロナvsアトレティック・クルブ

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 ホーム バルセロナの前節はバレンシア相手に1-4で快勝、鬼門メスタージャの地で見ごろ完勝を挙げ、新戦力オーバメヤンハットトリック。アダマ・トラオレの代わりに入ったデンべレも好パフォーマンスを見せるなど、特に前半はポジティブな内容でバレンシアを圧倒した。ここ最近恒例となっている60分以降になると急に失速するという現象はこの試合でも起きてしまったが、それはチャビが途中就任である以上、致し方ない部分でもあり、純粋にこの結果をほめるべきだろう。ミッドウィークには強敵ナポリも圧倒しEL決勝トーナメント本選への出場権も確保したバルサ。現在リーガで1番状況の良いチームと言えるバルサの次節は因縁のアトレティック。見事なハイプレスでバルサのビルドアップを封じ、コパ敗退に追い込まれたことでも記憶に新しいアトレティックはチャビバルサがもう一つ上のレベルに行くためにも必ず越えなければいけない壁だ。注目はオーバメヤン

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 バレンシア戦ではハットトリックを達成するなど、移籍早々ながら早くも結果を出しているガボンの点取り屋は、持ち前の決定力はもちろん懸念視されていたパスワークへの参加という部分でも上手さを見せており、想像以上に早いフィットを見せている。冬の移籍市場がクローズする前に行われたアトレティックとの前回対戦と比べ、バルサにとって明らかな上澄みとなっているのがオーバメヤンとアダマ・トラオレという2人のスピードスターの加入。これによってアトレティックのハイプレスに対しての背後という危険性を相手に与えることができる分、より自分たちのフットボールができやすくなることは間違いない。中2日という厳しい日程の中迎えるこの試合、新エース オーバの活躍に期待したい。


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 一方のアウェイ アトレティックの25節は本拠地サン・マメスで迎えたバスクダービー         vsラ・レアルで4-0の完勝。しかしスコア差ほど楽な試合であったわけではなく、実際先取点は68分のセットプレーということで、難しい試合をしっかりと勝ち切ったという言い方が正しいだろう。しかし、その難しい試合をセットプレーでこじ開け、そこから4点を叩き込んでしまうのは流石。今節カンプ・ノウに乗り込むこの1戦でも前半バルサの猛攻を何とか耐え、バルサが失速してきたタイミングでセットプレーでもぎ取るといったシチュエーションは十分に想定できるシナリオだろう。注目はサンセ

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 バスクダービーでも63分の投入以来、流れを一気に変え、30分間で1G1Aの結果を残した21歳のアタッカーは、ここにきて一気に覚醒しもう一つ上のレベルに到達したようなパフォーマンスレベルを見せている。ライン間でボールを引き出すという彼の一番の武器はもちろん、CBと競り合ってのボールキープでも屈強な相手にも上手くを体を使いながらコントロールするシーンが目立っており、ラ・ロハ選出、更なるステップアップも夢物語ではないだろう。この1戦マルセリーノがサンセを頭から使ってくるか、それともスーパーサブ的に投入するのか、注目したい。


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10、グラナダvsカディス

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 ホーム グラナダの25節はビジャレアル相手に1-4の大敗。何度か決定機はあったものの、それをものにできない間に、失点を重ねこのようなスコアになってしまった。これで7戦未勝利の5連敗中と最悪な流れの中におり、年明け前まで安泰かと思われていた残留というラインももはや18位カディスとわずか4pt差の所まで来ており、どこかでこの流れを切る勝利が欲しいところだ。そして迎える今節はそのカディスとの6ポインター。ホームで迎えるこの大一番に勝利することで勝ち点3を獲得し、降格圏との差を広げ、悪い流れを断ち切りたいところだ。注目はトレンテ。

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 今季途中から抜擢されているレフティの20歳カンテラーノCB。彼自身のパフォーマンスとしてはまだ課題も多く、デュエルでの競り負けやマーキングミスなども散見される一方で、左足からの供給は確かなものがあり、スピード・フィジカルともに平均以上の能力を持っているなど将来性を感じさせる選手だ。年明け前ごろから起用されだした彼はここまで14試合に参加しておりドミンゴス・ドゥアルテをベンチに座らせるだけの信頼を得ている。実際彼が先発しなかったビジャレアル戦では4失点と守備が崩壊しており、現在のチームにおける彼の存在は大きなものがある。ネグレドやロサーノ、ルーカス・ペレスの強さ、速さ、巧さをそれぞれ備えたカディスの強力3トップに対して、トレンテがどのようなパフォーマンスを見せられるのか、注目したい。


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 一方のアウェイ カディスは前節 ヘタフェをホームに迎えての1戦で1-1のドロー。前半早々に失点を許す厳しい展開ではあったものの、それ以降はミラーゲーム的にセットした3412の形が効果を発揮し、アルカラスを中心とした主導権を握る展開に。その中でもルーカス・ペレスをトップ下に置きネグレドとロサーノを並べた攻撃陣は非常に強力な攻撃を見せており、この形は残留を目指すうえで大きな武器になるはずだ。残留に向け直接対決となるこの試合。アウェイとはいえ勝ち点3を持ち帰る試合にしたいところだ。注目はアルカラス

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 加入以来、高いパフォーマンスレベルを見せており、現在はアレックス・フェルナンデスの不在もあってチームのビルドアップの全権を握っているアルカラス。どのようなフォーメーションでスタートしたとしても、この試合でも彼を中心としたビルドアップが行われることは間違いなく、グラナダのビルドアップで全権を握るミジャとアルカラスのどちらが主導権を握れるかによって、この試合の形勢は決まってくるだろう。


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