rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

ラ・リーガ2節 プレビュー Part2

1、前段

今回の記事ではpart1で触れられなかった日曜及び月曜開催の残り5試合について語っていきたいと思います。part1をご覧になっていない方はぜひ下部よりかお読みください。

では行きましょう!

 

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2、第2節プレビュー

 1、レアル・ソシエダvsラージョ・バジェカーノ

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開幕節のラレアルは苦手なカンプノウでのバルサ戦に案の定大敗。オヤルサバルの芸術的なスーパーFK以外は特にいい内容もなく非常にネガティブな内容となった。特に問題となったのがストライカー不在。1、2番手のイサク、カルロス・フェルナンデスがケガで離脱しており、ウィリアン・ジョゼは移籍先を探している真っ最中と実質4番手のバウティスタしかストライカーがいない状況だ。ただ前節の内容を見る限りそれでもストライカーの存在は必要であり、この試合ではバウティスタの先発起用の可能性もあるだろう。このように不安要素は少なからずあるラレアルだが、とはいっても昇格組のラージョとは個々のタレント、戦術的な完成度などほぼ全面的に圧倒的優位な状況であり、ホーム アノエタ開幕戦となるこの試合取りこぼしは許されない。しっかりとアタッカー陣にゴールが生まれ余裕を持った展開になることが望まれる。


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一方のアウェイ ラージョは前節セビージャにこちらも大敗。序盤こそセビージャ相手に良い戦いを見せたものの16分のルカ・ジダンの極めて軽率なプレーで数的不利&先制点を許してからは、ほぼほぼ圧倒される形に。そういう意味では改めてこの試合がラージョが今季どれだけプリメーラの舞台で戦えるかの試金石となる。ラレアルからローンで借りているメルケランスやケビン・ロドリゲス、元アトレティコマリオ・スアレスを除くと知れた名前は中々ないであろうラージョにおいて一番の注目は監督のアンド二・イラオラ。言わずと知れたアスレティックのレジェンドでありスペインを代表するラテラルであった彼は未だ39歳。彼がチームをどのように引っ張り、どのような戦術を授けこのプリメーラを戦っていくのか。彼の出来がチームの成績、延いては残留という目標達成を大きく左右することとなるだろう。


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2、アトレティコvsエルチェ

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 王者アトレティコの開幕節はセルタを相手に多少の苦戦もありながら世界屈指のアタッカーの域に到達しようとしているコレアの大活躍で危なげなく勝利を収めた。ただその試合で乱闘が発生し、暴言をはいたエルモソはこの試合出場停止。現地情報によると大陸ごとのコンペティションを最後まで戦ったトリッピアーと年齢の影響もあり慎重にシーズンに入らせたいスアレスはこの試合頭からの起用はない模様。そしてその情報で明かされた予想スタメンが上記の通りである。アトレティコは次節のスタメンを練習でほぼ公開しており、この形から大きく変わることはないはずだ。ただジョレンテとサウールの両ラテラル、久々の442、デパウル・レマルのSHとしての出来、苦手としている3バック相手等懸念材料は挙げればきりがない。ただ観客の戻ったワンダ・メトロポリターノで明らかな格下といっていいエルチェ相手の取りこぼしは由るされるものではない。新エース コレアに期待しつつデパウルのパフォーマンスにも注目したい。


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 一方のアウェイ エルチェは前節ホームでアスレティック相手にスコアレスドロー。内容ではほぼ五分か少し優勢といっていいものであり今季から新たに導入している3バックは一定の手ごたえを見せた。特に左WBに入るモヒカ、左インテリオールのフィデルはかなりのハイパフォーマンスを披露しており、この2人にボジェが絡む攻撃はアトレティコ相手にも十分武器となり得るはずだ。ただ基本的にはモヒカが運動能力で一人交わしクロスという形は固定されており、守ジョレンテvs攻モヒカの1vs1はこの試合の鍵を握るだろう。またチームはアスレティック戦後、マルセイユからアルゼンチン代表ストライカーのベネデットを獲得。ボジェとの2トップは期待が膨らむ。まだ合流から日が浅いこともあり、この試合の出場可能性は低いが、残留という目標に向け彼のポストワークおよびフィニッシャーとしての活躍は注目だ。


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 3、レバンテvsレアル・マドリー

f:id:rintorres9:20210822170010p:plain     今節最高との呼び声高いレバンテvsレアル・マドリーの一戦。ホーム レバンテは前節カディス相手に勝ちきれずロスタイムに追いつかれ痛い引き分けに追わった。ただその中でも、エース モラーレスのゴラッソや怪我から復帰したカンパーニャの好プレーなどポジティブな面は多く見られた。圧倒的格上のマドリーを迎えるこの試合では、前節のようなアタッカーを4枚並べる形での442は考えにくいがどのようなフォーメーションであっても少ない人数で点を取ってこれるだけのタレントは十分にそろっている。一方で相変わらずネックなのが守備。特に最終ラインの安定感のなさは顕著であり、前節もピエルが決定的なミスを犯すなど大きなな不安要素を抱える。いくら打ち合い上等といってもノーガードに近い状態で勝てるほどマドリーは甘い相手ではなく、例年通りGK アイトール・フェルナンデスにかかる期待は大きい。アイトールを中心にマドリーの攻撃を最少失点に抑え、モドリッチ・クロースを欠く中盤で制圧権を取り、モラーレスやロジェールといったタレントが期待通りの結果を残すことができれば、必ずや勝利は見えてくるはずだ


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 一方アウェイ マドリーは開幕節タレントを生かすアンチェロッティらしいフットボールで見事アラベスに4点を挙げ勝利。新加入アラバも早速インパクトを残し、エース ベンゼマもドブレーテといい滑りだしとなった。しかし、迎える今節はクロースに続きモドリッチの不在も決定。セバージョスも離脱中であることからイスコ、もしくは前節少しの時間試したアセンシオのどちらかが穴を埋めると考えられる。そんな中でこの試合、及び今季通してにおいてキーマンになるのがフェデ・バルベルデ。中盤インテリオールに広いカバーエリアの管理を要求するアンチェロッティフットボールにおいてこのウルグアイ人の活躍を欠かせない。モドリッチ、カゼミロ、クロースという黄金のトライアングルに今年こそ完全に食い込むことができるのか。2人が出遅れている今がアピールのしどころとなる


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4、ヘタフェvsセビージャ

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 ホーム ヘタフェは前節バレンシア相手にほぼ90分数的優位な状況ながら敗北。ミチェルによる3バックからボールをしっかり握りサイドに幅と高い位置をとらせ中盤の運動量を生かすというフットボールは考え方は面白いものがあったが、昨季まで180度反対といってもいいフットボールを志向していた状態からの転換には時間がかかりそうだ。開幕戦からカバコが退場したこと、相手が圧倒的格上のセビージャであることを考えると3バックをこの試合でも継続するかは定かではないが、早く今季の形を見つけチームに適応させなければミチェルの解任、あるいは降格という2文字が見えてくる。ただ実際メンバーを見てみるとククレジャやアレニャをはじめ新戦力のメヒアスやビトロ、ヤンクトにサンドロと前線を中心にタレントは十分そろっている。彼らをどう生かしつつ、ホーム開幕戦となるこの試合、勝ち点を拾っていくのかベンチワークも含めミチェルの采配に注目だ。


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 一方のアウェイ セビージャは前節3バックと予想外のスタート。多少運びの部分で苦戦したが、相手が10人になり、4バックに戻し、パプ・ゴメスが入ってからは昇格組ラージョを圧倒。強さを見せた。相変わらずスソ、ラキティッチ、ボノ、オカンポスなど主力がコロナの集団感染により離脱しているのは痛いところだが、代わりに入った新戦力ラメラやイドリシ、オスカル、ドミトロビッチらがポジティブなプレーを見せており、長いシーズンを戦っていくうえでこの期間は大事なものになる。補強の方も着々と進んでおり、両ラテラルの控えにそれぞれアルゼンチン代表モンティエル、スウェーデン代表アウグスティンソンを獲得。更に今夏の注目銘柄ラファ・ミルを競り落とすなどCLと両立しつつリーガでも十分に優勝争いに食い込むだけの戦力を整えてきた。今節彼らが出場するかは分からないが、彼らの活躍がセビージャを一つ上のランクに押し上げることとなるだろう。


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5、オサスナvsセルタ

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 ホーム オサスナは開幕節昇格組のエスパニョールに多くのシュートを浴びせながらもことごとく枠に入らずエル・サダールでスコアレスのスタートに。連続ホームでセルタを迎える今節こそ勝利が期待される。前節キケ・ガルシアを左に置きラテラルとの空中戦で無双させるというスタイルは比較的はまっており今節も同様のプランで来ることも予想できる。また左ラテラルもコテが離脱、マヌは合流したばかりということでベンチにファン・クルスがいながらも一列前のルベン・ガルシアになると考えられる。もちろん1列前に置いたときのような華麗なドリブルからの崩しなどは見えにくくなるが、余裕がある中で挙げるクロスは高精度でブディミルやキケの決定機を演出するはずだ。相変わらずの安定感を誇る中盤3枚、ベンチに控えるチミーやハビマル、R.トーレスなどのタレントも合わせ、アラザテのもとホームのファンに勝ち点3をプレゼントしたい。


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 一方のアウェイ セルタは開幕節王者アトレティコに惜敗。左CBに入るフォンタンの守備対応はかなり不安なものがあり、そこからコレアにの2発を招いてしまったが代わりの補強の動きがないことからも今季の彼の成長にかかるものは大きい。また前節最終盤の乱闘騒ぎによりウーゴ・マージョが出場停止となるがケビンでも十分変わりは務まるはずだ。目つぶしのような行為をしたアスパスがお咎めなしになったことはチームにとって非常に大きなことであり、前節精彩を欠いたブライスとともに活躍を期待したい。いくらアトレティコ相手とは言えバライードスで開幕戦を落としたセルタにとってヨーロッパ圏争いに食い込むために、連敗は許されない。セルビやソラーリといったベンチメンバーも合わせ豊富な前線のタレントによる明確な結果に期待したい。


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ラ・リーガ2節プレビューpart1

1、前段

どうも。こんにちは!

まず先週の日曜日分をしっかりと()サボってしまったこと謝罪します。ごめんなさい。これからもこういうことはあるかもしれませんが緩く見ていただけたら幸いです。この1週間でリーガ開幕節10試合すべてを見ましたが、どの試合も様々な意味で面白い試合でしたね。戦術的なことを語れるほどのセンスはないので、一応個人的な第1節のベストイレブンを置いて第2節のプレビューに移ります。ちなみに今回も金曜、土曜(日本時間土曜早朝、日曜早朝)と日曜(日本時間では月曜早朝)以降の2つに分け展開していきたいと思います!

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2、第2節プレビュー

 1、ベティスvsカディス

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 前節、昇格組のマジョルカに後半何とかセットプレーで追いつたものの勝ち点1に終わったベティス。先日の試合の反省点の一つとして挙げられるサイドの迫力不足。特にエメルソンの穴は大きく、中一辺倒のような形が多くみられた。そんな中ケガから帰ってきたピボーテの柱ギドと五輪からのバカンスを終えたミランダがメンバー入り。彼らの投入によって供給が安定し、更にサイドの幅がそれなりにはとれるようになることから、カナレスとフェキルがある程度自由ななかで近い関係をもって相手を崩すといったベティスらしい攻撃がみれるはず。ホーム開幕戦となるこの試合、熱狂的なベティコにスペクタクルなゲームと勝ち点3をプレゼントしたい。


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 一方のカディスはレバンテ相手に試合終了直前のエスピノのゴールでなんとか勝ち点1を拾った。良くも悪くも昨季と変わらないスタイルを維持しつつサルビ、ロサーノという両翼のスピードは目を見張るものがある。ピボーテに入る新戦力のアラルコンは非常に回収能力が高く好プレーをレバンテ戦でも見せており、今季を通して注目したい選手の一人だ。降格を避けるためにも、昨季からの継続路線かつユーロやコパ、五輪組がほぼ不在という強みを生かし、できるだけ序盤戦で勝ち点を稼ぎたい。


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 2、アラベスvsマジョルカ

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 前節マドリーに1vs4と惨敗したアラベス。ただその内容は3点差が付くほどの差があったものではなく、特に前半はポジティブなプレーも多くみられた。特にトップ下に入ったマヌ・ガルシアはまだベストコンディションではなかったが、積極的にボールを受けリズムを作るなど能力の高さを見せた。ただ時間の経過に伴いポジティブトランジションでのミスが増え一方的に押し込まれる展開になってしまったことは、今後において大きな課題となる。更にマドリー戦後、ホセルとともに近年のチームを支えてきたルーカス・ペレスの退団が確定。後釜としてジローナからシーラを獲得したが、そのポジション、役割をどのように埋めていくかは原大智の出番も合わせ注目だ。


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 一方のマジョルカも前半はサイドを広く使った質の高いポゼッションを展開。その質はベティス相手にも十分通用するものであった。更にその後ビジャレアルからローンでフェル・ニーニョを獲得。スペインの今後を担っていくスター候補の加入は更に攻撃の破壊力を上げるはずだ。もちろん前節こそ合流から日が浅かった影響かららしさは見せられなかったが、このチームの攻撃の切り札は間違えなく久保建英である。彼がこの試合、頭からの出場になるかはまだ不明だが今季のマジョルカを占ううえで久保がどれだけの数字を上げることができるかは間違えなく重要なものになる。そのためにも今季の活躍を期待させるような試合を見せたいところだ。


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 3、エスパニョールvsビジャレアル

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 ホームのエスパニョールは前節オサスナ相手に押し込まれながらもなんとか耐え、アウェイで勝ち点1を持ち帰った。タレントは昇格組とは思えないほどのものであり、そのブロックを組んだ時の守備の質は中々のものがあるが、前節は能動的にビルドアップの形からのチャンスメイクというシーンはほぼなかった。その課題克服のためにキーマンとなるのが前節出場停止だったダルデルと、ビジャレアルからのローンで獲得したモルラネスの二人。合流から日が浅いモルラネスは同時期に獲得したアレイシ・ビダルと同様ベンチからのスタートが予想されるがダルデルに関しては十中八九スタメン復帰すると思われる。彼のボールさばきからいい形で運べればタレントがそろうアタッカー人は必ず仕事をしてくれるはずだ。


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 一方のビジャレアルはセラミカでグラナダ相手にスコアレス。何度か決定的なチャンスがあり試合全体を通して主導権を握ったものの、やはり供給役のパウとパレホの同時不在はあまりに痛い。ただポジティブな点としては今オフに獲得したディアとエース ジェラールのコンビがすでに息ピッタリである点。更に先日ボーンマスから獲得したダンジュマがうまくフィットすれば、破壊力は3強にも負けず劣らずのものとなる。そのためにもまずはこの1戦しっかりと勝利することでPSMからの嫌な流れを払拭し、3節のアトレティコ戦に臨みたい


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 4、グラナダvsバレンシア

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 前節はビジャレアル相手にアウェイながら耐え、勝ち点を持ち帰ったグラナダ。監督がディエゴ・マルティネスからロベルト・モレノに代わった今季も持ち前の体を張ったブロックとそこからの一瞬のスキを突いたカウンターあるいはセットプレーで点を取るスタイルは継続している。特にそれを支えるのがゴナロン、ミジャ、モンチュで構成される中盤3枚。ピボーテのゴナロンは状況に応じてCBの間に落ち3枚気味を作り、ミジャはバランサー兼司令塔としてチームの前プレとカウンターの起点となり、モンチュは前節の異常なプレス回数が示しているように、中盤の広いエリアをカバーする役割を果たした。この中盤の奮闘に3トップが結果で答えられれば今季のグラナダも期待できるチームといえるだろう。


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 対するバレンシアは波乱の開幕戦に。前回のブログで私が注目として挙げたギジャモンがまさかの開始30秒で退場。その後ほぼ90分間を10人で戦いながらもチェリシェフのダイブ気味なプレーによって得たPKをソレールが沈め、GKママルダシュヴィリの活躍もあって見事勝利を挙げた。10人となったため見えずらい部分もありながら所々でよい面でボルダラスらしいカウンターの形なども見られたのは収穫といえるだろう。おそらくは11人でできるであろうこの試合、ボルダラスバレンシアがどのようなスタイルで今シーズン戦っていくのか。その大枠が見られる一戦になるはずだ。


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5、アスレティックvsバルセロナ

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 *イェライが帯同メンバーから外れたので前節同様ビビアンが入ると思われる。

 

開幕節、アウェイとはいえ昨季の順位を考えると勝っておきたかったエルチェ相手にスコアレスドロー。更に内容もエルチェに前半20分過ぎくらいからは支配される苦しい時間が続いた。ぼんやりとだがよりメンタルの部分が前面に出るフットボールをしてもいいのではと思った私だが、その点に関しては次節は問題ないあろう。約1年ぶりの観客ありのホーム サンマメス、そして相手は昨季コパ決勝で敗れた 格上バルセロナ。モチベーションの高い試合になるのは間違えないといえる。ただ戦力的に見てどうしても気になるのがラテラル。デマルコス、カパ、ユーリと3人の主力が離脱しており、レクエとバレンシアガの出場が見込まれる。その2人も決して悪い選手ではないが対バルサということを考えるとどうしても各落ち感は否めない。その点を筆頭に2トップやドブレピボーテの組み合わせなど人選も含めマルセリーノがどのようなプランを練ってくるか、注目だ。


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 一方のバルセロナはメッシ退団後初戦となった前節、ラレアルに4vs2で勝利。特に前半は内容でも圧倒的な強さを見せていたことから良い風向きが吹いてきた。デパイを偽9番として扱いそのスペースにブライスワイトやフレンキーが入ってくる形はチームとして構築されており、ボールロスト後のネガトラによる即時奪回も徹底されている。しかし、元々カンプノウでのラレアル戦は相性が良く、またラレアルはしっかりとボールを大切にするチームであったからこそできたということもできる。ソリッドな442ブロックのもとで徹底された守備戦術を持つアスレティック相手にも前節のような形が作れるか、早くも新生バルサの第一関門だ。


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ラ・リーガ1節 プレビューpart1

1、マジョルカVSベティス

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 昇格組のマジョルカと昨季EL圏を獲得したベティスの対戦。ホームのマジョルカは今オフ、積極補強を慣行。ラテラルにリーガ経験も豊富なマフェオ、ジャウメ・コスタ。中盤に昨季アラベスで好パフォーマンスを見せたバタグリア、アタッカーに我らが久保建英、ストライカーにアンヘルを獲得。リーガで十分な実績を持つタレントを入れ残留に向け戦力を整えた。この試合ではマフェオのみのスタメン出場が予想されているが、途中からの久保、アンヘルのコンビはかなり強烈なはずだ。

 一方ベティスはエメルソンが共同保有先のバルセロナへ移籍。更にはDFの要のマンディもビジャレアルに移籍した。グラナダからGKルイ・シウバ、ボルドーからエメルソンの後釜としてサバリーを獲得したものの、戦力ダウンは否めない。その中で活躍が期待されるのがエドガルとロドリのカンテラ出身コンビ。カナレス、バルトラの出場が厳しいとみられるこの試合、彼らがどれだけのプレーを見せられるかが今季のベティスを左右するかもしれない。

2、カディスVSレバンテ

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 昨季序盤、昇格組ながら2強を喰うなど快進撃を見せたカディス。しかし、後半になるにつれ持ち前の442ブロックも破られだし、得点の形の少なさを露呈した部分も。しかし、それでも戦力を考えれば12位という成績はこれ以上ない成績であった。そして迎えるプリメーラ2年目。オフでは基本的なベースはそのままにしつつ、放出した選手の代わりとなる選手を獲得。特にカスティージャ出身のチュスト、ヒメネスカルデロンの3人には注目が集まる。

 一方のレバンテは昨季、コパ準決勝でアスレティックに敗北、リーグでもEL圏は不可能、かといって残留はほぼ確定になったことで最終盤、調子を大きく崩し14位フィニッシュ。ただシーズンを通してはモラーレス、ロジェールの両スコアラーの活躍、デフルートス、カルデナスの台頭、バルディのボランチ化成功などポジティブな要素は多かった。そして今オフはグラナダからソルダード、退団したトーニョの代わりにビジャレアルからフランケサを獲得。ロチーナこそフリーで手放したものの着実に戦力アップを果たした。しかし、今季一番の戦力アップともいえるのは昨季ほぼ1年間を棒に振った中盤の要カンパーニャの復帰。チームのビルドアップ、崩しそれぞれでタクトを握る彼の復帰により特徴豊かなアタッカー人は更に輝きを見せるはずだ。

3、オサスナVSエスパニョール

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 猛暑の影響でランチタイムキックオフからナイトゲームに変わったこの一戦。ホームのオサスナは昨季序盤こそ苦しんだものの後半で巻き返し11位フィニッシュ。昇格からの2年間で中位という成績を残したことからもわかるように名将アラザテの下、充実の一途をたどっている。今オフもブディミルを完全移籍で獲得。更にフリーでキケ・ガルシア、ホセ・アンヘルをエイバルから引き抜いた。加えて流出の危険性も大きかったモンカジョラと10年という長期契約を結び、完璧に近いオフを送っている。エース チミー・アビラが今季こそフル稼働し、主力が思い通りのプレーをできればヨーロッパの舞台も夢ではない。

 一方セグンダを制したエスパニョールは今オフの補強という意味ではセルジ・ゴメスただ一人。しかし、元々の戦力は十分プリメーラでも中位を狙えるレベルのものであり、残留は至上命題だ。五輪に出場したプアドとオスカル・ヒルこそ出遅れるもののメレンドやRDT、エンバルバなどタレントは十分にそろっており、シーズン当初から質の高いフットボールと結果の両立を期待したい。

4、アラベスVSレアル・マドリー

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 ホームのアラベスは昨季残留争い最終盤まで最下位近くから抜け出せない状態だったものの、カジェハ就任により風向きを変え見事逆転での残留に成功。そしてシーズン初めからカジェハの指揮下で迎える今季は、カジェハのサッカーを体現するためのタレントを獲得。ペリストリの再レンタル、ヒホンのマヌ・ガルシア、ビジャレアルカンテラのイバン・マルティンをローンで獲得するなど2列目のタレントをそろえた。またDFリーダーのルジューヌを完全での獲得に成功。ホセルの去就こそ不透明なものの魅力的な補強を行っている。登録の関係上このマドリー戦にはそれらのタレントの出場は難しい可能性もあるがカジェハがどのようなフットボールをマドリー相手に展開するかは注目だ。

 一方のマドリーはジダンの退任。ラモス、ヴァランの退団など一時代の終焉を感じさせるオフに。後任にはアンチェロティが就任し、リーガ奪還に挑む。ラモス、ヴァランが抜けたCBにはアラバを獲得。ナチョ、ミリトンとの併用で乗り切る作戦のようだが、4番手のバジェホは心もとなく、更なる補強の可能性も考えられる。更にこの試合では、メンディ、マルセロ、クロース、カルバハルらの欠場も決まっており、ローンバックのベイル、カンテラーノのミゲルとブランコらにかかる期待は大きい。スーパーリーグやCVCなどピッチ外での行動が目立つマドリーだが、開幕節とあるこの試合、満足のいく内容でしっかりと勝つことによってアンチェロッティ政権の期待値を上げていきたい。

ラ・リーガ1節 バレンシア VS ヘタフェ プレビュー

1、前段

お久しぶりです。案の定各チームプレビューは1チームで終わり、開幕節全試合プレビューもワクチンの副作用で熱を出していたこともあり、間に合いそうになく自分にあきれている私ですが、何とか開幕節プレビューは頑張ろうということで、金曜夜(日本時間では土曜早朝)のヘタフェVSバレンシアのプレビューのみ先に出すということで書いております。重ねて至らぬ点として、私プレシーズンマッチアトレティコVSザルツブルクのみしか全チームを通して見ていないため、情報は昨シーズンまでの積み重ねである既存知識と記事等での評判を基本としたものとなりますのでご了承ください。

 

2、昨季の成績と今季の展望

バレンシア

 昨夏ご存じ ピーター・リム オーナーの暴走によりパレホ、コンドグビア、フェラン、ロドリゴなど主力級の選手をこれ以下はないほどの安価で売りはたき、降格の懸念も上げられたバレンシアであったが、終わってみると降格圏から9ポイント離れた勝ち点43の13位でフィニッシュした。この結果は名門バレンシアとしてはあまりに寂しいものだが一方であれほどの戦力ダウンと内部崩壊がありながら、この結果を出せたというのは決してネガティブなものではないだろう。そして今オフは監督として天敵でもあったホセ・ボルダラスをヘタフェから引き抜くことに成功。既存の442ベースの堅守速攻を磨ける監督の招聘は必ずやチームのプラスになるはずだ。更に2人の新戦力 ジョージア人GK ジョージ・ママダシュヴィリ、ヘルタからボルダラスの希望により獲得したパラグアイ人CB オマル・アルデレーテは無名ではあるが、PSMでは高い評価を得ているようで即戦力となり得る存在だ。

ヘタフェ

 ここ数年ボルダラスのもとでおとぎ話(プレーはおとぎ話とは程遠いが)のようなシーズンを送ってきたヘタフェも昨季はシーズン序盤から苦しみ続け、降格の危機にもさらされた。冬のカルラス・アレニャ、久保建英という2人のテクニシャンの獲得によるゲームモデルの転換もチームに混乱をもたらしただけでなんとか1試合を残して残留には成功したが満足とは程遠い成績に。英雄ボルダラスと別れた今季招聘したのはミチェル。2000年代のリーガを見ていたもののはお馴染みらしいマドリーOBの彼だが私が見たことがあるのはマラガ時代の1年間のみ。しかも記憶がほぼなかったのでハイライト集をマラガとマルセイユの分見たが、印象としては守備からゲームを構築してのカウンターが基本路線のよう。ただボルダラス程極端ではなく、獲得でもアレニャ、ビトロ。また噂でカスティジェホが挙がっていることからある程度ボールも保持していくことは予想できる。今季の補強はアレニャ、ビトロに加えCBのステファン・ミトロビッチ、FWにミチェルの教え子 サンドロ・ラミレス、メキシコ期待のFW ホセ・メシアスなど有力なメンバーをそろえており、ミチェルのフットボールがはまれば躍進も夢ではない。

3、予想スタメン

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  バレンシア側はシレッセン、ジャウメの両GKの状態が不透明なこともあり、ママルダシュヴィリが濃厚。新戦力のアルデレーテの登録がギリギリになったことからこの試合に間に合うか定かではなく、その場合はおそらくディアカビ。ソレールが五輪明けということもありピボーテはPSMでコンバートされたギジャモンとラチッチのユニットと考えられる。

 一方のヘタフェも五輪でククレジャの出場が不透明。基本的には昨季の形を踏襲しつつ新戦力のミトロビッチがCB。右SHには昨季のようなラテラル縦並びではなく、司令塔タイプのアレニャが濃厚。ククレジャの穴はこれまた新戦力のビトロが埋めると予想される。

4、注目選手

バレンシア ウーゴ・ギジャモン

 ボルダラスのもとPSM通りであればピボーテの一角として使われるであろうギジャモン。足元の能力には確かなものがあり、CBとして若干抱えていた対人の難もピボーテの位置であれば強みに変えることもできることからハマれば、一気に化けるきっかけになる可能性を秘めている。ボルダラスがソレールをどのように使うかはまだ分からないが、彼が五輪明けでベストコンディションでない今がギジャモンにとってはアピールの機会となるだろう。


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ヘタフェ カルラス・アレニャ

 ベティス、ヘタフェとレンタル期間を経てついにバルセロナを離れたラ・マシア出身の逸材はボルダラス後のヘタフェの旗印となり得る存在だ。バルサ仕込みのパスセンス、テクニックはもとより、強みでもあるオフ・ザ・ボールの質の高さとハードワークは彼が苦しみぬいた末に得た大きな特徴でもある。自分の収まるはずだった座を見事に奪い取ったペドリ、同じカンテラでチームメイトとしても戦ったミンゲサやアラウホなど、すっかり追い越されてしまったかつての友やライバルに追いつくためアレニャの新シーズンが始まる。


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2021-22 アトレティコ 展望

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 1、前段

  オリンピックも佳境を迎え、先日はサッカー男子準決勝にて日本対スペインという対戦カードが実現。延長へ突入する拮抗した試合となったが、アセンシオのゴールでスペインが決勝へコマを進め、敗れた日本は3位決定戦にてメキシコとの対戦が決まった。このようにオリンピックが盛り上がっている一方で、実はラ・リーガ(以降リーガ)の21-22シーズン開幕も約1週間後と迫ってきている。このブログでは筆者がサボらない限り(多分サボる)リーガ20チームの今シーズンの展望をオフの動きを中心に語っていきたい。

 

2,昨季の振り返りと今オフの動き

 初回となる今回は、昨季のリーガチャンピオン アトレティコ・マドリード(以降アトレティコ)を取り上げたいと思う。昨季はおなじみの442の形から352へと転換を図り、ボール保持を中心としたゲームモデルへ変化を遂げた。その結果、コロナや怪我、賭博()による主力の離脱を経ながらも勝ち点86を獲得し7シーズンぶりの栄冠を勝ち取った。

 今夏は冬の時点でほぼ獲得が決定していた若きブラジルのウインガー マルコス・パウロ(Marcos Paulo) をフルミネンセから5年契約 フリー、中盤の強化を狙いとしてインテリオールを中心に幅広いポジションに適応可能なアルゼンチン代表の主力 ロドリゴ・デ パウル(Rodrigo De Paul)をウディネーゼから5年契約 3850万€、という2選手の契約が決定している。その他にも以前獲得候補の噂はあり、スアレスの控えとなるCFとして、昨季ウエスカで活躍し、五輪でも4得点を挙げているウルブスのラファ・ミル (Rafa Mir)やリーベル・プレート所属のウルグアイ人ストライカー マティアス・アレソ(Mathias Alezo)の獲得が囁かれているのが現状である。

 一方放出の面ではビトロをヘタフェに売却した他には動きはない。依然サウールやトリッピアーにはユナイテッドやリバプールなどのプレミア方面からの関心は聞こえるが具体的な話はなく、特にトリッピアーに関してはユナイテッドの提示額とアトレティコが求める額の差が大きいことから実現可能性は低いと言え、主力の慰留はうまくいっている。

3、予想布陣

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基本布陣
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オプション

  基本布陣となるのはおそらく昨季に引き続き352。それをベースにしながらも相手や状況に合わせ旧来の442、昨季も使用した433などを使っていく形になるだろう。

パウルの加入により非常にハイレベルな争いが行われることとなったのが、左インテリオール(左インサイドハーフ)のポジション。ハーフスペースに侵入し短いパスで回りと絡みながら抜け出していくレマルと、より自分がボールに触れ主体的にチャンスメイクをするデパウル、更にサウールの慰留に成功した場合、3列目から飛び出し空中戦を含め得点源となるサウールというワールドクラスの3選手による三者三様の特徴を持った使い分けができるようになるだろう。

4、注目選手

ジョアン・フェリックス

  19-20シーズンに約127万€の移籍金をもってアトレティコへと加入した、フェリックスだが、この2シーズンその移籍金に見合う活躍はできていない。ただその一方で2シーズン目となった昨季は31試合7ゴール6アシストという成績を残しており、結果的に手術にまで至ってしまった怪我がなければジョレンテ、アスパスに並ぶ2桁得点2桁アシストを達成した可能性もあり覚醒の片鱗を見せるには十分なシーズンであったともいえるだろう。

 3シーズン目となる今季彼がおかれている現状はコレア及びスアレスの控えという立ち位置である。本来スアレスと並びセカンドトップ気味に振舞うことが期待される彼だが、現在スアレスの相方に求められるタスクは攻守において多大なものがあり、そのタスクを完璧に近いレベルで果たしているコレアの壁は高い。そのためフェリックスにはそれすらを超越するほど試合を決定づける者としての存在感を見せるほか、コレアほどではないにしても最低限(アトレティコレベル)の守備強度及びハードワークが求められる。

今季フェリックスが己の価値を証明するハードルはかなり高いものであるが、彼がそれを超えるだけのポテンシャルを秘めていることは疑いようがなく、そしてそれが達成された時、アトレティコはリーガにとどまらずヨーロッパの舞台で本気でビッグイヤーを狙う有力候補となれるはずだ。

 5、目標

今季の目標となるのはリーガ連覇に加え、CLベスト4以上といえるだろう。主力はほぼ残留、新戦力の獲得で戦力は更に充実した。更にユーロやコパ・アメリカこそ多くのメンバーが出場したものの、7月中旬になってもバカンスに入れなかったのは、アルゼンチン代表として五輪に出場した若きCBのネウエン・ペレスとメキシコ代表としてゴールド・カップに出場し最優秀選手に輝いたエクトル・エレーラの二人のみであり、ほとんどのメンバーがある程度リフレッシュできた状況で開幕を迎えられることも大きな好条件だ。ペドリ、ミンゲサが五輪に出場(前者はEUROも)し、それぞれ過労と怪我で開幕には間に合わず、売却オペレーションでも難しいやりくりが続くバルセロナジダン・ラモス・ヴァランといったCL3連覇を支え続けたメンバーがチームを離れアンチェロッティのもと改革を行うレアル・マドリーなどライバルを見ても状況は遥かに明るくリーガ制覇はノルマとまで言うこともできるだろう。